ひとつ残った 秋の七草。

身近に楽しみたいと思って、庭に、秋の七草を集めている。

ハギ(萩)、キキョウ(桔梗)、クズ(葛)、フジバカマ(藤袴)、オミナエシ(女郎花)、オバナ(尾花、ススキのこと)、ナデシコ(撫子)、この七つ。

このうちクズは、とてもその繁茂をコントロールできるわけもないから、野にあるものを愛でることにして、他の五つを、庭の片隅にその都度植えてきた。

ナデシコだけ、いまだ手がついていない。

園芸市場を回っていて、これは、と思うものに出逢っていないからだ。

その名が、愛児を失った親が、その子の好きだった花を形見として撫でたことに由来するなんてのは、実に切々とくるではありませんか。

まぁ、気長に探せばいいや。

ところで、過日、中米コスタリカにおいて、2022女子サッカーU20ワールドカップが開催された。

日本は、決勝でスペインに敗れたものの、第2位の成績を残している。

立派な戦績だ。

ハイライト映像を観るに、なでしこジャパンは、なかなかテクニックに長けていて巧い。

俊敏な動きとパスワークを武器にしているんだろう、と思った。

僕はもともと、女性が、105m × 68mの、男性と同じ大きさのピッチでやることに疑問を持っている。

女性でも、白人種がやっていると、なんとか絵にはなるけれど、ピッチに日本人を置いてみると、とてもとても広大な中にプレイヤーが孤立していて、チト切ない。

男女で違うスポーツをやっていると割り切れば、それでいいんでしょうけれど、発想を変えていかないと、国際大会などでトップを獲ることはできないなろうなぁ、と思う。(日本の中で楽しむならばかまわない)

現在は、サッカーが好きで上手くて育ってきたプレイヤーたちを集めているんだろうけれど、特筆すべき身体能力を有した若人を集めてサッカーを習得させるくらいのことをしないと。

2011年ワールドカップを制したナデシコジャパンの残像に憑りつかれた者からは、この先ずっと、低迷し続けている、との評価しか出てこないだろう。

要は、この先、戦略的に強化をするとしたら、という話に過ぎませんがね。

では。

【汗と巧緻】で拮抗をモノにした(2022.9.3愛媛戦レビュウ)

開始時は心配された(雷)雨も、ゲーム中は、わりと穏やかに降ってくれた。

先制して、追いつかれたが、土壇場に突き放して、2 – 1 の勝利。

ヒイヒイいって拾った勝ちが続いたので、連勝という意識も薄かったけれど、ようやくこれで3連勝か、と胸を張れるような良きゲームでした。

悪天候で目撃者(現地観戦) が少ない時に、グッドパフォーマンスをやっっちゃうのが、やはり、山雅らしい。

キズに玉、ってやつです。

もちろん、今季ベストのゲームを更新した感がありますね。

〈汗について〉
予想通り、持てる技量が拮抗したゲーム進行となった。

愛媛は、ひたすらサイドから、特にその左を使って、捻じ込んでくる方式を採用。
森下、高木、小原、そこに佐々木がからむカルテット攻撃は迫力があって、再三再四奥まで侵入をゆるす。

ただ、そこにはサイドバックを含む、山雅ディフェンス陣の踏ん張りがありました。
対人処理、さらに、デイフェンス間のボール回しも、シュアで安定。

もちろんプレイの出来も良かったけれど、野々村 鷹人の〈敢闘賞〉は、そのチャンスを、左サイド偏重に攻めてきた愛媛FCがくれたようなもの。

山雅にとってやりやすかったのは、愛媛フォワードの松田 力が、張っていて俺によこせ、というプレイスタイルであったことか。

要は、ボールが入るとシュートまでいく屈強さはあるが、動きが少なくて、あまり掻きまわしてこなかったので、その手当で疲弊せずに済んだ。

それに比べたら、森下などルカオの対応に追われまくりでしたから。

〈巧緻について〉
これ、狡智ということも含みますが、シンプルにそれを表現できたことが素晴らしかった。
❶横山 歩夢による先制点(前半40分)。
外山 凌へのボール展開、そこからのクロス、横山のヒールによるシュート、それらが、まるで水が流れるごとくに、よどみなかった。

こういう手数の少なさこそ、工夫の極致だと思います。

❷途中投入を重ねても、チームの意思統一が衰えなかったこと。
結果として、誰ひとりとして捨て駒的な交代とならずに、途中から登場したプレイヤーが攻撃圧を緩めず、前方へと果敢であった。

これは、思うに、菊井 悠介を最後までピッチに残したのが効いたんだろうけれど、
浜崎 琢磨のクロス投入と、榎本 樹のダイビングヘッドがゲームを決めたんだから、〈巧緻な〉采配の的中でもありました。

