いつの頃からか、年賀状のようなモノは別にして、正月の決まり事やらを、出来る限り生活に取り込まなくなった。
晴れの日を否定はせぬが、祭りのあとの引き潮みたいなムードを感じることが嫌なんだろうな、と自分のココロを推しはかっている。
あるいは、日常生活にまた戻るエネルギーをあらかじめ惜しんでいる、のかも知れない。
そう言えば、もう、帰省する処もなくなった。
年末にささやかな馳走が並ぶのはよいが、正月に餅など食さなくとも一向に平気。
思うに、できたての餅を美味しくいただいた経験がないのも大きな理由か。
ご幼少の頃、母が、餅に出来た青かびを包丁でそぎ落としていたのを想い出す。
昨日から今日にかけて、ただ日めくりを一枚……、そんなのが理想です。
コロナ禍で苦しむ方々には誠に申し訳ないのだが、余儀なくされたルーチンを素直に受け入れてしまえば、それはそれで、静かで、落ち着いた内省的な生活が実現した。
結局、世の中は他人にゼニを使わせてナンボ、といったカラクリと限界があからさまになっただけ。
で、この環境下、お金の使わせ方があらたに考案され続けている。
ここ一年の変化は、決して非日常でもなく、これからしばらく先のスタンダードと考えよう。
同名曲は、ルイ アームストロングの歌ったやつが有名だろうが、萬年はどうしても、サム クックのほうに肩入れしてしまう。
『What A Wonderful World』を、こういう顔ぶれで演っているのは嬉しいね。
では。