言葉を失う 見事さ (プレミアリーグ ちら見)

イングランドにおける最高峰(1部) リーグが、〈プレミア〉

4/20、リバプールFC とマンチェスターユナイテッドが、リバプールのホーム、アンフィールド(スタジアム名)で、リーグ第30節を戦った。

結果は、リバプールが、4 – 0 でマンU に勝利。

これで、リバプールは、半年前(10/25)の、敵地オールドトラフォードでの勝利を合わせると、今季マンUに2勝。

スコアでは、計 9 – 0 でマンチェスターユナイテッドを粉砕したことに。

参考までに、2点目となった、サラ―のゴールハイライト動画をご紹介しておきます。
リバプールFC公式ですが、むしろ、マネによるアシストを魅せたいようですね。

これほど美しいボール捌きからのゴールが決まって、リバプールのプレイヤー、喜んではいても、狂喜、というほどの表情もない。
相当なトレーニングの蓄積、を感じます。

 

ところで、1点目は、カウンター攻撃によるものだった。

ただし、このゲーム、リバプールが 70%はボールを握っていたので、カウンター攻撃超一流のチーム、と定義するのが正しい。

圧倒的な技量とスピードはともかくとして、そこには、厳しいチーム規律が在って、プレイヤーに相当な献身を求める哲学が、うかがえる。

これだけ遊び(ムダ)のないサッカーが、イングランド方式なんですな。

で、お遊びに、このゲームの先発メンバーの国籍(代表としての)を書き下すと、

ブラジル☞ 2人、イングランド☞ 2人、そして、オランダ、スコットランド、カメルーン、スペイン、セネガル、エジプト、コロンビア☞ 各1人。
さらに、監督はドイツ人。

と、こうなるわけでありますから、ここに南野 拓実(日本代表)が 割って入れないからと言って、特段、悲観することもないのでは?

では。

どこで やっても勝つ力 (岐阜戦レビュウ❸)

❶ ここ半年以上、ホームでなかなか勝てていないのは、事実。

ホームで、日曜日よりの使者を聴きたい気持ちは、わかる。

けれど、山雅が、格別にホームで拙いサッカーをしているわけでもなくて、要は、難しい相手とのゲームが続いているからに過ぎない。

もちろん、チームやプレイヤーの心がけが悪いからでも、ないだろう。

強いチームならば、どこでやってもゲームをモノにする確率が高いわけだし、ホームでやることについて、客観的なアドヴァンテージがいかほどなのか、因果関係を証明するデータは、あるんだろうか?

要は、主に、キモチの領域なんですな、これ。

……、美濃国の空の下、長良川のアウェイゴール裏で、

案外、アルウイン(の観衆) の勝たせる力が、ここのところ減じているんじゃあないか?、などと思えてきた。

これは、流行り病で声援が封じられている事情が大きいけれど、ホームで勝てない、については、もしも、やってるプレイヤーに何かを求めるのなら、観ている側にも、なんらかの不足があるのでは?、などと……。

すくなくとも、スピーカーから音量大きく流すことではなく、ライブでもっと高揚感を打ち出せること、おそらく、いちばんは視覚効果、そんなことぐらいしか思い浮かびませんがね。

まぁ、言えることは、どこでやっても勝つ努力をしておくれ、それだけ。

敢えて、決して大っぴらには言えないが、レフェリーのジャッジを当方に有利に導くような、アルウィンの雰囲気創りは大切か。

❷ 特に、ここ2年、ヤスい失点の山につき合ってきた失望が底にあるので、極端に失点を怖れてしまう。

たとえば、2点差をつけないととても安心できない心理が、それ。

これを、悲しく切ない、クリーンシート(失点0 ) 願望と呼ぶにせよ、とにかく、そこばかりが、言及される昨今。

おそらく、守備は、決まり事を厳格にすればなんとか格好がついてくるけれど、攻撃は決まり事以上の、着想と技量がモノをいう世界。
ゆえに、守備の確立から入る、と言う順序なのか知らん。

ただし、僕の場合は、失点しないに越したことはないけれど、そもそも、得点しなきゃあ勝ちは転がり込んでこないのだから、まづは、ひとつでも多くのゴールシーンを、熱望する。

弱みを克服しようとするよりも、強みで弱点を無意味なものにしてしまう、そんな風に生きていきたい。

今季を観ていると、若手が、まったく物怖じすることなく中堅世代と融合しつつあるから、その躍動を、多く攻撃面に向けてもらいたい、とひたすら願います。

以上、きわめて、個人的な感想に過ぎません。

では。

耐えた前半があったからこそ (FC岐阜戦レビュウ❷)

