タメがないからこその (FC岐阜戦プレビュウ❷)

攻撃のポイント、ふたつめ。

それは、相手センターバックを縦方向にはがす仕事。

これは、もう、センターバック、あるいは、サイドバックからの縦パス供給と、それに呼応する横山とルカオのランニング(=走力)、それに尽きます。

相手ディフェンスを縦横、いずれに動かす場合であっても、

(以前指摘しましたが) 手早く速くやるべきプレイを、どれだけ正確にできるか? です。

かつてセルジ―ニョが受け持った、タメを創ってボールをさばく作業を、今は省略しているようなもん。

だから、特にボールの受け手には、よい準備とスピードを克服したプレイが望まれます。

よい準備とは、出し手の意思を感じ取って走り込む体勢であること。

スピードを克服するとは、焦らずにミスなく。

そこが、深まっているかどうかに注視しましょう。

で、もしも 3バックでやって来たら?
申し訳ない、ノーアイデアでございます。

では。

双方 負け戦の後で (FC岐阜戦プレビュウ❶)

そうなんですか、FC岐阜さんは、ここ6ゲーム勝ちがない。

2分4敗。

負けのうち、3失点が 3つ、2失点が ひとつ。

ただし、藤枝戦をのぞけば、すべて 1得点。

この部分では、3連続無得点のどこぞのチームよりは、ずっと救いはある。

とにかく、勝利に渇望した相手とやるのは、チト厄介なココロモチです。

さて、ゲームのポイントは、岐阜がどんなシステムを採るか?

今季は、4バックを 17回、3バックを 11回と、かなり選択的に採用してきた。

システムばかりでゲームをやるわけでもないが、山雅にとっては、4バックで向かってきてくれたほうがいい。

4バックの場合、左右サイドバックが高い位置を獲りたいので、そうなると、相手の(固定的な)守備は、センターバックふたりでまかなう。

こちらは、おそらく、ツートップ。
そこに菊井 悠介が時にスリートップ気味に前進すれば、当方に、3 対 2 の数的優位が生まれますからね。

加え、ここ3ゲームの反省を活かすならば、どうやって相手のセンターバックを横方向に引っ張り出すか?、という点。

これは、こちらのサイドバック(外山/下川) とセンターバック(常田/野々村)が、それぞれ連係して、そのサイドを深く侵す、これを、諦めずに繰り返す。

でないと、中央に人数をかけられないので、分厚い攻撃になっていない。

要は、駆け上がる常田と野々村を、(たとえ囮としてでも) もっと使え、と言いたい。

では。

コロンボを真似て。

『刑事コロンボ』の第2作、〈死者の身代金〉(1971年) の、毎度お決まり土壇場の、対決シーン。

身代金誘拐に見せかけて夫を殺害した女性弁護士 (リー グラント) を落とす場所は、エアポートのラウンジ。

自分はシェリーを注文した犯人に薦められてコロンボ (ピーター フォーク) が選んだのが、ルートビアだった。

ルートビア(root beer)は、米国発のノンアルコール炭酸飲料で、その名のとおり、樹木の根や皮を主原料に作られる。
ハーブやいろいろな植物の香りもブレンドしてあるらしい。

グラスに注ぐと、泡が生まれ、まるで黒ビールのような趣きだから、酒の酩酊とはまったく縁がない下戸の僕でも、それなりの雰囲気を味わえるので好物にしている。

僕の知る限り、松本では輸入食品を扱うお店ふたつぐらいでしか手に入らない、そもそも日本人には馴染みの薄い飲み物。

なんで、先ほどのコロンボの日本語吹き替えでは、ルートビアでは通じないと考えた翻訳者が、なんとかジュース、としてあった。

さてと、A&W社のルートビアをチビチビ飲んで、せいぜいコロンボにあやかっては、ラスト6戦を前に、山雅勝利の方程式を解くことにいたしましょうかねぇ。

では。

口からでるもの。

新約聖書には、こうある。

― 口に入るのものは人を汚さず、されど口より出づるものは、これ人を汚すなり。(マタイ伝 15:11)

口から摂った食物は、やがて排泄されてしまっておわり。

けれど、心に在る思いは言葉になって口から表れ、それがやがて、殺人、淫行、盗み、嘘、誹謗となって人を汚す。

たしかに、そうだ。

何を、どうやって食するか?、ってことに囚われずに生きていきたい、と思う。

……、と格好をつけているんだが、

たかが小松の牛乳パンを食べるのに、今や、いちいち予約しなきゃあならないのかよ、と毒づきつつ車を運転していたら、目の前を、そのお店の看板をつけたバンが横切って行った。

きっと、昨日、
― お前、口から出るその誹謗中傷に注意しなさい、と神様が教えてくれたんだろう。

では。

旗は収めない (藤枝戦レビュウ その❷)

映画『新幹線大爆破』(1975年 東映)の中で。

仲間を失った時に、高倉 健が、山本 圭に(電話で)、
― ここが旗の収めどころかな、と語る場面がある。(セリフは不正確)

主犯格が、弱音を吐くわけです。

が、これに対し、左翼活動家くずれの山本は、
―簡単に旗を収めるものか!! (計画はかならず実行する)、と喰い下がる。

あと6ゲーム残ってるのだから、簡単に旗を収めてもいられまい、という現在、傑作映画のそんなワンシーンを想い出しております。
(今年の3月に山本 圭が亡くなり、この作品の主要登場人物は、おおかた鬼籍に入ってしまいました)

いわきFC(首位)が抜きん出た、とはいえ、ここで、2位から6位までが混沌として、詰まった勝ち点差となった。
気がつけば、富山が山雅と同じ勝ち点か。

その富山、次の今治との対戦が直にやって来るとは、なんとも言えないですな。

予感として、第31節対長野戦の重みが、グンと増しましたか。

ただ、他との勝ち点差を云々しても始まらないのであって、いつも言ってる、ゲーム当り勝ち点2の積み上げ、そこから目を離してはいけない。

となると、目標はあくまで最終68点にまで持っていくこと。

としても、あと14点を積まねばならず、

残り6つを、5勝、または、4勝2分で乗り切る胸算用。

これとて、かなり難度高し、なんですが、終わるまではやり切る、ってもんでしょう。

攻撃の改善が焦眉の急、特に、追い求めている〈シンプルな速さ〉、これに自分自身が追いつけるかでしょうね、相手の守備をはがす、というよりも。

では。