Joker は 後からやって来る。

幼児にとっての入門的なトランプ遊びは、ババ抜きだろう。

順繰りに、隣の人のカードを抜いていって、手に入れた中の、同じ数字のカードはセットにして捨ててよい。
そして、手持ちのカードが全部なくなると、その人は上がり。
早く上がった者から(勝ちの)順位を得て、最後までジョーカーを持っていたものが敗者。

で、突然、なぜこのゲームを〈ババ抜き〉というのか?と、ひどく気になりだした。

英語では、この遊びを、〈Old Maid〉と言う。

老嬢、あるいは、オールドミス(今では死語?) のことです。

かつては、クイーン(#12)、つまり、女王を 1枚抜いた 51枚でプレイしていて、最後に、クイーンを手許に残した者が敗者だった。

(女性が残れば負けよ、なんてのは、フェミニストの攻撃対象になってもおかしくないが、そういう話はいままで、萬年、寡聞にして聞かない)

なんだ、ゲームの方法を直訳して、婆抜き、としただけの話……。

その後いつしか、ジョーカーを1枚加えた、53枚で遊ぶようになったらしい。

今日、緊張感を味わうため、どれか1枚を抜き、ブラインドカードに仕立ててプレイすることがありますよね。

それを、ジジ抜き、とも呼ぶ。

けれど、発生史に忠実であろうとすれば、キング(#13)を抜いてこそ、ジジ抜き、でありしょう。

ところで、途中投入されてゲームの様相を変えてしまうような実力派(切り札)を、ジョーカーと呼ぶことがある。

本日のヴァンフォーレ戦、ジョーカーが出現すれば嬉しいが、まづは先発メンバーで、ゲームをこちらへと、たぐりよせなければ、ね。

では。

不器用な男たちへ (甲府戦プレビュウ)

不器用ですから……、たしか、生命保険会社のCMだった、かと。

健さんを思い出しながらの、今回のプレビュウです。

〈相手にやらせる器量 無し〉
磐田戦のレビュウでも述べたけれど、山雅は、なぜか負け試合のスタッツがかえって優位、という事実を見逃せない。

これ、失点してスコアを追いかけるような敗戦にあっては、挽回しようとヤッキになって攻めにかかる、あるいは、先制した相手が守りに入って出て来ない、と言う事情に多く負うのかも知れない。

けれど、山雅の場合、最初から力を温存することなく全力で飛ばすのが常なんで、自らの戦い方から導かれる、いわば皮肉な現象のように思えて仕方がない。

たとえば、負けた千葉戦、水戸戦は、それぞれクロスを、28本、25本と量産。
また、シュートは、9本(千葉5本)、14本(水戸8本)だった。

前節、磐田戦は、シュート21本(ジュビロ10本)。

ところが、勝利した秋田戦は、クロス5本、シュート9本。
対し、秋田は、クロス29本、シュート22本だ。

…… で、決めつけの結論。

いままでの7戦のスタッツから、肉を切らせて骨を断つ、といった相手の出方を逆手にとるような戦略的なゲームを選択したようにみえるのは、唯一、秋田戦だけ。

ただし、秋田戦は、強風の向かい風下でゲームに入らざるを得なかった。

だから、策として秋田スタイルを封じ込めた、というよりも、風対策を慎重にやったら、結果として、あのようなゲーム進行になった、というのが正確なところに思える。

山雅の現在は、指揮官から始まりチーム全体が、自分たちの技量と連携を実直に前面に押し出すことに終始している、とみてよい。

つまり、策略をこらし相手を陥れるようなバトルは選択されない。

相手にやらしておいてから、さぁ、次は……という器量がなく、プレイヤーにもそういう器用さは求められていないのだろう。
※ここでの器量とは、意思的なものを指す、技量(テクニック)面ではなく。

違う言い方をすると、いったん先制されると、テコ入れのために切るカードは、かなり硬直化したものとなり、変更後の布陣と組み合わせには、現状突破の新味をあまり感じない。