この点、途中交代によって、そのサイド攻撃を棄てた愛媛とは対照的だった。

縦にロングボール、となれば、佐々木も小原も無用とは言え、彼等のすばしこさは、当方にかなりの脅威でありましたから。

さて、総括。

萬年式MVPは、佐藤 和弘をおさえて、下川 陽太、としておきます。

ゲーム評価の最大点は、あまりに対応的にもならずに、愛媛FCにいい仕事をさせず、常に先手先手で前に向かったことでありましょう。

これだけの相手にこれだけのゲームが出来れば、チーム創りの深み、と言う意味で、今後に対し光明を見い出せます。

では。

また雨の心配か……。

本日の愛媛戦、アルウィンでは、今シーズン最後のナイトゲーム。

予報では、午後から雨で、雷も交じる模様。

ゲーム開始の 18:00 あたりからようやく、雨が収まって曇りへと移行するような感じ。

冷静に診て、30~40%くらいは勝ちを拾える、と思っているが、とにかく厳しいゲームになりそうなところへ持ってきて、ひょっとしたら、冷たい雨が残る。

なに、ボールがよく走って、それがこっちのカウンター攻撃にはもって来いよ、と我が身に都合よく考えるしかありませんな。

では。

狡智で 拮抗をモノにする (愛媛FC戦プレビュウ)

上のタイトルはむしろ、勝ったうえで、レビュウに使いたい。

それほどに、対愛媛FC戦こそ、勝ち点3 が渇望される。

なぜなら。
【サッカーらしいサッカーの予感】

昨シーズンから、愛媛とやったゲームでは、3連敗中。

ただし、前半戦のアウェイ(6/18)では、茂木 駿佑(フリーキック)と佐々木 匠(ミドルシュート)の、スーパーなやつを叩き込まれたものの、山雅は、けっこういいゲームを披歴していた。(スコアは 2 – 3)

個の力量ではほぼ互角、対いわき だと沈黙のサッカーを強いられるが、対戦相手に応じて、しぶといサッカーで凌いでいる、といった、けっこう似たようなレヴェルにある両者。

だから、シーソーが片方に大きく傾くことはない、攻守入れ替わり盛んなサッカーになることはほぼ必定。

上記、スーパーゴールを決めた茂木と佐々木はたしか、あの夜、途中投入だった。

こういうタレントが控えであったり、他には、松田、横谷、矢田、内田といった2部でやり馴れている猛者を多く擁している愛媛。

そこへ持ってきて、気の効いたやさしいボールを後方から供給できるセンターバック森下 怜也。
新卒加入2年目で早くも #10を背負う気鋭の、小原 基樹。
森下と小原、このふたりに絡んで左サイドを沸かす、高木 利弥。
右サイドには、俊足の、チームアシスト王 近藤 真司。

もう、切りがありません。

だから、こういった状況下で勝ってこそ、チームとそれを取り巻くファン&サポーターの真価が問われる、ひょっとしたら、今季最大の大一番だと思います。

【山雅の武器とは?】
前回と比べると、やはり守備陣に安定が増したこと、そこへ、パウリ―ニョ、佐藤 和弘、ルカオといった屈強さが加わる(であろう)ことを、活かしたい。

余裕があるからこそ、どこか鷹揚な愛媛に対して、ゲームが流れている中ではとにかく、手数少なくゴールに迫ること。

前節讃岐戦における横山 歩夢のゴール、あれが好例。

外山 凌からのスローインを、佐藤が外山に返し、外山がタッチライン沿いに前方へ渡すと、そこでルカオがワンタッチで叩いて菊井 悠介へ、菊井は迷わずに前へ横山を走らせるやわらかいボールを供給した、あのような流れの再現でありましょう。

それと、ゲームが一旦止まるセットプレイ。
愛媛はセットプレイからの失点が目立つので、とにかくデザインされたキックがモノをいうはず。

……、こういうわけで、〈試合巧者の愛媛〉を、〈フレッシュな狡智〉で抑え込む、ってのはいかがでしょうか?

もちろん、アルウィンは、完全なアウェイ環境を相手チームに提供することで、チームを後押しするのであります。

では。

損失は 見積もれない。

持っていたものを失うことは、人生において、多々ある。

その喪失感をどうこうしろ、っていわれても、どうしようもならない。

大抵は、ひたすら時間の経過に任すしかないが、かと言って、時間が癒してくれる保証などないのが辛いところ。

どこかの映画のセリフに、
― 時が癒す?、でも、時が病んでいたらどうするの、なんてのがあったな。

でも、もっとマズイことを、人は往々にしてやっている。

おそらくは、現在の自分を幸運な者として考えたいために。

それは、

もしも自分がこれこれを知らずに、これを身につけずに生きてきたら、どんなにか不幸だったろうか?、と想像すること。

知らないでいれば必ず、その損失も感じないで生きているに違いない。

残念に思う自分など、決してどこにもいない。

だから、仮定さえ成り立たない話だけれど、人間は、わざわざ喪失感の裏返しまでやることで、現在の境遇を慰めたいらしい。

これを自分についてやっているうちはいいが、他人の身の上についてそれを行なうようになると、かなり悲惨な人格が出来上がる。

一見、他の者を肯定的にみているようだが、実は、けっこう厳しく裁いているのに気づかない。

他人を裁くのは、人の仕事ではないのに、とつくづく思う。

では。