老いることとは、

肉体的に、いろんなところが衰えてしんどくなること。

たしかに、それはある。

でなけりゃあ、あれほどTVに、非科学的なもの言いで、健康や美容効果をまくしたてたコマーシャルがあふれるはずがない。

30分以内で注文すれば、とは、まるで、詐欺商法のタイムリミット方式ではないか。

(いや、詐欺のほうが真似たのだろう、オペレーターへつなぐには……、などと言うから)

だが。

ああいった乱暴な宣伝に飛びついてしまうのは、実は、精神が病んでいるからなのであって、

老化とは、ある種の精神疾患である、と考えざるをえない。

加齢がすすむと、かなりメンタルヘルスが変調、変質する(個人差はある)。

高齢者の行動を観察したり、自身の精神活動を冷静に振り返れば、これはもう、

僕のなかで、否定できない定説となった。

だから、〈老醜〉とは、精神が病むことについて言うのです。

我が物顔の身勝手な走行への怒り、

老人を介護する側のフラストレーション、

これらすべては、相手が健常なる精神の持ち主と、勘違いしていることに発する。

現代では、〈老成〉は幻想であって、

介護されて、それを感謝する高齢者が稀少であることを知らないと、

けっして高齢者を巧く扱えない、と思われる。

(年齢が上がるほどに、ありがとう、をしなくなるのが、一般的ですがね)

では。

クラブばかりに させるのかい?

たしか、昨シーズンのどこかで、このブログは、

アルウィンの観客数、10,000人をクリアするのが、

今の、現実的な目標値であって、

そこにコミットメントもしないでおいて、高みから、

クラブやチームの所為で観衆が減っている、と責めるのは、いかがなものか?、と書いた。

明らかにリーグ格差を云々できるのは、3部リーグでは、アウェイ観客数が期待薄、それくらいだろう、とも。

極論をいえば、たとえ、どのリーグに参戦していようとも、山雅周辺の者にとって、

観客数の維持こそ、クラブ経営的(入場料収入)にみても、至高のテーマといえる。

そこのところが、クラブとしてもハッキリしてきたらしく、

公式サイト(X)では、ホーム開幕日までのカウントダウン方式で、プレイヤー、スタッフが、連日、ファン&サポーターを、10,000人集客にむけて、煽っている。

さて、では。

我々は、この誘いに、どうやって応えるのか?

すくなくとも、勝てるようになったら行くわ、ではない。

どんな時でも、っていうのなら、なおさら。

個々の事情を抱えている生活、その中で、自分にできることを、楽しみながらするのが、しかるべきコミットメントでしょう。

これには、ひとつの模範があって、

アルビレックス先輩は、2部リーグの 都合5年間をかけて、観客数を戻してみせている。
そこには、クラブ&チームばかりではなく、ファン&サポーターの力が大きく関与した、と診るべき。

たとえば。

クラブガンズ会員限定グッズにしてみても、スタジアム(と喫茶山雅)にてお引き換えの件。

そこまで出向かないと、もらえないアイデア。

チマチマと、いろんな手を使って来場者数を拾う。

その姿勢こそ、今の㈱松本山雅の、等身大なやり方です。

では。

驚きを,もっと (2024.3.2琉球戦レビュウ❸)

ゲームからの点描を、いくつか。

❶PKによる失点のもとになった、ファール判定。
あれをファール認定されたら、ディフェンダーは、ペナルティーエリアでボディーチャージにいけない。

常田 克人は、あの時、

相手FWに並走してそのままゴールラインへ押し出してしまうことを、選択すべきだった。

おそらくレフェリーからは、手を使って相手をプッシュして倒した、と見えたんだろうが、

限りなくシュミレーションな、派手な転倒をしてみせると通用してしまうのが、なんとも辛いですな。

でも、その常田が、アディショナルタイム、同点弾のアシストをする。

常田は、そういうプレイヤーなんで、彼の持ち味(=強み) をより多く活かして使うべき。

❷菊井 悠介不在の中、魅せたのは。
左から、山口、浅川、村越が、スリートップで並び、

その下に、安藤が配置されたようにみえた。

つまり、いつもは菊井がやっているポジションに。

この4人はかなり流動的に動くが、とくかくも、安藤の守備範囲の広さには、チョット驚かされた。

開始早々、浅川のシュートをヘディングでつなぎ、お膳立てしたり。
中盤まで降りて、相手ボランチ(インサイドハーフ)を抑止したり、と。

83分、安藤に代わって投入されたのは、住田 将(ボランチ)だったことからも、安藤の役割はかなり大きかった。

❸交代策は、けっこう面白い。
62分、山口に代わり、佐相 壱明が投入された。

すると、村越が左にまわり、佐相は、右アウトサイドへ。

こうなると、佐相は、右サイドバック馬渡、ボランチ的安藤との、気心の知れたプレイヤーと絡むことになる。

こういうのを観たかったから、僕には、得心がいった。

……84分、決定的なピンチを、相手FWを阻止しようとして懸命に戻ったのは、佐相であったり、

安藤に代わった住田が、同点弾の発端となったロングボールを入れたり、

スリーバックにしておいて、右サイドを高く上がっていた(終盤投入の)野々村が、その同点ゴールを決めた……。

つまり、この日の交代カードは、結果として上手く切られた、ってことです。

で、今後、まだ切られていないカード(プレイヤー)の顔見世が、楽しみに。

では。

過去と訣別せよ (2024.3.2琉球戦レビュウ❷)

