力を証しするチャンス (鹿児島戦プレビュウ)

前置き。

J リーグ公式サイトで、選手追加登録、抹消の動きを、時折みている。

今回は、野澤 零温の登録を確認するつもりだったが、

町田ゼルビアの項までくると、

山口 一真が、抹消されているではないか。

山雅からのレンタルはどうなる?、と思いながら、さらに下にくると、山雅で追加登録。

それから今度は、山雅公式サイトをみた。

ほぉ、山口、戻ってくるのか、お帰り!! これで、 KAZUMAがふたり。

〈復帰〉を活かすのも、クラブの在り方のひとつ。

下川、小松、村越、米原、彼らが戦力化されるには、それなりの日数を要した。

ヴァンフォーレは、これがかなりお得意クラブの見本だけれど、

人件費節約(移籍金が発生しない)の面からも、おおいに歓迎だ。

さて。

本日は桜島のふもとで、ナイトゲームの鹿児島戦。

まづは、

ホーム観衆の、見当はずれのご不満ご不興からは自由になれるのだからしてやったり、くらいの気持ちで、チームはやればよい。

鹿児島とホームでやって、2 – 4 で敗戦した5月。

ゲーム後の盛大なBOOは、前週に長野に敗戦した余波もあっての、うっぷん晴らしに過ぎなかった。

ゲーム自体は、スタイル進化をかなり魅せていたのだから。

ただし、自陣に侵入してくる鹿児島プレイヤーを捕まえきれず、じりじり後退してシュートまで持って行かれる、という弱点が露呈したことも事実。
こういった失点は、観ていて、まことにがっかりすることもたしか。

で、こういうシーンが生まれるのは、鹿児島サッカーの特徴をも示していて、

要は、自陣でのポゼッションは簡素にして、敵陣でポゼッションを高めたい、それも、ドリブルでサイドを切り裂きながら、というスタイル。

となると、守功一体の山雅としては、相手最終ラインへの追い込みを、それをかわされた時のつぶし込みを想定しながら、強弱とパスコースの限定を〈よく考えて〉遂行しなければいけない。

つぶし役を買ってでなくちゃぁならないのは、ボランチと両サイドバックになるんでしょうが、

それが即、反転攻撃の起点となるので、サイドから前へ向かうシーンでの連携、それが、今節も試される。

さらに。

鹿児島にはいいプレイスキッカーがいるから、

相手に好位置でフリーキック(もちろんコーナーキックも)を与えたくない。

サイドに近いあたり、そこはマジメに競ってつまらないファールを犯すなよ。

あるいは、

その体勢でヘディングしても、タッチを割って相手スローインになってしまうだろうに、と思う。

つまり、良い意味で、ボールを捨る、放しててしまう、があっていいと思いますけど、今の山雅は、プレイすべてに等量の力を投下するので、結果、跳ね返りが相手に渡るシーンが多い。

