修正力(☜強み)が光ったゲーム (2024.12.1PO準決勝レビュウ❶)

1 – 1 のドロー。

年間順位が上位のため、我が山雅が、決勝進出を決める!!

ゲーム開始早々の、10分。

右タッチライン沿いを割られて、そこからクロスに合わせられ失点。

福島の十八番、左サイド#10森の、突貫による画に描いたごとくの得点でした。

相手の布陣を、(自分らの)右に寄せておいてから、空いた左サイドをへボールをまわし、ドリブルで突破する。

……これが、今季、福島の定番であり、伝家の宝刀なんだ、

と感心させられる攻撃に、幾度か曝された前半でありました。

(さて、ゲーム診断は、ゴール裏同志チノ氏からのいただきが多いのですが)

ここには、福島の作戦が効いていて、

……センターバックが、自陣の深いところでボールをまわすことで、山雅の前線に喰いつかせ、その後方にスペースを創り出しておいて、攻撃起点となる中盤にボールを渡すと、

そこから気の効いたボールが、縦パスなどで最前線へ配球される、というのがそれ。

さらには。

時折、ロングフィードを混ぜては、山雅の最終ラインを下げにかかる。

つまりは、山雅の陣形が、タテに間延びさせられていた

おそらく、福島の指揮陣は、38節対沼津戦(山雅の)をスカウティングして立案したのだと思います。

ポイントは、失点が 早かったということ。

幸いにして、挽回するのに 80分間を使えたこと。

後半。

陣形のルーズさが、見事に修正されて、上下左右にコンパクトになった。

必要以上の追いかけまわしを止め、相手のパスコースを意識した対応へ。

こうなると、使える中盤が窮屈になるから、福島得意の縦パスが発動しにくくなり、

かつ、プレイヤー間の距離が短い山雅の寄せが速くなり、ボール奪取が効果的となった。

で、セットプレイ(CK)からの、ゴール!!

山雅の、現状持てるところの強みを出し切った、理想的なゲームが、そこに在った、というのが萬年評価。

しかも、ボール保持を山雅が獲り続けていた(おそらく)わけだから、

福島のほうは、自分流でない、カウンターサッカーに追い込まれる。

このゲームを読んだ修正力は、リーグ後半になって高まったもので、

指揮陣とチーム各個の意思共有が深まったゆえでしょう。

前半は、福島#10が目立ち、後半は、山雅の#10が、その存在感と輝きを取り戻したとも言えた。

萬年式には、ゲームMIPは、村越 凱光

スペース奪取と、前進サッカーを象徴する出来の良さ。
つまり、中村 仁郎投入が必要なかったくらいに。

(もちろん、中村のカットインが、疲れの見えた福島ディフェンス陣を振り回すさまを観てみたかった、のはあります)

よりしたたかなチームであれば、

さらに2点目を積むことで、

3得点しないとならないところに相手を追い詰めてゲームを決めるんでしょうが、それは、まぁ、求め過ぎ。

では。

〈強み〉が、勝負のキーワード (PO福島戦プレビュウ❷)


☞今日は、宮部のゴール狙いに注目!!

山雅と福島は、けっこう近似な者同士、なんである。

数字上の戦いぶりにおいて。

いちばんは、攻撃的であること

と、同時に、相手の攻撃にけっこう曝されるサッカー、であること。

山雅の得点と失点は、61 と 45、したがって、得失点差が 16。

福島の得点と失点は、64 と 49、得失点差は 15。

ゴールも多いが、失点もそこそこしている。得失点差は、大量得点したゲームで稼いだもの。

また、クリーンシート(失点0)のゲームは、山雅 11、福島 10。

シュートをたくさん放ち(リーグで ツートップ)、ファールは少ない(福島トップ、山雅が 3位)。

……これだけみると、まるで双子のようではないか。

ただし、大きな違いは、引き分けの数

山雅 12、に対して、福島 5 (リーグ最少)。

つまり、ドローが少なくて、勝つか負けるかのサッカーをやっている福島のほうが、

より攻撃的に特化したサッカー、と言ってよい。

❷そして、このゲーム、いちばんの注目は、

福島が、

先週の沼津のように、山雅の陣形を縦にルーズにするような手法をどれだけ織り交ぜてくるだろうか?、という点。

山雅の中盤の守功力を消しにかかる、つまりは、相手の強みを減ずる作戦です。

万が一。

相手がそう出てきても、フラストレーションをためず、

たとえ、ディフェンスラインの後方に膨大なスペースができ、

そこを使って、両サイドや、中央突破で侵されるリスクが生じようとも、

❸我慢して、リジットで、コンパクトな陣形を保ち、ボールを持ちたい相手を、連動して前線から追いかけまわす、これでいきましょう。

所詮、強みでしか勝負できないわけで、

山雅の強みは、繰り返し圧をかけては、長短のボールを駆使して、前へ前へと波状的に進むこと。

あとは、セットプレイをいかに巧妙に、工夫するか

ここまで来たら、取ってつけたことなど身に着かずの事情は、福島も一緒。

チーム福島は、〈守功一体型〉山雅が組みやすい相手なのが儲けもの、と考えて、

最初から飛ばしましょう。

アルウィンへは、勤務を終えて、ゲーム開始直前に乗り込みます。

では。

アドヴァンテージなど,ありはしない (PO福島戦プレビュウ❶)

リーグ戦で4位だったから。

つまり、福島(5位)に対して上位なので、我が方は、アドヴァンテージを持ってゲームができる。

…… なんて本気に思っているのなら、かなりオメデタイ。

せいぜい、アドヴァンテージは、POのホーム開催くらい……、

❶ゲーム開催の権利によって、山雅の、クラブ収益(入場料収入)にかなり好影響。
これでもかと、新グッズを展開する強欲な姿勢こそ、高く評価されていい。

❷遠方遠征がないから、チームへの心身と経済負担が軽い。……そんなところ。

❸僕らにすれば、

南ゴール裏の顔なじみと、師走になってもお会いできる、というのがボーナスみたいなもので。

アルウィンの熱い声援?

