橋内 優也の名誉のために (讃岐戦レビュウ❶)

ゴールキックのボールが、そのまま、相手のゴールキーパーまで飛んでしまう(35分)なんてのは、たるんだゲームの最たる象徴であって、

当日、アルウィンには、山雅ユースの諸君が多く着席していたが、前半などは、身の入らないゲーム観戦の様子、

それが、後半、山雅の攻撃が活性化すると、釘付けになっての応援だった(by チノ氏)。

こういった雰囲気は、スタジアムでのみ共有できる情報で、DAZN画面からは決して獲られない。

讃岐のダブルボランチ(#10川西、#13前川)は、リーグトップクラスの中盤だと思う。

(ゆえに、カマタマーレは、最前線がもっと良い仕事をすれば、かならず順位を上げてくるはず、または、ふたりをトップで使えるようになれば)

前半の15分から、約20数分間、

もともとが前線でプレイできるふたりのタレントに自由にやらせた結果、山雅は、中盤で劣勢に立たされた。

それを挽回しようと、ボール奪取を試みると、これがファールとなって、セットプレイをゆるす、悪い流れ。(セットプレイのキッカーは前川)

その中、讃岐が右から入れた、決定的な鋭いクロスを、シャットアウトでクリア(20分)、

コーナーキックからのこぼれ球を、川西が放ったボレーシュートを、頭でクリア(34分)、

相手ゴールキーパーのロングフィードの癖、とその不正確を見抜くと、
タッチライン沿いで競るかのようにみせて、直接ラインアウトさせて、マイボールにするクレバーさ。

橋内の奮闘は、堪えてゲームの流れをこっちに持ってくるグッジョブとして、かなり貢献した。

観ていて、ゲーム勘が戻ったかのように、野々村らとのボール交換にも、リズムが出て来たこともあって、

こういったプレイの積み重ねがあったのだから、

当ゲームのMVP受賞は(橋内本人は、これを疑問視したが)、なんら、不思議なことでなかった。

……このことは、特別に強調しておきます。

さらに、前半の終盤から流れを取り戻せたこと、さらに、その勢いをそっくりと、ほぼ後半を通じて出せたことは、チームとして獲た、成長のひとつだった。

そのための工夫として目立ったのは、

たとえば、滝(左サイド)から、村越(右サイド)への、(大胆な)サイドチャンジ。

70分、山口と前田を投入して、リフレッシュすると、特に、左サイドでのボールの動かしが活性化したこと。

これは、後半の後半になって、讃岐ディフェンダーの足が止まったことにも助けられたけれど、

サイドで攻撃をつくる際は、常に、相手を反対サイドへ振り回すことを狙っておくことが必要。

安永の、オウンゴール誘発のえぐりにしたって、あれ、単発で繰り出したわけではなく、前段で、波状的に押し込んでいたことを忘れるな。

あと、欲を言えば、

サイドから折り返して、どうやって最適な体勢で、中央付近から決めるのか、ここが課題でしょう、攻撃の。

守備については、レビュウ❷で少々。

では。

寝てた前半,目覚めた後半 (2024.4.20讃岐戦レビュウ 序論)

2 – 1 で、何試合ぶりかの勝ち点3 。

けれど、手放しで喜んでもいられない勝利、だと思う。

前半。

まるでこの僕のように、連日の黄砂に喉をやられ、ボーっとしているアタマでやっているかのように、動きが不活発で、連携とサイド攻撃に乏しいチームだった。

― それぞれに不調をかこつチームの戦いにふさわしいような、出来の悪いゲームだね、

とは、北ゴール裏同志チノ氏の、ハーフタイムにおける感想。

こんなショボいゲームしかできないのなら、アルウィンに参戦して応援する価値が問われるくらいに、考えないといけません、チーム山雅は。

後半に入ると、さすがに、動きがよみがえり、

特に、サイドに広くスペースを使えるようになり、攻撃が活性化、ようやく観られるサッカーになった。

カマタマーレ讃岐の守備が、中央へシュリンクしがちなので、クロスをフリーに挙げられたのが奏功したか。

こういうのを、ゲーム冒頭からできないと。

で、MVP賞は、橋内 優也。

彼の、受賞の言葉を、

……少数の人で決めた賞にはそれほど関心はない、ほしいのは、アルウィンの喝采。

そんなふうに聞いていました。

では。

ルヴァンから リーグへ(福岡戦レビュウ❷兼 讃岐戦プレビュウ)

