輝け!! 海原のように (北Q戦プレビュウ)

こころが沈む時こそ、つとめて明るく振る舞い、快活な曲を聴く。

(順風な時はむしろ、悲恋の歌でもかまわない)

リーグ戦を折り返して、ここ3戦。

山雅は、勝ちから遠ざかって、1分2敗。

苦しい時季だ。

ただし、勝てなかったとは言え、八戸、いわき、鹿児島とやったゲーム、それぞれに見るべき点が多く、チームとして最大振幅で〈特長〉を表現していた。

つまり、次につながるものを感じさせた。

だからこそ今は、玄界灘の奥まったところに建つ、ミクニスタジアムの岸を洗う日本海の輝き、なんかを想像したいところ。

ギラヴァンツは、リーグ第1位のボール保持率を誇るチーム。

ただし、ボールを持つのは自陣で攻撃を組み立てる局面で、が圧倒的に多く、いざ相手陣内に入ると、手数をかけずにゴールを目指す。

つまり、ペナルティエリア付近でチンタラとやりはしない、ってこと。

サイドを巧く使いながら、前線のプレイヤーが、クロスに対しペナルティーエリアに斜めに入って来てシュートを打つ、って感じの攻撃が脅威か。

高さはないけれど、活発に動き回るフォワードを、いかに捕まえて自由を奪うか?

鹿児島戦の反省を活かし、サイドを簡単に割られないことが、特に重要ですかね(対人守備の受け渡しです)。

それと、コーナーキックでは、高身長のディフェンス陣が頭を使って仕事をするから、そこへのマークを厳しく。

中盤でパスワークを駆使する相手ならばこそ、パスカットや奪取の機会も多くなるから、即反転のカウンター攻撃を仕掛けやすい、と考えよう。

となれば、組しやすいタイプ、と考えて中盤を締めて(by ボランチ) コンパクトにやる。

ラインを高く設定した場合、北Qは、それほどロングボールを多用してこない、と診るんですけれどね。

対し、こっちはどんどん、相手ディフェンス裏のスペースを獲りましょう。

なんだ、取り立てて目新しいこともありませんが、山雅の場合、全体で押し上げて分厚い(人数かけて波状的な)攻撃、これができるか、どうか。

それ相当のタレントは豊富なんですから。

相も変わらず言いますが、複数得点、これを念頭にやること。
まづは、フォワードが得点して輝くこと。

そのふたつを、大いに期待します。

では。

果敢に 好きにやればよい (鹿児島戦レビュウ 後編)

(……前篇より続く項目番号で)
❸采配ミス、ふたつめ。
またまた厳しい話です。

同点のまま80分くらいまでやって来た際、このゲームをどう終わらすのか?、首脳部からはあからさまな指示が飛んでいたんだろうか。

プレイヤーの交代をみると、そういったメッセージはなかったように見える。

このゲーム、交代を重ねるほどに、ピッチで戦う平均年齢は若返っているわけだから、そこらあたりは、もっと強烈なメッセージがあって良かった。

これは、あくまで、アウェイは最低勝ち点1 でも良しとする萬年目線ですけどね。

❹随所で自由な者が いなければ。
ゲーム前半を観ていて、
― 菊井 悠介に好きにやらせたらいい、という感想が、こみ上げてきた。

彼、もともとフォワード登録なんだから、シュートを打たせたいし、出来る限り自由に動くことによって、攻撃が活性化する。

どうだろうか?、菊井が、これだけ広く多くの局面で躍動するのは久しぶりのこと。

こういう動きが、これからの定番として復活するのは嬉しい。

特に、前線へのフワッとしたボール供給、あれは、出し手と受け手の感受性がもっと高まれば、かなり面白い武器になるだろう。

油断はできないけれど、COVID-19騒動を越えて、やっと落ち着いた感あり。

❺誰が 名乗りを挙げるのか?
具体的には、ボランチのポジション。
前 貴之、米原 秀亮の移籍、更には、ポジション的にどうしても不可避な、カード累積による出場停止。

そういった事態が重なると、控えだった者にも、出番のチャンスが巡ってくるはず。
(次節、北Q戦は、住田 将は出場停止)

相手がそれほどガンガンと来ない状況下では、浜崎 琢磨を重用すべきだろう。

で、今節の、山田 真斗人の初出場には、かなり重いチーム意思が在った、と診る。
山田は、攻撃的なセンス豊かな、この世代の逸材だから、これを機にチャンスをモノにしてもらいたい。

もっと長い時間、観ていたいプレイヤーですし、2列目へのコンバートだって有り、と思う。
(米原を出して、山田を残したのにはそれ相当の意味がある、と思いたい)

同様に、田中 想来も同じ。

よって、若い世代の積極登用ならば、同時に、ゲームの進攻状況に適したコントロールは必須。

このふたつの両立、これが、後半戦の鍵になりそう。

そこに、新キャプテン橋内 優也の価値がある。
ゲームキャプテンを務めた大野 佑哉には、その手法をも学んでもらいたい。

……と、これで、平均勝ち点2には、2点ビハインドの勝ち点38。

ここで踏ん張り処の 8月です。

またまた真価(=進化)が問われる、ホーム愛媛戦(9/3)が射程に入って来ましたけれど。

では。

やはり 問われた真価 (2022.8.14鹿児島戦レビュウ 前編)