いや、違うな。

観る方の高揚感は高まるが、あれは、アドヴァンテージにはならない。

(データからしたって、ホーム勝率がアウェイに比べて優っていはいない)

むしろ。

(勝ちを獲れない)憂さ晴らし、とゲーム内容をよく診ないBOO。

取るに足らぬミステイクへの慨嘆。

……そんなものでチームの足を引っ張ている限りは。

特に。

チームが苦しい時、チームと不協和であったのに、

このところの連勝で、手のひらがえしに称揚し出した南ゴール裏に信が置けない以上、

アルウィンに参集するファン&サポーターのひとりとして、ホームアドヴァンテージなど語れない。

さらに。

アルウィン全体でいうと、相手の妙技や、きわどいシュート時の感嘆の声とか。

純真で素直、といえば聞こえはいいが、

相手の惜しいシーンには、ひたすら冷淡と無感心で報いてこその、ホームでありましょう。

このリーグにおいては、

山雅は決して、ホームジャックは出来得ない相談。

だから、

あたかも、アウェイにこれだけ大勢乗り込んだくらいの雰囲気をかもして観戦するのがよろしいのでは?

そのほうが、プレイヤーもきっと、のびのびとやれますよ。

で、ゲームそのもののポイントは、プレビュウ❷で。

では。

リーグ至上主義だと,眼が曇る。

競技である以上、

選手は、トップに近いステージでプレイしたいだろう。

山雅の戦士たちには、より上位のリーグで躍動してもらいたいと願う。

クラブにとっても、上位にいれば財政も潤う(だろう)、

また、なにかと露出度が上るから、そこを目指すに越したことはない。

ただし。

なにがなんでもリーグですべてが決まる、という〈リーグ至上主義〉に凝固するのは哀しいことだ。

サッカーの楽しさを味わえずに過ごすハメになるのでは?

数日前。

普段ならば観ない時間帯(朝7:00台)の、N〇Kニュースで、

プレミアリーグを、短く採りあげていた。

で、漫然と観るハメに……。

今節の、注目ゲームのピックアップがあって(三笘のゴールだったかな?)、

つづいて、とにかく世界最高峰と言いたいのか、プレミアムリーグでは、

これぐらい卓越したプレイがあるからご紹介、という感じのシーン。

でも。

観ていると、あれくらいの技量は、Jリーグでもけっこうお目にかかれるし、

我らの大内 一生だってやってるよ、なんですよね。

世界最高峰に間違いはない。

ぶっちぎりの放映権料収入、複数のビッグクラブ(お金)、どえらい選手年俸等々。

チャンピョンズリーグや、トヨタカップ(現在のクラブワールド杯)の成績も上々。

でもさぁ。

20チームがすべて上質でもなく、贔屓のチームでもなければ、興味を欠くゲームだってざら。

ビッグクラブのひとつ、マンチェスターシティは、最近戦績が湿りがちらしく、現在2位。

そこが、欧州チャンピョンズリーグで、フェイエノールト(蘭1部)と、ホームでやったゲーム。

結果は、0 – 3 のリードを守れずに、3 – 3 のドロー。

論調の多くは、追いついたフェイエノールトを称賛する格好か。

なぜならば。

シティーが断然格上(リーグ至上主義観点)であって、そこと引分けるなんざぁ、大したもんだ、という前提心理があるから。

でも、約3分間のハイライト動画後半の、フェイエノールトの逆襲の畳みかかけは見事とはいえ、

マンCの守備は、かなり自慢できないような出来ではありませんかねぇ。
処理のむづかしいボールの扱いだった、としても。(追加)

もちろん。

世界最高峰の守備の不出来をもって、

山雅の守備の出来映えを免ぜよ、という心算はさらさらありません。

ただ。

サッカーのお楽しみは、リーグでは決まらないと言いたいだけ。

では。

リーグ戦とプレイオフの狭間で。

嬉しからずや 白鳥は  空の青海のあをにも 染まず戦う

……盗作を恥じて、度都々逸調にして味わふ、そんな至福も余韻と過ぎて……。

JFL(日本サッカー協会)の、プロサッカー選手の契約等々に関する規則。

その中の、プロ契約制度、1 – 8 契約更新の項、②の (1)には……、

1月1日から1月31日の間に契約期間が満了する契約を締結している場合、

リーグ戦が終了した日の翌日から5日後までに

クラブは、その所属選手に対し、新たな意思及びその契約条件を、文書によって通知しなければならない (文書の写しは、所属リーグに提出すべきことも)……。

つまり、昨日25日から、30日までの間に、

山雅の全プレイヤーには、来季契約の有無が、クラブから文書で通知される。

(期限を決めた規則なので、これより前に通知していることもあり得るだろう)

公式ページのスケジュール、昨日は非公開練習だったから、おそらくは、

そこで、来季契約に関する、なんらかのチーム内共有が図られたのではないか、と穿ちたくなる。

家人から聞いた、沼津戦会場にパウロが居た件、おそらくはブラジル籍プレイヤー契約についての報告のための来日。

いづれにしたって、個々のプレイヤーは、さまざまの思いを背負って、

プレイオフ対福島戦に臨むことになろう。

ゲームにとって、それが別段、どうこうでもないが、

そんな事情もアタマの片隅に置いて、アルウィンに居たい。

この時季、街に球団が在ることの、ひとつの感慨です……。

では。