阪南大トリオが 観られる日

第1節(2/28)の、対レノファ山口FC戦最大の収穫は、横山 歩夢のデビュウだった、とも言える。

昨4日の誕生日が来て、満18歳。

形容詞として〈若年〉を使うことが、むしろ似つかわしくない豪胆な動きぶりには、目を瞠らせるものがあった。

相方の阪野 豊史に打たせることなどはおよそ眼中にないまま一途にシュートに持ち込む、なんてのは良い。

単純な比較もできないが、プレイの幅という点では、前田 大然よりも可能性を秘めている気がする。
だから、安易なレンタルは禁物、山雅自身がみっちりと育てるべき才能だ。

それには、横山を活かすような局面を創り出さないといけない。

山口戦75分のシーンは、まさに、その典型だった。

後方の常田から、前を経由して、左サイドの外山へとつながるボール。

ここで、前線の横山は右から左へと、相手ディフェンスライン裏へ、空いたスペースめがけて猛烈なダッシュを開始。

それに呼応した外山が、右足一閃して、実に鋭利な縦パスを供給。

オフサイドなくしてそのボールを手中にした横山は、ゴールへと走る。

相手GKの巧い寄せがあって、角度の無いところへ追い込まれたために、放ったシュートは、残念ながらサイドネットへ向かってしまったけれど、横山の動き出しと、外山のパス供給が光った場面だった。

右利きを、左サイドに使うことの醍醐味とは、こういうことなんだ。

ポジション奪取ための競争激化は、おおいに歓迎しているけれど、その中でも、DF大野 佑哉、MF外山 凌、FW山口 一真が同時にピッチに立つのも楽しみのひとつ。

この三人は、阪南大学サッカー部(関西学生リーグ1部)の同窓で、外山が2016年度、山口2017年度、大野2018年度のそれぞれ卒業なんで、同じ釜の飯を食った間柄、という訳。

サッカー人生の軌跡が、山雅でまたひとつになって、力を発揮してもらえたらなんとも嬉しい限り。

是非、その日を待ちましょう。

ところで、次節対戦の京都サンガFCでセンターバックの一角を担うのが、本田  勇喜。

本田は、2012年度の阪南大卒業(同期には飯尾竜太朗、現秋田がいる)。

だから、大野や外山にしてみれば、京都戦、先輩の守備を粉砕できる絶好のチャンスと覚悟して参戦でありましょう、きっと。

では。

楽観的でいておくれ【京都戦プレビュウ 前編】

もしや、サンガ関係者が当ブログを見ていると、手の内が読まれてマズイ。

そこで、プレビュウは2回に分け、最初を前編として、かなり抽象的になぞることにします。
具体論は、ゲーム直前に、後編として掲載の予定。

さて、見出しの楽観的、とは、前節に開幕勝利した京都の皆さんに期待する態度であって、決して山雅関係者に対してではありません。

対戦相手には、せいぜい油断していてもらう、それが、勝利への第一歩なんですから。

で、今週の山雅のテーマは、次の3点になるでしょうか。

❶キャンプ漬けの長期ロードの疲れを、家族や松本への愛情で十分に癒す
1箇月以上の不在をば、挽回してもらって充電。
日常な生活に復帰し、くつろぐ。
まづは、これ。

❷課題の解決は、京都戦に直結する
前節対相模原の、京都の戦いぶりをざっと観た限り、レノファ戦ではっきりした課題の解決はおそらく、京都戦への準備とほとんど重なってしまう感じ。

京都が現在取り組んでいることの正体はなにか?
また、スタイル完成がいかほど進んでいるのか?
―このふたつを、評価してみないとなりませんが、まだまだ到達点には遠い印象ながら、決してあなどってはなりません。

次節を、チーム創りにあって最良な二里塚として位置づけしたうえで、勝てれば上等くらいの、悲観的で周到な準備が必要でありましょう。

❸寄せては返す、波になれ
ゲームコンセプトの基軸は、〈連動した攻守の切り替え速度〉であるはず。

現状のサンガ相手では、インテンシティよりもむしろ、アジリティ(敏捷性における速さ)で優る、これがいちばん要求されること、と考えます。

ヒントは、京都が、4 – 1 – 2 – 3 という超攻撃的な初期布陣を採用していることなんですが、その解き明かしは、後編にて。

さて、ゲーム直前になって関西の自粛宣言が解除された。
けれど、こちらの日程のやりくりことにとって、時すでに遅し。

ゆえに、今年もサンガスタジアム見参は、封印となりました。

では。

学ぶとしたら (XEROX スーパー杯より)

今回は、トップリーグの、昨季No.1とNo.2をダシにして。

2/20、ゼロックススーパー杯2021は、フロンターレ vs ガンバ、だった。

当日の昼休み、職場のヤナさんから先発フォーメーションを見せてもらう。
双方が、4 – 1 – 2 – 3 を採用か……。
そう、J1上位にいるチームならば、これくらい攻撃的でなくちゃあ。

で、帰宅すると、ゲームは既に後半40分あたりで、スコアは、2 – 2 と拮抗だ。

ところが、ゲームはフロンターレがこれでもか、というくらいに攻め立てていて、ガンバは防戦一方。

次から次と競り出してくる川崎攻撃陣に、てんてこ舞いの様相なのだ。

あぁ、ガンバはこれじゃあ、良くってPK戦に持ち込むくらいが出来ること?

と思っていたら、アディショナルタイム96分に、パス2本で崩されて失点か……。 (川崎の得点シーンは見逃した!)

