ミステリ礼賛 その❷(Fマリノスの場合)


永遠の#3と 、それを継いだ現在の#3の貢献に、多くを負っている僕らだからこそ、もう再び、#3 をみられないFマリノスにまつわるミステリアスなお話でございます。

9/23、公式リリースされた 「笛系音による、試合妨害行為について」がそれ。

……、9/18 対グランパス戦で、ゲーム進行を妨害する笛のような音が発生したことについて、ネット上では弊チームの監督がその音源である、との疑惑が持ち上がっているので、これについて、本人、ベンチ周りの当事者に聴いてみたんだけれど、皆が身に覚えがない、という。
さらに、映像によっても、発生源、目撃者などを確認できなかった。
ついては、今後、他のゲームでの出来事も検証しつつ、わしらのベンチの動静を監視していきたい、と思うわけ。

……、というのが、その要旨。

他のゲームというのは、対鳥栖戦8/25、対鹿島戦8/28でも、同様な笛が聴き取れるからだ。

これらはすべて、相手チームが攻撃に移った瞬間に響いている。

つまりは、相手がオフサイドを犯したように見せかけて、その攻撃をくじく狙いがある。

名古屋戦の主審は、笛音については名古屋側から指摘があったので、マリノスベンチには、紛らわしいことはやめれ、またやったら違う対応を取りますよ、と言った、と述べているようだ。

主審によるオフサイドの笛、とプレイヤーが認識すれば、そこで攻撃(守備も)をやめますもんね。

ただし、こんな卑劣な笛にもめげずに、ゴールを奪う上田 綺世(鹿島) はたいしたもんです。

サッカーから卑劣をとれば、ボールの行き来が残るだけ  (by 萬年)、という妙味もあるが、それだと、すぐに若人への教育的視点を持ち出すような正義の人々が、黙っちゃあいまい。

現監督による初指揮は、8/9。
で、疑惑の笛は、それ以降に鳴り始めたので、彼に疑いの目が及ぶのは自然といえば自然。

というわけで、今回のタイトルは、
〈豊スタに響く 疑惑の笛〉
〈笛のマジック 犯人はどこへ?〉
〈スタジアムに消えた目撃者 〉 ……、といったところ。

しかし、どこの誰が、どうやって音を出したのかは知らないけれど、こんなことしなくたって、マリノスは十二分に戦えるチームなのに、と思いますけどね。

まぁ、これからのゲームでこの音がしなくなれば、この件はこれで終了……一件落着、ってことでしょう。

おそらくは、知っていても余計なことは言っちゃあダメ、という箝口令がチーム全体に出ているんでしょうが、
大然よ、良心が咎めないようにだけはしておくれ。

こんな曲でも聴きながら、では。

死ななくてもいいけれど (北Q戦プレビュウ)

必死とか、命がけとか、昔から恥ずかしくてなかなか口にできないタチ。(書きはしますがね)

火事場のバカぢからを否定はしないけれど、いつも火事に巡りあえるわけでもない。

なので、良い準備が結果に結びつくこと、それをひたすら願うだけ。

もちろん、良かりし昔日へのラブコールや、回帰ばかりを願うような風潮にも賛成しない萬年。

だから、せいぜいなりふりかまわずに行こう、って感じか。

後がないのは、どう言ってみたところで変わりないのだが、

― いくら説いても理解しないプレイヤーに嫌気がさして、名波さんやめちゃわないかしら、とついに心配し出した、この頃の家人。

― それ相当の覚悟で松本には来てるんだろうから、それはないでしょう。
……、とは言ってはみるが、誓えませんよ、僕になんか。

さてと、本論。

まづは、下川 陽太の出場停止が1試合で済んだことに、ひと安心。

そこで、彼を勘定に入れないでいくとなれば、いっそのことこの際、金沢戦で10人になって急遽試した4バックをやってみたら?、と思う。

あの時は、センタバックに大野と常田、サイドバックは、田中パウロ (左)と宮部 (右)を配して、これで後ろを4枚に。
その前には、アンカーとして平川をひとり置く。
2列目は、セルジ―ニョ (右)と、河合(左)) のふたり。
そして、鈴木と榎本のツートップで、4 – 1 – 2 – 2 。(つまり10人)