 

ゲーム開始早々、4人の最終ラインが キレイに揃っているのを観て、

― なるほど4バックかぁ。
おそらくは、菊池 大介と宇賀神 友弥でしかけてくるであろう、岐阜の左サイド対策なんだろうな、と思う
今季の岐阜さんは、これを〈売り〉にしたいのでしょうから。

右サイドバックに入った前 貴之の負担はけっこう重かったが、そこそこ対応できていて、ここで踏ん張ったからこそ、前半の得点(by 小松 蓮)が生まれた、と言っていい。

他方、左サイドバックの下川 陽太は、窪田 稜の突進を捕まえるべく、#8対決で忙しかった。(岐阜の得点は、窪田のクロスから生まれた、要注目プレイヤーか)

……とまぁ、前半は両サイドで岐阜の侵入に持ち堪えながら、好機をうかがう展開。

特に15分過ぎから30分あたりでは、岐阜にリズム感が出て来ていて防戦に追われたけれど、ここを前後へのハードワークで凌げたのが、ゲームの帰趨を決めたひとつめの要因

そして、押し込まれ気味の左サイドの、例えば常田 克人から、サイドチェンジのボールが、右サイドを駆け上がった前目がけて出てくる、なんて展開から山雅の攻撃にスイッチが入るようになった。

ゲームの入りから活発にやるとしても、特に、相手の時間帯をどうやってやり過ごすのか、そういう課題へのひとつの答え、と考えます。

ふたつめの要因は、後半、岐阜のサイド攻撃に迫力が減じ、その攻撃が、縦パス一本、といった単調さ、低調さ、に染まっていったこと。

もちろん、外山 凌が左に入り、下川が右にまわるリフレッシュがかなり効いていたことは確か。

柏木 陽介が、ちょこまかと動いて大胆なパスを通してくる厄介さはあったけれど、前半に比べ守備しやすくなったことは、ありがたかったはず。

中盤同士では、山雅が強度において、だいぶ優位でもありました。

で、後半の2得点は、セットプレイにおける〈巧緻〉が奏功したもの。

そこには、菊井 悠介の、ボレーシュートによるゴール未遂もあったりしたけれど、コーナーキックひとつひとつに、工夫があった!!

2得点の住田 将。
とにかく前線に切り込んでいく積極性が、ここに来て報われましたね。
だから、MVPで文句はありません。

ただ、萬年式観点からすれば、1ゴール と (実質的な)2アシストを挙げた小松 蓮。

それと、セカンドボールを回収しまくった佐藤 和弘、このふたりを推します。

特に左藤の貢献は、多少アバウトなボールであっても、これを相手最終ラインに入れることによって、結果、前向きになった中盤のプレイヤーが、そのセカンドボールを回収して攻撃に転ずる、という〈シンプル、かつスピーディな〉方式が有効な武器となったという意味で、価値が高い。

では。

岐阜の埃を 恵那で断つ (2022.4 17 岐阜戦レビュウ❶)

敵地で、3 – 1 の勝利。

僕の記憶だと、対岐阜戦勝利は、2017年の春 以来のこと。

あの、グレイの洒落た 2nd が、その後二度と着用されずに、幻のユニフォームとなってお蔵入りする発端となった、哀しいゲーム。

で、いま時点での粗い総括は、こうだ。

……このところ、山雅のやってることは、ほぼ同じ。

つまりは、無骨で緻密な攻撃サッカーなんだが、対戦相手の出方と出来で、勝敗という結果は、その都度、ずいぶんと違う……。

週を追って、対鹿児島(●1 – 2)、対相模原(〇4 – 1)、対宮崎(やっとこさの △1 – 1)、そして、対岐阜(〇3 – 1) 。

これをみて、宮崎戦のふがいなさを、岐阜戦で修正、挽回した、とするのは、なんとも浅薄な理解であって、かつ、サッカーという闘いの本質をとらえていない。

何を、言いたいのか?

