降格なしに、うつつを抜かす?

どこまでも、いい加減な世の中。

それにマジメにつき合っていたら、身が持たぬ。

詐欺商法への警告を訴える記事のすぐ隣では、ダイエットや抗加齢商品が違法ギリギリな煽り表現で宣伝される。

この国ではいまだ、ベビーブーマー世代 (1946~1964年生れ) のふところをアテにしたマーケティングがもっぱらだ。

節操なき報道姿勢は、サッカー関連でも散見される。

たとえば、アントラーズがリーグの冒頭で 4連敗したら、クラブ史上初とかいって、やたら大騒ぎする。


では、エスパルスが開幕から5戦全敗で、それほど大きく取り扱ってもらえたか?

こういう差別は、とてもマズイ。

清水ファンにとっては、きっと噴飯ものに違いない。

いくら今季は降格がないとは言えだ、トップリーグのチームには分相応の矜持が必要で、世もそれを強く要求すべきだろう。

しかも、降格なしにうつつを抜かした結果、来季は酷い辛酸が待っていないと、誰が言えようか。

では。

〈コメント〉
☞つーさん より  (7/29  13:19)
物を売るのは大変だけれど。
昔、家庭用品を販売店様に売っていた頃、商品説明をする私より、販売店様の方が遥かにその商品に詳しいのに、流暢でなくても誠実に一生懸命説明すれば、まあそんなに言うならと、しぶしぶながらも買ってくれた。

食品を売っていた頃、その食品がいかに美味しいかを、どうしても売りたいと言う気持ちから誇張を加え説明してしまう。
お客様はその食品がどんな味か、だいたい想像はついている。それも、そんなに一生懸命薦めるならと買ってくれる。
消費者は賢く優しい。やたら多い誇大広告、この商品が広告の説明どおり効能があるとはだれも思っていない。
それでも買うのは、まあ試してみるかと言う気持ちか、あるいは本当に困っていて藁をもつかむ思いかである。
違法広告ギリギリで商品を売っている皆様、自分達の生活を支えてくれているのは、そんな賢く優しいお客様のお蔭であると日々感謝し、そんな誇張した宣伝をしなくても売れる、より本物の商品を開発販売して欲しいものです。
では、また。

スタイルを全うした者が 勝つ (町田戦プレビュウ)

〈すべて拮抗の、ディビジョン2〉
26日のナイトゲーム、町田 vs 栃木を リアルタイムで少し観た。

―上手いサッカーだわぁ、と家人。

町田、栃木ともに自分のスタイルをまっとうすべく、キビキビとボールを素早く動かして主導権を握ろうと、激しくぶつかっていた。

特に、町田は果敢に縦パスを使う。
そのパス精度と連携の妙を指して、上手い、と表現したのだろう。

フツーのオバさんが、こういう感想をフツーに吐く、これこそサッカーが日常化している証しでありましょう。

布氏がいう通りで、J2リーグのチーム力は非常に拮抗していて、これはイタダキと思われるゲームなどひとつも、ありはしない。

そのことを、例えば、栃木SCの戦いぶりを観ていて、つくづくと感じた次第。


〈堅守速攻の見本、町田〉

7/15第5節、町田はアルビレックスをホームに迎え、3 – 3のドローを演じた。
89分にタイスコアに持ち込まれたものの、先手先手を取って得点した。

4 – 4 – 2の布陣で堅く守り、ボールを奪うやすばやく攻撃を仕掛ける。(ゲーム平均タックル数は、リーグトップの、25回)
前線からの守備は、新潟最終ラインからボランチへのパスコースを消す頭脳的な位置取りが効いていた。

〈対する山雅の針路は 〉
データ上では山雅47%、町田43%の平均ボール保持率。
となると、やはり山雅がボールを持ち込む側になる。

ボールを効果的に動かしてペナルティエリアへ侵入、という面は、より精度をあげてフィニッシュする、ということでいいけれど、手当が必要なのは、その前段となる、町田の入れてくるロングボールへの対処だろう。

山雅のサイド、あるいは最終ラインの裏や中間に放り込んでくるボールを、漫然とはね返して相手に渡してはいけない。

中盤でボールが忙しく行ったり来たりは、山雅流アタックのリズムを乱し、プレイヤーの距離を台無しにてしまう。
フラストレーションが増せば、冷静なボール回しに水を差す。

(4バックでいくならば)デイフェンス4人によるボール処理と、中盤への配球が、このゲームの肝だろう。

あとは、町田がコーナーキックで、サインプレイを仕掛けてくることへの対応。

〈鹿島の幻影をみながら〉
山雅には、杉本&久保田、他方の町田には平戸&小田。

これらはアントラーズ出身で、現在チームの主力でプレイする4人。

いづれも、中盤から前で動いて成果を出すべきミッションを背負う。
彼らの出来不出来が、ゲームを決める大きな要素には違いない。

では、アルウィンで。

 

 

このサッカーを究めよ (2020.7.25大宮戦レビュウ)

0 – 1 の敗戦。

強引にこじ開けられた、といった趣きの失点、でありました。
温存していた切り札の黒川#10が投入されると、そこでボール回しとテンポが活性化された大宮。

とは言え、スコアなりの拮抗した内容であって、メンバーをいじりながらもこういったゲームを展開できるようになった。
これチーム力のアップに違いない。

前半を 0 – 0 で持ち堪える出来、かつ総体として大きな破綻が無かった山雅。
複数人で囲い込んでいくディフェンス、相手のミスを好機へと繋げる反転も機能していました。

J2だから、ここまでできる?、と常に自分に言い聞かせて、より高みを狙っているべきではありましょうが。

とは言え、厚みある攻撃のチャレンジは随所に見られ、チームとしての錬成も表現できる。

唯一の不満は、サイドを深くえぐったクロスが見られなかった点。
相手が3バックなんで、ここはこだわってもらいたかった。

ゆえに、次回対戦のとき、大宮の固いディフェンスを、左右縦横にどれだけ翻弄できるか?
その宿題をもらった、と考えるべきでありましょう。

山本 龍平、榎本 樹とくれば、今後、村越や山田らの登場もありか?

