はじめから戦え【FC琉球戦プレビュウ】

昨季は、対琉球戦は 2連敗。 合計のスコアが 1 – 8 。

つまりは、心穏やかには臨めない相手との今節。(天皇杯の結果など当てにならない)

けれど、指揮官交代直後の当方にしてみれば、まづは、自分たちの〈はじまりのはじまり〉を、キチンと闘ってみせる、というのがテーマ。

〈皮肉な、岡山戦〉
前節、琉球はアウェイで岡山とやって、0 – 3 で敗戦

内容は、決定的シュートを、岡山GK梅田の奇跡的な!セーブで何本も止められたりで、主導権を握りながら、どうして落とす?、といった皮肉なゲームを演じた。

その攻撃力に陰りが生じているようには見えないけれど、第10節までに8勝(1敗)を稼いだが、次の9節では、3勝(3分3敗)と、戦績は、どうも湿り気味。

ただ、僕からみると、ホームではせいぜい2,000人ばかりの後押しの中を戦って、第4位に居るんだから堂々たる実力者。

さて今回は、COVID-19厳戒下の、無観客。

果たして、この制限がどちらのほうに味方するか?、も興味深い。


〈過度な期待、などないけれど〉

前節大宮戦で一定の落ち着きをみせていた3バックを、おそらくは採用すると考える。

手堅く、親和性の良い、3 – 4 – 2 – 1 なのか?

この場合は、ルカオの投入が有るかどうか、が焦点。

いずれにしたって、最後のところ、つまり、中央からシュートで仕上げるため、タレントをどう並べるのか、ということにかかっているとは思いますが、

できれば、サイドを縦に厚くしながら侵攻することを狙った、3 – 3 – 2 – 2 を試してもらいたいような気もする。

先発。

中盤、ボランチで、前、佐藤、浜崎、小手川の中から、いづれか3人を並べる。

そして、2列目は、外山と、田中パウロ。

ツートップは、ルカオ、河合(または鈴木)。

こうすれば、状況に見合う、かなり豊富な交代カードを持つことになりそう。

村越が左右サイドで運用可となれば、下川との絡みで選択の幅は拡がるか、と。

……、あれ?、これって、やっぱり過度な期待なんでしょうかね?

では。

船出にも 足許見つめ。

職場でも、昨日は、なにかと山雅の話が行ったり来たり。

― ラムさんのご主人は由井由比(静岡市清水区の)ご出身で、その親戚が、清水商業高の卒業。
とくれば、名波氏の監督就任が、なんとも身近に感じられるご様子。

満面の笑みで、その話題が盛り上がった。

― ヤナさんはヤナさんで、N-BOX についての話題を仕掛けてくる。

これ、クルマの話ではなくって、2001シーズン、1stステージで優勝した、ジュビロ磐田が採用した陣形のこと。

3 – 5 – 2、つまり、スリーバックにツートップなんだが、中盤の5人が、まるでサイコロの、5の面のように並ぶ。

まず、正方形の対角線交わる中心のところに、名波 浩。

この名波を囲んで、その前方には、攻撃的ミッドフィルダーの、藤田 俊哉(右)と奥 大介(左)。

で、後方には、福西 崇史(右)と服部 年宏(左)が、ボランチとして配される。

まるでサイドを捨ててでも、自在なパスを出を出せる名波を擁するからこそ成り立った、攻撃的サッカーだった。

もちろん、〈N〉は、名波の頭文字のこと。

― どのリーグに居ても、たとえ3部まで落ちたとしても、この街に山雅が在ることがよっぽど大切でしょう。
とは、最近やっと松本マラソンにエントリーを終えた、ルノワール氏からのお言葉。

そうか、7/3ホームヴェルディ戦は、早めに会場入りしないとな。

……もろもろで、なんとなく華やいでいるのは周囲。

ナナミウラ(萬年の造語)体制の中は、現在地からの立て直しのため、リアリズムに徹した思考と采配がふるわれていくことでありましょう。

ということで、こんな曲でココロを鎮め、ヴァン氏の、痛風からの回復を願いつつ、琉球戦を迎えたい。

では。

六月の空に 詩ふたつ。

〈シャボン玉〉

シャボン玉の中へは

庭は這入れません

まはりをくるくる廻ってゐます
          (ジャン コクトー作、堀口 大学 訳1925年)

 

〈紙風船〉

落ちてきたら

今度は

もっと高く

もっともっと高く

何度でも打ち上げよう

美しい

願いごとのように  (黒田 三郎 作 1964年)

 