要は、山雅から現在発信されている躍動と連携のサッカーには、確かに、心躍るような成長を見い出す。

が、相模原と岐阜が比較的にそれを許してくれて、鹿児島と宮崎は、なかなか思い通りにさせてくれなかった、と考えるべきだろう。

勝てば舞い上がるばかり、そして、負けると、今度は、犯人探しの全否定の繰り返し。

メディアなら、そうやってメシを喰えるかも知れないけれど、寄り添うべきファン&サポーターの姿勢としては、どうなんでしょうかねぇ。

なんでこんなことを言うか? については、レビュウその❸、で触れますが、昨日の長良川スタジアムのビジター席で、思い当たることがあったので。

で、そのアウェイ長良川の感想をば、少々。

スタジアムグルメは、定評を裏切らず、豊富なメニュー群が、まるで、お祭りの縁日のように通りをなして並び立つ。

運営は、テキパキと明るく、信頼感に満ちる。

けれどけれど……、
❶ゲーム前の挨拶やセレモニーは、メインスタンド前で内輪でチョコチョコ、音響も悪いから、一体何やってんのか、何を喋ってるのかが、一向にわからん。

❷アウェイチームの選手、監督紹介はなし。
さらに、アウェイチームの得点時、それに関するアナウンスも一切なし。
ホームチームの得点だけは、けたたましく叫びたてて、リプレイ動画を繰り返す。

はて、岐阜さんて、こんなだったっけ?、と思いました。

ホーム側であっても、ビジターであっても、闘うプレイヤーと、得点の公式発表をするのは、身ゼニを切って観戦している観衆への礼儀では?

スタジアムにおける最重要のコンテンツでは、よほど、アウェイチームを喜ばせたくないんでしょうね、きっと。

そして、極めつけは、長良川河川敷の、臨時駐車場。

そこに5時間ほど停めていたら、舞い上がる砂塵で、エンジンフードやフロントシールドには黄色い砂が溜まり、車内にも、埃の臭いが満つ。

幸いにして、恵那あたりまで来ると、けっこうな降雨が砂を洗い流してくれたんですがね。

そんなでもって、八つ当たりついでに、

岐阜の傲りを、勝ちゲームで裁つ、なんと呟いては、中央道を走りました。

レビュウ❷では、ゲーム内容について、です。

では。

ひたむきに走れ (岐阜戦プレビュウ 後編)

〈3年目の正直を〉
もう、ここらへんで2部復帰、という覚悟なんだろう。

昨季からそんな動きをみせてはいたけれど、FC岐阜は今季さらに、高年俸(に違いない) のタレントを、多く補強してリーグ戦に臨んでいる。

メディアの見出しには、〈J3の銀河系軍団〉なんて煽りもあって、こっちが恥ずかしくなってしまうんだが、岐阜駅前に金色の信長像を建ててしまう感性と同じ、と受け止め、今節は、岐阜の驕り(褒めている!!)を、そのスタジアムグルメ(高水準!!) とともに堪能してしまおう、という魂胆。

おそらく、ピッチに立つメンツの8割方は、新加入だ。

そして、4ゲーム消化して、2勝1分1敗の、6位。(コロナ陽性により1試合未消化)

ゲーム毎の浮沈はあるんだろうが、まぁまぁソツのない戦績。

このチーム、いちばんの強みは、ゲームの中で修正できる頭脳が多いということだろうし、期待されているのも、そこらへん、と思われる。

いちいち名は挙げないが、豊富な経験からすれば、至極当然。

〈1年目の謙虚で衝け〉
対し、当方は、フレッシュなタレントの積極起用と、前後へのスピード重視のサッカーの、3部リーグ初年度生。

となれば、対戦の図式はかなりハッキリしているから、これはもう、頭の中をスッキリ整理して、ご臨戦でないといけません。

卑屈さ、負い目を一切棄てた、〈やらせていただく〉という謙虚さがあれば、ボール保持がどうのこうのなんてのは、おのずから見えてくる。

地球は救えないかも知れないが、チームを救うことはできそうだ。

変に仕切るような間合いは採らず、とにかく、前へ後ろへひたむきに走ることで、スペースとペースを獲る、これでいきましょうよ。

どちらかと言えば、相手はゲームを落ち着かせてやりたいんだろうから、そのリズムを破調するようなボール捌きと突貫、それを観たいし、いまのメンツならできると信じています。

宮崎戦のいちばんの反省点は、メリハリないままにジリ貧となったこと。

たしかに、90分を 15分×6コマに分解した場合、前後半冒頭の15分から飛ばすのはいいが、その後の時間をどうやって暮らすのか、そこの工夫が、ベンチとピッチ上の両方でできるか、できないか?

今節の注目点は、それでありましょう。

では、長良川競技場で。