週末が,またやって来る 『Another Saturday Night』 

サム クックが、1964年に発表した曲。

今から、60年前に作られた作品を、

クラシックなポップス、として聴いている僕は、もはや、古色蒼然、クラシカルな人間だ。

他愛もない歌詞、軽妙な旋律と、テンポの良いリズム。

それらの絶妙なマッチングに、自在な歌唱を乗せる。

天才を感じさせます。

(サム クックに、ハズレはないんですけどね。)

……土曜日がまた、やって来ても、

僕には、誰もいやしない

給料出たばかりで、金なら自由になるんだけれど

話し相手がほしいのに、なんともヒドイ過ごし方。

ひと月前にここへ来て、たくさん女をみたけれど

ひとりもモノにできないのが、いまの僕の境遇なのさ。

ともダチのひとりが 俺には美形な妹があってな、と

会ってみたら 僕には無理だ その妹、

フランケンシュタインという名の猫にそっくりなんでね。

自分のまわりが見えない奴には タフな世だが

カネを使いたくなるような女に 逢えないのなら

この街を吹っ飛ばしてやるさ。……

と言う訳で、今日は、もう週末。

では。

コネくって,どん! に克て(FC琉球戦プレビュウ)

FC琉球にとって、

昨季は、3部に舞い戻っての 1年目だった。
外から診るに、チームの衣更えが少々上手くいかなかったような趣き(順位 17位)。

2部ではなかなか持たせてもらえなかったボールが持てるようになって、攻撃はそれなりにサマになったが、守備はイマイチ、そんな感じか。

第1節、対奈良クラブ戦(3/24)。

DAZNで前半20分くらいまでと、ハイライトを、かいつまんで観てみたら、
勝ったものの(2 – 1)、スタイルの表出においては、奈良のほうが優っている。

下川 陽太が、左右両方のサイドをこなし、彼からの、ドンピシャのクロスから頭で1得点、さらに、同様なシーンでは、バーを叩いた。
☞ 山雅で、あれほど上質なクロスは観てないや。(小声)

他方、琉球の2得点は、両方、ほとんど奈良側の守備におけるミスに近い。

でも、相手のミスを誘えるのも、ひとつの武器には違いないから、そこに琉球のスキの無さをみる。

相手ゴール前30mあたりではパスを多用し、食いつく相手ディフェンスをサイドへ寄せておいて、そこから反対のサイドへクロス。

あるいは、相手の陣形を前傾にして引きつけ、その最終ライン裏へ、すかさずロングボールを投入する。

つまり、琉球の特徴は、

ひとつ。
ボールを細かく(パスを連続して)こねくっておいてから、機をみて、ドン!、と空いたスペースへ入れ、そこへプレイヤーが侵入するスタイル。

ふたつめ
3バックを採る最終ラインと、その前の前線との間に、わりとスペースが空く。
陣形が、縦方向に、ふたつに割れる格好。

守備ラインからは、けっこう鋭く長いグラウンダーパスが、前線へ走るんです。

で、攻撃陣にボールが入ると、そこから、細かいパスワークで相手守備の間隙を狙ってシュートまで持ち込む。

……ってことになれば、山雅のやることは、(自分流サッカーの貫徹はもちろんとして)

❶あくまで縦にコンパクトな態勢で、相手を押し込み、波状的に厚い攻撃をおこなう。
最終ラインを狙って投入されるロングボールの処理には、手当をしながら。

❷特に、琉球の中盤に空くであろうスペースを、こっちに有利に活用する。
ボランチとサイドプレイヤーでもって、そこを衝きながら、連携でボールを前へ運ぶ。
相手を前へひきつける目的以外には、ボールは後方へ下げない。
要は、相手に、備える時間を与えない。

おそらくは、山雅の右サイドを最警戒してくる琉球に対し、

敢えて馬渡を左へ配し、右には、佐相なり藤谷を入れることで、両サイドともに、こちらの優位を狙う策を打っても面白い!!、とは思うんですが、

いやいや、琉球左サイドバックの藤春を、右の馬渡で抑止してしまうのか?

前節、前線のどこにでも顔を出す、という動きで魅せたのは、安藤 、滝 、樋口 。

なかでも、安藤は馬渡との連携が良く、村越への交代は、僕的には ?、だった。

欲を言えば、相模原で二季一緒にやっていた佐相との絡みも観たい。

……前節から、どれくらいメンツをいじってくるのか?、そこに注目です。

では。

第1節を シンボリックに眺めると。

たしかに。

始まったばかりで、残りは 37試合、の長丁場ではないか。

でも、3部リーグの初戦は、観ようによっては、各チームの面影が、けっこう、浮き彫りになった、と思う。

❶反則の数 (jリーグ公式による)
ベスト5(少ない)と、ワースト5(多い)にひろうと、

ベスト☞ 北Q、山雅、琉球、讃岐、(福島、相模原)

ワースト☞ 盛岡、宮崎、奈良、鳥取、今治

註:()は同数、次項も同じ。

❷コーナーキックの本数(同)
ベスト5 ☞ 北Q、金沢、(大阪、沼津)、(今治、山雅)、八戸

ワースト5 ☞ ys横浜、宮崎、相模原、(盛岡、大宮、長野、奈良、鳥取)

❸シュートの本数(同)
ベスト5 ☞ 沼津、北Q、(八戸、今治)、(福島、岐阜、讃岐)
ワースト5 ☞ 鳥取、相模原、(ys横浜、琉球)、(長野、大阪)

