ホームで勝つことの責務……。

ホームだから勝つべし、とよく耳にする。

が、そんなものは、理論、および、道義的にも在りはしない。

過去のデータからすると、Jリーグでは、わずかな例外(大宮アルディージャとか)を除き、大概、ホーム勝率はたしかにアウェイ勝率を上まわっているらしいが、

勝率上のデータが存するだけで、その要因は、どうも、推定の範囲のようだ。

素人考えだと、移動や外泊の負担が無いだけでもありがたい、それくらい?

だいたいが、勝利できる力量がチームにあれば、ホームアウェイにかかわらずに、勝ち点3 を手に入れるでありましょうし、

前にもちょっと触れたが、ある論文 (by 中京大学) によれば、

ホーム勝率と、観客数(と観客密度)には、なんの因果も認められない。

勝たなきゃあ、間近で観る地元民が嬉しくない、それだけのこと。(その心情が大切か?)

このことは、ファン&サポーターが、勝敗に対して、応援(勢力/方法いづれ)の責任を背負わなくていいことを意味する。
(責任を感じてしまう者があるのかどうかは、知らない)

同じように、クラブやチームにも、ホームで勝つことに格段の責任を感じる必要はない、と思う。

最高のファンサーヴィスは、とにかくどこでやっても勝つこと、これだけわかっていてもらえれば、それでいい。

ただ、アルウィンの皮肉、と呼ぶべき現象はあるかも知れない。

かつて鈴木 雄斗(現ジュビロ) が山雅に加入した時、

アウェイチームとしてアルウィンでやったときは、敵側の声援が嫌だったが、これからは、それを味方につけて戦える、と語った。

彼のように感じるプレイヤーもいれば、

逆に、アルウィンの熱狂によって、心身が高揚してしまうアウェイチームがあったって不思議ではない。

なんともはや。

では。

そんな魅力は 望まない (ひと月向こうの件)

観客数の、正の変動要因として、魅力あるアウェイチーム が挙げられることを、この前は書いた。

やって来るチームに、魅力、つまりは、ネームバリューがあればあるほど、観客数は増える、と。

たとえば、長野パルセイロ。

その定常的な観客数は、現況、2,500人だろうから、

昨季の対山雅戦(第9節)、 観客数 13,000人超であったことは、

山雅効果が、10,000人の増加に現われた、といっていい。

なんとも魅力あるチームなんです、山雅は。

興行的には、半ば自殺行為的な、日曜日の 19:00キックオフであっても、この数字を叩き出したのだから、

今年の土曜日ナイトゲームにおいては、営業収益をもっと求めたくなるだろう。

で、二匹目のどぜうは、より小さい手間(運営努力)をもくろみ、

アウェイゴール裏を、全席指定の、通常より1,000円アップ価格にすることによって、手に入れたいらしい。

ホーム自由席にしたって、通常の500円増し。

大っぴらに山雅色を出して応援できない山雅ファン&サポーターの行動予測をした結果の、プライスアップなんでしょうか?

もしも、アウェイ山雅が持っている魅力が、ホームクラブの収益増大だけだとしたら、

(もともとこの対戦を特別視していない僕にてみれば) あまり嬉しくもないお話。

あくまで、山雅がやってるサッカーそのもの、によってすべてのスタジアムを魅了したいものです。

では。

常に前へをくどく (北Q戦レビュウ❷)

以前、田坂氏が山雅コーチ時代(2016年)、間接的に聞いた話ですが、その指導が細やかで若手からは好評だった。

僕は、氏が、福島ユナイテッド監督時代(2017~2018年) 、山雅ではついに売り出せなかった志知 孝明をレンタルで呼んだことが、特に印象に残る。

そういった田坂さんの意向の反映なのか、今季のギラヴァンツ、大卒ルーキーが多く加入、今節、途中交代で投入された5人のうち、3人がそのルーキー達だった。

何を言いたいか。

つまり、交代カードの技量と経験値だけとってみても、山雅のほうに格段の優位があったということ。

この傾向は、これからのリーグ戦でも出現することだが、

❶大切なのは、勝ち越し直後に投入された榎本、下川、村越、喜山らが、前進する姿勢を、より一層、チームに注入し続けたこと。

これをやられた日には、相手はけっこうキツく、ギラヴァンツの攻勢は時間を追うごとに衰えた。

☞ アルウィンでは、特に、プレイの巧拙に関係なく、前後に躍動するプレイを喜び、そうでない仕事をさせないような緊張感が必要でしょう。

❷特に後半が進み、北Qの陣形が間延びするようになって、こっちのパスがとおるようになったことが、山雅を利した。(パウリ―ニョの気の効いたプレイ!!)