布采配の雰囲気からは、そのような登用が期待され、おおいに楽しみ。

メンツのテコ入れをみると、続くホーム2連戦、いろいろと仕込んでありそうな気配もあって、期待が膨みます。

では。

 

 

カルテットで崩せ (大宮戦プレビュウ)

前節、クサツに勝利した後の監督インタビュウに対し、布さん
―大宮は強敵。けれど山雅やるべきことをやれば、勝機は十分に見出せるはず。

この簡潔かつ的確な表現はおおいに良し。


〈アルディージャを素描〉

❶2018年のデータで、大宮のクラブ収益 39億円、対し山雅は 22億円。
この構図に今もあまり変化はない。
お金の豊かさで2倍近くを誇るのだから、そのタレント陣は相当に強力。
加え、高木監督体制2年目となれば、戦術の浸透度も深まっていて、やることの徹底度も高いだろう。

❷前々々節の対ヴェルディ戦(7/11) を観返した。
ボールを繋いで攻撃を組み立てる相手に対して、5 – 4 – 1になるカッキリとした守備を敷く。
中盤でボールを奪取、あるいは前線へのロングなボールを拾って、攻撃に反転する。
左サイドからの侵入が目立つが、ペナルティエリアに近づくと手数をかけずにクロスが入る。

❸3 – 4 – 2 – 1 。
ワントップはそれほど強烈ではないが、2列目、黒川(水戸から復帰)、近藤(元愛媛) のスピードとシュート力が脅威。

―まるで、いつか見た山雅、みたいな容貌に近い。
チームの総合力で戦っているんです、きっと。

勝つも敗けるも、僅差のスコアで切り抜ける。
こういうチームが、特にJ2では、強い。

〈先手先手のカルテット攻撃を!〉
❶大宮が前から追い込んでくるにせよ、ボールはある程度持てるだろう。
となれば、カウンター攻撃に直結するようなボールの失い方を避けつつ、能動的、かつ、スピーディーに大宮の3列目(ボランチのライン)にボールを入れられるとグッド。

ボールの動かしに少なくとも3人が絡みあい、ここぞのタイミングでフリーな第4の男にボールが渡る。
そう、カルテット攻撃を発動せよ。
山雅四重奏だ!

剛なる大宮の守備網にどうやって風穴を開けるか?、が主題。
ディフェンダーの目を眩ますには、4手先までのボールやり取りを畳みかける、これです。
合目的であるならば、パスの長短、手数、速攻遅攻を問わずで。
左サイドに力点を置くにせよ、ビッグスイッチで右へ展開する手も使える。

❷さらに、GK圍からの低い弾道によるロングフィードや、基底ラインから塚川の縦パス等で、目先を変える。

❸変に守りに入ってラインを下げると、やられます。

同じ甲府に対し、同点にできた山雅と、零封された大宮。
これ、今夜のゲームにおいて光明となる視点、でしょうね。

さて、新たな中3日の3連戦のスタート。
メンツをリフレッシュし、上記❶❷❸を遂行する。―それが、やるべきこと。

セルジ―ニョは、NACK5 に初顔見世か。

双方の背番号#10、セルジ―ニョと黒川の出来次第で明暗が分かれるゲーム、かも知れない。

しかし、2年前と同じメンツは3人(藤田、浦田、田中) になりそうで、時は確実に流れている……。

では。

未明のリアルと夢想 (大宮戦プレビュウの前に)


……日付が木曜日に変わってすぐ、ふと目が醒めてしまった。

眠られずに、水曜日J1のゲーム結果を検索してみる……、

某NHKBSがあれほど若手FWを持ち上げてた横浜FC、0 – 4 でマリノスに大敗。
途中まで 2 – 0 とリードしてたベガルタは、 2 – 3 でフロンターレに逆転負け。
大分は、後半着実に加点されて、結局は、0 – 3 でグランパスに敗戦。

地力差は、終わってみればやはり、の結果を導いたようだ。

単にお金持ちになるばかりでなく、あわよくば勝つ、のサッカーから脱しないと、トップリーグで続けて戦うのはむづかしい。

とても他人事ではありません、山雅。

いま磨いているスタイルを突き詰めた向こうで、町田 也真人を再び誘ってトップリーグ参戦。

これ、まんざらの夢想でもない、という気がふとしてきた。

夏の夜の夢、で終わりませんように。

ついでに、この曲に浸る……。

青い鳥の翼の下に隠れていたい。
朝6時の目覚ましが鳴りませんように。
でも、朝は来て、カミソリは冷んやり頬に痛い……。

では。