廃れてもらいたいもの,ふたつ。

ずっと昔から。

アパートを借りる時の〈礼金〉などは、

もはや、

大家が、店子(入居人)の世話をみてくれる(みるべき)江戸時代でもあるまいし、無意味な、悪しき慣習だろう、と思ってきた。

最近の、賃貸物件の過剰を反映してだろうか、その名を目にしなくなった。

同じように。

サッカー観戦にあって、もうやめようよ、と強く言いたいならわしが、ふたつあって、

ひとつ。

レフェリーが、ファールを犯したプレイヤーに対し、

ファールを受けたプレイヤーのところへいって、詫びを入れさせる、あれ。

どういう基準で、それが奨励されているのか知らないが、

もしも、遺恨を残させないという趣旨?、はわからなくもないけれど、

それを義務化するのは、互いに削りあっている闘争に水を差すようなもんで、しかも、時間のムダ。

ふたつ。

失点した時、ディフェンダーが、無念さを表すためなのか、ゴール前で寝転がっちゃう、あれ。

これこそ、時間のムダであって、

一刻でも早く挽回するために、

サバサバと、チーム内の意思統一だったり、リスタートに向かうべきだろう。

その表裏として、

サッカーの、なかなか点が入らない競技という性格上、

ゴールゲット時のセレブレーションに浸りたい気持ちもわかるけれど、

あれも、程度が過ぎると食傷だ。

最近のことはわからないが、

メジャーリーグでは、

ホールラン時などの、あまりに露骨なガッツポーズは、相手(投手)への侮蔑、挑発行為とみなされて、

次のバッターボックスでは、死球をお見舞いされる、という。

それが、たとえ報復であっても、僕には、そういうならわしさえ好ましく思える。

とにかく。

うれしさのあまりであれ、リスペクトを欠く言動は、ダンディズムに反します。

僕の場合、これは、自分自身への戒めなので。

では。

〈活きの良さ!!〉で克て (栃木SC戦プレビュウ)

2部からの降格チームとの対戦、いよいよ第2弾
(第1弾は、及第点でした)

さて。

最後に、栃木SCとやったのは、

2021季(山雅2部在籍最後の年)で、そのシーズンは 2連敗。

……それから、歌の文句じゃぁないけれど、思えば、遠くに来たもんだ。

それは、おそらくは、栃木SCにとっても、同様ではなかろうか。

Jクラブにとって、4年の歳月は、チームをまったく別物にしてしまう。

特に、栃木は、

降格を機に、今季 18人があらたに加入したが、

うち6名が大卒ルーキー、残る 12人のうち、10人を〈期限付き〉、つまり、レンタルで迎えて、チームを編成しているのが面白い。

ここらは、小林監督の手腕に任せた、ということでしょう。

ならば、両者の〈今〉はどうなのか?

僕は、山雅と栃木は、案外、似た者同士なサッカーをやっていて

守りについては、危うさもあれ、そこそこ整えているものの、

攻撃のところは、もうひとつ突破口をみつけあぐねている……そんな診方をしている。

我がチームについては、前節において、

ダイナミックにピッチを使いながら、思い切りよく前方向に、手早く攻撃を完遂する、そんな光明が見えてきているから、

この路線が、もっとあきらかになることを期待するのみ。

ゲームにあっては、今節も、セットプレイがポイントになろう。

それと。

山雅のほうからすると、ボール保持を、どれくらい相手に譲った上で闘うのか?、ということ。

おそらく、高い位置からのショートカウンターで、ゲームを握りたいだろうから、

栃木にボールを持たせたところから始めたいだろうが、

その際は、栃木の右サイド、つまりは、山雅の左サイドから侵入されることを手当てしながら、

あくまで中盤を締めて、前傾しましょうか。

今回は、初のカンセキスタジアムで。

では。

勝ちを逃した? 論。(鹿児島戦レビュウ❸おしまい)

レビュウ❶、❷のおさらいから、栃木SC戦への橋渡し。

ゲームの翌々日。

職場のスーさんから、

― 勝ち点3 を逃がしましたかね?、との問いがあったので、

― うーん?、どちらかといえば、勝ち点1 を拾った、でしょうね、とお返しした。

先制点は、山雅にとっての勝利への〈必要条件〉ではあっても、〈十分条件〉でもないし、

現状の力量差からすれば、警戒すべきセットプレイからの失点が残念だった、とは言え、劣勢の中で守り切った、というのが実情。

で、ゲームの中に、

山雅にとって、なにやら新鮮で、爽快な〈風〉を見い出すことができた。

腰が引けた印象が消えて、シンプルで、思い切りの良いプレイが連続したことに、光明を感じたファン&サポーターが多かった、に違いない。

……あとは、いただけなかった、つまりは、カイゼン点。

放ったシュートは、山雅 11本、鹿児島 17本。

山雅は、ゲーム冒頭に固め打ち、

鹿児島は、攻撃圧を強めた後半のラスト15分で、6本を増産。

けれど、けれど、両者ともに、ゴールマウス(枠内)に撃ち込めたのは、

たったの 1本づつ、とは……。

これは、リーグた最多得点の鹿児島にとっては惨状的、ともいえて、

後半の防戦を無失点でしのぎつつ、〈守り〉について学べた山雅にとっては、儲けものだった。

☞ ここから、次節の、栃木SC戦の課題がみえてくる。

今度は。

リーグ最少の得点、失点のほうは、リーグ4番目に少ないチーム。

そことやるについては、相当強固と思われる守備網を敷く相手に対し、

チャンスをかならずモノにする、それが、大命題。

栃木SC戦のタイトルは、

〈新しい風に乗って、ゴールマウスに撃ち込め〉で決まり。

では。

その人柄に惚れた。(鹿児島戦 余話)

