語られるにふさわしいチームになった(昇格PO決勝の感想)

後半アディショナルタイム、あと 3分を耐えられずに失点。

2 – 2 のドロー。

昇格はならず……。

僕は、日頃、○○劇場と形容するようなゲームは要らない、と思っていて、

ゲームに劇場を持ち出しす御方は、こういうゲームをも劇場と呼ぶべきでしょうね。

攻め込まれた流れをいかに〈巧く〉ひっくり返すのかという、突き詰めが甘かった課題は見逃してくれず、

また。

38回やったリーグ戦の順位、という事実が、最後に効いた。

でも、しかし!!

今シーズンの決算みたいなゲームを現地観戦していて、

眼の前の山雅は、確実に、〈語られるべき〉チームとして、

歴史のページに足跡を残した、と実感しています。

各個の技量は、かなりの上達を魅せていて、

このまま、ここから次を始められればいちばん良いが、

それも叶わないにせよ、

クラブとチームには、あと9週間もすればスタートする来季へと突き進んでもらいたい。

……そんなことを、

ゲーム後ピッチに並んでの挨拶もせずに、真っ先にゴール裏に向かう菊井 悠介をみながら思っていました。

とにかくは。

山雅界隈のすべての皆様、まづは、今季、お疲れさまでした。

では。

ただ感謝。

公式サイトを定期的に見る生活なので、

不適切発言うんぬんの記事も、目に入ってくる。

愚行をおこなった者が、たまたま山雅ファン&サポーターか、観戦者だったらしい。

愚かなことをしまくるのが人間の常だから、

それに対し、どこまでクラブが責を負うのか、あるいは是正を求めるのかには、べき論などはない

事が起こった時、

サッカー観戦の際は、周囲に不快を与える行為は慎んでくれ、くらいは(興行主として)言っておくか、おかないか?、クラブが判断すればそれで良し。

いちばん嫌なのは、こういう行為に対し、

やれ、人として~とか、だから山雅サポーター~は、とか、あたかも正義漢ぶって責めの声をあげる者たちだ。

世の中、愚行そのものよりも、それを糾弾する声によって千倍も煩わしく、不快になる。

たとえば。

クルマから道路に灰皿の中身を棄てるドライヴァーに向かって、

大声でその悪を指摘する子を、「シッ」と抑えるような親御であるならば、

ダブルスタンダードの正義で他人を責めるのは、それこそ偽善だろう。

愚行とは、その瞬間にこれを糺さないと、永遠にその機会が失われる。

……と、そんな記事を横目で見て思いながらも、

いまは。

ただ、チーム山雅に感謝するのみ。

では、富山にて。

むしろ寡黙でありたい,今は (PO決勝プレビュウのようなもの)

(画像版権所有及び使用許諾:オフィス ウエストウッド)

結局は。

思ったとおり、有料駐車場は確保できなかった。

けれど、ビジター席(メイン)は抑えることができたので、御の字なんです。

あとは。

コンビニ店頭で発券するのと、無料シャトルバスが発着する臨時駐車場を利用できるように当地を出発するだけ……。

週末はどうやら、スタジアムは、雨(または雪)らしい。

日本海側特有の、晴天の日が稀な、鬱々としたシーズンに突入したのだから、致し方なし。

泣く児と、天候には勝てないが、山雅の勝ちを観に行く、ただそれだけ

いろいろ言ったところで、ゲーム戦略と戦術は、チームに落とし込まれるだろうから、

くれぐれも、悔いのないゲームであってもらいたいと望む。

リーグ戦、アウェイ(2024.8.24)では負け(0 – 3)。

それだけに。

冬仕様に身を変えた雷鳥を胸に、戦士らが、

その日以来、個とチームが、どれだけ進化/深化したのか?を、証明できる絶好の機会ではありませんか。

では。

心象から確信へ (PO準決勝レビュウ❷……余韻)

☞こうなれば、来季は、違うユニをまとって磐田とやらなければ……。

一日たって、DAZNでゲームを観返してみた。(後半のみ)

