楽しき妄想 その❷(フォワードの務め)

ゴールキックの距離はまた、フォワードのミッションにも変化をもたらしつつある。

まづは、ファーストディフェンスのライン設定とタイミングが、それ。
去年までの山雅には、この事項は、かなり重要だった。

または、相手陣内における、高さを活かしたボールの競り合い。

ゴールキックをルカオ、小松 蓮らの頭に照準を絞っておいて、そのセカンドへの反応を高めることで、ボールを手中にする。

こういうやり方が、今季は、どうなっていくのか?

クロスへのヘディング対処を考えると、高身長は、かなりの武器にはなる。

が、そういった戦術でやるのかも、前線プレイヤーの選択に影響しそうです。

 

― へ~、36歳なんてもう齢じゃん、と加入発表直後の家人。

自分の齢を棚にあげて、よく言うよ、という言葉を呑み込むと、

― おいおい、その戦歴を確認してご覧よ、とだけ言っておく。

渡邉 千真の真骨頂は、ペナルティエリア内外の位置取りの良さ、落ち着き払ったシュートの正確に在る、と思う。

たとえば、2017年天皇杯ラウンド16、対山雅戦で魅せた、ディフェンダーふたりの間を、グラウンダーで冷静に抜いたゴール。

ただ、彼は、唯我独尊的なセンターフォワードというより、他者との連動で活きるタイプと診る。

(国友らとの)トップの一角、あるいは、みづからが2列目に入ることで、ペナルティエリア殺到の駒になるには、

彼と意思とボールのやりとりを担うカード、それが、ぜひ必要。

その点で、菊井 悠介や、滝 裕太との絡みを期待する。

では。

楽しき妄想 その❶(ゴールキックの価値)

今回は、
ゴールキーパーが、最終ラインからの攻撃組立てに絡むこと、について。

ゴールキーパーもフィールドプレイヤーのように動くならばそれだけ、人数的に厚くなるし、相手守備にも負担がかかる、という事情は前々からあって、

チーム戦術として前面に押し出すチームはあった。

が、2019年の、ゴールキックに関するルール改正が、ゴールキックそのものを大きく変える。

ゴールキックをおこなう際、味方プレイヤーであれば、ペナルティエリア内に位置していてもよくなったのだ。

昨年のカタール大会では、その影響が如実。

(ゲーム当りに換算した) ゴールキック距離別本数は、(カッコ内は前回大会の数値) 以下のとおり。

15m未満        2.42 本  (☜0.23)

15~30m未満   1.61 本      (☜2.51)

30m以上           3.58 本      (☜5.71)

ゴールキックから直接のボールにはオフサイドがない、素早い攻撃を仕掛ける、自陣でのボールロストを避ける、などの理由から、

長い距離のゴールキックがなくなることはないだろう。

けれど、ピッチ中央あたりで競り合うようなシーンは、明らかに減る。

今季、山雅が、こういう世界的トレンドを、どの程度具現化して攻撃に生かそうとするかは、測りがたい。

ただ、ゴールキックをおこなう側、おこなわれる側の、双方の視点に立った、攻撃と守備の戦略 (技術とボール奪取) をしっかり用意する必要はあるはず。

特に、ディフェンダーは、試されそうです。

では。

さあ 楽しき妄想の始まりだ。

チーム山雅の体制が、正式に発表になった(1/7 公式ニュース)。

箝口令を敷いたのかどうか、メディアによるリークがほとんど無かった加入の様相だった。

ルーカス ヒアン、って何者?、とか。

ま、3部という注目度の低さもあるだろうが、その分、未知感が多く、ワクワクできるのは、実にありがたい。

❶首脳陣(監督、コーチ)は、すべて一新。

❷浜崎 拓磨は、いぜんディフェンダー登録なのか。

❸#10は、今季も復活せず。

この登録と陣容だと、

どうも、4 – 3 – 3、と 3 – 4 – 3 ( 3 – 4 – 2 – 1) を使い分けるんですかね。

リーグ戦進行を診て、システム採用比率が決まってくるんでしょう。

ポイントは、みっつ。

ひとつめ。
どっちのシステムを選ぶにしても、攻撃に比重を傾けたいのなら、ゴールキーパーが、最終ラインにおけるボールの動かしに絡む場面が増えそう。

ふたつめ。
前線に、どのような格好で、3枚を配するのか?

みっつめは、迫力あるサイド攻撃のために、左右の前後にどういうタレントを置くか?

 

さて、『カサブランカ』(1942年 米映画)の、ボギーのセリフをまねて、

(開幕まであと2箇月の) 美しい妄想*の始まりさ!

では。

*映画では、〈友情〉です。

これにて 打ち止め?

大相撲の行司が、口上。

結びの一番での、これにて、本日の打ち止めえ、ってやつ。

あれとおんなじで、山雅今冬のチーム編成は、昨日のリリースにて仕上げ、ということか。

ま、いずれにしても、大勢は決した。

新卒を別にして、ディフェンス(登録)の加入がひとり、とは象徴的。

そのひとり(藤谷)にしても、サイドウイングなんだから、あくまで前線、つまりは、攻撃陣を厚く、という補強ですな。

得点力増強がなによりの課題である山雅においては、こういう姿勢は断然支持すべきでありまして、

失点しないサッカーに文句はないが、点の獲れないサッカーは、お話しにもなりませんから。

……、と言いながら、3部リーグの諸チームの出入りをざっとみると、今季もどうやら、ライバル、というか鬼門は、九州あたりのチームになりそう。

では。

悲観的な覚悟で 楽観的に参戦する、

……を、2023季の僕の心得として、決めたのである。

中山 陸は甲府に帰り、安田 理大は人生の次ステージに向かい、ピーター ウタカは、4季ぶりにヴァンフォーレに戻った、今。

たったの勝ち点2で昇格を逃した指揮官と訣別してでも、新たな現場指揮官にチームを託した以上は、

昇格、といった単年度の、薄っぺらい目標に惑わされないような覚悟と我慢を持ちつつ、

いざ、ゲームとなったら、新生山雅を、ワクワクした期待感で支持、目撃したい。

そんなところです。

今季から来季、2年をかけて、1部から3部までをすべて20チーム編成とする中で、

正直な話。

3チームが、J3からJ2へと昇格できる2024シーズンを飛躍の時として、じっくり、計画的にチーム強化してもいいのではないか。

契約更新と新加入の面々のラインナップを診た限りでは、そんな狙いを感じます。

では。