1 – 1 のドロー。
年間順位が上位のため、我が山雅が、決勝進出を決める!!
ゲーム開始早々の、10分。
右タッチライン沿いを割られて、そこからクロスに合わせられ失点。
福島の十八番、左サイド#10森の、突貫による画に描いたごとくの得点でした。
相手の布陣を、(自分らの)右に寄せておいてから、空いた左サイドをへボールをまわし、ドリブルで突破する。
……これが、今季、福島の定番であり、伝家の宝刀なんだ、
と感心させられる攻撃に、幾度か曝された前半でありました。
(さて、ゲーム診断は、ゴール裏同志チノ氏からのいただきが多いのですが)
ここには、福島の作戦が効いていて、
……センターバックが、自陣の深いところでボールをまわすことで、山雅の前線に喰いつかせ、その後方にスペースを創り出しておいて、攻撃起点となる中盤にボールを渡すと、
そこから気の効いたボールが、縦パスなどで最前線へ配球される、というのがそれ。
さらには。
時折、ロングフィードを混ぜては、山雅の最終ラインを下げにかかる。
つまりは、山雅の陣形が、タテに間延びさせられていた。
おそらく、福島の指揮陣は、38節対沼津戦(山雅の)をスカウティングして立案したのだと思います。
ポイントは、失点が 早かったということ。
幸いにして、挽回するのに 80分間を使えたこと。
後半。
陣形のルーズさが、見事に修正されて、上下左右にコンパクトになった。
必要以上の追いかけまわしを止め、相手のパスコースを意識した対応へ。
こうなると、使える中盤が窮屈になるから、福島得意の縦パスが発動しにくくなり、
かつ、プレイヤー間の距離が短い山雅の寄せが速くなり、ボール奪取が効果的となった。
で、セットプレイ(CK)からの、ゴール!!
山雅の、現状持てるところの強みを出し切った、理想的なゲームが、そこに在った、というのが萬年評価。
しかも、ボール保持を山雅が獲り続けていた(おそらく)わけだから、
福島のほうは、自分流でない、カウンターサッカーに追い込まれる。
このゲームを読んだ修正力は、リーグ後半になって高まったもので、
指揮陣とチーム各個の意思共有が深まったゆえでしょう。
前半は、福島#10が目立ち、後半は、山雅の#10が、その存在感と輝きを取り戻したとも言えた。
萬年式には、ゲームMIPは、村越 凱光。
スペース奪取と、前進サッカーを象徴する出来の良さ。
つまり、中村 仁郎投入が必要なかったくらいに。
(もちろん、中村のカットインが、疲れの見えた福島ディフェンス陣を振り回すさまを観てみたかった、のはあります)
よりしたたかなチームであれば、
さらに2点目を積むことで、
3得点しないとならないところに相手を追い詰めてゲームを決めるんでしょうが、それは、まぁ、求め過ぎ。
では。