スタジアムでめだった連携などの粗さも、画面でみれば、かなりトーンが収まっていて、

要は、ほとんど山雅のワンサイドゲーム、だったのが知れた。

縦方向のパス意識と技量の、俊敏とアイデアは、かなり秀逸な福島だったが、

いまだ、まんべんなく描き切れていないサッカー、そんな感じ。

他方、山雅のほうは、なんでもやり切ろうとする執着と執拗さに優っていた。

福島のボールホルダーへの寄せは、だいたい逃がさず、的確に攻撃を頓挫させている。

残ったのは。

プレイヤー自身が認めているであろうはずの、

最後の決め(ゴール奪取)の、丁寧と詰めを、もっと準備すること、それに尽きる。

さて。

ゲーム後、チノ氏と歓談していると、

北ゴール裏で顔見知りになった、親子さんが、僕を、(いつもよりだいぶん混雑していたので、おそらくはやっとのことで) 見つけてくださった。

― これ、沼津のお土産です、と差し出されたのが、〈静岡おでん〉と、

なめらかチョコクッキー(山雅とのコラボ)。

(一時、富士市に住んでいた僕には、静岡おでんには麗しい思いがあるのです)

この親子さんとは、

こちらから一方的にお願いして、小学生のお子さんに、よくゲーフラを掲げていただくのだけれど、

― なんとまぁ、身に余る光栄です、とありがたくいただく。

互いに名も知らぬ、けれど、こんな交歓ができるとは、アルウィンのくれた賜物でありましょう……。

― で、富山はどうします?、と伺うと、

悩んでいる(思案中)、とのことでありました。

では。

追伸、パソコン不調により、ブログ投稿が中断しますが、お赦しを。
復旧しだい、また。

修正力(☜強み)が光ったゲーム (2024.12.1PO準決勝レビュウ❶)

1 – 1 のドロー。

年間順位が上位のため、我が山雅が、決勝進出を決める!!

ゲーム開始早々の、10分。

右タッチライン沿いを割られて、そこからクロスに合わせられ失点。

福島の十八番、左サイド#10森の、突貫による画に描いたごとくの得点でした。

相手の布陣を、(自分らの)右に寄せておいてから、空いた左サイドをへボールをまわし、ドリブルで突破する。

……これが、今季、福島の定番であり、伝家の宝刀なんだ、

と感心させられる攻撃に、幾度か曝された前半でありました。

(さて、ゲーム診断は、ゴール裏同志チノ氏からのいただきが多いのですが)

ここには、福島の作戦が効いていて、

……センターバックが、自陣の深いところでボールをまわすことで、山雅の前線に喰いつかせ、その後方にスペースを創り出しておいて、攻撃起点となる中盤にボールを渡すと、

そこから気の効いたボールが、縦パスなどで最前線へ配球される、というのがそれ。

さらには。

時折、ロングフィードを混ぜては、山雅の最終ラインを下げにかかる。

つまりは、山雅の陣形が、タテに間延びさせられていた

おそらく、福島の指揮陣は、38節対沼津戦(山雅の)をスカウティングして立案したのだと思います。

ポイントは、失点が 早かったということ。

幸いにして、挽回するのに 80分間を使えたこと。

後半。

陣形のルーズさが、見事に修正されて、上下左右にコンパクトになった。

必要以上の追いかけまわしを止め、相手のパスコースを意識した対応へ。

こうなると、使える中盤が窮屈になるから、福島得意の縦パスが発動しにくくなり、

かつ、プレイヤー間の距離が短い山雅の寄せが速くなり、ボール奪取が効果的となった。

で、セットプレイ(CK)からの、ゴール!!

山雅の、現状持てるところの強みを出し切った、理想的なゲームが、そこに在った、というのが萬年評価。

しかも、ボール保持を山雅が獲り続けていた(おそらく)わけだから、

福島のほうは、自分流でない、カウンターサッカーに追い込まれる。

このゲームを読んだ修正力は、リーグ後半になって高まったもので、

指揮陣とチーム各個の意思共有が深まったゆえでしょう。

前半は、福島#10が目立ち、後半は、山雅の#10が、その存在感と輝きを取り戻したとも言えた。

萬年式には、ゲームMIPは、村越 凱光

スペース奪取と、前進サッカーを象徴する出来の良さ。
つまり、中村 仁郎投入が必要なかったくらいに。

(もちろん、中村のカットインが、疲れの見えた福島ディフェンス陣を振り回すさまを観てみたかった、のはあります)

よりしたたかなチームであれば、

さらに2点目を積むことで、

3得点しないとならないところに相手を追い詰めてゲームを決めるんでしょうが、それは、まぁ、求め過ぎ。

では。