正直さに驚く 今季。

山雅、ここまでの勝ちを、対戦相手で並べてみると、
秋田      2
群馬      1
北Q       2
相模原   1
東京V    1    の、計七つ。

現時点の順位、東京Vは12位、秋田 13位、群馬 16位、相模原 18位、北九州 20位。

だから、上位チームからは、まったく勝利できないで、ここまでやって来た。

まだ終わってはいないものの、強敵に〈間違って〉勝ってしまった、というゲームが皆無の、なんとも正直なシーズンだったわけだ。

望外の勝利がひとつもなくて、順当に負けるべくして負ける、或いは、どうやったって、引き分けがせいぜいだった。

北ゴール裏同士チノ氏に言わせると、上位に抜きんでたチームとは、サッカーの突き詰め方において、まったく引き離された結果が、こうして数字に残る。

まぁ、観ていて感じることは、
守備に戻る、または、攻撃に競って出て行く、前後に行ったり来たりの俊敏性、力強さ、執着性、要するに、迫力。

そういうものが、おおいに欠乏していたなぁ。

いざ攻める、となった時の手薄さ、遅さ、ノッキング。

失点ゼロの、いわゆるクリーンシートを記録できたゲームは、これも、たったの七つ。
背走して追いつけない場面ばかりを観ていたような気がする。

映画『七人の侍』(1954年)の中のセリフで、

―戦(いくさ)ほど走るものはないぞ。攻むる時も、退く時も走る。
戦に出て走れなくなった時は、死ぬ時だ。

それが、つくづくと思い出されるわい。

シーズン前にキチンと作り込めなかったツケを、最後にきて少しは払えるようになったのか、どうか?

それを確認する、今日も入れて、ラストふたつ。

今のうちに総括しながら、来季につながる見どころをば、探しましょうかね。

寒さの中でも、せめて心は……。

では。

ワノブゼムでいいよ (SC相模原戦プレビュウ)

― 太陽と死とは、じっと見つめることができない。(by ロシュフコー)

口あたりは良い言葉だが、それって本当かよ、と思いながらシャッターを切ったりしている。

9戦勝ち無しの戦績で来てしまった。
ただし、その間、ゲームスタイルをおおきく変える方向転換で対応しているわけでもないから、今節もやはり、One of them のゲームと考えて戦うのが良い。

取り組んできた内容を極める、それに集中すべき。

語気を強めて切迫感を演出することに効果がある、とはとても思えない。

願わくば、淡々、とは進めてもらいたくないが、さて、できるかどうか?

虎視眈々。

じっとスキをうかがってゴールを狙う、っていうのは、考えてみれば、強者としてのあり方なんで、今の山雅には似つかわしくもないから、
せいぜい、ゲームの流れをこちらに引き寄せる様な、発想、工夫、チーム内の意思疎通ができれば。

例えば、クリアをするならば、チョッとは考えてやってくれ、っていうことです。

セルジ―ニョ、フリーキックはもっと力を抜いて。

まぁ、それができないから、いまの成績があるわけで、過度な期待も禁物か。

ギオンスタジアム相模原は、初見参。
4週前もこの近辺に来たよなぁ、と思いながら向かいますよ。

では。

ユースの 出来栄えに感謝

トップチームによるゲーム結果のあとに、ユース年代の戦果をリリースする公式サイト、毎度のならわし。

まづは、先週。

北信越プリンスリーグ参戦2季目の、山雅U – 18 。
変則的評価(平均勝ち点比較)ではあるが、堂々の 3位を確保。

卒業していく諸君からすれば、来年もここでプレイできる環境を後輩に残してくれたわけだ。
これは大した仕事です。

ちなみに、1位は帝京長岡、2位にツエ―ゲン U – 18 。
このふたつは、トップリーグであるプレミアイーストへの参入戦に回る。

10チームで戦うこのリーグ、うち、Jクラブユースが 4つで、残り6つが強豪高校サッカー部だった今季。

で、金沢 2位、山雅 3位、富山 4位と、ユースクラブが上位に名を連ねるまでになってきた。(新潟は、8位)

こういう潮流は今後も続くのか、否か。

次に、今週。

U – 15 レディースが、北信越リーグで、アルビレックスレディースとやって、
2 – 0 で勝利している。
記憶からだと、新潟からは、初の勝ち星だと思う。
まさに日々進歩、って感じではないか。

迂闊にも日曜日、この勝利を知らずにいたため、北ゴール裏で観戦していたレディースのプレイヤー達にも、はたまた、入場口に立っていらっしゃるコーチ(小林 陽介氏)にも、おめでとうの言葉をかけられない萬年でありました。

さらに、小学生年代も力をつけてきていて、中では、U – 12

北信越選手権大会(2021 フジパンCUP、2日間) では、準決勝で ツエ―ゲン、決勝で アルビレックスを破っての優勝。

この年代は、見逃せないくらいに強く、楽しみも多い。

すべての年代を通して、支援に回っていらっしゃるご家族や指導者にも、心より感謝しなくてはならぬ。

感謝……ね。

米国では、サンクス ギビングデイの小休暇(5日連続)のシーズン。
などと、こじつけながら、この曲をじっと聴く。

モンタナの風景に住めば、こういう曲が湧くんだろうか?

