リーグ戦 1/3消化のシナリオ。

❶U – 18 の健闘
プリンスリーグ北信越に参戦中の、今現在。

全18節のうち、6つを終えて、首位に立ちました。

4勝2分0敗で、勝ち点14。 得失点は、+5。

2位は帝京長岡(勝ち点12)、3位が富山第一(勝ち点11)、と続く。

こういうメンツを見るだけでワクワクしてきますが、今季は、プレミアリーグ(イースト)への挑戦権をモノにできる、ひとつの旬かも知れませんよ。

❷トップチームの苦闘
前線とサイドプレイヤーが、大幅に入れ替わった新生山雅。

ここまでの戦績は、4勝6分4敗で、星勘定だとタイ。

失点が多くて、得点の創出には苦しんでいる(得失点▲4)けれど、
昨季最終の到達点13位をクリアしているんだから、新チームへの衣更えにおいては、それほどの破綻なし、と評価します。

これだけ戦力が入れ替れば、こういった壁に苦しむことは必至でしょうから。

4敗のうち三つは、PKでゲームを壊す不運もあり、挽回するため前傾したところをカウンター攻撃を見舞われる、といった定番の成り行きとして割り切りたい。

最下位に沈んた当時、ここかしこの喧騒と浮き足立ちを、おもしろおかしく眺めていた。

社長名でわざわざ、非常事態宣言をおこなう必要などないんじゃないか?、と思ったけれど、まぁ、ポーズを見せておくのも手かな?、ぐらいのことでした。

最下位から昇格争いへ、というシナリオを仕込んでいる、と信ずればよいだけ。

現在、山雅の勝ち点は18。

これより上下3ポイント以内(16~19) に、10チームが詰まっている。

となれば、6位ゼルビアの勝ち点24を当面の目標にして、この団子グループから抜け出したい。

毎節ごとに、痺れるような感覚が待っているんでしょうけどね。

慰めのひとつは、上位にいるチームで、残りの前半戦であたるのが、琉球と町田の2つだけ、ってことぐらいに考えておくことでしょう。

ふたつめは、7~11位の、直近の上位5つが、山雅よりも負け数の多いチームであること。

ここに、6位以内を射程に入れる強みを山雅は持つ。

勝ち負けに出入りの激しいチームは、リーグ戦ではおのづから失速するのが常ですから。(もちろん対岸の火事ではないけれど)

では。

自力と他力 (金沢戦レビュウ本論)

ゲーム翌日、職場でヴァン氏が、

― 昨日の試合、後半をTVで観はじめたんだが、つまらなくってチャンネルを変えたんだよね。

彼はサイドバックとして、サッカー(シニアの部)を楽しんでいた御方であるから、それなりの知見をお持ち。
だからこそ、この感想は重い。

あのゲーム、前半はセカンドボールを拾いまくっていたから観ていて期待感が在ったけれど、後半は大味なゲームになった。
サッカーファンからすると、やはり、面白みに欠けたか……。

〈生産性の低調な ゲーム〉
各個のテクニックは相当に上がってきていて、随所に巧い!、と思わせるプレイはあった。
トラップとか、身体の入れ方やボール奪取に。
特に、浜崎や小手川は、ボールさばきに秀逸さが目立つ。

ただし、それらはすべて、ゴールという結果を出すための手段であるはず。

そういう観点からすれば、個とチーム連携は相当に高まってきたものの、あらかじめ準備したであろう戦術の再現と、連動性において粗雑だった。

個のタレントを得点に結びつけられない、生産性に乏しいゲームだった、と言えましょう。

相互理解の不足なのか、パスのズレや、イージーなボールロストでリズムを崩す。

横山 歩夢による、相手ディフェンス裏への再三の飛び出しと、そこへの(主に浜崎からの)ボール供給。
これ、かなり効いていて、金沢ディフェンスを後方へと追いやり、結果、その陣形が間伸びしたため、中盤で山雅が使えるスペースが生じ、セカンドボールをけっこう回収できた。

後半はこういった懸念がなくなったためか、金沢の陣形が引き締まる。
すると、こちらが中盤を上手く使えなくなる。
同じ裏狙いでも、ヨーイ ドン! のスタイルになった分だけ、組立てが単調になり、ボールが手に入らなくなった。

そういう意味で、横山君を60分くらいまで使ってみても良かった。

また、サイドを追い越していくプレイヤーをあまり使わなかったことも不満。

上背のある金沢ディフェンスに対しては、深くえぐったクロスを徹底し、横から崩すことをやってもらいたかったなぁ。

ただし、プレイスキックに際し、キッカー浜崎の近くに佐藤が位置することで、相手を惑わしたり、CKの守備からひとりふたり引っ張り出すような〈狡さ〉は、続けるべきでしょう。

プレイスキッカーを、これだけ豊富に抱えるようになった……とは。

〈田中パウロの孤独〉
60分から投入され、今季いちばん長い時間ピッチに立ったパウロであった。

左サイドを前方に突っかけていく姿は、溌剌としてエネルギッシュ。

ただし、その厄介さは相手もわかり切っていて、ふたりで挟み込むように潰しに来る。
抜き去るシーンは確かに醍醐味かも知れないが、あの突破力は周囲との連携があってこそ相手にとって脅威となるはず。