まづは、最初に。

現地桜島のふもと、熱い声援!!を贈り続けた、ファン&サポーターの皆様に、こころより感謝を伝えたい。

DAZN画面からも、チャントは、しっかり聞こえてきました。

さて、結果。

一度は同点に追いついたものの、終盤立て続けに失点して、2 – 4 の敗戦。

これって、ホームでの負けと、かなり似通った経過で、勝ちが逃げていった。

結局は、これっくらいの相手とやらないと、自分たちの実力もハッキリしてこない、ということ。

同点にはできるが、ひっくり返すところまではいかない、彼我の練成度の差が露わになる。

ゲーム後の味わいは、かなり苦い。

けれど、サブタイトルは、いろいろと見えてきた、という意味で〈実り多き敗戦〉で、よろしいかと。

❶前後半の明暗は なぜ?
厳しい言い方をすれば、采配ミス。

4バックでゲームで入ったことに、疑問は残ります。

特に、左右サイドでの対人守備の受け渡しのところが、かなりギクシャク。
スペースをとられ、相手のサイドプレイヤーを自由にしてしまう。

簡単に、奥深くまで侵入されて、クロス供給を許し決定機を作られること多し。

また、パスが緩慢にズレて、相手にボールが渡ってしまうのは、互いの位置取りが不安定だったように思う。

前半、先制点を早い時間にモノにしたためか、鹿児島はほとんど前から来ることもなかったので、こっちは、(3バックの) 5 – 4 – 1 の体勢から、よりカウンター狙いに特化しても良かったか。

山雅の前線を深く誘っておいて、中盤にスペースを創り、そこから木村 祐志らが、攻撃をサイドへと展開する鹿児島が巧かった、とも言えます。

まぁ、ここらへんは、どっちを採るかの価値観の話になってしまうわけで、自分たちがボールを握って縦のスペースに突っこんでいくってのも、気分はいいんですけどね。

で、後半から、3バックに変更。

それが奏功して攻撃に厚みが増して、同点に持ち込めた。

例えば、外山 凌あたりにとっては、3バックで要求されるパフォーマンスのほうが親和性が高いようだ。

❷フォワードによる複数得点!!
先発のツートップ、横山 歩夢、ルカオが揃って得点ゲット。
こういう展開こそ、ここ数試合待ち焦がれたことであり、取るべきポジションが得点する、というのはサッカーの王道、基本。

#9が、ストライカーとして働かないと、ね。

横山の得点は、佐藤 和弘の粘りが起点になっていたし、あとは、住田 将が外した決定機とか、要は、2列目以降の中盤がいかにして、ゴール前でフリーになるか、あるいは、相手デイフェンスの注意を分散できるか、それが今後の課題でありましょう。

再度言いますが、経験豊富なプレイヤーを抱える相手とやると苦戦する、ってのは、どうも後半戦でも覚悟しなければならないか。

では、後編に続きます。

やりたいけれど できない手当て。

週末は、Jリーグ公式ページで、各試合の結果をみることにしている。

今週は、台風のおかげで、けっこうな数のゲームが中止になったようだ。

さて、山雅が相次いで当たり、もはや今季は対戦のない、八戸といわきが、昨日第20節をやっている。

結果は、ホームの八戸が、0 – 5 で敗戦。

けっこう辛いスコアです、これ。

ハイライトを観るつもりもないけれど、いわきの攻撃力の前にあえなく撃沈、ということなんだろうか。

後半戦に入れば、各チームには、前回対戦の実績も含めて、対戦相手に関する情報量も増えている。

だから、それなりの対策を立てて臨戦するんだろうが、それでもおっつかなかった?

あるいは、あえて対策型スタイルを採用しなかった?

我がチームは、辛くも無失点の、スコアレスドローで乗り切ったんだが、どうやら、すべてのチームにあのやり方は、適用できないらしい。

シンプルに、手数をかけずにスタイルを貫く、という意味において、サッカーは、ますます奥が深いです、まったく。

では。

真価を問われるゲーム (鹿児島ユナイテッド戦プレビュウ)

ダーヴィーとか、対いわき、なんてのは、ムダに熱くなってやらずともいい。

ああいうサッカースタイルと対戦する場合は、面白くもない単調さにつき合う我慢が必要だから、醒めたアタマでプレイすることが有効。

他方、今節の相手、鹿児島ユナイテッドは、 どこからでも、なんでもできる、かなり深みのあるサッカーをやってるチーム。

4バックを採用、ダブルボランチはしたたか、サイド攻撃は果敢、2列目とフォワードは強烈、とくれば、バランスのとれた、センターラインがしっかりしているサッカー。

前回対戦の内容をみても、攻守で山雅を上回っていた。

となれば、蟷螂の斧のごとく、弱小な者が自分の立場をかえりみずに強大な相手に向かっていく、そんな熱さと決心を、全面に押し出さないといけない。

こういうチームとの対戦こそ、山雅の真価を問われるのだ。

COVID-19禍をなんとかくぐり抜けた?、のだから、さて、残暑の中、自分たちで積み上げてきたものを信じて戦うのみ。

直近5試合、獲れてもやっと 1点、が続く。

守備陣の安定、それ自体は喜ばしいけれど、山雅は、あくまで攻めるための守備を目指しているはず。

せっかくリーグ筆頭の強敵とやるからには、とにかく複数得点を狙いましょう。

奪って、速く、シュートまでやり抜く、それらの挙動において〈熱く、強く〉。

鹿児島は、サイドのプレイヤーが高い位置まで駆けこんでくるから、それをひっくり返すために、ビッグスイッチなどによって、ピッチを広く使ったサッカーを。

ゆえに、このゲームの注目は、サイドバックと、2列目のプレイヤーの絡み。

さらには、横山 歩夢をサイドへ走らせてから中で勝負する、そんなところでしょうか。

加え、安東 輝が、水戸ホーリーホックで同僚だった相手ボランチ(おそらく) 木村 祐志との対決を優位に進められれば。

DAZNで観戦します。

では。