悪くない敗戦 (対アビスパ ルヴァン杯2回戦レビュウ❶)

(延長件込みで) 1 – 1 のドロー。(これが公式として残る)

PK戦となって、2 – 4 で、ルヴァン杯は敗退。

(思うに、ゴールキーパーの大内、すこし足を痛めていて、右へしか飛べなかった感じがあった、錯覚だといいんだが)

地力の差があるから、ボール保持が、相手に 60%くらいいって、

コーナーキックが 10本、シュートは 20数本を浴びる、というスタッツ。

……だから、結局、山雅のほうが、カウンター攻撃狙い、にまわる、といった図式。

後半は、5 – 3 – 2にして、守備を厚くしたりで。

福岡は、強みのセットプレイからのヘディングでゴールだったし、

まぁ、だいたいが予想した通りの展開にはなりました。

この戦い方が、リーグ戦で活きるのかどうか?、は少々疑問、ではあるけれど、

けっこう、惜しい攻撃は観られたし、

チームに、戦い方としても緊張感はみなぎっていて、

南ゴール裏、最後は、チャント〈人にやさしく〉(気持ちはひとつ……)でチームを鼓舞できたから、

悪くはない敗戦であった、としておきます。

(3,000人の観衆となれば、スタジアムに不協和音はおきない)

(相手どうこうよりも) 自分たちのサッカーを、もっと精緻にして追求する、そういうテーマが再認識できたことが、いちばんの収穫かな。

讃岐戦は、さっそく明後日、住田の怪我がたいしたことでないことを祈ります。

では。

勝てば,嬉しいに違いない (ルヴァン杯2回戦)

ゲーム日程を眺めて、さて、参戦の段取りをしていたら、

なんと、明日17日の対アビスパ戦から、我が山雅は、

アルウィンにおいて 4戦連続で戦うことに気がついた。

樹ばかりをみて、森をていない迂闊、とは、このこと。

それを、家人に告げたら、案の定、

―今頃になって……、と冷たくあしらわれてしまった。

で、敢えて、ここで、

〈戦える〉としないところに、ホームの雰囲気と、チームとのなんだかしっくりこない間柄に関する、僕の診立てがあるわけ。

周囲から聞こえる叱咤激励は、チームがやろうとしているサッカーとは、かなり乖離が甚だしい。

今は他のプレイヤの上がりを待つ為にペースダウン(遅行)したい、すべきなところに、走れっ、走れっ、の連呼が湧き起こる。

走らないと、怒ってばかり、ボールを後方に渡しただけで、野次が飛ぶ。

ファン&サポーターの心情にあっては、どこに由来するのか?、幻想の山雅サッカーが、根強いらしい。 

まぁ、観るほうは、4度続けてホームに足を運べるんで、まことに助かるんですが、

果たして、真の〈One Sou1〉が、醸し出されることを願うのみ。

さて。

明日ナイトゲームで対戦する、アビスパ福岡。

福岡空港からひとっ跳びだから、案外、遠征の疲れもなくご来松であろうし、

それなりのターンオーヴァーはあるはずだから、その剛直なサッカーは、ブレもなく清新、と思います。

2部リーグ(2020季)当時から、長谷部監督のサッカーは、

堅守で質実、ボール保持、パステクニックなどには、こだわらなかった。

それが、4年間のトップリーグ暮しで、ますます磨きがかかった、と診ていて、

中途半端にボールを握ろうとすれば、猛然奪取の憂き目に遭うのは、おそらく必定。

インテンシティ(強度)には、よほど劣ることを前提にして、けれど、逃げずに立ち向かうってもんでしょう。

とにかくは、山雅、今のサッカーをやり遂げようとすれば、

せいぜいつまらんボールロストをせず、極力、縦に速くやるだね。

あとは、トップリーグと違って、案外ボール持てるじゃん、とアビスパが勘違いしてくれると、そこに、かえってスキができるかも?、と淡い期待。

もしも、失点するとしたら、ズバリと面白くもないシーンとなることが予想されますが、

勝てれば、きっと、嬉しいだろうから、僕は、アルウィンへ向かいます。

では。

心より感謝します (社長交代にあたり)

去る11日、㈱松本山雅の役員人事の内定 (正式の就退任は、定時株主総会とその後の臨時取締役会で) が、発表された。

内容は……、

神田 文之氏が、代表取締役社長を降り(役員としては留任)、あらたに、

小澤 修一氏が、代表権を持つ社長に昇任する。

㈱松本山雅を立ち上げた、第一世代の方々が退任し、社外取締役(非常勤)が 3名新任する。

神田氏については、5期10年、経営トップとしてご尽力くださったことに心より御礼申し上げます。

クラブ急成長(参戦リーグ上昇など)の体制づくりと、そのひずみの解消、さらには、直近では新型インフルエンザによる収益落ち込み等々、

この10年間、暢気に眠れない日々が続いたことだろうし、氏を支えるために、ご家族は多く犠牲を払われたことと拝察します。

引き続き、役員としてのご尽力をよろしく。

小澤氏については、喫茶山雅を立ち上げたリーダーにして立役者、と思ってきたが、

その経営戦略、営業的手腕を、今度は、運営会社全体と、その周辺に及ぼしてもらいたいと望みます。

All Things Must Pass  ☞ 不変なものなど何一つない、のが不変原則。

今回の経営(指導)体制の変更は、さまざまの変化に対応して未来を切り開くことを狙ったもの、と思いますが、こうなったら、変化の先頭に立つくらいに、果敢に攻めてもらいたい。