松本だって、同じような田舎じゃんね。

では。

三つの Good Jobs (レノファ戦レビュウ ❷)

このゲームにおける感動/感謝、それが、三つほど、ありまして。

ひとつ。

我がチーム、そこそこ良いゲームをやった。
デジャヴな失点ではありましたが、レノファサッカーの単調さもあって、負ける気はしなかった。
ボランチ(安東 輝)が奥深く侵入、クロスを入れるってのが、長らく待望の件でしたし。

勝利以外は無意味、といった論調もあるんでしょう、おそらくは。

なにを今更、って思います。
お尻に火がついて騒ぎ出す者のサガの悲しさ……。

ふたつ。

モモ氏(同僚) がご夫妻で、初のアルウィン観戦。

― アッという間の失点でしたね、と残念な様子でしたが、サッカーの雰囲気は感じられたんではないか。

約8,000人の熱量も在り、すこしづつ応援が戻ってきてもいたので。

みっつ。

今季限りで現役引退を表明した、主審 家本 政明氏が、南ゴール裏まで駆けていって挨拶。

どなたのシカケかは存じませんが、こういうアルウィンこそが、誇らしい。

出来る限りゲームを止めない意思の笛ぶり、ジャッジにもフラストレーションがない。

長年のお仕事、お疲れ様、そして、ありがとうございました。

では。

It’s Too Late… (2021.11.21レノファ戦レビュウ ❶)

セルジ―ニョの素晴らしいゴールで先制するも、立て続けのコーナーキックに堪え切れずに失点。

1 – 1 のドロー。

ゲーム後、スタジアムを一周するプレイヤーたちの表情には、ここで勝ち点3を逃がしたことの重さが、歴然でした。

終焉は一瞬では訪れず、一週間ごとにじわじわやってくる、って感じでしょうか。

そういうのも、なかなかしんどいですな。

ラスト5ゲーム、勝ち負けの星勘定は、萬年の予想どおりなんで驚きもしないが、こうやって現実化すると、スタジアムには、どうやったって、敗残と諦観の空気が押し寄せます。

しかしながら、ゲーム内容や、チームとしての出来は、いままでにないほどに高まっていた、と診ます。

❶初期システム 3 – 3 – 2 – 2 という最適解への習熟。

❷ほぼ最善と思われるメンツを、その布陣に落とし込めている。
(故障者の復帰を含め)

❸無責任なプレイが姿をほぼ消して、ボールが、湧き出て来るプレイヤーへと前向きに渡る。

❹球際の競り合いでは、執着心と鋭さが倍加した。

❺ファーストディフェンスの、行く行かないのコントロールに意思統一がなされメリハリがあって、相手の出鼻と態勢を崩せていた(チノ氏評)。

ボトムハーフに低迷するチーム同士の、突き詰められていないがゆえの甘さ、ミスが散見されて、順位はウソをつかないわ、といった緩慢なゲーム運びが感じられはした。

けれど、山雅としては、今季最上級の締まったゲームを遂行できた、と評価したいところ。

……、実は、北ゴール裏立見席の僕のすぐ後ろには、青年ふたりが観戦していたのですが、彼等が交わす言葉が、プレイと選手の技量に関する肯定的な内容であったこと、そういったことでも、大いに救われた。

こういう評言がアルウィンに満ちることを、切に願いますね。

誰と一緒に観るか?、でサッカーの価値も決まる、これはホント。

さてと。

いままでの40ゲームを、10試合ごとに区切って、山雅の、勝ち点奪取をみてみると……、
1~10       10
11~20      9
21~30      8
31~40      6

これには多分に、対戦相手次第という要素もある。

が、我らが戦いの出来に関しては、それなりにレヴェルを上げて来ているにかかわらず、勝ち点についちゃあ、尻すぼみ。

その根本的な事情として、すべてのチームが山雅以上に、ゲーム遂行の成熟度を高めていることが在る。

これに尽きますよ、おそらくは。

リーグ戦当初から引き摺ってきた、チームの作り込み不足が、他との比較でも、いかんせん挽回しきれていない。

良くはなっているけれど、滑走路が既に尽きかけている山雅号。

It’s Too Late……か、と心の中、呟やきながら、チノ氏と別れて駐車場に向かったのでありました。

旗振りとタオルぶん廻しが戻ってきたからには、土壇場は見届けないと。

相模原には参戦しますよ。

では。