持つな、持つなら (鳥取戦プレビュウ 前編)

なによりも、先制点がどっちに入るのか?、といったゲーム様相によって、大いに左右されることではあるけれども、
山雅のサッカースタイルからすると、ガイナーレがボールを持つところから、その都度、胸合わせが始まるのが、良い。

こっちは、奪って反転、即攻撃を仕掛けたいわけですから。

前回対戦時は、カウンター攻撃が完遂できず、後半になると逆に、鳥取のカウンターに曝されることになった。

相手のシュート精度の低さに救われはしましたが、尻つぼみのゲームというのは、いただけない。

ゲーム通してのボール保持は、山雅が、55%弱だった。

この数字をみても、本来のサッカーでなかったことがわかる。(これは、敗戦のホーム八戸戦とまったく同様)

要は、中途半端には、持つな。

で、もしも、持たざるを得なくなったら、徹底してボールを握れ、ということを言いたい。

メンツとシステム。

横山 歩夢の状態(怪我と快復)が不明。
本来が、 U19の遠征を辞退しなければ、今節まで不在だったはずなんで、たとえ出場可であっても、サッカー協会への配慮から、ここは、帯同登録メンバー入りなしか?

あとは、出場停止によって、常田 克人と外山 凌を欠く。

それぞれの定位置を、他のプレイヤーで埋めて、そのまま3バックでいくのか?

あるいは、4バック(例えば、下川、野々村、大野、宮部) にして、サイドには、パウロ淳一と住田 将を配し、ツートップは、ルカオと菊井 悠介。

その場合、佐藤 和弘とパウリ―ニョのボランチセット(バックアッパーは、中山 陸と浜崎 琢磨)で。
……などと妄想は膨らむけれど、前回対戦が4バックで入って奏功していないので、なんともですな。

とにかく、鳥取は、その左サイドから中央寄りのスペースを使った侵入には強み有り、と診ます。

ゆえに、当方は、こちらの右サイドを堅めておいて、相手に焦点を絞らせないようなサイドチェンジを巧く絡ませたい。

とにかく、様子見などせず、初めからアクセル全開で行きましょう、いつものように。

好天は、とても望めないようですが(またか!!)、では、アルウィンで。

改めて福島戦と 鳥取戦をそろそろ。

前節、1 – 0 でモノにできた、福島ユナイテッド戦。

例えば、ボール保持は結局、ゲームを通して、山雅 35 :  福島 65 。

ゲーム開始15分間こそ、山雅は、ボールを40%ほど握っていたが、残り75分は、すべて30%台に終始した。

かなり攻撃的なサッカーをやってくる相手に対し、カードやファウルは多く侵したけれど、シュートはほぼ同じだけ打てて、なんとか勝利を手にできたのだから、これはこれで評価に値するのではないか?

相手にそのスタイルをやらせながらも、勝ちを拾っていく。

相手のサッカーをまったく封じ込める力量がいまだ身に着くまでに至っていない。

となれば、残り10ゲームは、どうやら、そんなしぶとさを全面に押し出しながら行く、ってのが身の丈の、ある意味、オーセンティックなやり方だと思いますね。

そりゃあ、ゴールが次々に生まれる快感は捨てがたいけれど、歩けない児に走ることを望むようなことをしても仕方がないのであって、ここまで彫り出して来た我がスタイル、戦術、起用法を迷いなく全うする、それでいい。

と言うのは、今節の対戦相手ガイナーレ鳥取は、直近5ゲームを、3勝1分1敗の好戦績で来ている。

その好調を勘定に入れれば、4~5月に6連敗を歩んだチーム、と決めつけることはできない。

つまり、それなりにチームとして方向性を見い出し得た上で、アルウィンに乗り込んでくる、と診ます。

さらにさらに、6連敗の直後の鳥取と対戦した際、我が山雅は、0 – 0 の、あまり褒められないようなゲームをしてしまったわけなんで、よっぽど気を締めてかからないと不覚を喫す、なんてことになりそう。

……、と伏線はこれくらいにしておいて、次回、プレビュウに続きます。

では。

10ゲームしか or 10ゲームも。

リーグ戦は、24節を戦ってきて、あと10節を消化する予定の今。

これを、10ゲームしかない、と考えるのか、あるいは、10ゲームも残っていると考えるのか?

我が山雅にとって、答えは、決まっている。

あと10ゲームもこの緊張が続く、ということだ。

今、現在は、必死の追走。

上位がなかなか負けない状況もあるが、乱暴に言って一般的(かつ現実的)に、勝ち点1を詰めるには、1ゲームを要す。

全て勝つという決意はいいとしても、だから、首位いわきFCに並ぶには、早くても、第28節あたりだろう、と楽観的に診るわけ。

あくまでこっちが、それなりに勝ち点を積んで、との前提ですけれどね。

ということは、現在首位から、勝ち点で12差の、5位藤枝までが、奪取奪首、あるいは2位内の可能性を持つチームということかな。(藤枝は、未消化ゲーム2 を残すゆえに)

とか、勝手の胸算用をしていたら、2部では、ベガルタがここへ来て 、なんと 5連敗。

リーグ戦7ゲームを残して、首位新潟に、勝ち点で、13 も離されてしまった。

お蔭で、監督は交代、昇格は、プレイオフ狙い一択となっている。

3部で、これから、そんな連敗が起こるのかどうかは、神のみぞ知る。

とにかく、希いが手に届く好位置でここまで来られたことを喜んで、

僕等はひたすら、辛い緊張の日々を楽しみながら送るしかありませんな、ファンC&サポーター諸氏よ。

では。

予想的中も 痛しかゆし (2022.9.10福島戦レビュウ)

