向上するための (天皇杯2回戦エスパルス戦レビュウ)

おかげさまで、天候がもってくれて(晴れ)、 良芝のピッチ。

そこでやって、2 – 4 の敗戦。

〈萬年式なゲーム総評〉

山雅は、リーグ戦で、おしりに火が点いている(これが動機のすべて!!) こともあり、

エスパルスより徹底していた、完全なターンオーヴァー。

で。

ゲーム開始早々の10分までで、ポンポンと獲られて、0 – 2。

トップリーグに参戦している、そして、それなりに経験豊富なメンツとやってみて、

相手の、判断の速さ、意表の衝き方、身のこなし、そんなものに、

目と身体が〈慣れる〉のが、30分くらい要したのは、むしろ当たり前で、

被先制を戒めていたチームとしての反省でもあろうけれど、

そこをあまり責めてもなぁ、と僕は思う。

でなけりゃ、上のリーグでやってることに箔もつかず、そことゲームができるありがたさも湧かないではありませんか。

ゲーム基調と主導権は、終始、清水が握っていた、失点する危険など次々に訪れた。

とはいえ、

相手を突き放し、さらに、後半早々に、3 – 1 にしたところで、攻める手綱を緩めたこともあって、エスパルスが、ある程度、こっちにやらしてくれたこともあるけれど、

(つまり、清水は、カウンター攻撃でいいや、となった)

得点の経緯はどうあれ、当初の 2失点を差っ引けば、

2 – 2 の拮抗なんだから、よくやった、と思いますけどね。

ボールの出しどころが乏しかったりで、ボールが横、後ろに下がると、

前へ行け!!、とゴール裏からは不満の声が挙がったけれど、

ガツン、とぶつかってみた彼我の技量差の中で、日頃やってる手段で挽回を図ろうとしてるんだから、

そう怒るなや。

この若い連中とチームが、今後、個もチームとしても向上して、

こんなのを、〈善戦〉したなどと、ねぎらいの言葉などは望まない。

そういうステージに上がりたい、と思えるチャンスだったのです。

要は。

昨夜対戦してみて、むこうにも、つまらんミスや、脆弱な部分がけっこうあるにせよ、

結局は。

日頃、どのくらい高いサッカーレベルで、もまれているのか?、そういうことで、技量が決まる、それを、教えてもらったわけだから。

そして。

このゲームを、有料のテストマッチにしないためにも、

ここで得た学びを、リーグ戦で活かしたい。

いや、むしろ。

この先発メンバーでを、ほとんどそのままリーグ戦に投入したって面白いぞ、と本気に思えた、日本平の夜でした。

では。

天皇杯どころじゃないのが,ホンネ。

なにせ。

中2日でアウェイ琉球戦が待っていて、

その結果次第では、確実に、が(山雅!!) 動かざるを得ない*状況なのだから。

*☞ もちろん、筆者の推断に過ぎないが、今、チーム内に〈ヤバい〉の意識がないと、それこそヤバい。

でも。

天皇杯も、マジメに勝ちを求めてこなすのが、サッカー人の仕事だろうし、

ここで、なにかを獲てもらいたい、のはファン&サポーターの真情。

山雅は。

今夜の登録メンバーから、次節のスタメンが予想されるといった、

メンツ的に、リーグ戦(主軸) からの引き算を、ターンオーヴァーでほどこして戦うだろう。

対し、エスパルス。

数年、清水のサッカーを観ていないので、皆目わからないけれど、

誰が出て来ても、ひとりふたりと、なかなか気の効いた、速度感のあるプレイをするよね、とスタンドから感心している僕が、いまからでも、予見できる。

トップチーム人件費(2023年)で、山雅の 4倍以上を使う清水。

といっても、全選手において、目の前の相手が、自分の 4倍の給料を得ているわけでもないのだから、

力みもなく、オーセンティック(本来の自分)な姿勢で臨めば、良い。

相手を欺くことはやるべきだが、自分を欺いてプレイするとロクなことになりません。

とにかく、ゴールを獲ること。

それと、

本間ジャスティンが、僕の中では、魅せてもらいたいプレイヤー。
期待してます。

あるいは、今度こその、樋口のヘディングでゴールとか。

……それどころじゃあない、といいながらも、

雨の日本平へと出かけて行くこっちも、かなりヤバいとは思っています。

では。

事の重大さがわからない? (福島戦レビュウ❷)