たとえば、運営会社をスリム化して、より機敏な組織にするとか。

江戸幕府は、首都の機能を、わずか200人(旗本と御家人ら)程度の組織でまわしていたらしい。

これにはカラクリがあって、

その行政機能を、町人層へ、警察(岡っ引き)、消防(火消し組)、自治(長屋における大家店子制、し尿処理システム)によって、最大限に外注化したので可能だった。

いまや、(売上高はべつにして) 大きいことは、決して、組織の成長と生き残りを約束しないのだから、

これだけ良質なファン&サポーターの、参画と自助意識を分けてもらえば、
きっといろいろなアイデアはあります。

アルウィンで行列の最後尾の看板を、観客自身が持つ流儀、あれですよ、あれ。

街にこれだけ溶け込んでしまうと、

市民、ファン&サポーター各個が、それぞれ共通幻想としての〈松本山雅〉を自分の中に持っている。

ところが、㈱松本山雅までが、自分の所有物と勘違いしている向きもあって、内部事情に通じているフリをして、または、噂を鵜呑みにしては、要らんチャチャを入れる。

しかも、そこには、フィールドマネジメントと企業経営の区別も出来ていない無知があるもんだから、手に負えない。

こういうのは、結局、ただ勝ち馬に乗りたい(勝つ山雅だけを楽しみたい)欲求に過ぎないので、まぁ、ほっとくに限ります。

好不調、参戦リーグによって、その価値が増減するような(その人にとっての)〈松本山雅〉ならば、一緒に歩めないでしょうに。

価値観の相違から、残念ながら、㈱松本山雅を去る御方もあるだろう。

けれど、チーム山雅で現役生活の最後を過したプレイヤーに対しては、手厚く報いる(引退セレモニイ等)、

そして、クラブOBを組織内外で大切にする、戦力化する。

これが、今後も、伝統であり続けますように。

では。

あれもこれもじゃ,荷が重い?(2024.4.13奈良戦レビュウ)

― 意地をみせたね!!

ゲーム終了 10分もしたら、(仕事中の) 家人から電話が入る。

― あぁ、そうね、と答えはしたけれど、

やってる内容は、敗戦の前節、前々節よりかは劣っていたので、スッキリしない僕ではある。

が、ひとり夕食にいただいた家人お手製の、

牛すじ入りタケノコ煮、これが絶品過ぎたことに免じ、

アウェイの地で、

0 – 2 から、2 – 2へ持ち込んで勝ち点1は、悪い仕事でもないし、と決め込んでしまった。

〈よくなかったこと〉
❶過剰反応でしょう。
金沢戦の敗戦。
あれは、カウンターとセットプレイ特化(の擬態?)に徹した金沢に、してやられた事故みたいなもの、と僕は考えるが、

あれ、プロとして、そんなに効いていたのか? (サバサバやり過ごせない?)

安藤 翼のワントップは、感心しない。
(無人のゴールに押し込めなかったのは、ご愛嬌としても)

安藤はサイドで馬渡と絡んだり、上下動の縦の動きでボランチエリアもカヴァーする機動力が魅力。(金沢戦などで証明されている)

むしろ、山口か、佐相をワントップに起用するか、
あるいは、左からスリートップ(滝、山口、安藤)で、菊井がその後方、ですよ。

やはり、滝が投入されてから、前線が活性化されたでしょう?

橋内の先発も、あまり効いていなかったように思う。
右野々村、左橋内だと、どうしても窮屈で、これを90分間は、チトきつい。

首脳陣が、動き過ぎた感があります。

❷俊敏に欠けた。
どっちが中2日のチームなのか?、といったアジリティの無さ。
走る、速く動くとかいう、単に、身体的なことではなく、

〈頭〉の回転における機敏さが不足。

たとえば。

アテにしているところにボールが入らない。

逆に、意表を衝いて自分にボールが来るので、準備がないからトラップがぎこちなくて、瞬間をロスするとか、そんなのが目についた。

日頃、寒冷でやってるチームが、25℃の暑さでやると、集中が落ちるのか、ま、言い訳にはならないが。

前後半開始早々の猛然ダッシュは、本来うちがやるべき命綱であって、円陣でなに話してんだ?

2失点は、奈良のスカウティングがハマったもので、

結局は、山雅のサイドプレイヤーが高く位置取りするから、

縦に速く、特に、カウンターを喰らうと、戻り切れなくなって、ケアすべき相手プレイヤーを、フリーな状態に置いてしまう。

陣形全般を高くあげること、と同時に、縦に素早い相手の侵攻に対処すること、これ、ここまで改善の兆しがないのなら、トレードオフの原則と見極めて、

後者を棄ててしまうのも、手ではないか。

悪く言うと、失点しても、それ以上にゴールを獲って勝つ、と覚悟する。

いにしえ想ふファン&サポーターの期待値が過剰なところへ持って来て、

さらに、チーム自身で多くを背負ってどうするの?

