【改題】臨戦 2022 その❸ (御嶽海が教えてくれた)


註: 2019年7月10日対エスパルス戦

サブタイトルは、― 負け方も大事です― がよろしいかと。

今場所の、その好調ぶりはむしろ、星を落としたふたつの取り組み内容で確信された。

どこぞの誰かなど、負けが決まった途端、もう、これだから、ダメ!、とまるで場所が終了しかのように、ひどく慨嘆しているので、

― いやいや、そういったイチかバチかの評価、ではいけませんよ。
かえって、負け方の良さをみないと。……と、たしなめていた萬年。

実際、あきらかに相手の気魄が上回っていた敗戦もあったが、それでも、なんとか堪え凌ごうとする姿勢が顕著であって、決して場所を棄てていない姿勢が、据わった目つきにもうかがわれる。

逆に言えば、勝った取り組みで、相手の反攻に手こずりながらも前に出るしぶとさ、が目立った。

それこそ、イチかバチかで突進することばかりではない相撲、を手に入れたかのように。

そう、オール オア ナッシング の考え方ではリーグ戦は戦えません。
それは、サッカーもまったく同じ。

ということで、今回は、被ゴール、つまり〈失点〉からさかのぼって、今季のヒントを探り出そうという魂胆。

❶2021季、山雅の総失点数は、71。
これ、Jリーグ参戦後の、ワーストだった。
2016年(32失点)、2018年(34失点)と比べると、つまりは、倍加。

守備というのは、アイデアというより、決め事の忠実な実践に負うところが大きいと思うが、その決め事が乏しかったのか、あるいは、それを守る姿勢に乏しかったのか?
おそらくは、前者だった、と踏んでいるけれど、たとえば、誰が誰をマークする、といった単純なことも曖昧だったろうし、簡単に相手をフリーにさせる残念なシーンが、やたらと在った。

守備陣の中心であった常田なんかはその象徴で、その上背(187㎝)が売りだが、守備に関しては、その優位性が活きていない。
おそらくは、今季が彼の正念場。
特に、対人マークの甘さを克服できないと、ポジションを失いかねない。

失点の形態は、ワースト1位が、クロスを投入されたことから、で、28% (20失点)。
2位に、セットプレイからが、27% (19失点) 。
セットプレイからの失点は、2020季が 25%だったから、割合としてはそれほど増加していない。
2020年は 13失点、昨季は、19失点なので、被ゴール量として目立つだけ。

いちばん着目すべきは、第1位のクロスからの被弾、これ。

2020年は、失点中11.5% (6点)だったから、ほぼ3倍に増えてしまっているんです。

サイドを割られて、そこからのクロスを阻止できずに、ペナルティエリアでシュートを打たれている。

セットプレイのうちの、コーナーキックにしても、
おそらくは、サイドを深くえぐられてゴールラインに逃げざるを得なかったり、または、クロスをクリアしたりなどから、おおくを与えたのではないか。

ならば、今季は、相手のサイド侵攻をいかに食い止めるのか?、が鍵。

ところが、問題はそんなに簡単には、解消しない。

❶今度は、山雅によるゲーム当りクロス回数をみると、16本 (リーグ6位)。
2020季は、これが、13本 (リーグ16位)だった。
リーグ全体のクロス数の増減は知らないけれど、山雅自体は、前年に増してクロス回数をこなし、クロスを多用するチームになった。

❷クロスからの得点は、昨季は、総得点中の11%(4得点)で、これは、パターンにおける第3位 (第2位のショートパスからと同率)。

同じ数字を、2020季にみると、第2位で 21%(9得点) なんですな。

つまり、前年よりもクロスは多く蹴り込んだけれど、成立したゴールは半分だった、というわけ。

……、以上を乱暴にいうと、それなりに上げてたクロスはゴールにまで結びつかず、しかも、もう一方では、けっこうサイドを割られて失点を重ねた。

難題であるといった理由は、ここです。

サイドバックというポジションは一般的に、相手のサイドバックをいかに低い位置に抑え込んでおくと同時に、こっちはより高い位置への侵入するのがミッションになる。

山雅の昨季は、けっこうサイドを割られた、と同時に、けっこうクロスを投入しているから、このバランスをどうやってやりくりして、こちらが、より相手サイドを押し込み続けるのか?、

