地蔵トンネルを抜けて高原に入る頃に、雨が静かに降り出した。
シラカンバの森も、フキの葉も、濡れる。
湿原の中、たっぷりの水が流れ下る。
川底は、御嶽山が吹き上げた火山灰の、黒い地質。
訪れる人は少なく、まるでシーズンが終わるころの閑散。
開田を楽しむには、こうでなくちゃ……。
では。
地蔵トンネルを抜けて高原に入る頃に、雨が静かに降り出した。
シラカンバの森も、フキの葉も、濡れる。
湿原の中、たっぷりの水が流れ下る。
川底は、御嶽山が吹き上げた火山灰の、黒い地質。
訪れる人は少なく、まるでシーズンが終わるころの閑散。
開田を楽しむには、こうでなくちゃ……。
では。
野次馬の語源は、おやじ馬、との説あり。
もはや役立たずとなった老馬が、その責任のなさのゆえにむしろ、世の事象についてやたらコメントをしたがる、というのがその真意らしい。
ポリスによるアフリカ系青年の殺害をきっかけに、全米に沸き起こったデモや暴動。
そうしたら案の定、太平洋のこちらでは、無責任なコメントを、さも良識派であります、とばかりに言う連中がわいてきている様子。
不当な差別への抗議と、略奪とは全くの別物。前者は容認できるが、後者はご法度だ、云々とか。
抑圧されたエネルギー奔出の実相を、火の粉を浴びないような場所にいて、さも訳知り顔で言ってくれるよ、まったく。
自分で手を汚す覚悟もない評論家ばかりなのか、この国にあるのは。
では、ごめんください。
※記事中の数字はすべて、5/25現在(by Google)。
COVID-19の死者は、多い順に……、
米国 100,000人
英国 37,000
伊太利 33,000
仏蘭西 29,000
スペイン 27,000 ……とやってきて、
日本 900人弱。
欧米各国と、日本(極東)との歴然たる数値差に対しては、
やっぱり、いろいろ言いたくなるんだろう。
政府(国と地方)はなんとも手際が悪かったけれど、国民はその聡明さで巧くやって事態を乗り切りつつある。
―実は、こういう考えが、いちばん厄介なんでありまして……。
日本という同じコップの中で、どっちもどっちなレヴェルで生活しているように思えますね、あたしには。
民の優秀さを強調する方に、では、うかがいます。
聡明/成熟した民がこれだけそろっていて、では、どうして先の〈おおいくさ〉で 300万人もの同胞を死に追いやったのか?
たとえ、いい加減な政府が指導していたにせよ。
―ここのところを総括せずに、70年あまりやり過ごしたのが、僕たち。
では、ごめんください。