六月の空に、そんな気分を懐かしんでいる。

では。

夏至の交代劇。

多くの眼と心が、何度も公式ページにアプローチしていたに違いない。

リーグ参入10年目の夏至の日、監督の交代がおこなわれた、と後世に語り継がれるんだろうな。

こうも長い一日をプレゼントしてくれるとは、山雅、なかなか味なことをする。

まづは、柴田 峡氏と西ヶ谷 隆之のおふたりに、心から感謝をしなくてはならぬ。
急遽、困難な状況の中、砕身奮闘いただいたのだから。

数年前、山雅の事務所の前を車で通りかかった折、植え込みに水を撒きながら携帯で話している姿をお見かけしたが、柴田氏の人柄がなんとなく察せられたような気がした。

夜のかりがね、後ろ手を組んで U-18 諸君の練習をみていた西ヶ谷氏の影。

いま彼らが北信越プリンスリーグを闘うについて、多大の貢献をいただいた。

多分に感傷的かも知れないが、今後も山雅に力をお貸し願えれば、と思う。

さて、新任の名波 浩氏について。

青森に住む義理の息子は、自分は名波の熱烈ファンでした、と興奮を隠し切れないらしい。

誰が指揮を執ろうと、誰がプレイしようと、山雅を応援するに変わりない僕だが、全国数百万人のサッカーファンにとって、かなり話題性のある監督就任となれば、これはもう、悪い気はしない。

とにかく思う存分やってもらう、ってことだが、アルウィンに向かう人々に勢いがつくようになれば、嬉しいこと。

ところで、2季連続、シーズン途中での指揮官交代の事態に、上層部の責任云々という声も、出てくるに違いない。

が、おそらくこれ、〈経営〉と〈執行〉をキチンと分けて考えれば、あまり意味ある議論にはなり得ない。

だいたいが、今回を含めいままで、かなりのビッグネームを(口説いて)チームへ招いて来た事実だけをとってみても、クラブを託するに十分な手腕だと思いますね。

……と、梅雨の晴れ間の、刈り込まれた麦畑を眺めながら、

なぜか、旧約聖書の詩篇(第2篇) が思い出された一日ではありました。

―なにゆえ、もろもろの国びとは騒ぎたち、もろもろの民はむなしい事をたくらむのか。

では。

大宮戦レビュウ補足と、雑感あれこれ。

そろそろ起きてレビュウ書かなきゃ、とうつらうつらしていたら、家人から早朝のメール。

(おそらく京子さん情報だろう)信濃毎日第一面で、監督解任と新監督を某氏に打診へと動く、だって?

東スポでもなければ、かつ、フロントページ。

まんざらのガセネタでもないだろうな、と思いながら居る。

【まづ補足】
米原 秀亮が、かなりよいパフォーマンスであったことを書き落とした。
ただ、シャンとしない大宮サッカーが相手だったゆえなのか?、これも、次節以降での検証が必要なのであります。

大宮ついでに言うと、攻撃活性化を図りたければ、元大宮の大前 元紀を誘うくらいでないと(かつても指摘したとおり)。
時間を創れる、これがポイント。
だから、田中パウロを推すんです。

松本の街、それとツルヤを愛してくれたセルジ―ニョ(家族)に、家人はいたってラブコールなんだが。

【あれこれ、とは】
僕らはここ10年でいろいろ学んで成長もした。
けれど、松本山雅周辺の、美徳と特長は、変わらぬ素人っぽさに存す。

たとえば、先達クラブのファンサポーターにみられるような、応援とはこうあるべき、といった論調にほとんど同調しない姿勢。

クラブで言うと、身の程も顧みず、松田 直樹とか、元五輪代表監督を誘う視点がそれ。

オフサイドなんて知らなかった老若男女が垣根なく愛し、楽しめるのが山雅の根源的価値なんだから、フツーの市民を意識すべきだろう。

天井桟敷の者に照準を合わす必要が、どこにあるか。

と同時に、チマチマと財政破綻なくコントロールしようとする経営もまた、身の丈をめざす、それで良い。

親会社(あるいは責任企業)を持たないクラブが、分別を忘れて下手を打てば、その後は悲惨、挽回も大変。(大分、鳥栖を見よ)

それに比すれば、リーグの昇降格など、試練としてはまだまだ序の口だろう。

フロントといった訳不明の言葉で、経営などを糾弾する者。
これは、能力の無いために経営にたずさわれないような者で、じきに消えゆく水面のアブク、と考えていい。
思うに、当クラブのファンサポーターでなくて、山雅をツマミにしてなんか言いたいだけの暇人。(少々うるさいのが、傷に玉だが)

絶対に誤謬をおかさない組織はあり得ず、その都度修正をかけて生き延びるのだ。

よっぽどの存続危機の局面でも来ない限り、クラブの選択は支持する。

クラブ経営者の専権事項は、尊重されるべきだろう。

ただ、監督にかかわる件のポイントを、三つ指摘しておく。

❶もともと柴田 峡氏は緊急避難的に選任された。
昨季、後半を上手く立て直しばかりに今季を託された事情を斟酌すべき。

❷その裏には、人件費コントロールといった緊縮財政の要求もかなりあったはずで、今回、新監督招聘に費用がかさめば、今夏レンタル移籍で放出増とするくらいの、冷徹なソロバンがはじかれているだろう。

❸上に書いたような、山雅を取り巻く〈世間〉を意識した戦略。

プロサッカーは究極、客商売であって、観る側はプレイヤーの死闘を観ながらビールを流し込んでいる世界を忘れちゃあいけない。

で、どうも家人は候補者が意に染まないようだから,

― そのスタイル(流儀と容貌)はともかく、少なくとも男気は感じるけれどね。
……と、メールを返しておいた。

では。