もちろん、クロスを投入するのはサイドバックの専担事項でない。

また、いくらクロスを入れても、それに合わせるべき中のプレイクオリティもあるので、すべてをサイドバックがどうしろこうしろ、ということでもない。

ただ、クロスによって得点機会を創り出した、というチーム内の2021ランキングの上位は、下川 陽太、外山 凌、(鈴木 国友) 田中パウロが ベスト4だったから、サイドの制圧に関しては、まづは、彼ら3名の貢献を期待しないわけにはいかないでしょう。

では。

賢治 , 部下, 勝利の女神

先日、半日をかけて生活習慣病予防健診を受けた。

半日人間ドック、と呼んだほうがわかりやすいか。

そして、その午前中、佳いことが、なんとみっつもあったのだ。

❶宮澤 賢治の詩集『春と修羅』(1924年4月刊行、第一集)
作者が生前に、世に問うた唯一の詩集。
23の詩篇から成っていて、序の日付は、同年1月20日なので、約100年前の冬に、賢治は、出版準備にとりかかっていたのだ。

これを、検査の順番を待つあいだあいだに、ひととおり読むことができたこと。

❷会場で、偶然(だろう)、約6年ぶりに、かつての部下と遭う機会に恵まれた。

向こうから声をかけてくれ、お互い現役でやっている、って感じが嬉しかった。
在職中の、僕による〈13番目の男たらん〉という教えについて語ってくれて、あぁ、そんなことを言ってたんだ、と少々居心地が悪い。

❸胃の内視鏡検査。
まぁ、これがいちばん憂鬱なやつでして。

ところが、今回は、僕がもっともその腕を信頼しているドクター(女性)に当ったのだ。
少々敏腕すぎるきらいはあるが、被検査者にたいする指示が的確、仕事が迅速。
あれ、もう終了?、なんて思うほどの手際。

前回など、よっぽど悪い所見があったので、検査中断なのか、と焦った焦った。

今回は、ナイキのスニーカーを召していらっしゃっていて、僕にとっては、まさに勝利の女神(ギリシア神話のニケ) でありました。

検査終了時には、「また、お願いします」とかおっしゃる。
家に帰って、家人に、あれってどういう意味なんだろう?、と訊いてみたら、
― リピーターを創るといった営業努力じゃあないかしら、との返事。

そうだとしたら、なかなかたいしたものです。
こういうのを、技魂商才、というんですかね。

なにごとも感謝しておこない、出来たことを感謝する、といった感じの一日ではありました。

では。

Look Toward 2022 その❷ (陣容いよいよ定まれり)

本日の始動、というゴールから遡って、時間をかけてチーム編成をした感がありますね。

外山 凌、浜崎 琢磨との契約更新。

圍 謙太郎とは、ライバルとして対峙、そのゴールネットを揺らしてみせる楽しみが増えた。

僕が騒いでいた、フィジカルコーチも選任されて、チームの腰が定まった、ということ。

あとは、外国籍プレイヤーの合流が上手くいくように祈る。

昨季の陣容をひどく壊すことなく新シーズンのスタート。

この編成が、吉と出るか凶と出るかは、すべて自分たちの取り組み次第でね。

きっと、J2を闘った戦力をほぼ保持、昇格候補の一角に、なんて見出しがメディアには流れるんだろうが、それは、明らかに盛り過ぎ。

2部リーグのドン尻で終わったチームであるんだから、今さら、それ相当の戦力とか言った日には、それこそ、サッカーの神様に叱られる。

これから11月の下旬までの間、我らは、2部リーグにふさわしいチームであること。
それを証明する旅が続く、とファン&サポーター自身も思わなくては。

ところで、第4節は、久方ぶりの三ツ沢競技場。
YScc横浜とやるってのは、萬年が予想したとおりでありました。(消去法でいくと推定可、それも3択でしたけどね)

果たして、隼磨は、松井 大輔とピッチでやり合えるんだろうか?

