1 – 0 の現実。 (福島戦プレ/プレビュウ)

八戸戦(第15節)、富山戦(第16節)と、スコア 1 – 0 での勝ちが続いた。

もちろん、勝って嬉しい花一もんめ、には違いない。

3連勝なんてのは、優勝した2018シーズンでさえ、1度だけ。

けれど、あまり浮かれるとロクな未来が待っていない、と戒めておく。

辛酸をなめた昨季だって、3連勝はあった(1回) のだから。

端的に言えば、1点はなんとかモノにできるようになった。

けれど、更に、2点、3点となかなか積めないのが、今の実力なんであります。

これを、 1点とったら、あとは堅実に無失点でゲームを締られた、とか喜んでいるようでは、よほどの極楽トンボ。

2点目が入らないから、ヒヤヒヤしながら策を講じて時間を刻む。

それでもって、やっとこさ、ジ エンドの笛を聞いているのだ。

かつて、イタリアあたりでは、このスコアによる勝利が称賛された、なんてことを言う声がいまだにあるようだけれど、僕の診る限り、それって、ここ数十年、時計の針が進んでない脳ミソに思われる。

すくなくとも、我が山雅は決して、無失点はともかくも、1点とったらもはや安全圏、のサッカーを志向しているはずもない。

いまだ発展途上の攻撃力の拙さによって、こういった勝ち方を余儀なくされていることだけは忘れないでおこう。

勝つことは大切、けれど、勝ちゃあ万事オーケーでは、とてもとても、磐石な後半戦は過ごせないだろう。

ゆえに、福島ユナイテッド戦の重要指標は、〈複数得点〉これに尽きるのであります。

では。

夏のおごり。

昨日の夕方。

東の空には、しばらく大きな虹が立ち上がると、今年はじめて、ヒグラシの鳴くのを聞いた。

もしも、平和を表現したいのであれば、

― 今日ね、虹を見たよ、とか、ヒグラシの声があったよ、なんて些細なことを、夫婦や家族、近しい人々と会話することが、それなんだろうな、と思う。

平和を、いくさのある無しで語るのは、もう、うんざりだ。

先の日曜日、所用で長野市まで行って来た。

国道19号を使ったけれど、路傍には、ノウゼンカズラの花の橙が、やたらと目についた。

家ごとに  のうぜんかずら   狂おしく      萬年

同じ頃、ジャガー氏は、蓼科山でガイドにいそしんでいたのだが、ビーナスラインの山は、ニッコウキスゲの黄が、いつになく盛んだった、と聞いた。

(すでに秋が潜み込んだ)  この夏。

自然は、黙々と奢っている。

僕等が、気づこうが見逃そうがには、おかまいなく。

自然は惜しみなく奪い、惜しみなく奢る……。

では。

七月の,これからに気づく。

定期健診のフォローアップのため、かかりつけ医の待合室に居た時。

宮沢 賢治の詩群が、
日本語が培ってきた五七調の韻律を巧く取り込んでいることに、今ごろになって気づいた。

こういった自分の迂闊さには呆れ、あるいは、感心してしまう。

で、宮澤 賢治 ➩ 岩木山 ➩ 東北地方、と連想が連なっていって、山雅の日程をみたら、

今月、残り3ゲームは、すべて東北勢(福島、いわて、八戸) との対戦なんですな。

しかも、八戸、いわてとは、対戦間隔が約1箇月と、とても短い。

さらに、その後、8月に入ると、九州勢(鹿児島、北Q)との 2連戦。

遠征の移動距離も長い、なかなかに手強い日程ではありませんか。

言ってみれば、夏の決戦、みたいなもんでしょうか?

僕はすでに、これら夏の諸戦を、上手く乗り切るための、とっておきの処方箋を思いついてしまったのですが、それは、プレ/プレビュウあたりで書きます。

では。

たまに 一服。

気分転換する際、なにを服用するのか。

これに関しては、世の中、ここ30年くらいでずいぶんと変わりました。

煙草が第一線からご退場。

と思ったら、白い錠剤や粉は、ますます健在。

そこへ持って来て、オーヴァ―ドウズですか。

大勢は、電車内でも食卓でも、下を向いてスマフォ画面をひたすら見つめる、これでしょうかね?

そして、人は、ますます空を見あげなくなった……。

いえ、なに、本当はどうでもいいことなんです。

もちろん、若く見えればすべて善し、ってのも信じちゃあいませんよ。

では。

見事にベストを更新する (2022.7.9 富山戦レビュウ)

1 – 0 の完封勝利。

こんな感じで、節を刻むごと「今季ベストのゲームでした」と総括できるなら、どんなにか良いだろう。

これを繰り返せば、その先にきっと、シーズン待望のゴール(=昇格) が視えて来るに違いない、と思いながら、アルウィンを後にした夜。

ゲーム前、スタジアムを見舞った驟雨が外気を冷ややかにしたために、あんなにも身体がキレていたのか?

パウリ―ニョを筆頭に、無難で、シュアな動きが目立ちました。

ゴール期待値は確実に高まっている中、あと1、2点獲れる精度を要す、そんな感じの現在地でありましょうか。

もちろん、スコア以上の完勝、だったのは間違いありません。

プレイヤー個々の技量がこちらが少々上回ることもあって、時間の経過につれて、富山の攻撃を、単発化、陳腐化できていましたから。

変に力んでゲームに臨まなくたって、フツーにやってこれくらいできること、それがホントウの強さ、というものです。

〈強く、速く、聡くの、ほぼ完璧な実践〉
富山にボールを持たせることに、ほぼ成功。

こうすることで、そのカウンター攻撃の芽を、未然に摘んだ。

かつ、相手が高い位置からボール奪取をしようと喰いついてくるのを利用して、こっちが多く、カウンター攻撃を発動できた。

スペースへの走り込みとセットになったロングボール、中盤を突貫する鋭い縦パス、サイドから中央へと折り返すグラウンダー、そういった多彩な攻撃が、オートマティカリーに繰り出せる。

富山のディフェンス、その枚数は揃っていたんですが、そこを切り裂く攻撃が出来た。

堅い守備に対抗できるような光明、と言ったら大袈裟か。

幸先よく、20分にコーナーキックを起点として先制。
菊井 悠介のゴール未遂が、結局はアシストになってゴールをゲット!、という流れが毎度おなじみの光景にはなった。

すると、前 貴之がサイドバック(右)に落ちて、下川 陽太が、左サイドバックに回る格好で、4 – 4 – 2 へと変換。

こうすることで、浜崎 琢磨によるパス配給と、菊井とのコンビネーションが、より活性化された (チノ氏評)。

と同時に、パウリ―ニョに、視野の拡張といった余裕が生まれる。

横山 歩夢。

たった一度、後方からのボールに反応できなかったことを除けば、裏スペースを陥れるミッションは、完璧にこなした。

ボールへの到達速度、ドリブルのリズム感、それだけでお金が獲れるプレイヤーになりつつありますね。

シュートに持ち込むため、絶好な位置にボールを運ぶ、巧さと速さ。

おそらく、次々節のいわき戦では、そこのホンモノ度合が試されそう。

― 来年2部に昇格できたとして、あと一年、うちでやってくれるかどうかだろうね、とはチノ氏。

そこらへんの事情は、他何人かの若手にも言えることでしょうけれど、

たとえば、住田 将が今節登録メンバーから外れたのが、前節の不完全燃焼が不調とみなされて、であるならば、大いに歓迎すべきこと。

レギュラーポジションを求めての競争がより熾烈になることが、チームを確実に強くしますから。

では。