息子の家では、86分に逆転されたところで、DAZN画面を消したらしい。

聞けば、家族が誕生日を祝っていたので、雰囲気が落ち込むことをおそれたため。

たしかに、それはわかる。

わかるけれど、あとすこし我慢したら、それなりの安堵と明るさが戻ったろうに!……は余談。

琉球戦(の結果を含め)から、つくづく思う。

今年のチームは、進行中の出来上がりを観る限り、

過去シーズンと比べて云々していたんでは、適切な批評にならない。

たとえば、〈走り方〉。

じっと守備をしてカウンター攻撃に賭けるチームであった頃の、ボール奪取したら、即反転ダッシュの、あの光景。

走れ―っ、走れ―っ、の声が大きく飛んでいた観戦を良し、とするならば、

今は、やたら走らないことを前提にして、相手を崩す攻撃を志向しているから、とても満足感はない、と思う。

指揮官は、頭を使ってサッカーをやる、をチーム戦術と個の技量の両方で求めているのだ。

でなければ、高橋 祥平、山本 康裕、馬渡 和彰といった熟練者を、90分間ピッチに立たすことはないだろうし、

安永 玲央が、時間のタメを使いながら、局面を自分らに優位にするため、ペースダウンをチームメイトに要求していたシーンが生まれるはずもない。

でも、むやみに走らないけれど、攻撃時には、ペナルティーエリアに効果的に侵入している。
その時は、そこに居る、ってこと。(浅川 隼人の動きを見よ)

あるいは、こうも言える。
相手をやたらと走らせるサッカーをしたいのだ、と。

だから、山雅をみて、

3部リーグに染まったサッカーをしていると評する者のアタマを、僕は疑ってしまう。

どこが?

きっと、3部を観続けた当のご本人の眼力が、すっかり3部馴れしてるんでしょう。

昨日、仕事から帰宅すると、DAZN画面には、ys横浜とFC大阪のゲームが流れていた。

― 次は、ys横浜と当たるから、と家人は予習に余念がない。素晴らしい!!

― でも、下川 陽太の奈良は、長野とやっているんじゃあない?、この時間。

で、チャンネルを変えて、数分眺めてみると、

それが、ボールが双方にいったり来たり、だから攻守が忙しく交替するサッカー。

こういうのを、よく言えば、機敏で激しく、飽きさせない、というのか?

僕には、攻撃が組み立たらない、単一テンポで、無味退屈なサッカーに感じられてしまった。

……言いたいことは、

攻守共に、単なる過去との比較で語ると、山雅の良さをとらえ切れないこと。

それと、3部から抜けたいのであれば、(もしもあるとして)3部式サッカーをやってたら、とても無理な話。

☞ プレイヤー個についての感想は、レビュウ❸で。

では。

顔では勝ってる? (2024.3.2 琉球戦レビュウ❶)

先制し、その後、逆転されるものの、後半アディショナルタイムに同点に持ち込んで、

2 – 2 のドロー。

ゲーム終了のドサクサにまぎれて、

― 山雅、顔では勝ってるからいいのよ、とは家人。

これだって、山雅愛の、立派ないち表現なんだから、問題発言でもないが、その根底には、

各プレイヤーの風貌、体幹、プレイぶりから発散される、個の充実があるはずだ。

5週間、遠い松本の我が家を離れて旅暮し。

アウェイ2連戦で、勝ち点 4 を積んだのだから、これはもう、立派な帰還でありましょう。

ホンネを申せば、

あれほどの、各個の技量、チームの練度とスタイルの深みにおける歴然たる優位からすると、

3 – 0 で勝てれば、とは思います。

琉球からすれば、ああいう格好での得点しかなかったでしょう。

けれども、チーム山雅には、随所にみごたえある内容で魅せてもらいました。
(細かいことは、レビュウ❷で)

野々村のヘディングシュートで同点に追いついた瞬間、

たいして狂喜するでもなく、チーム全体が、センターサークルに素早く戻っていく姿。

ああいうところに、チームとして出来つつあるなの感と、

勝つのが当然、のような雰囲気が出ているのに、なんとも期待が高まるわけでして、

さて、ホーム開幕戦。

今度は、ファン&サポーターのほうが、チームの期待(10,000人のアルウィン)に、応えてみせないとなりません。

では。