そして、シーズン日程の終末は、ホーム相模原戦。

これもひとつの因縁、ひとつのモチベーション。

さてさて、その日をば、どんな状況で迎えているんでしょう?

シーズン直前の今は、なんでも言える、まことにいい時季、楽しき時。

では。

明るい面をみて生きる『野のユリ』(1963年)

ご逝去も知らないで、10日も過ぎてしまったことを、心苦しく思っている。

シドニー ポワチエ (1927~2022) が、今月6日、94歳で亡くなった。

ポワチエと言えば、僕にとっては、なんといっても『In the Heat of the Night』(1967年) の、フィラデルフィア市警殺人課、ティップス刑事。

この作品は、オスカーの作品賞と主演男優賞を獲っているが、男優賞は、共演のロッド スタイガー (1925~2002) に与えられた。

頑なな人種差別主義者であった田舎町のシェリフ。
その彼が、都会のエリート刑事(ブラックアメリカン)の才能にすこしづつ惹かれていく演技はみせる。
ちなみに、スタイガーでは、『夕陽のギャングたち』(1971年 伊西米合作) が良かった。

で、ポワチエは?

というと『野のユリ』(1963年) で一足早く、オスカー(主演男優賞)をもらっている。

アリゾナの砂漠をひとり(車で)放浪していた黒人青年が、ひょんなことから、修道女たちの熱意にほだされて、教会建築にのめり込んでいく、という物語。

ラストシーンは、最後の魅せ場なんでそれを観て、弔意をあらわそう。

歌唱されている曲『Amen』はトラディショナルなゴスペル。

僕は始め、この曲をインプレッションズが歌っているのを聴き、

その後、この映画で使用されて有名になったことを知った。

ポワチエという役者と演技から発散される、人間への信頼みたいなものが、しっかりとこっちに伝わってくる、佳いシーン。

では。

Look Toward 2022 その❶ (自分の価値を高めよ)

チームが始動するからには、さぁ、今シーズンに向けて!、といった気分を満たそう。

その第1回です。

前回データでお示ししたとおり、昨季、リーグ戦42試合のうち、80%の34ゲーム以上に出場したのは、5人だった。

うち、河合 秀人、鈴木 国友のふたりは、J2クラブからお声がかかって、今季もそのステージで戦う。

外山 凌については去就が確定していない(1/21 18:00現在)が、もし、2部チームへの移籍が叶えば、屋台骨を背負った(と言える) 5人のうち、3人がチームを離れることになる。

という意味では、残ってくれた佐藤 和弘と下川 陽太には感謝しかないんだが、

つまり、何を言いたいのか?

指揮官の評価、起用法がどうであれ、リーグ戦の8割方においてピッチを駆けていなければ、他所から声がかからない、プレイヤーとしての価値がなかなか認めさせられない、ということなんだ。

30数名の全プレイヤーに告げたいのは、競争に打ち克って、それくらいの出場をめざせ。

それが、真っ先にくるべきこと。

前にも指摘したけれど、降格の2年目に復帰がならなかった場合、チームを待ち受けるのは、(予算緊縮をベースにした)大胆なスクラップ&ビルド。

戦力の大半が流出、まったく新しい顔のチームにならざるを得ない。

だから、先季の後半と同じように、今季にしたって、わき腹にナイフを突っ立てられた状況で戦うことを忘れてはならない。

今季の終わる頃のことを、あまりバラ色に考えてもいないけれど、どちらに転ぶにせよ、プレイヤーにしてみれば、それなりの実績と戦績を作っておかないと、ますます自己の業界的な値打ちは下降してしまう。

チーム昇格のため、と言ってくれることは嬉しいが、プレイヤー諸君には、まづ自分の選手生命と値打ち、そして、家族のため、戦い抜いてもらいたい。

……、ということで、全34ゲーム中、27ゲーム以上に出場する者たちをどれだけ確保できるのか?

これを、チーム出来高の、重要指標として、見守ります。

では。