自民党は,〈村〉だった。

政権与党を構成している派閥のひとつで、

政治資金として集めた金を、帳簿外で動かしていたことが判明した、という出来事。

法に照らせば、やっちゃあいけない行為なんだろうが、

僕からすると、他人事でもない失笑、くらいの話題か。

なぜ、他人事でないのか?

数年前、家並み順(=ほぼ輪番制)で、常会長を仰せつかったが、

その期の途中で、某団体からの入金(訂正 ☞ 数万円と記憶) があった。

同様の収入は毎年度発生しているはずだが、引き継ぎされた決算書には、一切記載がない。

前年度の役員に訊いたら、それは数人の役員で分けるように言われた(そうした)、という回答。

いやいや、各戸から徴収する運営費も含まれる会計なんだから、

たとえ、その収入が寄付であっても、記載なくちゃあダメでしょう。

なので、役員手当は、自分を含め、規定額を支出し、

従来、使途不明となっていた収入はそのまま記載して、次年度に引き継いだ。

道理がわかると思われた準リーダー的存在を訪ねて、

― あのやり方は社会通念上、通りませんよ、と伝えると、

俺も、そう思うが……、との返答。

要は、おかしいけれど、今は長老に従うよ、ということなんだろう。

最終的には、長老級と論議になったけれど、正当と思う決算をして、次年度に申し送った。

その翌年。

不明朗な会計が認められるような町会(常会は、町会の下部組織) に所属するのは、自分の信義に反するので脱会しますと、書状を、町会長に届けた。

一応、受け取っておきます、と言うから、

組織の責任者であるあなたに届ければ、それが、正式な通知、即、脱会ですよ、と、僕としては、最大限穏やかにお伝えした。

いまでも、役員山分けの図式が続いているのか知らないけれど、続く限り、

年番制なので、常会の皆が順番にそれに加担していく。

各国会議員は、派閥(幹部)の指示だから、それに従った、と言い訳しているが、

親分(長老)の指示が、法律に優先してまかり通るんだから、

僕のあたりの村落共同体と、自民党は、ほとんど変わりない。

ゆえに、寂しい失笑、です。

では。

国民的大歌手を,おとしめる?

僕の助手席に座った者は、否応なく、CDを聴き続けるハメになる。

マイルス デイビスの『’Round About Midnight』(アルバム,1956年発表)を流しておいたら、

隣の小学一年生が、曲のいわれを訊くので、

ジャズの美しさ、即興演奏の緊張感や、自在性、などについて話をすると、

その子、曲想から思いついたか、『お祭りマンボ』(1952年発表) の一節を、突然口ずさむ。

運動会の演目で、この曲に乗せてダンスをやって以来、お気に入りのご様子。

曲名の前には、必ず〈美空ひばりさんの〉とつけるところが、面白い。

この子にとっては、その存在がおぼろであるからこそ、さん付けで呼ぶんだろうか。

君と同じくらいで、歌手としてはじめて(9歳)、

子どもらしくない上手さだったこと、この曲は 15歳の時のもので、

30年くらい前に亡くなった、などと話す。

……たしか、死後、国民栄誉賞が授与されたんだった?

だから、史上、国民的な人気を誇っていたんだろうが、

僕は、世代的になのか、あまりこの人の歌唱に、こころを揺さぶられた記憶がない。

そもそも、一緒に時代を生きた、といった感覚がまるでない。

早熟な上手さは認めるが、年齢を重ねた〈深み〉は身につけないまま逝った歌い手のように思う。

僕の世代感だと、ココロに訴えるにおいては、藤 圭子が格別に良い。

で、日頃、その子が、けっこう助手席に居ることが多いから、

今は、心静逸にと願い、

ジャックジョンソンのアルバム『In Between Dreams』(2005年発表)をかけて、

オアフ島(ノースショア) に住んでいれば、こういう曲が生まれるのかなぁ?、と会話しています。

では。

良きかな、その趣味。

助手席に、小学一年生を乗せて、交差点で停まっていた。

気がついたなら、声をあげるだろうかな?、と思っていると、

案の定。

― わーっ、いまのなんての?

