それって,メンタル? (奈良戦レビュウ❷)

奈良クラブ戦のもうひとつのご褒美は、リーグ終了セレモニイがあったので、
それまでの待ち時間を含め、北ゴール裏でチノ氏と、いつになくゆっくり山雅談義ができたこと。

よって、レビュウには彼の所見を多くいただいたことを、お断りします。

2戦連続のPK失敗を、いまだ、うじうじ言うのは、

結果として、ゲーム自体、得点力において貧しかったためであるかも知れない。

成功してれば、勝ち点が、あと 4つは増えてた、とか。(胸算用です)

ことさら、小松 蓮を責めているわけでもないが、ただ、ハッキリさせておきたいことがあります。

(ちなみに、PK成功率は、統計的に 80%くらいで、これは、先制した場合の勝率より少し低い程度)

PKを獲得した直後。

後方で応援していた少年(小学1~2年くらい)と、

― 小松はこの前、左端に打って止められているから、今日は、真ん真ん中に打つと思うよ。勇気が要るけど、強く撃てばだいたい入る、

と会話していた。

で、結果は、そのとおり。

真ん中を狙ったものの、上方過ぎて、バーを叩いて枠外。

ゴールキーパーもしたたかで、スカウティングから、小松に向かい、左手で左方向を指し、ここへ打てよ、としきりに煽ってた。

その裏をかいて、左、って手もあったかもね。

さて。

重要なのは、これを、メンタルの弱さで片づけてしまってはマヅイということ。

つまり、PK成否を、〈こころの持ち様〉や〈強心臓であるかなしか〉ということだけで議論すべきでない、特に、いま売り出し中の小松においては。

チノ氏によれば、

小松が、PKスポットにボールを置く時の、

軸足(=右足)を準備する動作の中で、その踏み込む方向をみれば、どこを狙っているかを推断できる、と言う。

PKに向かう時の、彼の一連の所作は、あまりに、虚飾もなく素直であることは、たしか。

ゴールキーパーとの心理戦も含め、テクニックの問題と、考えるべきでは?

メンタリティー、度胸……。

それを云々する手前で、

乗り越える領域が、まだまだ多くあると思う、いまの山雅は。

指揮官続投が公式に発表されたからこそ、それらについては次回で。

では。

最後まで,~らしい試合 (奈良クラブ戦レビュウ❶)

0 – 1 の敗戦。

失点は、

カウンター気味に入ったロングなボールを、その処理に味方で交錯、もたついた隙に、かっさらわれて、キーパー不在のゴールに決められたもの。

中にはセンターバックふたりがいながら、その間に飛び込んだ浅川をフリーにしてしまう。

ポイントは、

深くえぐって中に入れるボールには、かならず入ってくる、という決まり事が奈良にはあった、ということか。(このことは、かなり重要!!、次回以降、後述します)

ゲーム開始の10数秒で。

ボランチの中島 賢星から、縦に長い素晴らしいボールが鋭く入って、それをシュートまで持っていかれたシーン。

すでにこの時に、ゲームの伏線が張られていたことに、山雅側(スタジアムも) が気づいていたのかどうか?

かねてから僕が主張する、縦に差し込むボール(パス)が必須、というやつの見本ですから、速い攻撃をめざすならば、むしろ、山雅がやるべきプレイ。

(☞ アウェイ鹿児島戦で、米原が藤谷に送ったボールも、これに相当します)

ゲームの総括。

相手守備の外縁をまわすボール保持が、やっぱり、得点とならないルーチンゲーム。

(もちろん悪い意味で) 最後まで、期待は裏切られなかった。

こういう律義さは、誰も求めていないのに……。

いちばんの問題は、

順位はともかく、攻撃が湿ったままの、ラスト3ゲーム(無得点)が効いて、

攻撃サッカー、と言う割には、リーグで 7番目の得点数(平凡でしょう!!)に落ち着いてしまったことでありましょうか。

最後に、こういうゲームを観てしまうと、お茶漬けみたいにサラリとすまそうとしたレビュウも、複数回になりそう。(おっくうです)

……と言いながら、

参戦した7,700人の皆様には申し訳ないが、萬年の失意は、まったくの軽症で、無傷に近い。

なぜなら。

今節、物欲まみれの僕に、(お金では購えない)たいそうなギフトがあったからでして。

もう師走なんで、これで、今年の運を使い果たしたとしても、かまやしない。

昨日の朝、今日は一日〈人にやさしく〉過ごそう、と心に決めたものですから、

4番のゲートを、

すぐ前で、ずいぶんと手間取っているご高齢の婦人を、追い越しすこともせずに、心静かに待ったあとで。

通過した順番でいただいたマッチデイプログラムのご褒美!!、ということにしておきます。

では。

もうひとつの責任 (姉妹たちよ)。

女性のほうの、お話。

❶今季結成されて、即、北信越女子サッカーリーグに参戦した、〈松本山雅レディース〉

U-15 でやってた彼らが、長じて、やがて松本へ戻った時に、サッカーを続けたいという意思の〈受け皿〉となった。

出来立てだから、けっこう大量失点のゲーム報告も目にしたけれど、

終わってみれば、8チームでのリーグ戦をこなし、6位。

戦績は、2勝4分8敗の、勝ち点 10。

得点 28は、上から 数えて3番目というのが、いいねぇ。(ただし、トップ2との差は大きい)

小林 陽介監督、なかなかやるじゃないか。今度お目にかかったら、深く御礼するのだ。

❷U – 15 レディース(中学生年代)、2023リーグ。

結成されて 5年が経過。

いまや、北信越 U-15レディースリーグにあっては、

アルビレックス新潟レディースU-15と、双璧をなす存在となった。

2023季の最終成績は、

14戦して、12勝0分2敗で、勝ち点 36の、2位。

得点 64、失点 9 はともにリーグトップ。☜ 特に強調!!

