〇〇〇のつもりが (2022.10.9藤枝戦レビュウ❶)

まさかの、●●●と、3連続で黒が出たような感じですかね、ルーレットやってて。

0 – 1 の敗戦。

それも、直近ふたつのゲームと同様、もともとボールを握らないことを苦にしないスタイルの山雅からすれば、試合の8割がたは、思うようにできていた、シュートも相手の2倍前後は打ちながら、だ。

藤枝の司令塔、鈴木 惇がピッチから下がり、こっちがリフレッシュし始めた60分以降、ますます主導権はこっちに来たような感が在ったのですが、新規に投入されたプレイヤーが、残念ながらあまり目立たずに終わりました。

今回は、ゴール前、常田  克人の蹴り出し(ブロック) が相手FWへのプレゼントパスとなり、そこから左へ振られるといった失点。

自分たちのサッカーが破綻なくできていていた中、やられてもスカッとしない負けなので、敗残感も深い。

いやいや、破綻していないのに?、と思うことが既に、戦術の硬直化かも知れない。

こういう場合は、得点できない(3ゲーム連続して) のがすべて、と言い切ってしまうべきであって、変に、戦う気持ちの問題をうんぬんしたところで無意味、というのが僕の持論。

ゴール前を窮屈にして守り切った藤枝を褒めなくちゃあいけないにしても、ペナルティエリアに押し込んでいく時に、プレイヤーが横一線に成り過ぎで、しかも、互いの距離が詰まってしまっている。

死角を衝いて、フリーで後ろから入ってくるプレイヤーがいないと。

そういう意味では、田中パウロが枠外に飛ばしたシュートが最大のチャンスだったでしょうか。

これこそ定番、といった攻撃スタイル、それを、再度洗い直すことです。

では。

強度に強度を加えて (藤枝myfc戦プレビュウ❷)

(事情があって、プレビュウ❷を再投稿するため、❸と順序が逆になり失礼)

直近、2試合連続の無得点がたたって、1分1敗の手痛い戦績。

たしかに停滞感はありますけれど、なにも絶望感に沈潜するほどのことでなし。

こういった、悪い予兆の決定的な転換点は過去にも在った、と言われればそれまでなんですが、そういう窮地があるとすれば、だいたいがラスト3ゲームあたりで訪れるのが、山雅の常。

なりふりかまわぬラストスパートを、ただフツーにやればいい、今は。

〈強く、速く、聡く、を思い起こせ〉
山雅 23.4歳 vs 藤枝 25.6歳。

前節終了ホイッスル時点の、両者フィールドプレイヤーの平均年齢を再掲してみる。

これ、どうみたって、少なくとも経験値では、こっちがチャレンジャーでしかあり得ない、という事実をハッキリさせたいがため。

例えば、藤枝は、ゲームの締めで、ヴェテランの押谷や岩渕を投入できる余力を持つ。

そういった、フォワードの用意からしても、両者はまったく違う。

で、当方のすべきことは、終始、走力を全面に出して、プレイ強度と球際の厳しさで優り、前後に相手よりも速く動く。

さらに、セットプレイには細心の工夫を仕込む。

藤枝の、リーグ後半戦で唯一の敗戦が、対いわき戦であったことを想起すれば、山雅の採るべき道は、そんなところでしょうか?

つまりは、ベーシックのところで、原点に回帰するのみ。

(ボールを)持てる者 vs 持たざる者、という図式が明快なのも、この際やりやすいではありませんか。

では、プレビュウその❸ に続きます。

思い切ってみたら? (藤枝myfc戦プレビュウ❸)

持ち堪えるべき地点でこそ、自分たちのサッカーを取り戻すために……。

〈三つのポイント〉
その❶
藤枝のフォーメーションは、3 – 4 – 2 – 1 の一択。

過去27戦ぜんぶで、これを採用。

これは、中盤のダブルボランチが磐石、手馴れであることを意味する。

ボランチ先発のひとりは、おそらく鈴木 惇のはず。

藤枝楽団のコンダクターですな。

だから、彼に自由を与えない、要は、出来る限り、藤枝の攻撃に彼を関与させない。
ここらは、こっちのボランチや、菊井 悠介の仕事。

その❷
藤枝のセンターバックは、ほぼ固定的な3人で形成される。
(さらに、ゴールキーパーは27戦同じ)