けっして流暢なサッカーではなかったが、金沢が何故か数的優位を押し出してこなかったことと、一番大きな理由として、こちらのお尻に火が点いた切実さで、けっこう攻撃的にできていた。

特に、宮部と田中は、自分の後ろには誰もいないという覚悟と、サイドを制すという使命感からでしょうか、上がり下がりに迫力がありました。

で、今節は、4 – 1 – 3 – 2 で、いかが?

アンカーにひとりで、中盤を縦の菱型にする格好でやってもらいたいんですが、北Qが安定の4バックなので、無理な注文でありましょうか?

そのギラヴァンツ、なけなしの戦力(失礼!)でダマシダマシ奮戦しているのは、なんと言っても、小林監督の手腕。

3連敗をふたつ含む8戦勝ち無しから、持ち堪えて、ここ6試合を、2勝4分で通過している、とは素晴らしい。

チーム生え抜き4年目の、高橋 大悟(22歳) に#10を背負わせる姿勢を良し、とすべきでありまして、そもそも下位でもがくであろうことを想定した中シーズンを始めたんでしょうから、それなりの平常心で臨戦してくるはず。

対し、およそ想定外の沼地に苦悶している当方。

かつてのギラヴァンツ#10、小手川 宏基を待望しつつ、上に述べた中盤のプレイヤー(インサイドハーフ)が、ぐっとペナルティエリアへと駆け込んでくるぶ厚い攻撃を期待。

真ん中スカスカでは、跳ね返りをミドルで打てず、波状で攻め立てられません。

さて、どちらが自分とチームメイトを信じて戦えるのか?

プレイのひとつひとつの熱量に注目することにします。

では、アルウィンで。

ミステリ礼賛 (その❶ ヴェルディの場合)

現代的なミステリの元祖は、エドガー アラン ポー(1809~1849年) でありましょう。
それが証拠に、江戸川 乱歩といった厚かましいペンネームも生まれておりますな。

推理(探偵)物、怪奇物、冒険仕立てのいづれであっても、僕の好むところですが、これらフィクションの中にとどまらず、現実にもたくさん、ミステリアスなことは起こっていて、なんと、サッカーの世界でも見聞されているというお話。

2012年、J初参戦の開幕戦。
長蛇の列の中に震え、その上凍てついた味スタで、Jの厳しさを思い知らされた敗戦に付き合ったのだから、外野から、少々好き放題を言わせてもらってもいいだろうと、今回は、かの東京ヴェルディのことを。

9/21付け公式リリースをざっと、総括すると……、

昨20日、『トップチーム運営状況に関するコンプライアンス委員会』による調査結果(41ページの報告書)を受け取り……、

組織の風土としての、思ったことを発言できない風通しの悪さと、相談し合える信頼関係の欠如を反省し、今後は、コミュニケーションできる組織へと変えていきたい (そのための再発防止策は8項目)。

会社のトップ(自分)以下、3名には、管理不行き届きとして、これこれの処分。

なお、報告書は、Jリーグへ提出したが、個人のプライバシー保護の観点から公表は差し控える。
マスメディア各位には、重ねて節度ある報道を切望したい。
……、そんなところか。(リンクを設定しますので、興味あればご高覧を)

不思議であること。

❶報告書を受け取って、早くも翌日に最終報告をリリースする、ってのは、迅速な対応にみえるけれど、意思決定の手続きとしては、どうみたって早過ぎる。

委員会による調査が進む都度、情報が組織トップに流れていたとすれば、この委員会の独立と中立性には、かなりの疑問が出てくる。

❷再発防止策はいいが、では実際、どんなマズイことが起こったのかは一切説明がない。
これがもっとも奇妙。
だいたいが、なぜ委員会なるものをこさえて、なにを調査したのか?
メディアが面白おかしく書き立てた内容を参照してくれや、とでもいうのだろうかね?、社長さんは。

