夏至の交代劇。

多くの眼と心が、何度も公式ページにアプローチしていたに違いない。

リーグ参入10年目の夏至の日、監督の交代がおこなわれた、と後世に語り継がれるんだろうな。

こうも長い一日をプレゼントしてくれるとは、山雅、なかなか味なことをする。

まづは、柴田 峡氏と西ヶ谷 隆之のおふたりに、心から感謝をしなくてはならぬ。
急遽、困難な状況の中、砕身奮闘いただいたのだから。

数年前、山雅の事務所の前を車で通りかかった折、植え込みに水を撒きながら携帯で話している姿をお見かけしたが、柴田氏の人柄がなんとなく察せられたような気がした。

夜のかりがね、後ろ手を組んで U-18 諸君の練習をみていた西ヶ谷氏の影。

いま彼らが北信越プリンスリーグを闘うについて、多大の貢献をいただいた。

多分に感傷的かも知れないが、今後も山雅に力をお貸し願えれば、と思う。

さて、新任の名波 浩氏について。

青森に住む義理の息子は、自分は名波の熱烈ファンでした、と興奮を隠し切れないらしい。

誰が指揮を執ろうと、誰がプレイしようと、山雅を応援するに変わりない僕だが、全国数百万人のサッカーファンにとって、かなり話題性のある監督就任となれば、これはもう、悪い気はしない。

とにかく思う存分やってもらう、ってことだが、アルウィンに向かう人々に勢いがつくようになれば、嬉しいこと。

ところで、2季連続、シーズン途中での指揮官交代の事態に、上層部の責任云々という声も、出てくるに違いない。

が、おそらくこれ、〈経営〉と〈執行〉をキチンと分けて考えれば、あまり意味ある議論にはなり得ない。

だいたいが、今回を含めいままで、かなりのビッグネームを(口説いて)チームへ招いて来た事実だけをとってみても、クラブを託するに十分な手腕だと思いますね。

……と、梅雨の晴れ間の、刈り込まれた麦畑を眺めながら、

なぜか、旧約聖書の詩篇(第2篇) が思い出された一日ではありました。

―なにゆえ、もろもろの国びとは騒ぎたち、もろもろの民はむなしい事をたくらむのか。

では。