〈良いところもあって〉
ペナルティーエリア直近の狭いスペースへ、縦にパスを入れる。
これ自体は悪手ではないが、どこかでワンタッチのプレイを挿さないと、相手を置き去りにできない。
(サイドの切り崩しも、同じこと)
今季の福島は、これを巧くやってるが、あのレベルにしたいよね。

ただ、2得点は、そこまでチョコマカとやらず、シュートコースが空いたら打ってしまう、セットプレイで一番の高み(長身)を狙う、といった割り切りで決めることができたのだから、

相手守備を崩すことばかりに注力しなくたって、

ボクシングに譬えると、ガードしたグラブの上から強引に打ち続けるのも手ですよ。

……、以上、面白くない部分もあり、最後まで我慢して打ち続けた良さもあり。

僕からすると、センターバック、あるいはボランチから、大胆な意表を衝くサイドチェンジ(=ビッグスイッチ)が、最近、鳴りを潜めているのが不満。

片方のサイドへ寄せてチマチマ見せておいて、ドンッ、そういうのを望みます。

ゲーム残り時間が減ずるにつれて、より高い位置でプレイする山本 康裕を高く評価する僕ですが、やはりゲームでその姿勢が活きたので、

MIPは、やはり、山本、ということで決まり。

では。

とにかく押し込め,休まずに(奈良クラブ戦プレビュウ)

まづは、間違ってはいけません。

このゲームは、我らにとっては、第10節。

第9節は、今月20日のホーム讃岐戦ですから、節の順序が、今週は逆転してる。

松本など4チームをのぞく3部リーグのチームは、去る10日に、それぞれ第9節を戦っているのです。
(この記事を書いているのは、実は、そのゲームの前)

つまり、こっちは入念に準備したうえで、アウェイ(盛岡)戦後、実質中1日の相手とやれるわけ。

……と、アウェイ2連戦を、すこしでもポジティブな気持ちになって乗り切りたい。

奈良クラブ。

4 – 1 – 2 – 3システム採用は、攻撃的にやりたい意思だと思います。

中盤の逆さトライアングルのところでもって、ボールを握り捌いては、攻撃を仕掛けたいのでしょう。
守備面は、失点がここまで 12 。(リーグでも最下位レベル)

もっと得点したいが、守備にも悩みあり、そんな現状でしょうか。

得点の源は、なんといってもサイド。

特に、深い位置から持ち出してゴールまで迫れる、下川 陽太(サイドバック)と岡田 優希(スリートップ)の配される左サイド。

これに対し、右サイドは、高い位置でボールを受けてクロスまで持ち込む。

山雅は、したがって、左右サイドプレイヤ(樋口、馬渡ら) が、けっこう忙しい仕事に追われることを、まづは覚悟する。
で、いつも、相手の先手先手で。

ポイント❶は、クロスの投入(回数)でしょう。

岐阜戦32本、金沢戦23本と打ってきて、

8ゲームをこなし、いつのまにやら、ゲーム平均20本超。
この数字は、リーグトップなんです。

前節の山口による先制点は、安藤 翼が右から入れたクロスが起点となって、こぼれ球を押し込んだもの。

〈こぼれ球〉は、いまや、勝利へのキーワード。

つまり、クロスにドンピシャ合わせたゴールでなくとも、とにかくゴール前で、相手守備の乱調を生みだせる。

この時に、3列目のボランチまでが、一気に飛び込むことが求められる。

ポイント❷ セットプレイにも同様なことが言えて。

一旦、相手の動き(とゲーム)を止めておいて、こっちから仕掛けられる。
コーナーキックなどは特に、ペナルティーエリア内に混沌、混乱が生じやすい。

そして、クロス、セットプレイ獲得の要件はともに、

相手陣地の深い位置にまで、ボール保持、あるいはボール奪取のいづれかで、圧力をかけ続けることで、こっちの陣形を押し上げていること。

こうすれば、相手は、苦し紛れ、あるいは局面打開のため、こっちの最終ラインの裏狙いに走るだろう。

けれど、それにおじけて守備ラインを下げることなく、相手からのロングなボールが正確、精妙、グッドタイミングを欠くぐらいまで、押し込みましょう。

ゲーム進行の綾もあるが、

この前のツエ―ゲンのごとく、カウンター攻撃に特化の姿勢を察知したら、こっちも、適時長いボール、高いボール(ジョップがいる!)をかますなどして、ボールの出どころ、タイミングを狂わそう。

ポイント❸最終ラインにアジリティ(俊敏性)を。

今節の奈良に限らず、対戦相手ならば、前節の、山雅大敗に勝機を見いだそうとするだろう。

つまり、山雅の守備は、1対1で背走させられるとかなり脆弱、とインプットされたのではないか。

これに対しては、

必ずしもアジリティ溢れていない常田に疲れが見えたら、逡巡なく、俊足の橋内にスイッチする、といったようなカードが用意される?

では。