雨は友達……(2024.11.2宮崎戦レビュウ❶)

……だった、と言うべきなレビュウ(速報)です。

降雨で、水を含み、あるいは、湛えた重いピッチでのゲーム。

ハーフタイムに、チノ氏とは、

後半どこかで、集中が切れたり、交代カードが切られてマークがずれたりをきっかけに、得点が入るかな?、とか話していて、

その80分過ぎ。

コーナーキックのクリアボールを宮部が回収。
それを、直前にCKを蹴って右サイドに居残ってる菊井へフィード。

菊井のクロス投入に、ヘッドでキッチリ反応したのは野々村 鷹人だった。

その得点を守り切って、1 – 0 で制す。

他のゲームの帰趨がわからず、

まぁ順位は上がるんだろうけど、連勝の旨味は久しぶり、そんなでスタジアムをあとにした。

〈雨でなければ〉
パスを狙って蹴っても、場所によって、ボールは止まるわ、滑っていくわ。

そんなデメリットを多く負ったのは、素早いパスワークとドリブルを心情とする宮崎のほうでした。

対し、山雅は、パスも満足に繋げないピッチコンデションから、

グラウンダーサッカーを棄てた戦法をひたすら敢行。

そのことにおいて意思統一が明確で、かつ、徹底していた。

ルーズボールへは直線的に寄せていたし、ボール回収に執着さと執拗さがみられた。

もちろん、それで良くって、

あのコンディションで選択すべき最良なやり方だったと思います。

はからずも前方、前進一択のサッカーが実現してしまったのは、まさに、雨が奇貨となった、と言えましょう。

チノ氏いわく、

あれだけ蹴り出しを徹底する山雅は久しぶり。

良好な芝でやっていれば、もっと厄介な相手でしたよ、宮崎は。

ゆえに、昨日に限れば、雨は友達、雨は恵み、我がチームにとっては。

終盤、入場者8,500人のアナウンスがありましたが、実感的には、5,000人そこそこ。

途中(あるいは端から?)でお帰りになった皆様、

共に歓喜を味わえなかったのはまっこと残念なことでした。

では。

なぜ勝てたのだろう? (宮崎戦プレビュウ)

プレビュウを書くに、熱心になれない自分がいる。

なぜか?

雨予想のせいもあるが、

気持ちの盛り上がりを削ぐいちばんの理由は、

前節、宮崎が勝利した(1 – 0)対FC大阪戦を観てしまったからでしょう、きっと。

スコアは最少得点だが、内容は、9割方が宮崎のゲーム。

シュート2本が語るように、大阪は、全然、まったくゲームを創れていなかった。当時、5位のチームが。

これほどに一方的な試合は、そうそうお目にかかれない、とくに 3部では。

で。

宮崎と、約8か月前の開幕戦であたった山雅は、

内容もそこそこ良くて、2 – 1 で勝っているんだが、

これほど素晴らしいサッカーをする宮崎に、

では、どうして我らは勝利できたのだろうか?、などといった自問が湧いてくる始末なのです。

相当に、足元、ドリブル、走破力に優れたタレント(J2経験者多し) を有していることもあるが、

やってることは、いたってシンプルで、宮崎のサッカーは、実にオーソドックス。

ピッチを広く使い、ボールを手早く運び、散らし、そして、ペナルティエリアに入れて来る。

ボールを保持してパスもよし、サイドチャンジもよし、裏狙いのロングボールもござれ。

とにかく、なにごとにも躊躇、逡巡しないスピード、という感じ。

大阪は、これに対し、

布陣を、あたかも面のように仕立てて守備に向かうが、寄せに緩慢なせいか、ことごとく交わされて、ボールを運ばれる。
けっこう、強度の高いサッカーをやる印象の大阪が、です。

……では。

山雅はどうしましょう?、なのだけれど、

素早い相手の前進に翻弄されないためには(山雅の最弱点!!)

受けてしまう守備に追い込まれる、その前段で、押し込んでしまう攻撃、それを精力的におこなうことだろう。

こっちが後退、背走する局面には極力陥らない、ということです。

❶たとえば、

相手がピッチをサイド目いっぱいに使ってくるのなら、こっちは拡がった宮崎の布陣の〈疎〉のスペースへとボールを鋭く縦に挿し込む。

いかに中盤(ボランチ)を締めるか、前を向いてボールを配球できるか?

❷たとえば、

サイドチャンジを、頻繁に試みる。

❸たとえば、

比較的に反則が多い相手なので、被ファールの際は、

プレイスキックを、巧く時間を使いつつ工夫する。

……これらを、倦まずに、先手先手で繰り出そう。

前節を、今シーズンの原点回帰と定義した(萬年の)タテマエ、

開幕戦をうわまわる首尾で、勝ちを獲たいものです。

では。

たとえ雨でもアルウィンで。

〈交代〉はむづかしい……。

組織(特に企業)にあっては、

昇格、昇任よりも、降格や降任のほうが、

(これをおこなう側からすると)数倍むづかしいことを、数十年のサラリーマン生活から学ばせてもらった。

降格人事をスパッとやれて、そこに遺恨や分派抗争が生まれない組織は、

それこそ、最強だろうな、と思う。

他方。

サッカーの世界では、昇格は難題、かたや、降格はいつでも起こり得るから、真逆といえば真逆。

2部からは、群馬、鹿児島、栃木の3つが、来季は 3部に降格(確定)。

1部からは、鳥栖が、来季は 2部へ(決定)。

鳥栖については、数年来の負債超過を解消できず、

横山 歩夢を放出するなどして資金獲得に必死だったんだろうが、それも焼け石に水だったのか? (多分に、結果論ではありますけれど)

