イタチごっこを笑い飛ばす。

それが、お国の名誉のためなのか、指導者としての権威アップなのか、または本人と家系の稼ぎのためなのか?

とにかくどんなことをやっても、クロをシロと言い張ってでも、競技会でトップを獲りたいのだ。

これって、追いつめられた学生諸君が眠眠打破を使って、徹夜でレポートを仕上げたり、愛を込めとか言って旦那に、タウリンの入った清涼飲料を飲ますのと、ほぼ同じノリで投薬しているんだろう。

若年だからどうのこうの、オリンピック委員会からの派遣ならば参加可だとか、ダブルスタンダードが組織の都合で推し通される事例は、この世にゴマンとあるわけで、こういうときに、さも正義をかざして責めるのも、大人げない。

とか言いいながら、チャイコフスキー、ピアノ協奏曲第1番(変ロ短調)を聴いているだけなんだけれど……。

註:『父と娘の歌』(1965年 日活)、シーっ!と、引用。

では。

葉書を前に。

勤務ローテーションのため、早朝、まだ暗いうちに出勤した家人。

数分したら携帯が鳴ったので、事故でも起きたか? と思って出てみると、

― なによ、並柳まで来たら、積雪なんて 3センチよ、まったく!

― ま、そのための四駆でしょう、気をつけて。

昨日、拙宅の庭に、メジャーを突き刺して測ってみると、積もった雪は 20㎝。

吹きだまりのところはもっと深くて、30㎝くらい。

どうも、下界とは違った世界だったようです。

家の近く数百mの坂をあがるためだけに四輪駆動に乗っているんだから、そんなもんか。

で、僕は、雪中の中、のうのうと非番。

便りをしなくてはならぬところがいくつかあるから、引き出しから、葉書を引っ張り出してきて、机の上に置く。

これが50円の葉書で、つまりは、2013年以前に購入したやつ。

この前、郵便局で、10円、2円、1円切手を買ってきて 63円にした。

……ところで、カレーラリー松本に、喫茶山雅がエントリーしているのか。

そう言えば、インディアンキッチン(石芝3丁目)にも、しばらく行っていないなぁ。
気さくなオーナー、元気かしらん?

しかしだ、食べ物ばかりが楽しみな人生になったら、オシマイだよな。

寝食を忘れてでも、打ち込めることがなくっちゃあ、とか考える。

いやいやながら、終活とか称して、ためてあった給与明細なんかを整理しだしたはいいが、結局、葉書は書かれずに、いまだ、机の上にあるのです。

では。

『相手の知力に合致させよ』(推理小説の尺度)

注意:この記事では、特定の推理小説のスジがあからさまになるので、それを嫌う方はご遠慮ください。

タイトルは、探偵オーギュスト デュパン の言葉。

デュパンは、エドガー アラン ポー (1809~1849) が創造した人物 (フランスの貴族) で、史上初の名探偵、との評価が高い。

デュパンが登場する作品は三つあって、すべて短編。
モルグ街の殺人(1841年)
マリー ロジェの謎(1842~1843年)
盗まれた手紙(1844年)

上のセリフは、最後の、盗まれた手紙の中にあって、全文は……、

『それはただ推理者の知力を相手の知力と合致させることにすぎんね』(佐々木 直次郎訳) ……だ。

暴露されれば政治的な大スキャンダルを惹き起こす手紙が、某大臣によって、高貴なご婦人の手許から盗み出される。

パリ警視庁は、大臣の屋敷を(その留守中を狙い)3箇月をかけて、平方インチ(2.54㎝×2.54㎝)ごとに、くまなく探索するも、手紙は発見できずに終わる。

万策尽きた警視総監D某は、ついにこの事案を、デュパンのもと持ち込んで捜査を懇願した。

……、ということで着手したデュパンは、たった2回、某大臣の在宅時に屋敷に訪問することによって、見事、盗まれた手紙を取り戻すことに成功するんです。

その手際を、同居する友人(私)に説明する格好で、デュパンは解き明かすが、今回の事件について、推理のポイントは、ふたつあった。

❶上の言葉のとおり、相手の知力に立って、手紙の隠し場所を推定すること
パリ警察は、ただただ自分たち自身の工夫力しか考えないのだったが、某大臣の知力は、かれらをはるかに上回るものであった。