あぁ、収穫(成果)が、戦績でも、内容でも、できなかったゲームよ。

昨日、職場でソネさんに会うと、

彼も、福島戦ではっきりと、山雅サッカーの現況における重篤性に気づいた様子で、

― この期に及んであれでは……。
プレーオフ圏内に滑り込み、これが狙いですかね。

そうだろうなぁ。

最後のところで、シュートが何本も相手キーパーの好セーヴに阻まれた部分だけをあげつらって残念がる人々は、

おそらく、僕のいう重篤さが理解できていないし、山雅を見誤ってもいる。

アルウィン総体の反応も僕の感じ方に近かったように思う。

なにせ、現在の 8,000人前後の観衆は、山雅の変容と達成(未達成)を観続けているのだから。

ゲーム冒頭に、かなりシンボリックなシーンがありまして。

なにかのはずみで、山雅の左サイド奥へとボールが飛んでいく。

果たしてタッチラインを割ってしまうかどうかギリギリのタイミングで。

その時、猛然とボールへと走り込みをみせたのは福島プレイヤーで、そのボールをなんとか入手。

ところが、山雅側からは、誰もそこへチャージしない。

その流れが、開始3分の福島先制点へとつながっていくのでしたが、一瞬のダッシュに賭ける福島サッカーは、ゲーム終了まで、こっちを上回っていて、

こんなところに、

ボール保持率で50%を切って勝利したゲームが、これまでの5勝のうち3つ、というデータを、

どうやら山雅は読み落としたことが読み取れる。

山雅に勝ったから、これで、ボール保持で劣っても、4つの勝ちを稼いだことになった福島。

そういえば、カウンター攻撃に打って出ると、ほとんどシュートまでいっていましたよね。

さて。

ひとつめの重篤性

これは、こっちがボールをより長く持つと、流れをうまく活かせない山雅のこと。

2失点目を喫してからの 20分間で、より露わになったことは、

ボールが我がチームに落ちた時、その瞬間、そのボールを配球したいところに、なかなか味方プレイヤーが顔を出さない、貰える位置へと動き出さない、そういった動きの停滞。

八戸ほどには、相手の守備が前へ前へと向かってこないにもかかわらず、だ。

バックパスを目の仇にする気持ちはわかるが、

前方向へとパスを出せるコースを、出し手と受け手双方が創ろうとしていないことこそ、真の問題点に思います。

ペナルティエリアに 3~4人と進入した時点で、なぜに、クロスを投入しないのか? (何回かそういうシーンがあった)

これは、上で指摘した活動量(単なる走行量、運動量とは違う) の乏しさと、根っこが同じことなんでしょうか。

はたまた。

攻撃に向かう時、チーム内で、彼我が発動したいプレイについて意思統一がなされていないのか?
(考えの不一致をうかがわせるシーンは、ちらほらありました)

要は、最後のフニッシュではなく、

そのまた手前の部分、そこがあやふや、茫洋としてしまったので、なんだ、

再起〉(マッチデイプログラム)どころじゃなくて、これでは、後退ではありませんか?

ふたつめの重篤性

このゲーム、ながぎんデー、でしたよね。

頭取氏は、かなり慎重に言葉を選びながら、これからも応援をします、と言ってくれたのですよ、ながぎんと謳える、最後の機会に。

それに対し、勝利で報えないとは。

日頃、開口一番にスポンサーへの感謝を口にしておきながら、 これは、ひとつの裏切り行為ではないか、と僕は重く受け止めます。

勝つために共闘したファンのひとりとして。

では。

ふたりの樋口……。 (福島ユナイテッド戦プレビュウ)

畑は早や白くして、収穫が近い、麦秋の日。

果たして、いづれのチームが、(勝ち点を)刈り獲れるのか?

もちろん。

ご贔屓に勝利あれ、とは望むが、僕は、(ここだけの話) かなり悲観的だ。

前節が八戸だったから、というよりは、このところの傾向として、

攻撃の先細り感が否めないことが、いちばんめの懸念材料

さて、福島について。

ここまで、リーグ最多得点(タイ)で、かつ、リーグ最多失点。

ざっくりいえば、攻撃的で、だからこそ、撃ち合いを苦にしないサッカー。

☞ 萬年ご推奨の、4 – 3 – 3 (中盤が逆三角形を成す) を採る。

昨季から、攻撃の要が複数退団し、手当はしたが、あそこまで挽回ができていない印象。

チーム得点王は、樋口 寛規で、現在 8ゴール。

このペースだと、確実に、彼のキャリアハイとなる。(プロ16年目、福島在籍10シーズン目で)

