ポール ウイリアムズ の季節。

季節が、すこしずつ落ち着きをみせる頃になると、

ポール ウイリアムズ (1940~ ) とか、ランディ ニューマン (1943~ ) を聴きたくなる。

後者の毒を含んだユーモアや悲哀もいいけれど、ポールの、もっとストレートで、飾らない歌詞は心に沁みます、こんな時候には。

いろいろ推したい中で、今回は『We’ve Only Just Begun』(1970年 カーペンターズによりリリース)。

現在完了形の見本みたいな題名のこの曲、もともとは、これから新しい人生を歩もうとするカップルを題材にした、60秒からなる、銀行のCMソングだった。

……僕たちは、始めたばかり。

それを聴いたリチャード カーペンターが作者に、歌わせてくれと照会した。
(作詞ポール ウイリアムズ、作曲ロジャー 二コルズ)

今回は、豪華にふたつを続けます。
ひとつは、ポール ウイリアムズ自身の歌唱。

ふたつめは、カーティス メイフィールドのライヴ演奏。
こういった編曲には、泣きが入る僕なんであります。
コンガなんか最高、究極のファンキーミュージック。

では。

120分お疲れ。幕は上がった (天皇杯3回戦レビュウ)


燕岳よりの眺望 (2021/8/5 2:20 撮影。版権帰属:オフィスウエストウッド)

ゲームをまったく観ないでおいて、レビュウを書くのはなんとも、歯がゆい気持ちではあります。(はじめに、エキスキューズを)

まづ、プレビュウ三つの願いを総括。

❶レアンドロ ぺレイラとの対戦 ➡ 〇 (得点は許さず)

❷公式戦、ガンバ大阪に初勝利 ➡  × (延長戦120分やって、0 – 2 の敗戦)

❸前線とインサイドハーフ組み合わせの新味 ➡ それ相当に。

秋田戦(8/9)の先発からは、メンバーを 8人入れ替え、なおかつ、控えにはDFがひとりもいない、といった思いっきった手法で、けっこうなプレイヤーを試した。

さらに、山口 一真とセルジ―ニョを公式戦初投入、チームへの融合などを図るとは、天皇杯を巧く使ってみせた采配でありました。

指揮官のインタビュウからは、ガンバ、夏の連戦で相当にバッドコンディションだったらしく、それもあって、それなりに戦えたようだ。

シュート数、山雅16、ガンバ13 がそれを証ししている。

山雅のほうで、シュートを打っていないのは、GK村山を除けば、橋内、田中パウロ、河合の 3人だけ。
だから、パウロにとってみれば、かなり不満が残っただろうが、リーグ戦で結果を待ってます。

控えのメンツも、GK以外は全員投入。
その全員がシュートを放つ貪欲さ、いいではありませんか。
セルジ―ニョ、横山 歩夢は、2本ですしね。

結局は、ガンバが、ほぼほぼレギュラーメンツを揃え切ったゲーム終盤(延長戦前半)に、2失点。

トップリーグとの差、自分の足許をキッチリ見つめて、リーグ戦に向かいましょう。

さぁ、新しい山雅の幕が、上がった。

では。

せめて三つの願い (天皇杯3回戦 対G大阪)

本日は、パナスタ(吹田市立)で、ガンバ大阪と、エンペラーズカップ3回戦を戦う山雅、なのだ。

チームは、FDAで神戸経由だったのだろうか、すでに在阪のはず。

ガンバは、2回戦(6/16)、関西学院大学を 3 – 1 で退けて勝ち上がってきた。

それぞれ、ガンバ 21日、山雅 22日にリーグ戦を控えている中、大幅なターンオーバーのメンツで臨戦するだろうから、メンバー予想は容易ではない。

実際、対関西学院戦では、藤春、倉田、パトリック、宇佐美などは控えメンバーだったから、今回もそんな感じ?

強いて言うと、❶レアンドロ ぺレイラとやりあえればなぁ、そして、❷ガンバには、公式戦初勝利、これくらいか、願うことは。

なにせ、リアルタイム観戦ができない萬年でもあるし。

でもまぁ、直近のガンバはどうなんだろう?

と、第24節、アウェイ清水戦(8/13)のハイライト映像をチラ見。

3分程度の公式ハイライトは、ガンバ FW山見 大登(関西学院大4年在籍、特別指定)の、スーパーなゴール(後半37分) やら、ガンバの攻撃ばかりが編集されている。

シュート数は、清水14本、ガンバ 5本。

これを観るかぎり、エスパルスのほうが優位にゲームを進めていたに違いなく、だとしたら、このハイライトはないわ。

清水、DAZNにクレームをつけなくっちゃ。

それにしても、清水はこれで、4戦勝ちなく、現在14位。

勝ち試合では、けっこう得点しているんだけれど、失点もやはり多い。

ガンバ戦の先発をみると、馴染みは河井 陽介ぐらいのチームになった。

誰がチームとしての芯?、という感じですが、残留を期待してます。
ふたたび、トップリーグで対戦したいんでね。

さてと、ガンバのシュート内訳は、レアンドロぺレイラ 2、山見 2、黒川 1。

今回の対戦、山雅がつけ入るとしたら、ガンバの、こういった貧打、の部分でしょうか。

あとは、互いに3バック、ということでの、当方がやり馴れたやり方で、いかに相手を凌駕できるか。

とにかく、やるからには、❸山雅の新生面、特に、最前3人とインサイドハーフの作り込み、が観られると、なお、嬉しい。

では。

凡庸を責めることの 危険。

8月15日を、終戦の日、と呼ぶことが、なんとも滑稽に思われる。

もう戦いは終わりにします、と自分で決めたような格好にはなっているけれど、実際は、窮地に追い込まれた挙句に、待ったなしの無条件で掲げた白旗だったんだから、どうみたって、〈敗戦〉でありましょう。