ここらへんも、アタマを使え。

こっちがセットプレイを獲たら、時間をかけてでも、まんべんなく工夫しよう。

負けたためしのない山雅を、今回もカモってやろう、とホーム声援を背に戦える鹿児島のココロ。

それを逆手に取って魅せること。

これ以上、願ったり、の状況はありますまい。

では。

連続ゴール,おめでとう。

イングランドで開催中の、

ブラインドサッカー世界選手権、男子の日本代表は、

グループリーグ第2戦で、タイ代表と戦った(日本時間 8/17 20:30~)。

前半9分、平林 太一 (松本山雅BFC)背番号#6 は、ピッチ中央のオープンスペースで、サイドチェンジされたボールを拾うと、そのままドリブルを敢行、

ゴールに左から迫ると、するどく右足一閃してシュートを放つ。

これが決まって、日本は先制。

1 – 0 のスコアのまま、前後半計30分のゲームをものにし、今大会初勝利をあげた。

これで、2戦して、1勝1分け。

平林にとっては、2試合連続のゴールとなり、

とにもかくにも、期待に応えてくれる頼もしき高校生よ。

山雅に所属するプレイヤーが日の丸を背負い、かつ、これだけ貢献しているのだから、山雅公式には、なんならの反応をしてもらいたい、と秘かに願うんですけどね。

思うに、鹿児島戦は、ああいった大胆なサイドチェンジで、相手の守備を衝くことがヒントだと思います。

では。

素晴らしき富山戦。

…ここまでと、これから、を見すえながら、前節から価値をいくつか拾えば、

❶恒例の花火、といったお楽しみと、富山サポーターのご来訪があったにせよ、
今季2度目(FC大阪戦に次ぐ) の、10,000人超え。

参戦リーグや、戦績がどうのこうの、という〈常勝観たさ、勝ち馬乗りたさ〉だけに左右されないところの 山雅愛。

チームが真に強くなれる、その根っこの部分が確かであることを、思い出した。

❷ゲームの翌々日。
やって来た息子が、
― もし、街中で、プライベートに國分に遭ったりしたら、お前、何回外してんだよ、って毒づきたくなるだろうね、きっと。

確かに。

とりあえず打ったシュートが入ってしまう、と嘆くなら、村山よ。
常田が触ってコースが変わったとはいえ、動きもせず見送らずに、とりあえずは、飛びついて見せろよ、とも言いたいしね。

……、と各論はともかくも、

〈目をおおいたくなる勝負弱さ〉を前にして絶句、というのが、大方のファン&サポーターの、あの夜の真情。

やろうとしている、または、やっているサッカーの良し悪し(面白さ)、と勝ち負けが直結しないがゆえの苦悩、そんな感じか。

(勝ちから見放されている、が家人の表現ですが、運命論的、擬人的なもの言いには抵抗感あり)

……、それほどに、富山戦の前半は、出色の出来だった。

ならば、それをひっくり返して、〈勝負強さ〉を身につけなくちゃあ、となるんでしょうが、

おそらくは、リアリズムと細心で、ルーテイン的なことがらを徹底することて活路を拓くしかない。

たとえば、ひとつ。

サイドの攻防が増せば、富山戦のように、ハーフラインをすこし越えた自陣の、タッチライン近くから蹴り込まれるフリーキックが繰り返される。

この時、山雅はディフェンスラインを高く設定しているので、ラインとキーパーの間に、かなり危険なボールが入ってくる。

ならば、その位置でファールを犯さなくて済む備えが要るわけで、

どこで相手ボールホルダーを捕まえるのかを、(攻守一体をやるのなら) こっちが反転攻撃をスタートする地点と、表裏一体でデザインしとかなければ。

カットされて先制点を浴びるキッカケとなった、(左サイドで)米原が、下川へ出したパス。

あれを、単なるパスミス、と言って責めるのではなく、

あの高さ(=位置) でパスを発動することの是非、それを、チーム戦術との絡みで検証することを願います。

後半は、富山が、山雅最終ラインに追い込みを強め、それを、はがす、かいくぐるのにけっこう手こずった。

こういう場合、守功一体の反転ポイントについて、チームとして共有、徹底すべき、と思います。(ボール保持が、こっちに60%傾くような状況では、特に)

❸プロのプレイヤーを擁するチームである以上、お金(財政事情)がまわるように経営しながら、資金を有効に使うのは当たり前。

ましてや、ポンと億円単位で、赤字を帳消しにしてくれるようなパトロンも親企業も持たない山雅は、チマチマやっていくしかあるまい。

今季に関して言うと、チーム編成はかなり効果的で、コストパフォーマンスはそこそこ、と診る。

鈴木 武蔵やダヴィを獲ったものの、使えなかった過去とは、雲泥の差。

降格や戦績に対する不満からなのか、分別なく下劣な言動をおこなう(器物損壊疑い、と聞く)者は、はっきり言って、ご遠慮願いたい、スタジアムからも山雅界隈からも。

だいたいが、経営トップ否定が腑に落ちるように理屈や、理論を提示できるんかいな?

