或る異変 その❸ (山雅流の試金石)

2023季の山雅。

反則ポイントは、リーグ中位(11位) の 57 (ゆえに、フェアプレイ賞ならず)。

警告(イエロー) は、リーグで 7番目に少ない 46。

退場(レッド)が、 2回(リーグ最多タイ)。

警告の中で異議、遅延行為が 8回。(最多は、愛媛の 12回)

……そこそこだが、上等ともいえない。

他方、〈反則数〉をみると、福島 (381) に次いで、リーグ2位の少なさの、417。

(参考☞ リーグワーストは、奈良の、621、ついで、愛媛 558の ブービー)

で、要点。

ボールを握ろうとするサッカーが、ファールの少なさに表われていることは確かなんだけれど、

反則ポイントで、リーグトップクラス(フェアプレイ賞)を獲れないのは、

めざす攻撃サッカーのクオリティに、進化すべき余地が相当ある証拠。

ボール保持が破綻し、それを挽回せんとするためのファール、
反転カウンター攻撃に曝され、止めようと無謀に犯したファール、
あるいは、瞬間、激情的になっての非紳士的な行為……。

ファールは、相手にフリーキックが与えられるばかりか、自分たちのリズムに水を差してしまう。

かつて、2部リーグの、反則ポイントのマイナス好事例は、

大阪▲15(2013季)、エスパルス▲24(2016季)、大分▲45(2018季)

ボールを支配し、攻撃的なスタイルをまっとうしようとするなら、結果として、こういった数字を叩き出さないと。

3部リーグのサッカーは、インテンシティ(強度)重視、などと言っているうちは、

この地平から上へと、脱却はできません。

得点とらなきゃあ始まらない、と言ってる僕ですが、

得点するプロセスの良否は、指揮官が言う得失点差の拡大よりも、反則ポイントを注視します。

昨季の愛媛とは、真逆なスタイルでリーグ優勝をめざしましょう、山雅。

では。

或る異変 その❷

昨日の数字一覧。

あれは、2部&3部リーグの、シーズン毎、〈フェアプレイ賞〉受賞チームの数。

Jリーグでは(ディビジョン毎)、反則ポイント制が採られている。

(赤/黄)カードと退場を犯した場合は加算、カードなしの場合はマイナスを、節を消化する中でほどこし、

リーグ終了時に、全42節の場合、42ポイント以下ならば、フェアプレイ賞が与えられる。

☞ 太字の年度は、山雅が、フェアプレイ賞を獲ったシーズン。

着目すべきは、

2018~2022季までは、受賞チーム数が相当な数であったのに、

昨季は、急にその数を減らした、という事実。(赤字で示した)

これ、単年度だけの特異なのか?、あるいは、なんらかのトレンドの先駆けなのか?

萬年私論だと、

急減の要因には、ジャッジする側(審判)が、カード認定の基準を厳しくしたことが大きいような気がするが、どうなんだろう。(もちろん公式な発表はない)

さて、これが、山雅について、どうなのか?は、その❸で。

では。

或る異変 その❶

補強したメンツに関する世評が、上々なこともあって

― (漠然と) なんだか、今季は期待できそう.。

……と我らがファン&サポーターには、なかなか直情的、かつ、ロマンティックなお方が多い。

もっとも、期待させてよ、がホンネなんでしょう。

が、こうなるとむしろ、望みが持てない、といったムードになって、

勝ち馬に乗りたいだけの衆には引き下がっていただくほうが、

ワンソウルのためには、よほどいいんじゃあないか?、とでも言っておく。

強ければ、つまり、勝利が多ければ応援する、だけのファンが集まっていたら、

阪神タイガーズのリーグ優勝など、あり得ないだろう。

試されているのはクラブやチームより、むしろ、ファン&サポーター (by 萬年)

……与太は、さておき。

まずは、以下の数字をご覧あれ。

ディビジョン    2部        3部

2012              0           ―
2013              4                       ―
2014              8                        3
2015               6                        4
2016               5                        4
2017              8                        7
2018             11                       9
2019             14                      13
2020            19                       14
2021             21                      11
2022             16                      10
2023               5                        5

さて、これは、なんの実績でありましょうや?

解答は、明日の、その❷で。

では。

心に喪章を。

― 八代 亜紀さんも、死んじゃったわね……。

すれ違いざま、家人が、ふと口にするものだから、

― 僕なぞ、ここ一週間、心に喪章を巻いているんですよ。

と言いかけて、その言葉を飲み込んでしまった。

八代 亜紀 (1950年~2023年12月30日)。

個人的にご一緒したこともないから、本当のところはわかりませぬが、

伴侶にするにはチト濃すぎるけれど、あんな姉貴がいたら面白い、といった感じを上手く演出していたように思う。

ここ10年、へぇ、この人ジャズにチャレンジしているんだ、とは知っていた。

You’d Be So Nice To Come Home To はヘレン メリル (1930~ ) の、ねちっこい歌唱が、大定番の曲。

亜紀さんが、それを採りあげているのを聴いたことがあって、これもいいけど、もっとサラリとやれば?、とか思ったりしたが、

タイトルの You’d は、You would の略で、〈あなたがわたしの処に来てくれたら〉と、

仮定の助動詞を使って、切望、哀願ともいえる伴侶への思ひを吐露するから、サラリと歌うのは、チト違うか。

ヘレンよりも、(少なくとも) 20歳若くして逝った彼女を、セロニアス・モンク作のバラッド〈Round Midnight〉で送ろう。

ご冥福をお祈りします。

では。

チャントに 多忙 (高井 和馬 篇)。

新加入の 高井 和馬。

ミッドフィルダーではなくて、フォワード登録。

しかも、ストライカーナンバー 9 を背負ってもらうところに、

チームとして、彼に期待することの内容が、ありありと感じられる。

得点力はもちろん、

2016シーズン、ザスパクサツ群馬でプロキャリアを始め、

翌年、東京ヴェルディが引き抜いているから、あしもとのテクニックを相当に有するということ。

また、サイドをこなせる技量によって、他者を活かしてゴールを演出できる可能性大。

トップリーグの横浜FCへの移籍は、かならずしも成功とは言い難かった。

だから、自己とチームの浮沈とが軌を一にする危機感を持って、今季を初めたに違いなく、

こういう切実さが、山雅にとっての賜物でもある。

こうなれば、満了となった横浜FCを、共に追いかけ、追い越そうではありませんか。

で、やはり上昇感あふれる浅川 隼人との前線でのからみ、ますますお楽しみ。

というわけで、ストライカーの前途をモチベートせんと、

萬年、この度、ウルトラスマツモト様の選手チャント(高井の) に応募した。

採用される自信ですか?

正直言って、150%は あるんです。

が、採用 or不採用のいずれであっても、その結果は、奥ゆかしくも秘すことに。

では。