❷大臣の狡知からすると、手紙は、敢えてもっとも隠されていない場所に隠されているはず

実際、それは、壁にかかった、なんの変哲もない名刺入れの中に破りかけのように偽装されて抛り込んであった。

木は、森の中に隠せ、に近い工夫。

比喩としてポーは、地図の中の文字捜しゲームを持ち出している。
初心者はたいていいちばん細かい字で書いてある名をあげるけれど、玄人は、むしろ、地図の端から端までひろがっている名を選ぶ、と。

推理における問題解決にあって、こういった心理の盲点を着想したことについては、ポー自身が、きっとおおいに感動したはずだ。
或る友人へあてた手紙でも、自分の推理小説のうちで最高の出来、と語っていることからもうかがえる。

作品の長短、犯罪の仕掛けの大小、登場人物の多寡に関係なく、こういった心理戦がキチンと描かれないと、推理(探偵)小説は読む価値がありません。

例えば、『本陣殺人事件』(1946年、横溝 正史)では、ふたりが殺害される完全犯罪の事件に見せかけるため、とてつもない仰々しい仕掛けが施されるけれど、そういった、費用対効果を一切無視したようなことは、かえって人間心理に反している。
ゆえに、そこを前提に組み立てられた物語は、僕にとっては、うさん臭くて退屈、つき合い切れない。

もっとも手間をかけず、誰にも気づかれず、痕跡を残さずやり遂げるからこそ、完全犯罪なんであります。

お金、制作費用をかけず、けれど、知恵はふんだんにかけて作られた『コロンボ』シリーズにしたって、相手の地位(セレブ)と知力に合致させた推理、その地力を逆手にとった犯人の追い込み、それらは、かなり簡素な方法によります。

でも、コロンボのやり方だと、自白が事件解決の決め手になっている場合が多いから、いざ法廷闘争になったら、けっこうしんどいのでは?、とどこかで読んだおぼえがあります。

では。

2月のお楽しみ。

今、金星は〈明けの明星〉として、東山の上、白みかけた空に輝く。

太陽から2番目に近い惑星で、地球のすぐ隣の軌道上を回っている。(周期は、約225日)
(註: 地球は、太陽から3番目に近い)

地球とは、大きさと平均密度において、とても似かよっていて、地球からだと、明け方と夕暮れにだけ観測できる天体なんですな。

僕たちの眼からすると、太陽、月についで明るくみえるから、これにヴィーナス(ローマ神話の、愛と美の女神) と命名した気持ちが、わかるような気がする。

ところで、あと一週間もすれば、1部、2部のリーグ戦が開幕だ。

萬年、自信と確信をもって言えるのは、それらゲームを、DAZNで観戦することもないだろうな、ということ。

となると、3部リーグ開幕までの一箇月、なにかで気を紛らすわけだが、
昨日、職場でルノワール氏からメモを1枚渡された。

みると……、
2/13  実業団ハーフマラソン (山口市維新みらいふスタ発着)

2/26  福岡クロスカントリー (福岡市海の中道海浜公園)
シニア女子の部 ☞ 8,000m       ……、とある。

特に、26日のやつは、田中 希美 と 不破聖衣良 が、直接に渡りあう格好とな?

