ふたつの技量 (鳥取戦レビュウ❷)

結局は、鳥取による小松 蓮封じが奏功した、ということでしょうか?

相手の出方にもよりますが、

みずからボールを動かして攻撃にとりかかるスタイル。

山雅は、各個やチームとして、だいぶ練達しつつある、と思います。

もちろん、ゲームの中でどれだけ効いているかは、3部リーグにおいて、といった条件つきで。

センターバックとサイドバック、あるいは、ボランチとのパススピード、パスワーク、ボールを失わないためのターン、など上手くなってます。

けれども。

サッカーの複雑さ、機微、とでもいうべきか、

ボールを持っていない側が、ボールを持たないことでむしろ、ゲームの流れを左右し得るのも、また事実。

どの程度、ボールホルダーを追うのか、あるいは、どこまでやらすか、ということによって。

今節の鳥取の場合は、

先制逃げ切り、つまり、攻めさせても急所を守り切る、そして、あわよくば、カウンター的に相手ゴールまで一気に迫る、ここに傾注した。

で、山雅は、しっかりとガードされたグラブの上から、有効打をヒットできなかった。

ボクシングのセオリーだと、ボディーを打つなどして、ガードを下げさせてから、顔面を痛打する。

一昨夜だと、鳥取にガードを降ろさせるってのは、具体的には、どんな戦法の発動であったのか?

言われているような単に、クロスの精度、質ばかりでもありますまい。

僕は、前線プレイヤーが横一線になってしまうことを修正しないと、シュートコースは、なかなか見いだせないと思っています。

今後も、互いの力量関係から、多くのゲームでは、そういった傾向になりやすいから、

ここをキチンと精査、分析して次につなげることで、おなじ轍を踏むこと無きようにするしかない。

テクニックといった個の技量におおいに基づくところの、もうひとつの技量。

つまり、チームとしての技量、
いいかえると、相手からしたら、弱点を衝かれる〈いやらしさ〉のようなもの。

実直でありすぎる現山雅に、果たして、それをどの程度求めていいものか?

ためらいつつも、やはり、期待したくもなる、それが本心です。

では。

痛し痒しの 申し訳なさ (2023.8.5鳥取戦レビュウ❶)

先制されたのをひっくり返せず、1 – 2 で終戦。

0 – 2 にされると、(勝つためには) 3点獲らなくちゃあ、と期待することもできる山雅ではあるが、他方、

家人のように、結果としては、そこでジ・エンドだろうな、となる向きもある。

つまり、格好はそこそこ出来つつあるけれど、やはり、まだまだ足りない、強化の余地あり、といったのが現在地。

……、それを〈実力〉と呼ぶべきか。

負けると、どうしても不足点ばかり追及され、ひとつひとつあげつらってもいられないけれど、とにかく、

小松 蓮が(たしか) シュート 0 だったはずなのが、ゲームをモノにできなかった象徴、でありました。

前節と同一のスタメンでゲームを始めるのが、スジであったろうし、

(おそらく小松対策で) 鳥取が4バックに変えて来たのは意外でしたが、

後半、ワンサイド的にやれるようになったにせよ、プレビュウで予想したとおりの、

むづかしいゲームになりました。

予想が的中しても、敗戦となれば、

痒しのほうなどどうでもよくて、痛しばかりのことでございます。

では。

背番号#3 を解放せよ (鳥取戦プレビュウ❷)

今夜、鳥取の地。

山雅プレイヤーは、#3を身にまとってピッチに現われるんだろうか?

