どういうゲームを創りたかったの? (宮崎戦レビュウ❶)

〈まづは、宮崎戦の総括〉
1 – 4 の、かなり無惨なスコアで敗戦。

1 – 2 と逆転されたところで、なんとか踏ん張りたかったですね。

こういうゲーム、次の点がどっちに入るかでゲームの帰趨が多く決まります。

僕は、仕事の都合で、前半40頃からのDAZN観戦になりました。

先制点は、ルカオがサイドを侵してクロス、それを中央に詰めた菊井 悠介が決める、という狙いどおりの攻撃から生まれた。(プレビュウで推奨した方法)

横山 歩夢も、相手にとって危険なランニングをしてシュートまで行けていた。

TVで観ていた限り、後半の3失点すべては、守備が緩くなり、マークに全然つけない状況下で起きました。

思うに、現地宮崎は、かなりの高温。

ゲームが進むうち、体力を消耗して、走力がガクんと落ちましたね。

こっちの陣形は縦に大きく間延びするから、セカンドボールを拾えなくなる。

すると、ボールをいいように動かされ、相手を捕まえられず、ディフェンスが背走するような格好になった。

山雅がやるべきだった、ピッチを拡げて使う戦法は走力がベースになりますが、こっちは、ガス欠。

となると、むしろ相手がこれをやって奏功した。

ならば、体力温存を図って戦う手立てはなかったのか?、と思ってしまうんですが、ほんらいが、時間と態勢をタメてやる戦法を棄てているチーム。

ですから、無い袖は振れなかった、ということでしょうか。

まぁ、もうチョットは抵抗してもらいたかった、というのがホンネですけど。

彼我の持てる力はともかく、さすが宮崎、上位チームを総ナメにしているだけあった。

こういうのを、手立てなくしての完敗という。

この結果は、フロックでもなんでもありません、というところから始めないと。

では。

惹きつけるもの (宮崎戦プレビュウ❷)

ゲームが終了してから気づいた。

富山戦の開始直前に、息子からショートメールが入っていたのに。

― この前の試合(註:長野戦のこと)を見て思ったのは、結果の勝ち負けが人を惹きつけるのでなく、勝つ為のプレーが人を惹きつけるのだ、ということ。
今の山雅が、勝つ為にやったら勝つとは思います。

自力と技量で優っていながら、たったひとつのミスやセットプレイで敗戦する、というゲームをしない限りは、勝利への期待が持てるのが、今の山雅だろう。

実際、神様が幾度もチャンスをくれているようにみえるのは、その都度、立ち直っているからだ。

コップに水が半分しか入っていない、と考えるのか。
あるいは、半分入っていると思うか。

後者の、ポジティブに思考/行動する者にチャンスは微笑む。

で、勝つ為に希望すること。

〈ラン、横山、ラン〉を、2列目のバックアップを絡めて、敢行すること。
4バック一択の宮崎は、センターバックふたりが基底を成すだろうから、空いた左右サイドのスペースを使おう。

ロングボールであっても、パスワークであっても、とにかく、そこを徹底して侵す。

先の対戦でも、菊井とのコンビネーションで得点している。

サイドから入っていく際、単調に突っ込むのでなく、ワンツーを絡ませるなどで相手ディフェンスを剥がすだね。

あるいは。

横山やルカオがサイドに駆け上がることで、相手ディフェンダーを引っ張り出しておいて、守備網が粗くなった中央で勝負。
過去、この方式は、多くゴールに結びついている。

❷サイドバックのより外側を、センターバック が駆け上がるやり方の繰り返し。
そこからクロスが入ればいいが、もしも、それがダミー走となっても、攻撃の人数が増えることでパスコースも多くなる。

比較が適切かはわからぬが、プレミアリーグ、ブライトンでプレイする三苫 薫を思い出す。

絶品のドリブルを敢えて控え、サイドバックの追い越しを利用するとか、自分が中央寄りに入っていって、攻撃枚数を厚くするとか。

単純なクロス投入をすべて否定はしないけれど、

外山 凌、下川 陽太には、中に入っていってインサイドハーフと絡むようなプレイを望む。

かなり強欲とはいえ、田中パウロの、シュートまで行ってしまえ!!、という姿勢を、彼ひとりの専売特許にしておくのは、もったいなかろう。

もともと攻撃的な布陣に加え、宮崎の強みは、パスをつなぐと思いきや、ロングボールをも織り交ぜた、主にサイドを使うカウンター攻撃。

こうなったら、そのお株を奪う、で行きましょうや。

では。

景気づけに『日曜日よりの使者』

明日の松本マラトン。

ルノワール氏の、今年3本目のフルマラソン。

その無事な完走を祈りつつ、その壮行、みたいなものです。

優れた曲は、こうやってサラリと演っても、ココロに響くなぁ。

ただ、それだけ。

山雅にとっても、馴染みも深いことですし。

では。

それでも生き残れ (宮崎戦プレビュウ❶)