悪くない、とレビュウ❶で表現したのは、

そこそこ勝機もつかめていたし、とにかくゲームになっていたことを、前向きにとらえたかったため。

ホンネのところは、

かなり駒を落として、単調で雑なプレイをみせたアビスパ相手に、延長戦までやって消耗するようなゲームではなかった、というところか。

それぞれが、20近いファールをしていたら、

それだけでもう、こっちのゲームじゃなかったわけで、そういう戦い方は、これでサッパリ忘れたほうがいい、と思う。

春の一夜、のこととして。

で、明日の讃岐戦に向かおう。

リーグ戦、いまだ勝ちがないまま、アルウィンに乗り込んでくる相手、ってのも、これまた厄介……。

そのサッカーをほとんど承知していないから、安易に書けないけれど、

手強い相手、という気がしていて、

山雅は、細心、精巧、執着を込めて、自分流を貫かないとなりません。

僕が期待するのは、

結局は、攻撃の、最後の詰めの雑さ、粗さ、それを克服してもらって、〈得点の匂い〉満載なサッカー、これです。

では。

悪くない敗戦 (対アビスパ ルヴァン杯2回戦レビュウ❶)

(延長件込みで) 1 – 1 のドロー。(これが公式として残る)

PK戦となって、2 – 4 で、ルヴァン杯は敗退。

(思うに、ゴールキーパーの大内、すこし足を痛めていて、右へしか飛べなかった感じがあった、錯覚だといいんだが)

地力の差があるから、ボール保持が、相手に 60%くらいいって、

コーナーキックが 10本、シュートは 20数本を浴びる、というスタッツ。

……だから、結局、山雅のほうが、カウンター攻撃狙い、にまわる、といった図式。

後半は、5 – 3 – 2にして、守備を厚くしたりで。

福岡は、強みのセットプレイからのヘディングでゴールだったし、

まぁ、だいたいが予想した通りの展開にはなりました。

この戦い方が、リーグ戦で活きるのかどうか?、は少々疑問、ではあるけれど、

けっこう、惜しい攻撃は観られたし、

チームに、戦い方としても緊張感はみなぎっていて、

南ゴール裏、最後は、チャント〈人にやさしく〉(気持ちはひとつ……)でチームを鼓舞できたから、

悪くはない敗戦であった、としておきます。

(3,000人の観衆となれば、スタジアムに不協和音はおきない)

(相手どうこうよりも) 自分たちのサッカーを、もっと精緻にして追求する、そういうテーマが再認識できたことが、いちばんの収穫かな。

讃岐戦は、さっそく明後日、住田の怪我がたいしたことでないことを祈ります。

では。

勝てば,嬉しいに違いない (ルヴァン杯2回戦)

ゲーム日程を眺めて、さて、参戦の段取りをしていたら、

なんと、明日17日の対アビスパ戦から、我が山雅は、

アルウィンにおいて 4戦連続で戦うことに気がついた。

樹ばかりをみて、森をていない迂闊、とは、このこと。

それを、家人に告げたら、案の定、

―今頃になって……、と冷たくあしらわれてしまった。

で、敢えて、ここで、

〈戦える〉としないところに、ホームの雰囲気と、チームとのなんだかしっくりこない間柄に関する、僕の診立てがあるわけ。

周囲から聞こえる叱咤激励は、チームがやろうとしているサッカーとは、かなり乖離が甚だしい。

今は他のプレイヤの上がりを待つ為にペースダウン(遅行)したい、すべきなところに、走れっ、走れっ、の連呼が湧き起こる。

走らないと、怒ってばかり、ボールを後方に渡しただけで、野次が飛ぶ。

ファン&サポーターの心情にあっては、どこに由来するのか?、幻想の山雅サッカーが、根強いらしい。 

まぁ、観るほうは、4度続けてホームに足を運べるんで、まことに助かるんですが、

果たして、真の〈One Sou1〉が、醸し出されることを願うのみ。

さて。

明日ナイトゲームで対戦する、アビスパ福岡。

福岡空港からひとっ跳びだから、案外、遠征の疲れもなくご来松であろうし、

それなりのターンオーヴァーはあるはずだから、その剛直なサッカーは、ブレもなく清新、と思います。

2部リーグ(2020季)当時から、長谷部監督のサッカーは、

堅守で質実、ボール保持、パステクニックなどには、こだわらなかった。

それが、4年間のトップリーグ暮しで、ますます磨きがかかった、と診ていて、

中途半端にボールを握ろうとすれば、猛然奪取の憂き目に遭うのは、おそらく必定。

インテンシティ(強度)には、よほど劣ることを前提にして、けれど、逃げずに立ち向かうってもんでしょう。

とにかくは、山雅、今のサッカーをやり遂げようとすれば、

せいぜいつまらんボールロストをせず、極力、縦に速くやるだね。

あとは、トップリーグと違って、案外ボール持てるじゃん、とアビスパが勘違いしてくれると、そこに、かえってスキができるかも?、と淡い期待。

もしも、失点するとしたら、ズバリと面白くもないシーンとなることが予想されますが、

勝てれば、きっと、嬉しいだろうから、僕は、アルウィンへ向かいます。

では。