
レストランらしいお店に沿って歩いていたら、
なんと、ちょうど僕の眼の高さを、
灰色の猫が一匹、悠然と歩いているではないか。
― おいおい、あれ、生きてるよ!!、と並んで歩く家人に言う。
以前。
相方が、とある喫茶店で、
カウンターの上を猫、つまりは、その家の飼い猫、が歩いているのを眼にして、
二度とあそこに入るもんか。(要は、食品衛生の欠如)、と繰り返し話してた記憶があるので、
これこそ、その光景の再現ではないか!、と僕は言いたかったんである。
けれど。
その時、家人は、一向に僕の指摘に同調もせずに、
― これが、猫カフェね。
インバウンドの観光客にも、ずいぶんと人気らしいわ。
……たしかに。
店内には、けっこうな数の猫が居て、
ところどころに、くつろいでいる人類が、数人いらっしゃる。
入り口の看板には、時間料金が書かれてあった。
世事に疎いとは、まったくこのことで、
翌日、このことをジョー氏に話すと、
当たり前のように、ここら辺のお店を教えてくれて、
しかも、それほど新しいトピックでもない、とのことだった。
では。