おそらく意識してパススピードを上げているんでしょうが、前への強いグラウンダーは、たとえ相手に引っかかっても跳ね返りでボールを再入手できるから、チャレンジ回数を上げたい。

反対に怖いのは、岡田 優希にカットされた、住田の不用意な横パス(2失点目の発端)で、やはり、つねに前方向優先でやりたいよね。

他にも、なんで?、と思わせる、雑で、緩慢なプレイもあった(1失点は常田のヘディングクリアミスが発端) から、そういうのはひとつひとつ振り返って修正してもらうとして、

岡田マジックを、最少失点にとどめたのは、幸いでした。

あれだけのタレントだったら2部以上で十二分にやれるだろう、とは思うけれど、自己完結的なプレイスタイルが、必ずしもチームを利さない、という評価なんでしょうか?

さて。

このゲーム、縁の下のMVPは、鈴木 国友
地味な仕事を丹念にこなした。

それと。

数年前、松本市内の某食堂で挨拶した高校3年の山雅ユースが、ここまで成長するとは感慨も深く、

小松 蓮には、他の若手ともども脚光が当たるようなシーズンになることを願います。

では。

1点差など 保険に過ぎない (2023.4.9北Q戦レビュウ❶)

好天の小倉、敵地ミクスタで、4 – 2 の勝利。

サラッと先制されたが、見事に逆転、さらに、同点にされるも、突き放す。

小松 蓮のハットトリックがあって、つごう6回もゴールネットが揺れれば、盛り沢山で、にぎやかなゲームとなりました。

まづは、現地参戦の山雅ファミリーの皆様に心からありがとうを申し上げます。

DAZNの画面からも我がチャントの数々が勇壮に聞こえてましたから、プレイヤーを大いに鼓舞したはず。

……ただ、どっちに転んでもおかしくないゲームであって、

実際、2 – 1 にした時でも、
― これは、3点獲らないと勝てないなぁ、と思ってましたし、

3 – 2 になってさえも、安堵感は決してなかった。

要は、一応はリード、という保険をかけておいて、あと1点を待つ心情です。

霜田山雅は、別にウノゼロ(1 – 0の勝利) を信奉してはいないだろうし、
〈堅守〉を十八番にしてもいないから、観る側も、こういうサッカーを覚悟しないといけない、というだけのことかも知れません。

総括として、いちばんの勝因は、

更に1点を獲る、という姿勢を最後まで貫いたこと、

それと、技量の優位性に慢心せずに守功に汗を流したこと、この2点。

これこそが、いまの山雅の、最大なる武器でありましょう。

では。(レビュウ❷に続く)

【緊急投稿】いま面白いサッカーを見た (2023.4.08)

2部リーグでは。

開幕以来、勝ちをゲットできない苦悩の中、ついに、監督更迭に踏み切ったエスパルス。

4/8、ホームアイスタに東京ヴェルディを迎えると、ようやく第8節にして、逆転(2 – 1)で、リーグ戦、初勝利を挙げた。

清水ファン&サポーターの心情を考えれば、ただただおめでとう、と言いたいところなんだけれど、逆転弾は、終了ギリギリの90分。

つまりは、薄氷の勝利。

一度勝ったからといって、手放しで喜べない後味は残り、かつ、

外国籍プレイヤをのぞけば、彼がいるから清水、といったこれといった個性が見いだせない清水だけれど、

リーグ戦は残り5分の4、ここからの挽回を期待します。

……と、実は、ここまでは、前置きでして。

数分のハイライト映像を観ただけですが、大きな驚嘆と、親身に近い感動をもらったのが、むしろ、敗者ヴェルディのほうのサッカーなんであります。

もともとが、ボール扱いの技量に長けたプレイヤーを多く擁するヴェルディ。

そこへ、ボール奪取および保持への執着、それと、スピードとかなりの強度とが加われば、これほど面白いサッカーになるの?、という好印象。

新監督城福 浩氏とプレイヤーらが刻み出して来たサッカーが、これか。

ボールが腰から上にはいかず、常に高スピードで、ゴールに向かって芝を這う。

阪野 豊史などは、山雅にいた時とはまったく違うプレイで魅せる。

順位をみたら、ヴェルディは今、3位(5勝1分2敗)につけているが、それも納得できた。

親身に近い感動、とまで書いたのは、そこには、山雅がいま取り組んでいるサッカーに、かなり似通う要素が在るからでありまして、

観ているほうからすると、多分に参考になる。

みづからボールを握る側に立って局面をリードすることで勝つ、そんなサッカーをやりたい場合には。

ところで、2部リーグで、いまだ勝利が無く、最下位に沈むのが、徳島ヴォルティス。

僕は、開幕前、ヴォルティスをイチオシした。

リーグ屈指にボール保持ができるサッカーを信奉し、実際、ゲーム毎に高保持率を残しているんだけれど、

日本の2部にあっては、そこに、〈かなりの強度〉が伴わないと、勝利という結果は得られないのでありましょうか?

では。