かたや、1,000m、1,500m、3,000mの日本記録保持者が田中、他方、昨年12月の記録会で 10,000m 歴代2位を叩き出したのが不破。

ルノワール氏は、田中はトラックスペシャリストゆえに、ロードランナーである不破が圧倒的に有利、のようなことをおっしゃっている。

とにかく、22歳と18歳の進境著しいランナーの対決というだけで、TBS系列で放送(録画かも)というから、今から、かなりの注目を集めていると思われる。

ちなみに、昨2021大会では、
第3位に、長野東高校出身の 和田 有菜 (名城大)が入り、4位に田中 希美。
前者が 26分21秒、後者が それより1秒遅れでゴールした。

不破聖衣良にしてみると、1,000m毎を 3分05秒で刻んでいって、24分台から25分前半のタイムでゴール、みたいな作戦なんでしょうかね。

➡追補:ルノワール氏曰く、クロカンなので悪路も挟むから、プラス3秒はみたほうがいい。となると、25秒くらいは上乗せの、25分台なのか。

というわけで、今月の第4土曜日は、ヴィーナス達の熱闘を楽しむことで決まり。
スタート時間は、15:00 です。

では。

結局は バルカンだって …

…、エネルギーの話が根っこに在り、というお題。

― バルタン星人とはね、シルビー バルタンからもらった命名なんだよ。

とルノワール氏に言っても、彼、すこしも信用しない。

当時の円谷プロの人が明かしているから本当なんですが、これには他説もあって、〈バルカン半島〉からいただいたという発言もあるらしい。

紛争の火種が存す、ことからの連想でしょうか?

半島、とはいうものの、その広さは、日本の2倍弱で、ミャンマー国土の大きさにほぼ匹敵。

その中に、領土の全部または一部を持つ国家が13個もあるから、東南ヨーロッパ(地域)と呼んだほうが、より正確な理解だろう。

シルビーバルタンの生まれ故郷ブルガリアは、そっくりバルカンに含まれるから、ここにも、バルタンつながり。

今回、緊張が高まっているのは、バルカン半島からは黒海を隔てて北方のウクライナとその周辺。

ここへ相当な軍隊を集結することで恫喝にかかっているロシアに対し、米国が制裁を科す、とか言って脅し返す。

けれど、飛ぶ鳥後を濁す投げやりさで、とっととアフガニスタンから撤退してしまった身勝手さ。

そいつを見せつけられた欧州各国にしてみれば、もちろん、USAをアテにできるわけがない。

だから、NATO、なんて米国都合の言葉は、マジメには出て来やしない。

ひたすら、EUとしての結束、それを前面に押し出してロシアに対抗しようとしているが、どうやら国ごとの思惑もあるようだからイマイチ強烈さに、乏しい。

思惑の根源は、その国が、ロシアに資源をどの程度頼っているか?ということ。

軍事衝突、ということばかりに目がいってしまうが、要は、政治経済的な自立の引っ張り合いっこが、正体。

欧州各国からすれば、ロシアからの天然ガス依存体質から抜け出すことが、できることのほとんど全てなんでは?

となると、結局は、原子力発電によるエネルギー自立の道が切実となる。

最近、EUが、原子力もグリーンエネルギー(脱炭素)のひとつ、と表明したことはその証拠でありましょう。

2011年の震災、という特殊な事情があるにせよ、いまだに電力政策で迷走しているどこかの国の民にも、これは他人事でない。

この国にいると、原子力発電のとどまることなき増加、という世界的なトレンドが見えなくなる。

脱炭素、はいい。

が、では、電気料金が今の2倍、月5万円以上となり、夜道の街灯がほとんど点かない夜。
暖房を、我慢して入れずに過ごす冬。

そういう生活に耐えられるのか?、ということを僕たちは、マジメに考える必要がある。

特に、ノー原発、を表明している勢力は。

EUの原子力のグリーン認定はけしからん、ということで抗議した、某国の首相経験者5人よ、君たちのことだよ。

ならば、きちんと責任を持てる現実的な代案を示せ。

僕は、きちんとしたコントロール下で原子力を使うほかに途はない、と思う。

では。