プレビュウ❶を書いていた時、ふと、

山雅にあっては、もはや、

背番号3は、そのシンボリックな拘束から解放してもいいのでは?、という気持ちが、強く湧いて来た。

もちろん、直樹を忘れる、といいたいのでない。

これだけ新生なチームに変容しているのだから、これからは、切磋琢磨して頭角を現したプレイヤーが、当然のごとくに背負う番号であっていい。

次から次へと、新たな〈幻想〉が湧き出るのが、活発に生きているチームであるから、神話も、更新されなくっちゃ。

まぁ、こういう本人が、今夜は、#3ユニを着るんですけどね。

さて、対鳥取のこと。

愛媛戦、結果はともかく、

あれだけ圧倒できたのは、相手に。クラシカルに胸を合わせるような流暢さがあったため、と思う。

今節は、相手に、そういった〈育ちの良さ)が期待できないのだから……、

❶かなり強引にでも、自分流のサッカーを力づくで推し通す。

❷攻守の切り替え、要は、前後、特に、後方への移動を俊敏、高速で。

❸鳥取の3バックは、守備に特化したものでないから、こっちはサイドを広く使って、そこから侵入を試みる。

❹前節、小松、鈴木のツートップは巧く機能していたから、これを継続して、相手に圧力をかけよう。

……、僕の知る限り、プレイヤーはほぼ好調を保っているので、たとえアウェイであっても、いや、アウェイであるからこそ、やりたい放題な躍動を期待します。

では。

前節の300%は困難なゲームと予想 (鳥取戦プレビュウ❶)

ワールドカップ参戦中の、日本女子代表が好調らしく、一昨日のTVでそのことを報じていたので、

早速、JFA公式サイトで、対スペイン戦のハイライト(だけ) をツマミ食い。

観ると、日本は、とことん高速カウンター攻撃に特化していた。
要は、ボール奪取したら、相手ディフェンスライン裏を常に狙って、そこへボールとプレイヤーが侵入する。

フィジカル対峙を避ければ、走力では置いてけぼりにできるエスパニョールサッカーの〈弱み〉を、これほど徹底的に衝いたのだから、してやったり。
☞これぞ、約束事の徹底による、作戦勝ちの見本でありましょう。

スタイルは異なれど、鳥取も同じように、極端なまでに特徴あるスタイルを信奉するチーム。

表現が不適切かも知れんが、

3部リーグに〈上手く慣れ親しんだ〉雰囲気を持っている。

つまり、総合点はそれほど高くないが、ここぞ!!、という攻撃シーンの演出力を有す。

パスを多用する攻撃サッカー。とにかく、攻撃回数が多い。
鋭い縦パスを入れ、中央からペナルティエリアに侵入する傾向。

しかも、ペナルティエリア付近で自在にボールを動かして、相手守備に穴をあける手練。前線プレイヤーが、とにかく活発。

成績不振で監督が交代して約2か月、この間、どうも負けがないようだ。

結論をいうと、前節の愛媛FCみたいに悠長なサッカーとは無縁の鳥取。

ゆえに、ゲームのむづかしさは、比較にならないほど大きい、と診ます。

では。

本題は,別のところ。

ジャガー氏との会話(昨日篇) は、もともと違うところにあった。

彼のお説では、

テストで良点を出す子は、

出題者が、どんな回答を求めているか、を察知することに長けている。

たとえば、このことがらを、20字以内で言い換えよ、と問うていたら、

文章中にはかならず、20字に限りなく近い表現が存在するはず、と考える。

いわば、出題者の意図をさぐるゲーム、みたいな世界になる。

すると、ますます、生徒は、テストを出す側(教師)の器(視点、了見) を超えることがむづかしくなるわけだ。

― ところで、今年度の全国学力テストね、長野県は、全国平均以下の出来だったらしいですよ、とジャガー氏。

― 他県から来た小学生が、こっちの同学年の夏休み帳をみて、その薄さに驚いていたところをみると、それもありでしょうかね、と僕。

もちろん。

夏休みの課題の多寡で、生徒の〈学力〉が決定される、とも思っていない。

 

この学力テストでは、教科の問題よりも、〈質問紙〉と呼ばれる設問のほうが興味深い。

たとえば、小学生6年生向けのを、いくつか挙げれば、

❶朝食を毎日たべている

❷いじめは、どんな理由があってもいけないことだと思う。

❸学習塾や家庭教師の先生に教わっていますか。

❹あなたの家には、およそどれくらいの本がありますか(雑誌、新聞、教科書はのぞきます)

❺新聞を読んでいますか。

……問い❶❷は、a当てはまる、bどちらかといえば、当てはまる、cどちらかといえば、当てはまらない、d当てはまらない、の四択で回答。

問い❹は、0~10冊、11~25冊、26~100冊、101~200冊、201~500冊、501冊以上、の六択で回答。

問い❺は、ほぼ毎日、週に1~3回程度、月に1~3回程度、ほとんど、まったく読まない、の四択。

……こういうのは、かならず、なんらかの仮説があっての設問だろうが、

文部科学省(=その御用専門家)の、教育に関する見識の旧さ、が垣間みられるではないか。

では。