(着陸態勢に入るJAL B737-800型 ジンベイザメ塗色機 (2022.11.9@まつもと空港)
版権帰属先:オフィスウエストウッド)

1年前の今頃。

テゲバジャーロ宮崎の順位次第では、

2部リーグから落ちるチームが1つ減って 3つになるかも?、という切実な関心が、残留争いの当事者間では高まっていた。

最終、(J2ライセンスを持たない) 宮崎が、得失点差たったの2点で、3位となったために、

2部で第19位になったSC相模原の降格が決まった。

(もちろん、山雅は、それにカスリもしませんでした)

その相模原。

現時点で リーグ最下位。

先の月曜日には、公式サイトで、13人のプレイヤーとの契約満了を発表した。

その中には、GK圍 謙太郎、DF水本 裕貴も含まれる。
さらに翌8日にふたりの契約満了、うちひとりが、船山 貴之。

高木監督をシーズン途中で解任、内部昇格の薩川氏でここまで来たが、低迷から脱却出来ぬままに、リーグ戦を終える。

既に、かなり大胆なスクラップビルドをおこなうクラブ意思を既に打ち出していて、まったくの他人事ではないわい。

と横目でみつつ、そのチームとホーム最終戦でやるとは、これまた、感じるところは多い。

さて、宮崎。

昨季の躍進を受け、さらなる強化を図って相当数のプレイヤーを入れ替えて臨んだ今シーズン。

現在10位という成績に満足できるはずもあるまいが、これは、リーグ中盤の7連敗が効いている。

直近5戦では、3勝2分け。
勝ち点積み上げだと、リーグ第2位 (1位はいわき)。前々節は、そのいわきに勝利。

かたや、山雅は、 3勝2敗なので、その好調を見くびると、痛い目に会いそう。

ホームでの対戦でも、後半アディショナルタイムで、やっと同点にして、2 – 2 のドロー。

シュート本数では上回られ、繰り返しサイドをえぐられて失点した記憶がある。

前節の富山よりも、相手の強度がかなり高いサッカーが予見される。

ならば、そういった危機感をテコに、発奮して立ち向かうしかないでしょう。

より良き、生き残りを賭けて。

では。

だったら ひたすら剛直に (富山戦レビュウ❸)

多少、皮肉めいて聞こえるけれど、

3得点したのは、今季、やっとこさの2度目。

たとえ苦しい70分が先行しなくても、なにも自ら、むづかしい局面や、崖っぷちに立ち入ることなく、初めから〈攻撃的スタイル〉が発動されれば、なお良い。

4点獲った富山が、(得点を棄て) いなしと時間稼ぎによって、こっちの意欲を挫じこうとしてきた状況であっても、それに屈しなかったんだから、

あの、ラスト20分間の攻撃を再現するチャレンジをしないのは、実に!!もったいない。

土壇場の2ゲームには、そのココロこそが不可欠。

さて、富山戦。

3部リーグではあまりおめにかからない (双方の)良質な外国籍プレイヤーが、そこかしこで、ゲーム局面に効いていた。

たとえば、富山による中盤のやりくり。

ボランチのひとりが最下底におりるので、山雅の3枚(住田、パウリ―ニョ、安東)に対し、どうしても、中盤が手薄になる。

この数的不利を、FWのアルトゥールシルバ、安藤が降りて来てボールを捌いては、再び上がって、山雅最終ライン裏を獲る動きをすることで、消していた。

本来、ボールホルダーに喰いつくのがルーチンである山雅ボランチは、こういった、いわば、逆方向からの降って湧いたようなはぐらかしについてゆけず、それが無駄なファールの誘因になった。

これ、ボランチの責というより、実質的に、2列目が無かったような位置取り、つまり、前線の後方に空いたスペースの出現、をゆるした采配ミス、と言える。

その意味で、横山ラン作戦をさっさと切り上げて、剛直さを持った2列目を用意した後半のテコ入れは、きわめて適切でした。

なお、萬年的には、中山 陸を先発でサイドに使うべきだった。

ともかく、後半。

スピードと剛性をもって前へ〉と転換してみせたのは、妥当。

この感触を持続して、残り2戦をやるしかないでしょう。

特に、直線的サッカーが身上のテゲバジャーロに対しては。

オマケに。

富山側のMVPは、(2得点の林堂をあえて差し置き)、#14 松岡 大智。

山雅として求むべきタレント、と強く推奨します。

では。