❶は、ボールをどれだけ握れていたのか?(ボール保持と決してイコールではない)、❷と❸は、どれだけ相手ゴールに迫り、シュートまで持ち込んだのか?、の指標。

スタッツはもちろん、対戦相手のスタイルと、チームの出来に、おおきく左右される。

けれど、それらを前提にして、おおざっぱに、勝敗は別として、自流のサッカーが表現できたのは、

リーグ突入時点では……、

北九州、今治のふたつが、断然、

次に、堅調にかなり優位を保ったのが、山雅、富山。

また次に、沼津、長野、八戸、福島が、より地味だがチームの味を出せた

……そんな評価だろうか。

繰り返すが、勝敗は考慮していないので、最終的に勝利に結びつけられる腕力とは、また違う。

言葉を変えれば、

この8チームが、今時点で、チーム編成と仕上がりにおいて、相当なメドを見い出している、といえる。

不気味なのは、大したスタッツでもないのに、それなりのゲームをつくれる富山。

今季も、こことは、むづかしい対戦になるでしょうね。

では。

『焦がれる心』。

きのう、帰宅するなり、家人が、

― 京子さん(仮名)からのライン、
いつも唐突で、こっちが(情報を)知っていて当たり前、と思っているんだから、と少々おかんむり。

許可を得て、メール文面をのぞくと……、

☞ 反さん 心のかたすみでちょっと期待していた、寂しい

☞ 清水出身だもんね 仕方ないか 反さんバイバイ

☞ 清水GM

……ほお。

でも、これだけでも、事情はだいたい察せられた。

京子さんは古参サポーターのおひとりであるから、仲間内のネットワークで想いも共有しているはず。

恩義の有る人々をいつまでも大切にする気持ちは、山雅ファン&サポーターの徳性だろう。

でも、僕には、いささか未練がましくて、鼻につく。

まるで、(Jサポーターとして) 幼いころに罹った水ぼうそうのウイルスが、また活発になる帯状疱疹みたいなもの、と思う。

聞くところだと、このウイルスは、ふだんは神経節に潜んでいて、宿主の免疫力が衰えると、元気になるらしい。

(註☞ 反町氏にとっては、過去にないほどに資金力が潤沢なクラブ、けれど曲がり角に来たチームでの仕事で、チャレンジ豊富だろうし、純情なエスパルスファン&サポーターのことゆえに、歓迎されるだろう)

で、免疫力の落ちた?山雅ファン&サポーターには、この曲をプレゼントします。

『Hungry Heart』(焦がれる心、1980年発表、ブルース スプリングスティーン作詞作曲、歌唱)

……ボルチモアでは、女房や子どもと暮らしてたよ、ジャック。
僕は ふと車で出かけると、戻ることもしなかった
どこに流れていくかも知らない河のように
間違った道だった けれど 僕は 進むだけ。

誰もが 焦がれる心で 暮らしてる
金をためて 自分の役割を果たしはするが
誰もが 飢え乾いた心で暮らしている。

女とは キングストンの とあるバーで遭った
恋仲にはなったが かならず終わる とわかってた
持ち物を そっくり分けて さようなら
で、いま キングストンに舞い戻ったってわけ

誰にも ホッとできる場所が 必要
誰もが ホーム ってやつを求めてる
誰が なんと言おうと違いない
ひとりぼっちが好きな奴など いやしない……

けっこう重い歌詞を、底抜けに明るい曲調に乗せて、一気に放つ。
スプリングスティーンが、愛される理由が、ここに在る。

では。

新しい風が吹く (2024.2.25宮崎戦レビュウ❷)

― スタメンみたら、キーパー神田、とあったから、ビックリだったよ!

ゲーム当日は、スマフォで経過を追いかけていたらしい山雅課長から、そう言われまして。

【エピソード❶】
神田 渉馬の抜擢は、もちろん本人の成長と技量に負うものだけれど、

ディフェンスラインに、高橋 祥平、馬渡 和彰といった経験値を有するメンツが並んだことも、それを可能にした大きな要因だろう。

ゲーム中、ヘディングでバックパスされた状況で、神田の反応が遅れた際、彼に向かって、高橋がかなり厳しく言っていた。

常田、野々村のセットに、こういった教示のシーンは、あまり期待できない。

神田については、長身とリーチ長で有利で、セーヴィング後の体勢の立て直しが素早くて、いいね。

【エピソード❷】
なんのために走るのか、がよくわかるチームの仕上がり。

惜しくも得点にならなかったが、安藤 翼からのフィードをそのままボレーで打った浅川 隼人の位置取り。

2点目(オウンゴール)時の、サイド奥のスペースに走り込んだ安藤に、瞬時にポンと出した、馬渡のパス。

これらは、〈その時、そこに居るために走る〉の、好見本だったと思います。

それは、中盤において、山本 康裕のボール捌きにも言えることで、

あらかじめ備えておいて、実に平静に、しかも速く、駆け上がる他のプレイヤーにボールを配すセンスには、瞠目しました!!

こういった、流れるがごとくに、相手ゴールに向かう前進は、いままでなかった新味。

菊井 悠介にただ依存していた切り込みが、多重的、豊富になった。

……新しく吹き込まれた風のふたつ、をあげてみましたが、実際、こうして眼前に示されると、なんとも嬉しい。

昨季最終戦と、宮崎戦のスタメンを比べたら、

両方にある名は、常田と滝のふたりだけ。

しかも、新加入を5人スタメンで並べるとは、

これだけを観ても、こりゃあ、今後も、楽しみな風が、多く吹きそう。

では。