リーグ第2位とは言え、フロンターレとは勝ち点で 20くらい離され、このスーパー杯をいれて、対川崎4連敗、合計スコアも、2 – 10 の惨状。

レアンドロ ぺレイラを補強したくらいでは、川崎を追いかけるには迫力不足。

こんな感じだと、今季もフロンターレを軸にしたペナントレースになるのか?
開幕の対マリノス戦も、2 – 0 で締めていることでもあり。

もちろん、ガンバやトップリーグ順位は、正直どうでもいい。

山雅に見習ってもらいたいのは、なによりも、フロンターレの休むことなき攻撃。

個の力はもちろん否定しないけれど、あれだけ相手守備を翻弄できるオートマティカリーな速さは、不断のトレーニングがあってこそ、と思いますね。

対外練習が困難な中、いかに質の高い実戦的なプラクティスをするか、期待します。

では。

合格点の出来!!【2021.2.28山口戦レビュウ】

結果は、0 – 0 のスコアレスドロー。

― 期待してたから、がっかり……。

― (アビスパの杉本)太郎は、(交代からの)負傷退場。守備も攻撃も変えてかないと、これじゃダメだわ。

DAZN観戦中、京子さんからは、辛辣なゲーム評がメールされて来る。

確かに、攻めあぐねや、追記:決定機を外して口惜しがること3~4回、レノファの攻撃を追い廻すに苦慮する局面もあったけれど、それを差っ引いても、相当な手応えを感じさせるリーグ初戦では?

なんたって、手勢のうちの16名を繰り出してのお披露目でもって、これだけできれば、かなり期待が高まった、というのが萬年所感。

テストで、79点も獲れれば、おおいばりの萬年にとって、
京子さんの望むラインって、どんだけ高いんじゃい?

❶胸算用式には、アウェイで引分け以上、ホームで勝利を積み上げていけば、勝ち点84に近づいていくわけなんで、その線上には入っているから、良しとする。

❷前半10分過ぎや、後半の入りの時間帯は特に、ボールへのアプローチ、ボール収容などの能力において、山口とは歴然たる差を魅せていた。
相手にボールが渡っても、その攻撃をことごとく遅らせていて、見事だった。

これだけの個のクオリティの集積を、どうやって鋭利な得点シーンへと高めるのか?、今ゲームの課題は、これに尽きましょう。

京子さんの不満とは、まだまだ、連携の結び目がギュッと絞り切れない、どこかなぞるような半端さの印象ではないか?、と思うが、新所帯のチームに、今その完成を望むのは酷ではありませんかねぇ。

采配的に面白かったのは、三点。

ひとつは、両サイドの作り込み。
田中(右)/表原(左)  ➡  表原(右)/外山(左)  ➡  外山(右)/下川(左)  ➡  (すこしシステムを変えて) 田中パウロ(右)/下川(左)   ……、交代カードを切りながら、こうやって最適な組み合わせでサイド攻撃を活性化しようとするやり方には感心。

ふたつめは、昨季からの継続であるけれど、ボランチもできるプレイヤを2列目に置くことで、より高い位置からボールを狩り込んで攻撃圧を加えられるようにする布陣。

山雅が握った時間帯には、前と安東が効いていた。
特に前は、90分間あまり運動量が衰えることなく、献身的に攻守に渡って光る。

上記の2つのポイントを軸に、サイドへ展開してから、おおよそペナルティエリアのラインに侵入したあたりで、ボールを横(逆サイド、または中央)へ動かしてシュートチャンスを創り出す。
―こういった攻撃スタイルを強化するのだ、というストーリーには納得がいきます。

みっつめ
鈴木 国友、横山 歩夢。
ふたりの新加入フォワードが、それぞれ特性の片鱗を魅せていて、今後、チーム内の相互認識が深まれば、かなりの楽しみ。
横山、J初舞台で、シュート4本打つ度胸と姿勢は大したもの。
実際の体格よりも大きく見える背中には、高い将来性を感じました。

攻撃陣の競争はさらに激化するであろうから、阪野も、これでは、うかうかできん。

最後に、レノファさんについて。
追記: 解説者が弁明に忙しいくらいに、とにかく、ミスが目立った。

思ったよりもリアリスティックな戦法で来ました。
後ろでためておいてから、機を見て処理しづらいロングなボールを入れてくる、いわば、相手をスカすやり方。
実力者に対する時の今季レノファ、と記憶しておきましょう。

でも、最後の、ハンドリングによって取り消されたゴール、あれ、レッドカードに相当するんでは?

追記:手で押し込んだことを見逃していたら大誤審であったし、そもそも、正直さにもとるよなぁ。

では。

【山口戦プレビュウ】ゲームの主人公たれ。

南国(鹿児島) にそのまま居残ることで、開幕に備えてきた山雅。

いよいよ今日、長州の地で、2021リーグの初戦に臨む。

レノファ山口FC。
渡邉 新監督の指揮下、陣容をみると、
特に、ミッドフィルダーに、歴戦のヴェテランを揃えた印象が強い。

そのスタイルやテイストは、正直わからないのが、ホンネ。

だから、直感に過ぎないけれど、オーソドックスの硬派な、スキのないサッカーで向かってくるのではないか。

対して、山雅。

田中パウロをこちら側にひっぱっただけメンツ的には有利だが、現時点では、先発およびベンチメンバーに関し、確固たる予想もつかない。

定位置を確保しているのは、せいぜい3人くらいでは?、と思うぐらい。

どんな初期布陣、あるいはシステムの運用であろうとかまわないけれど、貪欲にゲームの主導権を求めて、先手先手で押しまくるサッカーにチャレンジすることを願うばかり。

もちろん、過去の実績などからして、軽々しく開幕ダッシュを望むほど、当方、能天気でもありません。

自己スタイルを確立するための、真摯な試行錯誤を感じられんことを希みます。

では。