まだまだ連携不足で、孤立感が否めず、ここらへんは要改善事項だろう。

隙あらばシュートを叩き込もうという姿勢は、もちろん買い!、でありますよ。

〈ひとつ高いステージへ〉
総括。
ベースは形成されてきた。
これから、フィニッシュに向かう連携をより深め、十八番と呼べるような定番的な攻撃方法を確立すべき時季。

河合、鈴木のサイドチェンジの前後、
❶ディフェンスから出るパスをもっと攻撃的なものに、❷ペナルティエリアラインあたりでのショートパスの精度向上、そこが、ポイントに思います。

各自の優秀さはあるのだから、互いにもっと他の者を使うことでチームが高まること。
― 自力と他力を結びつけて、ひとつの壁を乗り越えたい。

では。

評価がむづかしいゲーム(2021.5.15金沢戦レビュウ序章)

天気晴朗なれど、またまた強風下、のゲームとなりました。

0 – 0 のスコアレスドロー。

うーん……。

ゲーム後の挨拶にまわるプレイヤーの表情をみても、出来が芳しくはなかったゲームであることは歴然でした。

暑さの中、奮闘した労に対しては拍手するけれど、って感じか。

―勝てる試合で、勝っておかないと……。(家人評)

前半のボール保持率が、山雅にしては、異常に!高かった。

ここに幻惑されてしまったためかも知れませんが、
本質的には、金沢の狙いのほうが、当方のそれを、かなり上回ったゲームだったように思えます。

コイントスに勝って、敢えて風下のピッチを選んだところなどにそれが顕著。

厳しく言うと、今季ワーストに近いゲームの、より詳細な点は次章で検討してみます。

では。

継続を力に (金沢戦プレビュウ)

【果敢なサッカーが持ち味の、ツエ―ゲン】
前節の山口戦(0 – 2の敗戦)では、3 – 5 – 2 と相対し、まるで今節の予習をしたような格好で、アルウィンに乗り込んでくるツエ―ゲンなんであります。

柳下監督の5年目、フィットしていたプレイヤーを毎年引き抜かれながらも、やりくりして闘っているのが、外から観てよくわかるチーム。

オーソドックスな、4 – 4 – 2 を採用。
前から果敢にボールに寄せて来て、特に、中盤のダブルボランチ(藤本や大橋)のところでボール奪取力が高いのが目立つ。

今季出場機会を減らしているが、GK白井 裕人でくるのかどうか?
あるいは、庄司 朋乃也はセンターバックで出場なのか?、その辺が気になります。

3連敗中のツエ―ゲン。
となると、相当の危機意識だろうから、気持ちで負けていては、まづは論外。

【前節の総括を表現せよ、山雅】
対新潟戦、好調な首位とやって引分けで良くやった、とするのか?

あるいはあれを、痛恨の引き分け、と考えるのか?

後者でなければ、順位的にも、チームのクオリティにおいても、より高みをこれから望めないでありましょう。

その意味で、金沢戦は、前節で表現できていたコンパクトな陣形と、守功の切り換えの速度と強度、これをフツーに再現しながら、ゴールを複数回決める、これ以外にテーマはなし。

❶相手の4バックに対して、こちらは3トップ気味にしておいて、前線からボールを追いかけまわすことで、ボールをサイドに押しやっておいて、そこから反転。

❷ダブルボランチに対しては、これをできるだけ回避してサイド攻撃に持ち込む。
逃げる、というよりボールタッチをさせないくらいに先手で動くということで。

❸前線の走力、ボール競合での優位が前提でしょうけれど、今の山雅は、安定的にセカンドボールを回収することで、決定機の起点を創っている。

ならば、適宜ロングボールを使用することでツエ―ゲンの陣形を緩くしてしまう。

いちばんやってはいけないこと、それは、緩くゲームに入ること。
それがもたらす惨憺は、対愛媛戦で経験済みなわけですから。

……、ざっとは、こんなことを期待して、天気は上々なことを喜びつつ。

では、アルウィンで。

現在無敗、上出来の2位。

プリンスリーグ北信越 に参戦2年目の、松本山雅U-18 の現在なんです。

観戦が制限されつつも、なんとか、リーグ戦を消化している。

第5節を終えて、10チーム中、
勝ち点11、3勝2分0敗で、第2位につけている。

1位が、富山第一高で、やはり、勝ち点11。

得失点で▲2の差で、なおかつ、山雅のほうが消化ゲームが1つ少ない。

しかも、無敗は、我等だけ。

残り13節(10/10まで)とはいえ、なかなかの健闘ではないか!

5/9の、山雅公式ニュースをみれば、
トップチームの対アルビレックス戦結果と並んで、
U-15、U-13、U-12、U-18、U-15レディースと、ユース年代チームのゲーム結果が軒並みに掲げられた。

着々と、ユース世代が育っていることが実感され、関係者の方々には心より感謝なんであります。

たとえば、トップチームの前 貴之の場合は、コンサドーレ札幌で、ジュニアからユースへと育った。

U-18の時は、プレミアリーグイースト(最上級リーグ)で、チームの初優勝メンバーとして活躍。

2011年に2種登録されると、翌年に、榊 翔太(現長野)らとトップチームに昇格。

2012年はトップリーグで戦った季だったが、岩波 俊介らとサイドバックのポジションを競いながら、20試合超のゲームに出場した。

こういった先達のクラブに遅れること、約10年。

ユース生え抜きの小松 蓮は、すでにレノファ山口にあって修行中だけれど、山雅にも、ユースから多く競りあがる時代が来つつあることを感じるこの頃です。

では。