どのリーグで闘っていようが、クラブとチームを支え続けるファンでありたいと願う僕であるから、

今は、これらチームのファン&サポーターの奮起を望むばかりなり。

ここ数年。

山雅の周囲で学んだことのひとつは……、

人間の特性として、愛着が深まるほどに、対象物の実体(=現在)よりも、むしろ、

過去の成功から創り上げられた個々の〈幻想〉が独り歩きする。

これが、集団内で共有されると、〈全体幻想〉の登場だ。

それ自体は、クラブやチームの伝説化、ブランド化につながるからいい事なのだが、

時として、現在のありのままを受容できずに、

今はどこにもないような〈神格〉基準から裁いて云々する、といった不毛で、アンフェアな議論が生まれやすい。

現在の、クラブやチーム山雅が負わされている不幸のおおくは、そんな部分に在って、

過去に目がくらんだ者の声(=発信力)が大きいのが絶対傾向だから、これまた厄介なこと。

ところで。

SNSを覗いたら、

AC長野パルセイロの会社トップが交代になった、とか。

プロフィールを拝見すると、

長野市を拠点とした有力企業の代表取締役でもいらっしゃるのか。

両者兼任となれば、まことにご苦労なこと。

支えるNo.2、あるいは、実務的な才能の出番でしょうかね。

山雅の場合。

20年をかけて、創立当時のリーダー役、つまりは、青年会議所メンバーたちが、だんだんと後方へ引いて、次世代への経営継承が一段落をみせている、つまりは、ほぼ巧くやった。

対し、北信には北信のやり方があるらしく、

たとえば、長野市長を、名誉〇〇に据えるとか、

長野市界隈からの音頭取りだとは思うが、北信全市町村に、右向け右!!でホームタウンの網をかけてしまうとか。

だから、今回のトップ〈交代〉方式によって、

クラブが存続し、隆盛をみられれば、

地域の民にとっては、生活所感として、いちばんナチュラルだ。

……そんな選択による交代劇なのだろう。

この県に、プロサッカーチームは、いくつ在ってもかまわない。

要は、個々が、独自で固有の文化を持って、凌ぎ合えばいいのです。

では。

サイドを使わぬはずもなく(ys横浜戦レビュウ❸)

3バック。

これが、決して、打ち出の小槌でもありませんが、

そうした布陣によって、

センターバック互いの距離がみじかくなって、ボール運用にスピード感が増したこと、

それと、ふたりを残して、ひとりがボールを、果敢に縦に運ぶことがしやすいこと。

野々村が、それを年度か何度かチャレンジしてました (プレビュウで僕が常田に要求したと同じように)。

そういうことがベースに在って

ひとり少なくなったys横浜が、5 – 3 – 1 の守備配置を採らざるえを得なくなった。
(ふううならば、5 – 4 – 1 のはず)

すると、中盤の 3人の両サイドに、空きスペースが生まれ、そこを山雅が使えるようになる。

こっちのサイドからの攻撃が、より活性化された。

特に。

右サイドは、佐相、仁郎、さらには、安永 玲央が、けっこう自在な位置取りでそこに顔をだしては、深い侵入で魅せた。

佐相と仁郎は、適宜前後に入れ替りながら、攻守に動いていて面白い。

……ざっと、こんな良点が目についたyscc横浜戦。

で、前回、〈原点回起〉とみなしたのは、今季の開幕戦におけるチームの趣きが、

それと同じ対戦相手の宮崎と再戦するに際して、

あぁ、再び戻ってくることを、感慨深く思ったりするからでありました……。

さて、どうなるか?、です。

では。

ようやくの〈原点回起〉 (ys横浜戦レビュウ❷)

4バック ☞ 3バック への変更。

これ自体は、これまで、交代カードのやりくりであったり、ゲーム締めの一手段で用いていたから、

(山雅をキチンと観ていれば) ある意味、自然な流れであって、ことさらどうこう言うべきことでもなし。

もしも、これが負け試合だったら、無意味なあがき、と酷評されたに違いなく、

監督交代ズレした一部の山雅民による文句が、一週間は静まった。
……それくらいのことにとらえている。

ただし。

診るべきポイントが、3バック採用にまぎれて、今節の登録メンバー(先発、控え)には在った点を見逃せない。

つまり。

シーズン当初の、ゲーム登録メンバー(の序列) の青写真に限りなく近いメンツ戦えた、という感触なのだ。

今季のチーム編成の狙いが、ようやく充足され、ここまで復するのに、8か月の時間を要してしまった、そんな感じ。

もちろん、30人の所帯をもって参戦するに際しては、

すべてが望み通りの人選ができるはずもなかろうが、

けれど、一昨年の旧い用語を持ち出せば、

これが2024シーズン当初の目論みへの復帰、つまり、〈原点回起〉

おおざっぱに言えば、

若手、中堅、熟練、それら世代の融合による攻撃的サッカー

さて。

あと、6戦(含むプレイオフ)。

けっこうなゲーム数を残すからには、

今節の戦い様は、かなり綿密に評価検討されて、その再現性をトレーニングで高めなければならない。

もちろん、今回登録から外れたプレイヤーらの、奮起を望む。

総力戦ですから。

で。

戦い様の中身うんぬんについては、レビュウ❸で。

では。