この戦い方の是非の議論は、いまは棚上げだ。

ただ、リーグ戦が4分の1くらいまで進んた時点で、勝ち負けが最低タイ(12位目安)になっていないと、今のやり方が厳しい批判を浴びるだろうことは、覚悟しなくては、と思う。

〈剛よく剛を制するか〉
前節北九州戦を、前半の前半、およびハイライト動画を観た限りの、ヴァンフォーレの印象。

試合は、シュート27本、クロス31本を打ちながら、後半70分に同点にされた。

甲府にとっては、ほとんど負けに等しいゲーム内容。

甲府のサッカーは、無駄な遊びを排した、剛直さ、シンプルさが顕著。
派手さは、ほとんど皆無、合理的な実利主義、って感じ。

常に秀逸な外国籍フォワードを活用しながら闘うのが甲府の戦略的なDNA、と思ってきたが、いまは、三平(大分から加入)が前線で躍動して存在感を示す。

3バックにはヴェテランが登用されて、最終ラインは落ち着きをみせる。
攻撃面では、特に、左サイドからの侵入が脅威。
左サイドバック荒木、加えて、左に張ることの多い泉澤(シャドウ)は自由にさせると厄介だ。

ちなみに、リーグ7戦して、甲府のシュート総数は 103。総得点は 8。
ゴール成功率は、7.8%。

他方、山雅のシュート総数は 88本。総得点 5。成功率は、5.7%。

まぁ、団栗の背比べみたいな数字であって、得点力不足は、両者共通の悩みだろう。

次に、クロス総数。
甲府は 107本、山雅は 115本。
甲府は、北九州戦で31本を積み上げているから、ゲーム当りの本数でみると、山雅のほうに分が有る。

ともに、3バックを採用し、硬派なサッカーを身上とするのだから、チームとして個として山雅がやるべきことは、ひたすら真正面から、相手を上まわる剛直さをむき出しにして戦うこと。

ヴェテラン、そして、腰高の甲府最終ラインに対しては、鈴木 国友、横山 歩夢、河合 秀人、そして田中パウロといった、突っかけるドリブラーで引っ掻き回す、ってのが有効だと思うんですがね。

くれぐれも、柔よく剛を制す、などに色気を出してはなりません。

では。

天国と地獄 その続き…… 『Hotel California』

4/12の記事中、This world Can be A Heaven、みたいな願いを記したついでの、今日のお話です。

天国と地獄、と聞けば、黒澤 明による、1963年公開の映画を想い出すお方もいらっしゃるに違いない。

仲代 達也(警部)ら捜査陣と、山崎 努(誘拐犯)の知力を尽くした対決。
特急こだま(新幹線はまだ走っていない)車内、まるで素人っぽく揺れたカメラ撮影でもたらした緊迫感。
あんた(被害者)の住んでる高台の邸宅はまるで天国、それに比べ、俺の住む処は地獄のようなもんだよ、と誘拐犯は、脅迫の電話口でつぶやく……。

つい脱線しました。

1976年に、イーグルスが発表した『Hotel California』には、

And I was thinking to myself “This could be heaven and this could be hell”
〈ここは天国かもしれないし、地獄でもあるかもな、と僕は自分に訊ねたんだ〉……の一節がある。

砂漠の、暗いハイウェイを走っていたら、遠くに煮えたぎったような光を見た。近づいてみると、そこは、ホテル カリフォルニア。
女に案内されて進んでいくと、多くの住人たちと無数の部屋。
ようこそ、ホテルカリフォルニアへ。
1969年以来、ここには酒を置いてないけれど、素敵な人々、愛すべき場所。
チェックアウトはいつでもどうぞ、けれど、あなたは出ていけない。

暗喩がちりばめられた謎解きを強いるような歌詞が続くのは、ドン マクリーンの『American Pie』(1971年)と似ていて、これこそ、クラシカルロックが生み出したおとぎ話たち、とも言えましょうか。

でも、歌詞の解き明かしは、つまるところ、解釈者の素養の浅薄が見え透いてくるばかり。
ゆえに、あまり相手にしないようがよろしいかと。

この曲であれば、不思議な歌詞をそのままに、荒涼な寂寥感を楽しめば、それでいいんでは?