これくらいの説明で幕引きが出来れば御の字なんでしょうが、当のヴェルディファン&サポーターの皆様の真情は如何に?、ってことでしょうかね。
ここが一番肝心かなめなところでありましょう。

さすれば、今回のお題は、〈証拠なき白昼夢〉とでもなりますか。

ところで、ヴェルディの大株主(56%の株式保有)は、ゼビオさん。
ゆえに、トップはそこの執行役員が務めていらっしゃるんですな。

以前、ゼビオの某店舗で、商品について社員の方に相談した際、後で回答を携帯にもらう約束をいただいたものの、その後、無しのつぶてだったなぁ。

ダンマリが、その企業体質でないことを望むばかりです。

では。

金沢戦 余談あれこれ。

富山から金沢へは、高速を使って、おおよそ70km。

走ってみて、あぁこれは、松本と長野くらいの距離感、とわかれば、かつては、富山、石川、(それと福井)がひとつの県であってもおかしくなかったことが実感できるのであります。

大久保 利通内務卿(実質的な首相) の暗殺事件(1878年5月14日)の実行犯の多くが石川県人であったため、その勢力増強を怖れた明治政府が、当時の石川県を、現在の三つに分割してしまった、というのは余談の、また余談。

さて、ハーフタイムのことだったか、

― 金沢のプレイヤー名も横断幕は、きれいに統一されているわねぇ、と家人、しきりにご感心。

みると、同じサイズの赤の地に、書体がいくぶん違うものの、白字で各自の名前が浮き上がる。
それが、ホームゴール裏最上部にズラリと掲げられてあるのは、たしかに統一感豊か。

― ところでさ、ゴール裏スタンドのグランドと境の壁のところ。
あそこに、7つくらいいろんな横断幕が並んでるよね。
思うに、あれは、サポーター団体(グループ)の〈旗印〉みたいなもんだと思う。

俺たちはここで応援している、というアリバイとして出しているってことだ。

― あらま、山雅の場合は、ウルトラスマツモトしか聞かないけれど。

― むしろそれが稀なケースであって、だいたいのJクラブは、いくつかの集団が在って、それが連合体を形成しているんじゃあないか?、と察しているけどね。

どちらがいい、悪いではなく、時流の中で、クラブがどう生い立ったか、の結果なんだろうけれど……。

アウェイ観戦だからこそ、味わえる歴史と異文化との遭遇でありました。

では。

月夜の夢 ひとつ。

眠りから醒めて、やおら時計をみると、なんと、もう11時をまわっているではないか。

そうだ、昨日ワクチン接種をしたんだっけ、それでこんなに倦怠感がひどいのか。

遅くなったけれど、とにかく、会社に休みの連絡だけはしなくちゃあな。

さて、誰を指名して事情を話すのがいいんだろう……、と思案していると、部屋の窓ガラスがギシギシと鳴りだした。

起きて窓のところまでいくと、にゅっと、上からさかさまに見知らぬ男の顔が降りてくるではないか。

― あんた、ここで、なにやってるんだ?、と訊ねると、

― いや、趣味で他人の窓ガラスを磨いてまわってるんでね。

― それはありがたいが、お代は払えないよ。

― もちろん、サーヴィス、無料に決まってる。

……、とここで目が醒めた。

久しぶりの面白い夢、と思いながら時計をみると、夜中の2時。

カーテンから明かりが射しているので、外に出て見あげると、

夜の頂点からすこし西に傾いた満月が、暈の中にボウっ、と輝いていた。

すこしの頭重感と腕の痛みはあるけれど、この調子だと仕事には行かれそうだ、もうひと眠りしよう、とベッドに入った。

では。