ゲーム開始早々の4分、右サイドのカウンター攻撃が発動される。

ルカオからのグラウンダークロスに飛び込んだ、左サイドバック外山 凌の、左足一閃によるゴールで先制。

それが、決勝点となって、1 – 0 の勝利。

さぁ、これで、今季2度目の4連勝を達成だ。

ゆえに、DAZNによる勝利インタビュウは外山だったんですが、ゲームを勝ち切れた立役者は、ゴールキーパーのビクトルだから、彼がスポットを浴びてしかるべきゲームでした。

ここらは、ゲームが止まるセットプレイと、ゴールキーパーの出来良し悪しが勝敗を決めるかも、という萬年予想が当る。

けれど、ゴールキーパーが目立ったということは、やはり、ゲーム中に、致命的な難が在った証拠。

ゲームの入りはほぼパーフェクト、前線からの追い込みが奏功して、福島のパスサッカーを裁断することに成功しました。

ツートップと2列目が、福島センターバック3人とボランチ間のスペースを巧く埋めて窮屈にしながら、パスコースを失くしていた。

かつ、ボール奪取もねちっこくて、グッジョブ。

これだけやったもんだから、福島をして、前線へのロングボール戦法への転換へ追い込めたわけ。

ただし、相手をそうやって誘導するならば、ロングボールとワントップとの競り合いでボロを出した、大野と常田の守備はいただけません。

まぁ、これら失策のいづれも、ビクトルの好セーブで事なきを得られたわけで、今後、攻撃的なチームとやって、相手が窮地のロングボール戦法を採った場合の対処としては、緊急的な要改善事項と考えます。

時節、常田がイエロー累積で出場停止ならば、これ幸いと、新たなカードを開発するくらいの采配があっていい。

それから、あとふたつほど、苦言があります。

❶せわしない、ボールが行ったり来たりのサッカーとなるなか、
パスがずれる、あとはなんとかしてよ、といった無責任なパス出しが目立つ。

主導権をシッカリと握るためには、こっちへ時間軸を引き寄せるべく、もっと丁寧なプレイをしないと、大きな破綻が生まれます。

こういう場合は、浜崎 琢磨を活かすことで、山雅独特のペース創りを期待するんですけれどね。

❷それと関連して、前線へとボールを動かす場合、たとえば、小松 蓮にどういったミッションを負わすか、ということ。

それが、裏抜けなのか?、あるいは、ポストプレイなのか?、繋ぎの役目なのか?

これは、好調さを取り戻したルカオとの役割分担、という面で考えるべきなんでしょうけれど、とにかく、中途半端なプレイが散見された。

しかるべき場所にランニングしないとか、小松へのボールの出しと受けが合っていないとか。

横山 歩夢を欠いて、小松等FWにアピールの場を与えるとしたら、そこらへんの立ち位置を、個々もっと明確にすべきでありましょう。

残り10戦を勝ち抜くには、勝ったので全て善しとしないで、地道に課題をやり遂げないとなりません。

では。

4連勝を賭けて (福島戦プレビュウ 後編)

この一戦をモノにすれば、4連勝という局面で福島と対戦するというのは、前回(7/17)と、まったく同じ……か。

なにかの因縁を感じます。

昇格にまつわる議論は、残り10ゲームぐらいになって始めよう、と以前書いたけれど、いよいよその入り口に入ってきた、今節(第24節)。

そんな覚悟をまで利用して、自分の気を引き締めるんですが、とにかく、3位につけてここまでやって来られたことには感謝しないと。

〈得点のチャンスはかなりころがっている〉
前編で、ボール支配率について触れましたが、山雅 35~40 :  福島 65~60、を基調としてゲームは進むと思われます。

パスで繋いでゴールを仕留めるサッカー(福島)と、ボールを奪取したら、即反転のカウンター攻撃で相手を沈めるサッカー(山雅)とのぶつかり合い。

その構図を、敢えてひっくり返しもしないでしょうから、お互いに。

いままで観てきて、この3部リーグは、そこまで戦術的ではありません。

前回の記憶では、山雅がカウンターを仕掛けたものの、前線の連係が思わしくなくて、好機をつぶしていた。
これ、複数得点が生まれない要因として、いまだに引き摺っている課題であるから、ここらへんの改善はひとつの見ものでしょうか。

福島は、3バックシステムの布陣。
これは中盤より前を厚くしておいて、攻撃に力量を傾けるための手段と診ます。

ということは、相手にボールが渡った瞬間はほとんど、センターバック3人が守備に残っている光景となる。
しかも、攻めていればいるほど、けっこう高い位置に居残っている。

アルウィンでやった時も、そんなシーンが観られた。

それこそが、山雅の狙い目。

となると、ロングカウンターが効くことになるが、横山 歩夢の怪我や去就が一切不明なので推断もできないけれど、誰が前線に置かれるにせよ、より長い距離のカウンターを狙い続けることは、かなり重要。

〈野々村 鷹人はデカい〉
その身体を言っているのではなく、野々村が定着しつつある3バックに、かなりの安定感が備わってきた価値のことがまづ一番。

これによって、下川や、宮部をサイドに配置ができるようになって、攻守に厚みが増しているのは、かなり大きいと思います。

今節もそれが踏襲されれば、守備はもちろん、セットプレイ時、高さの優位性がより加わるのも、デカい。

両者の対戦では、パスとか奪取とかに目が行きがちになりますが、案外、コーナーキックを含めたセットプレイが勝敗の分かれ目になりますよ、きっと。

その意味では、ゴールキーパーの働きが注目される一戦となりそうです。

では。