名乗りをあげよ (FC今治戦プレビュウ❷)

大ざっぱな言い方にはなりますが、鹿児島戦で魅せたパフォーマンスを再現することが、ゲームをモノにする最低要件です。

リジットな陣形を保った、相手ボールホルダー、あるいは、パス起点への圧迫とボール奪取。

中盤での、味方同士の距離を適切に保ちながら、ドリブル、縦パス、手段はどうあれ、俊敏に前方のスペースを獲っては、相手ゴールへと速く速く達する姿勢。

それらが、なにより前提といえましょう。

その上で……、

❶復帰早々、山口 一真は、信頼できる戦力として名乗りをあげるのか、どうか?

2020季、水戸での爆発(15ゴール)をテコに、山雅、町田と新天地を求めたものの、大怪我(膝靭帯断裂) があったりして存分な活躍から遠ざかっている。
今季は、まだ出場がないなず。

三度目の正直で、カンバックを果たしたいに違いない。

先季、町田では、左アウトサイドハーフ(2列目の)で使われていたが、今の山雅だと、右アウトサイドハーフか、スリートップの右、となるか。

藤谷 壮と共存できれば、右クロスと、カットインシュート起点がふたつになるから、かなりの脅威に違いない。

野澤 零温とのポジション競争が熾烈、ではありますね。

❷今治は、相手が4バックの場合、多く、3バックを採用するようだ。
となれば、今治3人のセンターバックに対し、スリートップをあてがう
(菊井が、2列目中央で)

小松を真ん中、左は鈴木 国友、で、右が山口(or 野澤)。

小松と山口で高さが稼げれば、左は滝 裕太が面白い、とは思いますが、はてさて。

❸今治は、攻撃は、カウンター主体。
ロング、ショートは、これを厭わずで、

とにかく、ヴィ二シウスが張る、右サイド偏重で突破、侵入をくわだてる。

ゆえに、山雅にとってみれば、その左サイドでの守備網を、緻密に、頑強にしなければならぬ

つまりは、鈴木(or 滝)、下川 陽太、常田 克人。

彼らが、守備受け渡しをさぼらず、きっちりスペースを閉じるように連携せよ。

そして、常に大胆なサイドチェンジをおこなうことで、今治攻守の出足をくじく、これでいきましょう。

そろそろ、下川のミドルシュートが、ゴールネットを揺らすことを期待しながら……。

では。

まづは出入りを整理する (FC今治戦プレビュウ❶)

【最初にお詫びを】
ブラインドサッカー男子(世界選手権) は、まだ続く。
順位決定トーナメントで、日本はフランスとやって、2 – 0 で勝利。
次戦に進む。
ここで勝つと、第5位を確保できる。

繰り上がりもあり得るので、2024パリパラリンピック出場の可能性は潰えていない。
フランス戦では、平林 太一が、PKで先制点を決めた!!

さて。

今夏の移籍ウインドウを使った補強について、山雅と今治のそれをみておくと……、

〈松本山雅〉
安永 玲央(水戸より期限付き)、野澤 零温(FC東京より期限付き)、山口 一真(町田より復帰) が加入。
篠原 弘次郎は、市原へと完全移籍。

☞ 安永、野澤はすでに、戦力化されている。

〈FC今治〉
3週間前、監督交代があって、コーチだった工藤 直人氏が、正式に就任(8/16)。

阪野 豊史(ヴェルディより完全移籍)、千葉 寛太(清水より期限付き) のフォワードふたりが加入。
ドゥドゥ(ジェフへ完全)と、中川 風希(藤枝へ完全) がチームを去る。

☞ 千葉は、加入後、2ゴールを挙げた。

……、とこんな具合。

山雅は流出にガードをかけることができて、

今治のほうは、流出をなんとか、行って来いにした、という感じ。
ただし、チャラにできるか?、は今後の課題。

新監督就任後、2連敗と足踏みが続く今治、順位は四つ離れてはいるものの、山雅とは勝ち点で、たったの 1 差。

となれば、これはもう、双方、気合いが相当入るに違いないから、ファン&サポーターも覚悟を決めて参戦です。

夏をとおして、チームがより、#10 マルクス ヴィ二シウス色を強くした(であろう) 今治。

対し、新加入プレイヤーの上昇願望を上手く使いながら、同じ清水ユース出身である千葉への競争心を燃やしたい滝 裕太も忘れずに、

前節に到達した、より硬質で、高インテンシティなゲームをしたい(であろう) 山雅。

ボールポゼッションを今治に傾けるように立ち回れれば、勝機はより増す、と考えます。

では。

無念。けれど,ありがとう。

ブラインドサッカー男子 日本代表は、

世界選手権(@イングランド) の、準々決勝で、シナ代表と対戦、

残念ながら、0 – 1で敗戦、

ベスト8 進出、という結果で大会を終えた。

これで、2024パリパラリンピック(初採用種目) への出場はなくなった(と思う)。

無念。

予選リーグの3戦すべてでゴールを決めた 平林 太一 (松本山雅BFC) であったが、

このゲームではゴールはならず。

でも、君の若さからすれば、今後、世界を獲れるチャンスは多い、に違いない。

僕にしてみると、平林が山雅に在籍してくれたおかげで、

ブラインドサッカー(5人制)というものを、はじめて我が事のように応援したわけだ。

そして、ブラインドサッカーについては、いろいろと知った。
(要するに、いままでは、ほとんど知らなかった!!)