(1位は、アルビレックス新潟で、12勝1分1敗の勝ち点37。得点55、失点10)

中学時代を、山雅で鍛えられ、やがてリターンしてレディースで活躍する、そんな流れが確立されれば、良い。(男性だって、まったく同じ)

……となれば。

競技である以上は、より上の世界を望みたくなるのが人情でして。

女子サッカーのトップリーグは、(いちおう)WEリーグ(12チーム参戦)。

たとえば、AC長野パルセイロレディースの場合、

収入(売上) 1億7,300万円、支出 1億1,900万円、

東京V 日テレベレーザだと、

収入(売上) 3億7,400万円、支出 2億4,500万円。(ともに、2022季決算より)

クラブ決算のなか、どこかにマジックがあるやも知れないが、これを見る限りは、

トップチーム(男子)と二股は不安定、とった危惧の議論は、あまり適切でもない。

かように、やがては、トップリーグの世界へ、とは思いますが、

まづは、アカデミー関連収入(いわゆる月謝)を、早くなくすことが先決。

スクールを無料化すれば、家庭の経済的な負担を、すこしでも軽減できる。

山雅の場合、2022季で、

アカデミー関連収入が、2,300万円。
対し、アカデミー運営経費は、1億400万円。

もともとが、この分野は、ヤングジェネレーションの育成と地域への還元だから、黒字化は目的でない。

この際、授業料 0円 (ただし家族の負担はそれ以外に多い) として、

かつ、財布の現状をもっと公開することで、RAZUSO 基金への募りを加速しよう。

では。

攻撃的 3バックを推す(奈良クラブ戦プレビュウ)

その理由……、

❶奈良は 4 – 1 – 2 – 3の布陣を採るから、プレイヤー対峙にチグハグを生じさせることで、サイドを侵したい。

❷両サイドの連携、そこからの切り込みは、山雅好不調のおおきな要因であるから、そこに対し、よりインテンシティ(強度)を増すため。

❸ゲーム中の、4バック☞3バック変換は、プレイヤ交代とセットになっていて、それなりにリフレッシュは注入できているが、

ゲーム状況(リード、ビハインド)を、磐石へと、あるいは、ひっくり返すほどのインパクトに欠ける。

ならば、ボール保持であろうと、ロングボール多用であろうと、〈攻撃的〉という条件で、冒頭から運用すべき。

で、萬年式で、提案すると、

補足 ❶ロングスロウを使うなら、榎本。
(追記、左サイド、下川はほぼ諦めているために)
❷山口は、直近90分プレイ可だが、限界がくれば、そこへ国友。
追記、小松のバックアップは、渡邉 千真。

❸左サイドの切り込みには、今季はほとんどやらない常田のオーバーラップが必要。

❹安永は、2列目でも活きると思うから、滝と互換性あり。
その場合、ボランチには、パウロ。

❹村越は、滝のバックアップで。

(追記、図から落としてしまいましたが、GKはビクトルで)

奈良クラブは、反則数、カード数、ともにリーグトップを走る。

ひとつには、フィジカルを補うため、

あと、自陣で奪取して、攻撃をドリブルで仕掛けるスタイルのため。

ゆえに、ボールコンタクトで競り負けずに、

要らぬファールをもらわないため、持ったボールは、ワンタッチを混ぜて速く手放すことです。

当日、オフでないため、キックオフに間に合うかどうか?

ですが、初めから飛ばしててください。

では。

尊重。

月曜日の夜遅く、山雅公式サイトをのぞいたら、

社長メッセージが公開されている。

……今季、特定のサッカースタイルを築きながら、同時に、結果(=昇格)を求めて闘ってきたが、ラスト1節を残して、その可能性が潰えたことについては深謝します。
しかし、ホーム最終戦、今季取り組みを最大限発揮すべく闘う所存であるから、ファンサポーターの共闘をお願いしたい……。

こういった社長声明を発することについては、クラブとして必要と考えるならば、そのようにすればいい、と僕は、思う。

そうしたい意思は、尊重する。

ただし。

ファンサポーターのほうから、このタイミングで公式になんか言えよ、というのには賛成しない。

どんな時でも、(心身共に)そこに居るんだ、と宣するのなら、

クラブが言おうが言うまいが、ただ、(心身共に)参戦すればいいのだ。

やろうとしているサッカーについてだって、

サッカー論議として楽しむのはどんどんやるにせよ、

ファンサポーターからすれば、

どんなサッカーであろうと、究極の話、勝って喜べればそれでいいわけなんで、

チームが追求するサッカーの、完成度をいろいろと批評するのはかまわないが、

特定のサッカースタイルの、選択そのものの是非を言ってどうするの?

失点する以上に、得点する、それ以外にあるのかね。

せいぜい、俺は、カウンター攻撃時の、アドレナリン一気噴出の快感に酔いたいくらい、がホンネでは?

(戦っている、いない、というのは、スタイルとは別の、完成度の問題に属す)

最終節を残して可能性が途絶えた、とはいうものの、これは、昨季と(実質的に)同様なので、

これだけサッカー流儀を変容させた中で、そこそこやったよ、と僕は評価しますけどね。

こんなところにいる我らではない、ってのは、胸の中で思っているうちはまだ可愛いが、口に出すとは、それこそ、自分の足許も見ず、3部リーグをナメている。

卑屈になることなく、謙虚にいきましょう。

戦績からすれば、歴然と、3部相当の出来なんですから。

では。