敗戦、つまり、完全な武装解除と被占領、から始まったこの76年、という現実をどこかに置き忘れているので、平和論、国家論、果ては死生観までが、不毛な袋小路に入り込んでしまっているのが、僕たちの現実ではあるまいか。

人命はなによりも重い、とか言いながら、心身両面で平気で人を抹殺するような事件や事故が、この〈平和〉の国で跡を絶たない。

あの壊滅的な結末を迎えた戦争をおっぱじめ、そして戦った世代が、この世から去って久しい今。

各界の権威、有識者とか呼ばれる者はすべて、当時、物心もつかない幼児未満だったわけだから、いろんな意味で、戦禍の辛さや深刻さも軽くなるのは、これはもう、当たり前でして。

そうだな、特に、40歳以下の若い世代は、今大きな顔をして語る老人のほとんどが、あの戦いにまつわるところの苦労などしていない、と思って、その言動や教えにつきあったほうがいい。

特に、メディアを通して行われる、浅薄で、民に迎合的な情報操作が、真実を余計に見えなくしているから厄介だ。

COVID-19についても同様で。

人口1億2,600万人に対して、死者15,402人だから、人口100万人当たり 123人。

他方、人口3億3,000万人で、死者614,267人は、人口100万人当たり 1,861人。

日本に比べ、米国の、この流行り病における致死率は 15倍、というリアル。

なんらかの国家戦略が効いてこうなった、と言い切れないところが辛いが、

死亡という最悪の結果からみる限りは、現政権の対応や施策をガタガタ言うようなことでもない、と僕は思っている。

感染状況を災害と同じだ、とセンチメンタルな発言をするリーダーの姿勢。
または、専用の病床を増設もせず、ただただ狭いコップの中で困った困った、とうろたえているのはどうか、とは思うけれど、

批判の多くは、切迫感なき緩慢さとか、対策の不徹底をついているようだ。

けれど、どの政権や首班がやったにせよ、この国の制度下ではおそらく、諸政策は大差ない内容に落ち着くことは間違いない。

ここ数十年かけて日本は、多方面で護送船団方式の経済活動をぶっ壊してきていて、それを多様性の尊重、とかいって称揚してきたんだから、なにをいまさら、制限(規制)と補償をセットでとか、全員が救済されるべきとか、ムシのいいことを言っているんだか。

凡庸、愚策、無策内閣と、あげつらっているうちはまだ良くって、こういう状況の下、颯爽と、期待を浴びるように個人や集団が出現するほうが危険、というのは歴史が証明している。

そういう意味では、出ては叩かれる、足の引っ張り合いがマシな場合もある、と割り切れ。

この国では過去、おそろしいことに突っ込んで行く時、かならず誰かの権威や、他国による圧迫が理由として使われるのが常だった。

これからも、そこのところには注意しないと。

では。

失意のクレ に捧げる。

註:クレとは、バルセロナファンの愛称。

同僚のカン太くんは、たしか20代。

彼にとって、リオネル メッシのいないバルセロナFCなど、あり得ない。

2003年以来、クラブに18年間も所属して、輝かしい時代と実績を残したスター選手なんだから。

なので、バルセロナファンのカン太氏、リオ メッシが、2021/2022シーズンからパリ サンジェルマンの一員としてプレイ、との報に接し、その落胆たるや甚だしい。

たしかに、ボール扱い、パスセンス、FKを含むシュートの秀逸、どれをとってみても、どのポジションでプレイしても、卓越した才能だもんな。

重心の低い、独特のリズムで刻む、俊敏なステップワークのユニークさは、僕にでもわかります。

その年俸(推定) 50億円にたまげていた家人、他に、例えば、アディダス社との年間契約料が11億円と聞いたら、どんな顔することやら。

ところで、パリサンジェルマン(PSG)は、フランス1部リーグ(リーグ アン)に所属するクラブ。
このところ、(中東のマネー力を使って?) ビッグプレイヤーの蒐集に精を出している。

DAZNは今回、リーグアン独占配信を獲るべく動くでしょう、多分。

さもないと、メッシのプレイが世界中の耳目から消えてしまうわけで、その存在が、放映の世界構造を変えてしまうくらいのプレイヤーなんです。

さて、PSG。

リーグ アンでは〈一強〉といえる存在。

Jリーグでは、某ヴィッセルというクラブが近年、高名なプレイヤー集めを繰り返していて、どうやらリーグ一強の座を狙っている。

これ、人気を獲るための、マットウな手段のひとつでもあるわけで、たとえ巨人化、と批判されても、そういう球団がひとつやふたつあってもいいではないか。

この手法でトコトンやってもらって、リーグの注目度が挙がれば、なにより。


さて、失意の底に在る、東洋のバルサファンに対しては、

―いっそのこと、山雅に眼を向けたらどう?  いまここに在るサッカーも、なかなか味わいがあるから。

と、他人の不幸を逆手に取っている僕なんであります。

では。