たとえば……、

個のプレイヤーには、ボールが足につくようなドリブルのクオリティ(スピードも)、それに、コンパクトな振りで撃つショット技術が、求められること。

組織としてパスワークが優れていれば、絶対的に有利であること(シナ代表がお手本)。

ゴールマウスは狭く、かつ、ゴールキーパーは目が見えるので、

ゴールから6m離れて蹴るペナルティキックは、ゴールすることがむしろ〈稀〉であること、等々。

つまりは……、

ブラインドサッカーにいくらか親しくなった2023 晩夏よ、太一よ、ありがとう。

では。

なんたって,中盤。(鹿児島戦レビュウ❷)

今回は、ゲームにおける注目点、を少々。

☞もちろん、これ以降、(たとえ相手の出方があるにせよ) 継続を望んでいること。

❶システムは、4 – 4 – 2 を採用。
小松と菊井のツートップ。

2列目は、中央に、ふたりのボランチ(米原、安永)、左に小松、右に野澤。

で、終始一貫して、ツートップが、鹿児島のセンターバックに迫り続けた。

特筆すべきは、ふたりに追従するがごとく、2列目の4人が連動して、せり上がっていたこと。

時には、ボランチのひとりがフォワードを追い越してまでして。

これを、メンバー交代にかかわらず、90分間やりつづけたことが、ゲームの主導権を握れた最大要因、と診ます。

80分過ぎても、4 – 4 – 2 のラインは、統率されていた。

これにより、鹿児島は、その中盤をほぼ使えなくなって、左右サイドへと活路を求めることとなり、クロス一本槍の単調に陥る。

中央に鋭いパスを通そうとチャレンジしたのは、たしか記憶では、たった一回。

意地わるく言うと、鹿児島は、ボランチが本来的な仕事をしなかった。

中盤が攻撃起点とならないと、サッカーは創れない、手詰まりになる、といった悪見本だった、と思います。

(敢えて中間省略サッカーをやる、というなら、それは別のお話)

山雅からすれば、相手の攻撃をサイドへ追いやった、と言えるでしょうか。

愛媛戦しかり、相手がサイドにとことん執着してくれたほうが、じりじりと後退する守備の厄介さが無いぶん、よっぽど、リスクが少ない。

❷軽いプレイがないわけじゃあ無い。

けれど、安永の位置取りとボール配球はかなり効いていて、攻撃のテンポを生みだしている。

90分間で、何度でも相手を追いかける運動量は、爽快ではありませんか?

つまりは、攻撃の緩急の部分。

ボールを繋ぐ中で、突如、縦パスを入れてトップスピードへともっていく、そんなチャレンジが目についた。

今節、得点には結実しなかったけれど、今後の可能性は大。

中央を崩すことができてこそ、より一層、サイド攻撃や、カットインシュートが活きてくる。

そこには、質の高いドリブラーが要るんでしょうが、滝、菊井、鈴木、安永、そして野澤、他にも、メンツは多い今です。

❸飲水タイムは設定されていたが、ゲームが止まると、スキをみて給水する山雅プレイヤーの姿が、画面に映し出される。
たとえ、レフェリーにプレイを促されても。

90分走り負けなかったのは、こういう智恵にも負っているように思われ、ゲームを制するための手練手管が、もっと身に着くことを願います。

……、しかし、プレイヤーが存在感を示すほどに、他方で、来季の在籍がひどく心配になってくる。

なんとも、切ないことです。

では。

補強をほどこし,新境地 (鹿児島戦レビュウ❶)

霜田さんの、〈内容も結果も獲りたい〉とは、

ゲームを優勢に運びつつ勝ち点3をあげたい、という意思の表明。

そんなサッカーをやりたい、という。

3部リーグにおいては、今の山雅ならば、いままでも、ほとんどそれは可能であったし、今夏の補強を経て、その可能性は一段と高まった。

…… 相手の出来不出来にかかわらず、それが証明できたのが、鹿児島戦であったと思います。

大げさな言い方をすれば、ひとつの新境地、地平に達した、とでも言えましょうか。

そういう意味で、藤谷 壮の カットインシュートと同様に、

#32 米原 秀亮が、ここへ来て、レフティの大型ボランチとして、グンと成長した風貌を印象づけた。

藤谷の先制点は、米原からの大胆なロングボールが決め手でした。
(あれ、2分くらいで2回やっていて、2度目が得点に結びついた)

ひょっとしたら、そこには、安永 玲央と、ボランチセットでやることの幸福が介在しているのかも知れません。

……、ということで、今節のMVPは、米原 秀亮で決まり。

では。