アディショナルタイムにセットプレイからの得点で、1 – 0 で逃げ切る。
2年前の福岡戦のデジャヴ。(その時の福岡GKは、圍だった!)
辛勝、というのはこういう時に使うのがよろしい。
ぜいぜい引分け、そんな諦念でゲームを眺めていましたからね。
〈割り切ってはいるものの……〉
試合後の監督/選手インタビュウで明々白ですが、大方は、勝利が最大収穫、と考えているはず。
それと、チーム内結束を図ってきた様子がありあり、であることか。
つまり、戦術や、連携面ではまったく収穫に乏しいゲームでありました。
❶大事にいこう、という割にはミスが目立ち、ボール回しも平板で陳腐。
攻撃にスピード感を欠くから、パスコースが狭まってしまい、連携(アイディア)不足となって、最後は個人技で強引にフィニッシュ、が顕著過ぎる。
❷中盤での作りが物足りず
ボランチのところに余裕がなく、有機的なボールがなかなか供給されない。
ボランチの責、というよりも、受け手になろうとする側に動きが不足。
例えば、福岡の鈴木(ボランチ)には工夫があった。
みづからを最終ラインのあたりに置くことで、松本のボランチをボール奪取をしようと喰いつかせておいて、その後方に空いたスペースを巧く使っている。
最終ラインは平凡なパスに終始、意表を衝くようなパスはみられず。
連敗で硬くなってしまっていることを差っ引いたとしても、チャレンジを忘れてはいけません。
60分過ぎあたりからは、足が止まったのか止めたのか、相手が保持したボールへの寄せが希薄となってしまう。(連戦のツケ、でしょうね)
❸右サイドバックで初先発の吉田 将也。まだまだゲーム勘に難はあるけれど、思い切りのよい駆け上がりもあって、これから楽しみ。
隼磨の離脱があるので、吉田には成長とポジティブな姿勢を望む。
サイドバック、あまりにも左右ともクロスを上げ切る回数が少なすぎました。
大型ディフェンス陣への策としては、クロスこそ、だと思います。
❹前線の三人の組み合わせ。
昨夜を全否定はしないが、アウグストはやはり右サイド専任で仕事をさせたほうが迫力を増す、と思います。
特に福岡のような長躯を並べたDF陣と競る、ってのは荷が重過ぎる。
途中から入った阪野を左に貼らせたことを考えれば、布さん、昨夜はもともと競り勝つことは捨てて、セカンドボール狙いだっかも知れませんがね。
以上、勝って嬉しい花いちもんめ、と単純には喜べない愚痴でした。
ここは謙虚に、小島の活きの良いドリブルくらいしか印象に残らないアビスパに対し、あの程度のゲームであったことをしっかりと総括しておきます。
でも、アビスパのプレイヤーたち、ピッチ練習に先立って、アルウィンの四方に向かって一礼する礼儀正しさ。
すがすがしい紳士でした。
では。