国道から右折して、僕らの脇を通過していってのは、

パブリカ(800)。(1961~1988年間に製造された)

― あれは、トヨタの旧い車。パプリカじゃあないよ、パブリカね、と念を押す。

この子は、旧車には、それはそれは、深いあこがれを持っている。

かつてのミニクーパー (ミスタービーンが愛用した版)が、お気に入り。

この趣味は、おそらく、父親によるなにげない薫陶によるものだろう。

いまのミニは、どこがミニだよっ!、と言いたくなるほどに大きくなってしまったから、

可愛げがないためか、あまり高く評価していない様子。

― 新しいのは、〈地味〉なんだよ、とおっしゃる。

快適、安全性の観点からだろう、世の中の車全般が大型化しているが、

持続可能社会、とか言いながら、これって、どうなんだ?

といっても、この思想、俺たち人類が続けばいい、といった身勝手な欲求にもとづくことだし、

人間が滅びたところで、しゃあないじゃん派の僕にとっては、まぁ、どうだっていいが。

今日の日本車だと、

彼の好みに引っかかってくるのは、ホンダ車の、一部らしい。

で、先日、その子が、トミカの、トヨタ2000GT(おそらく前期版)を、

― しばらく貸しておくね、といって置いていったんだけれど、

はて、2000GTのボディラインとは、こんなんだったっけ?

自分にとって、雲の上、かつ、遠い人づての過去の、馴染みのない旧車については、そんなものです。

では。

久方ぶりの驚嘆。

8年ぶりに、スタッドレスタイヤを新調した。

さすがに、もう限界ですと、かかりつけのガスステーションの担当者から宣告されたのだ。

見積もりと、予算の限界の駆け引きの中で、(B社は断念) Y社の製品を履くことに決定。

最近まで、チェルシーFC(イングランド1部)の、ネームスポンサーだった会社です。

ユニフォームの胸マークからは消えたものの、現在でも、グローバルスポンサーと称し、支援、提携体勢にある。

で、先週。

履き替えてもらって、早速と、自宅へと向かったのだが、

自分がいままで、スタッドレスタイヤ装着で走行した時に聴いた騒音、というか独特のうなり音が、まるでしないではないか!!

帰宅して、スタッドレスに替えたの?、とタイヤを確かめてみてしまうほどに。

外見では、接地面の両端のエッジが、従来より丸みな形状であることぐらいしかわからんが、とにかく、いままでになかった、その静粛性には驚いた。

リーボック社のワークアウト(スニーカーの銘柄) をはじめて履いた時(30年前)ほどのものではないが、それに次ぐくらいの驚嘆、といえる。

これで降雪、凍結の路面で効いてくれれば、文句なし。

こういった製品クオリティー向上の努力は、すなおに、称賛したくなる。

では。

広報まつもと,の話。

ルノワール氏が、

― 広報12月号のおかげで、知人から、SNSでたよりがずいぶん入ってね、

と、まんざらでもなさそうに言うので、

ははーん、松本マラソンのワンショットにでもお目見えか?、と思ったら、そのとおり。

出張所でもらって来て開いてみると、

隣にご婦人、ふたりで並んで、カメラに笑ってらっしゃっる。

聞けば、彼女は同い年。

年齢別(女性)のディビジョンでは、4位入賞の実力者。

― そうなの?、一見、娘さんと一緒で、と思ったよ。

と、あやうく口から出るのを、グッと押し込んだ次第。

平和なことでメディアに載ったのだから、まことにご慶賀の至り。

そこで。

ルノ氏お気に入りの、オフコースのベスト(萬年によれば)、

『眠れぬ夜』(by 山本 潤子 カヴァー)をプレゼントしよう。

原曲を、思いっきりスロウテンポに歌っていて、これも面白い。

では。