勤勉な勝利者たちよ (2023.3.19 ys横浜戦レビュウ)

後半終了間際のアディショナルタイムに得点を重ね、

終わってみれば、3 – 0 の勝利!!

アウェイ3連戦、負けなしの勝ち点7 でホームに帰還、というのが素晴らしい。
(首位は、今のところ、どうでもよく、ゲーム平均勝ち点2超積み、が大切)

得点経過にシンボリックに表れているように、

我慢を重ねてボールを繋ぐことを追求したことが、勝機を呼び込んだ、そんなゲームでした。

前半は、あまり見どころもなく、

後半早々、小松 蓮の地道な、相手ゴールキーパー追い込みから菊井 悠介のゴールで先制できたものの、けっこう相手にボーを握られた。

ただ、ys横浜の、狭いエリアでボールを繋ぐ攻撃に固執したやり方には中央に人数をかけて守ることで、また、ロングボールには、常田と野々村が巧く身体を入れることで対応できていて、ほとんど危なげがなかった。

菊井ですか?

まぁ、彼の技量からすれば、これくらいはやるだろうと思っているので、いまさら驚きもしないけれど、チームの調子が上がってこない時間帯を、彼なりに、集中を切らさずに上手く凌げたのではないでしょうか。

途中投入のプレイヤーにしても、短時間でもなにか仕事をしてやろう的な意思が盛んでしたし。

……、となると、なかなか低調な時もふくめ、じっと自己スタイルを勤勉にやり続けようとしたことが、(もしも居るとしたら)勝利の女神の気持ちを動かした最大要因であった、としておきましょう、このゲーム。

もちろん、これは、チーム山雅と、それを見守るファン&サポーターへの最大賛辞でありまして、好不調にかかわらず、自分のドメインを持つことは、なんとも大切でありますね。

それによって、(昨季のような)不安定なゲーム運びがチョコチョコと顔を出さなければ、なにより。

さらに、これで、ホーム開幕戦のチケット販売にも拍車がかかりそうで、なにより。

では。

対岸の火事などない (ys横浜戦プレビュウ ❷)

殊に、サッカーを、ちょいとマジメに観るなら、他のゲームもけっこう参考になる。

春の雪に、屋外に出る気にもならず、岐阜 vs 鹿児島 (3/18) をところどころ観た。

岐阜がのびのびボールを動かして、やりたいサッカーに(おそらくは)近いことができて、対し、鹿児島は、プレイヤーの距離感が悪く、チームの連動性や躍動感がなかなか築けない。

鹿児島は、#30木村 祐志がボランチに配されていたが、彼を巧く使えていないので、中盤でボールを有機的に動かせない。

木村は2列目の高い位置のほうが、よっぽど存在感があるので、再考したらいかがなものか?

おっと、山雅戦以外ですが。

岐阜が自由にできたのは、山雅戦ほどには、相手からの強圧がなかったから、と考えれば、山雅の〈守功一体型〉サッカーは、鹿児島と当たるまでに、より強化錬成すべき。

僕は、ルーカス ヒアンを早く実戦で観たいんだけれど、守備への献身性が信頼されれば、おそらくは、左サイドで投入されるだろう。

となると、榎本 樹にしてみれば、左方スペースへの斜め侵入について、もっと効果的にやらないと、レギュラーが危うく、今節は魅せ場をつくりたい。

雑音を消し去り、自己スタイルを磨き上げるにせよ、この3部リーグでは、技量の拙さを、定常的なプレイ速度でカヴァーする傾向にあるから、

相手の前方への速度を、いかに剥がして、かつ、カウンターを仕掛けるのかがポイントになる。

ゆえに、今節は、その局面でのシカケの出来を期待するとして、

右と左の、一体どちらのサイドで、それができるか、ってこと。

 

― 3月のこの時季には、かならず雪が降るのです。

と、家人がえらく断定的に宣するので、こんな曲を聴きながら午前を過そう。

では。

Have A Little Faith (yscc横浜戦プレビュウ❶)

要は、自分たちの技量やり方を信じて戦えば、結果は自ずとついてくる。

対応型サッカーは棄てているはずなので、相手の出方にあくせくすることもないが、

ys横浜は、攻撃的にやる(=中盤より前を厚くしたい)ために、3バックを採用していると思うから、逆に、戻る際の守備にはもろさを感じる。

とともに、全体に高さ(身長)にあまり優位もなさそうだから、

山雅のフィジカルと、粘り強く執拗なファーストディフェンス敢行によって、奈良クラブ戦ほどではないにしても、強度においては、かなり優位が出るだろう。

ならば、サイドを手早く削りながら、クロスを投入するとして、

ゴール前への雪崩れ込みとミートmeetさせること、これをば克服してゴールゲット、といきましょう。(前節からの宿題)

