『Speak Like a Child』

ハービー ハンコック (1940年~) の、同名タイトル(1968年発表) のアルバムに収められている曲。

親しみやすいメロディ。

落ち着いた雰囲気の ホーンセクション。

ピアノに、表情豊かに美しく語らせている、っていう感じがいい。

子どものように語ろうよ、と言っておいて、このアルバムには、別に、

『Goodbye to Childfood 』という曲も入っている。

子どもの頃に さようなら……。

6歳になったばかりの子が、積み木遊びをしていて、青と黄色のスティックが並んだら、

―ウクライナだ、これ、と独りごとのように話す。

彼、将来になって、この戦争をどういう気持ちで、振り返るんだろう?

では。

やるからには,シのゴの言うな。

昨日、職場のクレ君が近づいてきて、やおら言うには、

― スペインやドイツのファン&サポーターはもう、楽なグループに入った、と喜んでいるそうですよ。
彼ら、決勝トーナメント進出を、ほとんど確実視しているらしい。

確かにな。

予選4ゲームやって、ジャパンと、コスタリカorニュージーランドの勝者、この二者から、手堅く2勝と、見込んでいるんだろう。

でも、なにが起こるかやってみないとわからないのも、サッカー。

そのドイツにしたって、2018ロシア大会では、メキシコ、韓国に敗れてグループリーグで姿を消しているのだ。(註: たとえ、2014年大会の優勝国であっても)

そうだな、日本としては、あと6箇月の時間をかけて……、

❶前回大会でメキシコが魅せたような、鋭いカウンター攻撃に磨きをかける。
つまり、それが出来るプレイヤー選考と、メカニカルなまでに、いくつかの手法を確立する。
こちらの攻撃回数はきっと多くないので、必殺的なレヴェルでないとならぬ。

❷より優秀なゴールキーパーを選任する。
おそらくは、シュートを休みなく20本以上は打ち込まれるのだから、キーパーばかりでなく、身体を張れるディフェンスの確保。

参考までに、メキシコがやって魅せた得点シーンがこれ。(38秒あたりから)

まったく惚れ惚れしますが、これくらいのクオリティがなけりゃ崩せません。
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あれから4年経ってみたら、当時の開催国露西亜は、今やほとんどすべての国際大会から排除されていて、時代の変化というものこそ予想がつかないけれど、

果たして、入場アンセムには、どんな曲が採用されるんだろう?

あの時は、『Seven Nation Army』(by ホワイトストライプス 2003年発表) が使われたが、このタイトル、なんともご時勢に似合い過ぎていて、具合がいいのか悪いのか。
七つの国の軍隊、とはね……。

今回はそれを、2 CELLOS によるカヴァーで。

2018年、キエフで開催されたUEFAチャンピオンズリーグ決勝、スタジアムでこの曲を演奏したのが、彼らだった。

ピチカートで演奏されているリフレインはユニークで耳に残るから、この曲は、スタンダードナンバーになった。

では。

First of April

今日こそ先手を打って、思い切り楽しいウソをついてやれ、と考えていたんだけれど、

こんなご時勢では、あまり威勢のいいやつは思い浮かばず、

そんなところへもって来て、

― ねぇ、雪よ。夏タイヤにしたんだから気をつけて。

と、声をかけられるもんだから、エイプリルフールも、どこかにすっ飛んで、

白くなった庭と、街灯の下、にぶく反射する道の暗さを、じっと見ている朝。

では。

或る日 時間と戦う。

2022年前半の、めぼしい音楽の話題は、
ジョン フルシアンテ (1970年~) を、3年前に復帰させた レッド ホット チリペッパーズが、この4月に、新アルバムをリリースすることを発表したことか……。

ジョンをのぞけば、いよいよ還暦なんだな、他の3人は。

と言ってみるくらいで、けれど、そのアルバムを買うこともしないだろう。

1月に、定期健診で問診してくださったドクター曰く、

― 今回のコロナ禍による最大の影響はね、引き籠りになったり、アクティブでなくなることで、高齢者の認知症状が劇的に高まったり、全身状態が悪化することでしょう。実際、そういう例を多く診てますよ。

なるほど。

ただし、安閑と怠惰のすべてを、COVID-19の所為にしてしまったら、それも流行り病にとっては、いい迷惑な話。

そんな中、今週の月曜日は、萬年、時間にたいそう追われていてココロが多忙だった。

何十回目かの結婚記念の日を少々見過ごしてしまい、相方がそれと気づく前に、甘味のひとつでも冷蔵庫に入れて置かねば、と焦っていたのだ。

幸いにして、それは、家人の察知より早く間にあって一安心だったんだけれど、

― あたしって、こういう日を覚えていたためしがないのよねぇ。

と、一件落着とあいなった、のでありました。

エルトン ジョンだと、『Tiny Dancer』(1972年発表)が、断然ベストと思うけれど、将来、いちばん遠くまで歌い継がれるのは、この曲『Your Song』(1970年発表) だろうなぁ、と思う。

ほっと一息つきたい時に聴きたいのは、やはり、こっちのほうだろうから。

昔、試合前に中田 英寿が決まって聴いている曲がこれ、と聞いたことがあって、興味深かった。

では。

『Tupelo Honey』

ヴァン モリソン (1945~ ) が、1971年に発表した曲。

テュペロ ハニーとは、高級な蜂蜜のことらしいが、詳細は知らない。
tupelo、とは、ミズキ属の、落葉高木。

米国では、ブラック ガムとも呼ばれていたようで、ミシシッピ州には、その樹名にちなんだ、tupelo という名の街がある。(日本語では、テューペロと表記される)

同州の北東部に位置していて、ここから国道8号線を北へたどると、メンフィス(テネシー州)に至る。

人口30,000人ちょっとのこの街は、なんといっても、エルヴィス アーロン プレスリー(1935~1977年) の生地として有名だ。(彼の墓地はメンフィスに在る)

市の観光課のホームページも、エルヴィスゆかりの地、一色。

グーグルマップのストリートビュウを使えば、エルヴィスの、白いこじんまりした美しい生家が観られるし、その周辺で、のどかな田舎道をドライヴできますよ。

陶磁器に 茶を淹れよう
僕のために ティーバッグを浸してくれないか
世界中の海の その深い蒼に それを落とすように
君は まるで テュペロハニー のように甘美で
最上級の天使……

曲の発表当時、ヴァンは新婚時代の只中だったから、こんな詩が書けたに違いない、とか言ったら、それこそ、身も蓋もないか。

では。