チームに厳しく、との大義名分下、ゲームもよく観ずして、ただうっぷんを晴らしているだけのファン&サポーターに対しては、

クラブは、毅然と対処するのがフェア、と考えます。

では。

【速報】IBSA W選手権 日本代表 初戦に登場。

ブラインドサッカー男子の世界選手権が、イングランドではじまった。

8月15日(20:00~ 日本時間)、日本代表は、グループリーグ第1戦で、

イタリア代表と対戦、1 – 1のドローで、勝ち点1を獲得した。

平林 太一 (松本山雅BFC)は、背番号 #6、先発で出場。

前半9分に、フリーキックから、平林が、巧みなドリブルで相手選手をかわすと、左からカットインし、右足でシュートを放つ。

これが、決まって、日本が先制。

そのまま逃げ切りたい日本だったが、(後半) ゲーム終了まで40数秒となって、イタリアに決められ、そのまま、ゲームオーヴァー。

グループリーグ第2戦は、タイと戦う予定。

あくまで参考として、日本は、世界ランク 4位で、タイは 5位。

世界選手権で、上位3位までに入ると、2024パラリンピック出場(@パリ)が決まるらしい。

なお、ゲームは、You Tube上 でライブ配信されます。

平林、頼んだぞ。

では。

『言葉にならない』 (富山戦レビュウ 本編)

見出しは、昨日、職場で会った山雅課長のお言葉ですが、

ファン&サポーターの心情を上手く表して、言い得て妙、です。

山雅より、かなり老獪な富山だったけれど、

あれ、って、3部リーグ在籍の 9年間に身につけたものなの?

とにかく、今瀬、林堂のセンターバックは、賢かった。

おとといの主審が、転倒の有無と程度から、ファールの判断をする傾向があったことを察知すると、彼ら、

たとえば、小松との競り合いでは、身体を相手に預けることで、あたかもチャージされて傷んだかのように見せる。

時間が進むにつれ、富山プレイヤーがそこかしこで痛がってうずくまること、うずくまること。

山雅プレイヤーが、なんだよ、って感じで、倒れ込んでいる富山選手の傍らに立つ、そんなのばっか。

これも、混戦のリーグを生き抜く処世術だろうが、

今、リードした時の時間稼ぎはせいぜい、村山に限られているから、山雅には、ほとんど期待できないような相談。

でも、たとえ実直、淡泊であっても、一昨夜の前半は、けっこう、いい出来。

ピッチ幅を最大限に使いながらサイドを交換することで、カターレの守備網を左右にゆすぶっていたり、
中盤でボールロストしても、それを追いかけて帳消しにする闘争心が表現されていたり、と。

ここ数試合、鈴木と藤谷はかなり効いているが、多くチャンスを生みだしていた。

あとは、体勢が最適なメンツにシュートを打たせる工夫(受けるスペースへの入り方)があれば、とか、

基底ラインだと、野々村が、いま4歩のステップを踏んでサイドバック、ボランチに入れているパスを、2歩、あるいはダイレクトで供給できるように成長すれば……、と思いながら観ていました。

一緒に闘っているからこそ、チームを責める気持ちにもならないが、

ひとつだけ苦言すれば、前回指摘した、先制された直後からの布陣変更と、メンバー交代。(記事をご参照あれ)

その伏線は、初期布陣として、小松と菊井をツートップに配し、鈴木を左の2列目に置いたことにあったと思いますが、

あそこはやはり、小松、鈴木のツートップで、菊井は2列目ではなかったか?

で、テコ入れをするなら、住田を投入するについては、彼をワンアンカーにし、安永を2列目に上げて、より攻撃的な姿勢を採るべきでした。

とってつけたようなよーいドン!!、のロングボール戦法になればなるほど、得点の匂いは消えます、

榎本のようなプレイヤーを欠くとなおさらに。

(そして、安永が、加入して即輝いてしまうところに、山雅スタイルの浅さ(深みのなさ)が在ることも忘れないこと)

つまり。

80分前後、北ゴール裏コールリーダーは、

― ゲームは終わってないよ!!、と周りを鼓舞していたけれど、

采配によって、みづからゲームを終わらせた張本人は、チーム自体であった、と思います。

もちろん、リーグ戦は、全然、終わっておりませんとも。

では。