特に、左の下川と榎本のコンビネーションに目処が立てば、いいな。

初戦、第2節と勝ち点を積んでいるから、このゲーム引分け以上ならば、大きな顔してホームに帰れる、くらいに考えて思い切りやればいい。

現地参戦できれば、(横浜駅)相鉄ジョイナスにある〈LUSH〉でバスボムでも買い込むんですが、今回は、DAZNで。

ビル フリゼールの、Have A Little Faith In Me の心地好いカヴァーを聴いて気分を高めます。

では。

たいした話題もないから、

無理にでも事を強調して耳目を集めようとするのが、マスメディアのたちの悪いところ。

たとえば、2020年の今頃、

3年もすれば、この新型インフルエンザ流行騒ぎも沈静化するはず、と僕は書いた。

これは、スペイン風邪パンデミック(1918~1920)の推移をみれば、素人でもおおよそ予想のつくところであって、

問題は、日本のリーダーたちが、終息への長期的な予想を立てて、この新しい感染症に立ち向って来たか?、に尽きる。

街頭の群衆を映して、マスクの着用がどうのこうの言っているようなマスメディアのくだらなさを見せられると、救われない気持ちになります。

さて。

2部リーグでは、4節までが終了。

ここでは、清水エスパルスが、4戦4引分けでいまだ勝利を獲られず、と騒がれているらしい。

勝てていないのは切ないが、もともと地力に勝っているチーム。
しかも、負けてもいない。
かならず優勝戦線の軸になることは、ほぼ間違いがないのだから、浮き足立つこともないだろうに。

僕がこれはいける、と(秘かに)思うチームは、徳島ヴォルティス。

現在、2分2敗とずっと下のほうにあるが、チラっとみたら、本場スペインを凌ぐような攻撃的なサッカーをやっていて、こういうチームには惹かれる。

で、豊富にブラジル選手をそろえた Vファーレン長崎はどうか?

ところが、対藤枝戦(2/25 0-2の敗戦)ハイライトを観たら、なんと長崎の攻撃シーンがひとつも出てこないのに、唖然。

こっちのほうは、少々症状が重いのだろうか。

では。

変節の岐阜,貫徹の山雅 (vs岐阜レビュウ その❷)

岐阜も山雅もともに、ボールを握るサッカーを志向している(と思う)。

岐阜が、傑出のパサー、庄司 悦大を重用するのは、その証拠。

かたや、山雅は、パスで畳みかける〈守功一体型〉サッカーへの変換を目指す。

しかし、今節。

岐阜は、機とみるや、前傾態勢の山雅最終ラインの裏に、ロングボールを放り込む、ヨーイドン作戦に打って出た。

臨機対応型へ変えてでも、ホーム開幕と、我ら山雅に勝利せんとするその姿勢は、14分のゴールに結びついたわけだから、それはひとつの奏功だった。

他方、山雅。

こっちは、終始パスでリズムを創り出してゴールに向かうサッカーを貫徹。

特に、60分あたりから数分間の、一方的にボールを手中にした波状攻撃は圧巻で、まさに、こういうのをやりたいんだろうな、と納得させられるサッカーでありました。

ただ、そこには、クロス精度、飛び込みの位置やタイミングの稚拙などが介在し、得点には至らなかった。

けれど、ペナルティエリアまでボールは到達できているから、あとは、そのあとのクオリティを高めるしかない。

その先の課題がみえていることが重要であって、いちばん困るのが、なにをやりたいんだかわからない、ってやつだろう。

とにかく、3~4人が一斉にゴールに向かって走り込んでくる攻撃性、こういうのを待ってた僕からすると、そういうシーンを多く観られるだけでも、御の字。

また、セットプレイ、特に、コーナーキックにも、アイデアが豊富。

ショートコーナー、あるいは、ゴール周辺に密集をつくりだしておいて、セカンドボールを確実に獲るため、ペナルティエリア外縁に何人か置くとか、けっこうこまかな手法を駆使している。

4バックを採用したから、センターバック(この日は常田、野々村)にも、ふたりで基底をやりくりする覚悟ができたんだろうか。
(つまり、左右サイドバックは高い位置を採るので)

センターバックによるボール保持、ボランチとのパス交換の練度も、かなり向上。

ということで、チーム全体の連携にとって、この日は特に、ボランチふたり(パウリ―ニョ、住田) の貢献度は高かった。

こういう山雅に対し、岐阜は、後半になると、カウンターで一矢報いるサッカーで応戦。

けっこう好機を創り出したけれど、ボールの出どころとドリブラーは限定されているから、山雅のほうは、なんとか凌ぎ切れた。

……、ということはです。

客観的な話、ドロー決着自体は、岐阜にとっての成功であって、yamagaからすると、勝てたゲームをモノにできず、といって地団駄踏むべきことなのかも知れない。

でも、今は、変容と進化の過程にどっぷりと突き合わされている嬉しさを楽しむ、ってことで。

では。