ならば、変わらないメンツで安定している、という相手の強み(自負)を衝こう。

攻略のひとつ。
そのセンターバックにボールが有る時、前線からの追い込みによって、ボール奪取の起点を追求すること。

その場合、2列目が巧く連動しないと、サッと交わされて、鈴木あたりにボールが渡ってしまうから、中盤を締めて、先手で潰すことが、やっぱり大切になる。

攻略のふたつめ。
ロングカウンターをセンターバック横のスペース、あるいはその裏に向けて仕掛けること。
前節の、下川 陽太と横山 歩夢の関係性の再現です。

または、横山、ルカオがボールを持って頻繁にサイドに出ることで、相手センターバック網を粗くしておいて、中へボーを入れて勝負。

その❸
守備面で、もっとも警戒すべきは、藤枝の左サイドと診る。
つまりは、山雅の右サイドの出来が課題。

これに対しては、思い切って、下川を右センターバックへと下げ、その前にサイドバックとして中山 陸 or 住田 将を置く。

で、相手の得意な左サイドで押し込んで、中山と横山間で、縦パスのホットラインを使う、ってのはどう?

あるいは、思い切って、こちらは左サイドからの侵入を狙い、下川を左センターバックに据えて、その前のサイドバック外山 凌との連動で、左サイドをえぐる。

たしかに、現在のセンターバック3人、この高さは捨てがたいでしょうけれど。

もちろん、住田 将待望論は、相変わらずです。

では。

たどり着いたら 25歳 (藤枝myfc戦プレビュウ❶)

〈サッカーとともに、時間(とき)を刻む街〉
今でこそ、清水や磐田がもてはやされてはいるが、サッカー王国静岡の先駆者は、藤枝に在った。

……、とまづは、対戦相手と、その本拠地に最大のリスペクトを表明しよう。

蹴球都市、すなわち、蹴都 藤枝。

(うるわしき表題は、藤沢市のキャッチコピーをそのままいただいたもの)

〈好材料は、すべてホームチームに〉
延期されたゲームの消化をはさみながら、
藤枝は、9/4~9/24の間に、6ゲームを闘うという苛酷な日程をこなし、そこを、4勝2分で見事に! 乗り切った。

更に、10/1は、どこぞのチームに苦杯を嘗めさせたYS横浜を、4 – 1 で一蹴。

全チームの消化試合数がきれいに並んでみたら、ついに、第3位にその順位をあげてしまう。

後半戦に入って、ここまで負けがひとつだけ。(8/27 対いわき戦)

だから、今やこのチーム、負けの苦みなど忘れてしまっているだろう、きっと。

2022シーズンを振り返れば。

昨季在籍のヴェテラン4名くらいを引退に追いやりながら、プレイヤー14名を出し入れして、藤枝は、かなり抜本的にチームをスクラップビルドして臨戦しているのだ。

で、結果。

前節YS横浜戦終了時、ピッチ上フィールドプレイヤー10人の平均年齢が25.6歳、というところまで、好調さを保ってたどり着いた。

まさに、良いところ尽くめのチーム。

さて、そのホームに乗り込んで、我がチームはどうするんだ、ってのが、プレビュウ❷のお題目でございます。

では。

戦争と平和、と言うけれど『パリス、テキサス』

〈戦争〉の反対語として、〈平和〉が在る思考態度。

80年くらい前の4年間で、あれだけ徹底的に粉砕され、武装解除された記憶があれば、仕方がなかったかも知れないが、

要は、平和を語る際には、対極として戦争というものが必ず持ち出されてくる現象が、そろそろ不思議に思われてもいいんじゃあないか?

戦争が無ければ平和、というのも、ひどく乱暴な話でしてね。

戦争の反対語は、せいぜい、〈和平〉、すなわち、戦争を終わらせるための行動、に過ぎない、というのが今日の主張です。

『パリス、テキサス』(監督 ヴィム ヴェンダース)は、1984製作の 仏独合作映画。

題名は、テキサス州にある街パリス、に由来するので、パリス、と英語読みするのが適切。
ただし、日本では、もっぱら〈パリ、テキサス〉で通る。

或る家族の離散と、再会、そして……、を描く旅物語。

僕にとっては、作品そのもの、脚本(サム シェパード)、演出、撮影、音楽(ライ クーダー)、役者(ハリー ディーン スタントンら) のすべてが良く出来た映画。

こういう主題に触れてこそ、(あえて格好をつければ) 平和、なんてものを考えさせられる。

作品の冒頭、クレジットの文字が、鮮やかな赤であるところなんか、フランス映画の匂いがして、実に美しい。

では。