鹿児島戦のあった、週の初めのこと。

家人は、某病院で、予定しているオペのための、検査と診察を受けていた。

僕は、運転手兼 家族としてドクターと面談するお役目で、ご同伴。

さて。

鹿児島戦の当日、スタジアムで、家人は、

(敢えてその名は秘すけれど) 過日病院でお見かけした山雅プレイヤーが、

シャトルバス協力金を募っているのに遭遇。

― 先日、同じ待合室でご一緒しましたが (プライベートゆえにお声がけはしませんでした)、怪我からの快復はいかがです?

以下、そこでのやりとりで、

某プレイヤーの、柔和で、礼節ある人柄に、ずいぶんと感動した、という。

こういう場合、

会話の内容を、根掘り葉掘り訊くと、きっと家人のご満悦に水を差しかねないのでやめたけれど、

― だってねぇ。
お身体どうかお大事になさってください、の言葉が、自然に出てくるなんてのは、素晴らしい人格でしょう!!

なるほどね。

協力金のためにと、

家人の財布の口が開いたのは、当然のなりゆきでありましたけれど、

彼の、一日も早いピッチへの復帰を、願おうではないか。

では。

スペクタクルな魅力。 (鹿児島戦レビュウ❷)

 

このドローを、

京子さん、チノ氏、家人、そして僕といった、山雅を観続けている数人が、

グッジョブ(good job)、と讃えるのだから、

そして、一昨夜の、アルウィン全体の雰囲気からも、

勝ち負けだけの、いわゆる、勝ち馬に乗りたい主義者は、実はごく一部であって、

そりゃあ、負けてもちろん嬉しくはないにせよ、

おおかたの山雅ファン&サポーターは、ゲームの見応え(= 内容)を、重要な評価のものさしにしているんだなぁ、と目からウロコの僕なんです。

ですから、僕など、

棚ぼたで勝ってしまったが、面白くもない、ふがいない勝利には、

自然に、不興のBOOが湧き起こる、そういうアルウィンを待ち望んでしまう。

要は、みごたえがあるのか、ないのか?、これです。

萬年式定義だと、

驚嘆すべき、フレッシュで、かつ、チェレンジに富むプレイが随所にあること。

鹿児島戦は、そういうゲームのひとつであったと思います。

スタッツを診る限りでは、鹿児島が、8割くらいは牛耳ったゲームだった。

結局は、サイドに張り出した2トップに、サイドバックからロングボールを入れてそこを起点とし、

中央に入って来る時は、次々とプレイヤーが相手守備の裏から顔を出し、ミゴトにボールを動かしていく。

律儀で、硬派で、定式的な 鹿児島の 4 – 4 – 2サッカーが、特に、最後の決め所がボケてしまったこともあってか、

我がチームがやっていることに比べたら、なぜか退屈、陳腐にみえてしまった。

まぁ、我が子可愛さの、多分に贔屓目、でしょうが。

山雅の魅せたところ?

たとえば。

ピッチ幅をひろく使い、センターバック、ボランチから、ビッグスイッチ(サイドチェンジ)をかまして、特に、樋口 大輝を活かした点。

サイドの狭いところでのボール移動をほぼ封印し、〈早めの〉クロスを投入して勝負した

菊井の入れたボールを樋口が折り返し、中央から想来が決めたヘディングゴールが、その好事例。

それと。

ボールをドリブルで持ち上がって、相手守備網に揺さぶりをかける、あるいは、受けるべき側がパスコースに顔を出すこと。

これらには、準備(練習)での鍛錬を感じました。

ですから。

こういうプレイを多く表現した 安永 玲央の敢闘賞は、ごく至当でありましょう。

特に後半。

惜しくも外した、といえるシュートは、断然、山雅のほうに多かったが、

それは、守勢に立たされる時間が多くなったなかでの、カウンター攻撃を活かしたものだった。

ただし。

あの時間は体力と知力が疲弊しているため、どうしても決定力が低下してしまう、

全員守備、はわかりますが、

あの場合、ツートップを形成していた菊井、想来は、

みづからが、クリアボールの標的となって、ゴールへ運ぶためにも、もっと高い位置取りをすべきではないか。

……というのが、チノ氏のご指摘。

自陣に閉じこもるのは、プレイオフ富山戦で痛い思いをしてもいるわけですから、

チームとして、せっかくのクリアボールを、相手に何難なく拾われてしまうことを根絶したいですよね。

最後に。

その名のとおり、大きく輝いた MIP(もっとも印象に残るプレイヤー)には、

樋口 大輝を、推します。

では。