つまり。

現状、チームは、樋口を常にみていて、そこにボールを託し、彼の侵入を期してボールを動かしているのだ。

昨季のプレイオフ、山雅の被先制点は、その樋口が挙げたもので、

あれは、ディフェンダーの死角(盲点)から突然現れてシュートを撃つ、彼のプレイスタイルの見本だった。

さらに、福島の攻撃のいちばんの特徴は、中央を鋭いパスで突破できること。

となれば、いまだ未熟で成長の余地が大きな、我がセンターバック陣にとっては、

守備の受け渡しの迷いや、ボールウォッチャーになることで置き去りにされる可能性は、かなり高い、これがにばんめの懸念

だから、この一戦を、

鉾(福島)と盾(山雅)がやりあうゲームなどと、マヌケなコメントをする者がいたら、それこそ噴飯もの。

なにせ、盾が、いまだ一人前の盾でないのだから、そんなキッパリした様相にはなるもんか。

さすれば。

当方としては、とにかく相手ゴールネットを揺らすことに専心しなくてはならないが、先制されたら……、まぁ、覚悟は決めておきましょう。

ペナルティエリア内外のあたりで、

互いの距離感を近く保って、3手以内をメドに、シュートまで持っていく。

いわゆる仕上げの部分でどれだけ鍛錬してゲームに臨んだのか?、そこに注目です。

気合いじゃないよ、技量ですよ、観たいのは。

攻撃面でいくと、
山本 康裕から小川 大貴、小川 大貴から菊井 悠介、このパスが活きれば、活路は開けそう。

ゆえに、山本 康裕の復帰は、勝利へのマスト!!、なんですが。

小川がほとんどのゲームで先発を獲っている現況、先発から外れているのが、樋口 大輝

しかし、守備に不安があるとは言え、あのヘディングは魅力なんで、八戸戦のリベンジを期して、左サイドバックで先発を望みます。

同時に。

滝 裕太は左に置いて、やはり、杉田 隼をセンターバック(左)に入れて、そのサイドから徹底して侵入しましょうよ。

福島の#10森 晃太が、(山雅の) 右サイドを突破してくるんだったら、そっちは、宮部 大己らで抑え込む、では?

それぞれの樋口が織りなすゲーム模様は、はて、いかように?

では、アルウィンで。

しょうもない進捗管理で日を過ごす。

職業人生で身に着いた、僕の悪癖のひとつが、進捗管理。

計画時に、評価の指標をあらかじめ決めておいて、

ものごとが、(狙いから診て) どのくらいはかどっているかどうかを確認する、ってやつ。

そんなことからは解き放たれて生活したいと思うのに、ついつい、心がそこにおもむく。

リーグ戦は、ここまで 14節をやって、全体の 37% を消化。

なんだかんだで、もう4割か。

で、こんな数字を並べてみる。

2025年 5勝 4分 5敗  ☜ 今、いるところ

2024年 5勝 5分 4敗

2023年 7勝 4分 3敗

2022年 8勝 4分 2敗

3部リーグ 4年のうち、シーズン40%を終えた時点では、もっとも戦績が思わしくない。

言えるのは、ただそれだけなんだが、

❶2023年のラスト4戦の勝ち無し、2024年の最終盤 5連勝のような上下動は、今季も再来か。

つまり。

現況、他を圧倒するオールマイティなチームが不在であるから、

リーグは終盤まで、もつれにもつれるだろう、ということ。

その中で浮沈しながら、山雅もまた、ジリジリさせられて終末までやるようになる。

よそに比べ、比較的にマシ(良質)ではあるけれど、圧倒的までの技量を持ってはおらず

しかも、攻めを基軸にすえたサッカースタイル採用なので、

攻撃と被攻撃がトントンに立ち現れるゲームとなり、結果、勝ち負けの波がかわるがわるにやってくる。

❷時間との戦い。
2部リーグでやってた燃えかすでやりくりした2022年でひとつの区切りをつけてから、いまは、3年目。

若手の抬頭はあるものの、

2025季はここまで、攻撃力の低下と鈍化が著しいのがいちばんの特長。

昨季リーグトップクラスの、シュート数、コーナーキック数は、最下位に近いところで伸び悩む。

(守備面はまぁまぁ、とは言え、センターバックを新進が担うため、経験不足による脆さ、たとえば、八戸戦、これは回避しようがない)

たとえ、鍛錬によって、個の技量とともにチーム攻撃力の上乗せができる、と仮定しても、

リーグ終了までに、山雅の進化が間に合うかが、まるで時間との戦い、とも言える。

ただし、どこかで、良化、つまり、勝ちの連続が起こらなければこれ以上の順位上昇はむづかしい。(他チームの潰し合いはあっても)

❸自他からみた強みを認識せよ。
攻撃力の衰えもあって、先制されるとひっくりかえせずの敗戦が定型化した。

さらに、金沢戦をのぞくと、

先制点の貯金と、それなりなボールの先手保持、効果的な修正があれば、なんとか勝ちに手が届くが、

こっちの強みを阻止、抑制、されるとそのまま挽回できずに ジ エンド。

要は、薄氷の勝ちか、意外性のない(=そうなって当然な)負け、のいずれか。

だか。

他者からみると、山雅とは、

そこそこの技量集団だから、調子に乗せたら相当にコワい、けれど、その出鼻を挫けたら、あとはなんとか凌げる相手、ということだろう。

……結論。

こまかな戦術面はおいといて、

残り 60%で、

いまの流儀から転回しないかぎりは、

調子に乗ることと、撃たれても撃ち返してまだお釣りがくるまでに攻撃力を高めること、しか手はなさそう。

調子づく、については、ホームアルウィン全体でできることがあるはず。

なお。

僕の中では、攻撃力の上積みに、夏の移籍を利用する発想がないから、

もし、それを山雅がやれば、望外ということで。

では。