では。

『山雅人』の創刊に思ふ。

やまがじん、と読むらしい。

月刊誌、A4版48ページ。一冊、980円。

クラブ監修とあるから、オフィシャルブックの単月版、と思えばいいのか。

山雅もここまで来ましたね、と感慨深い。

ただ、いろいろ葛藤したんだが、購読は、なぜか思いとどまっている次第。

山雅がJリーグにやって来た、2012~2013年。

当時、萬年は、単身赴任で山梨(中央市)に在住。

アパートから歩いて数分の山梨大医学部グランドでは、ヴァンフォーレの練習風景を眺めることも、たまにあった。

で、近くの書店に行けば、月刊ヴァンフォーレ(そんな誌名)が、サッカーダイジェストの横に平積みされていた。

いつか山雅にも、こんなマガジンができればなぁ、と思ったのも懐かしい。

あれからほぼ10年。

着実に前に進んでいることを喜ぶんだけれど、勝手な注文を言えば、山雅人が、市中の本屋さんの店頭に並ぶことを切望してしまう。

かならずしも大きな声は発しなくも、山雅の勝利を喜んでくれるフツーの松本市民への露出こそが、必要なのでは?

先日のヤマハスタジアム。
萬年の(ひとつ空けて)横に座ったご婦人と会話する機会に恵まれた。

聞けば、この方は浜松在住で、当日は、特に#11を応援(見る)つもりでご来場とのこと。

あまり、サッカーについては知らない、とおっしゃる。

で、ちょいちょい問われるたび、今のがなんでフリーキックになったのか?、ゴールになってもなかなかアナウンスが無いのはですね、おそらくオウンゴールでしょう、とか解説した。

阪野とのゆかりは聞きそびれたけれど、他にも、松本以外の地から参戦しているとおぼしき観客がいらっしゃった。

つまり、実にさまざまのキッカケと事情を持った方が、〈山雅〉ひとつでつながって、同じエリアに席を占めていることに思い当たったのだ。

サッカーのルールになんか精通していなくとも、結構。

誰でもがウエルカムされ、アプローチできる、山雅であってもらいたいんです。

収益確保と出版物の存続、という経済の切実を棚上げにしておいて、言いたいことを申し上げる回となりました。

では。

萬年= COVID-19 の理由。

久しく眠っていた、ルノワール氏のスキー熱が、この冬になって覚醒した。

そのきっかけは、ホームゲーム抽選に当選していただいた野麦峠スキー場のリフト券。

スキーをやらない萬年は、これを、ルノワール氏に進呈したのだった。

(ちなみに、萬年におけるホームゲーム抽選当選率は、約2% )

野麦峠が呼び水となって、シーズン直近は、はくば47 を楽しんでいらっしゃるわけ。
はくば47は、ロケーションからして、雪が遅くまで残るのだそうな。

― それとですね。コロナ騒ぎでマラソン大会が軒並み中止。
そこで浮いた資金をスキー行にまわしている寸法です、とルノワール氏。

よって、ルノ氏のスキー回帰の、根本的な理由とは、萬年とCOVID-19 のふたつ、ということになるのであって、

要は、その意味で、萬年とCOVID-19 は、彼の中にあって等価、すなわち、イコールなんでありまする。

では。

【コメント】
☞ルノワール氏より (4/14 19:12)
萬年さんから頂いた野麦峠スキー場の無料券のおかげ様で今年はスキーを楽しむことが出来ました。
有難う御座いました
🌸が散る季節なりそろそろシーズン終了です
スキーシーズン終了後何をするか?がスキーヤーの大きなテーマですが
鹿島槍スキーヤーの
(つーさん)はじめ全国のスキーヤーはオフ📴をどのように過ごしているのでしょうか?
人それぞれだと思いますが
興味有ります
私は来月から
マラソンランナーに戻って
10月03日開催の
松本マラソンに向けて日々の練習に励みます
リフト券有難う御座いました