思へば遠くに来たもんだ (山雅)

唄の文句じゃあないけれど、そんな感慨に浸っている。

昨日のこと、出勤したヤナさんが、

―トップリーグの某チームが大然にオファーを出していますよ。
どこだか、いいましょうか?

―いや、待って。ちょっと考えてみるね。

しばらくして……、

―そのチームって、在阪のところでしょう?

 

前田 大然が大阪出身であることは知っていたので、そこまでは容易に絞れた。

当初、ガンバかなと思ったが、いや、スピード豊富なピースはそこそこ揃っているよなぁ。

すると、堅守からの反転攻撃というスタイルからセレッソか。

やはり、どうもそのようだ。

昨季のセレッソ、失点の少なさではリーグ断トツで1位。
けれど得点数は下から7番目くらいで、攻撃力の乏しさがいまでも課題なのだろう。
(あと、欧州から出戻った者に触手を伸ばす習性もある)

トップリーグでの常時出場は、注目度や評価をもらえるチャンスも大きいから、J1のステージでやるのもいいだろう。

で、ひるがえって山雅を眺めると、今取り組んでいるサッカーには、大然の居場所があまりないだろう、とも思えてくる(負け惜しみでもなく)。

ボール保持に長けたタレントを有効活用する戦術が、ますます顕在化。

直線的に切り裂くカウンター攻撃ではなくて、流動的/多角的にボールを動かしながらスペースを獲って相手を崩す攻撃が見えてきた。
(ファーストディフェンスも、無闇に突っ込んでもいかない)

逆に言えば、J2では、カウンター攻撃に曝されるチームの筆頭になりつつある山雅。

このスタイルを、トップリーグで披露できるように精進するのが、今季のテーマのひとつなのだ。

いっそのこと、トップリーグに上がり、大然、裏を取ってみなよ、と見栄を切りたいね、山雅。

では。

【令和キネマ座】 トップ10 (2020年版)

暇つぶしと頭の整理にと、今時点での、当館ベスト10を作ってみた。

公開年の古いものから並べて……、

❶土曜日の夜と日曜日の朝 (1960年 英)

❷夕陽のギャングたち (1971年 伊西米)

❸バニシングポイント (1971年 米)

❹マーフィーの戦い (1971年 英)

❺ダーティハリー (1971年 米)

❻フェリーニのアマルコルド (1973年 伊仏)

❼新幹線大爆破 (1975年 日)

❽北陸代理戦争 (1977年 日)

❾グロリア (1980年 米)

❿セント オブ ウーマン (1989年 米)

『シェーン』(1953年 米) を入れようか迷ったが、世にいう〈名作〉はやめた。

あと、『キューブ』(1997年 加) は泣く泣く選外だ。

再上映を名作座で観た作品が多い。

1971年は当り年だった!

作品に、時代と映画づくりの才能を代表させた、という気持ちもある。

では。

※令和キネマ座のほうに、そのうち転載します。

〈コメント〉
☞つーさん より  (7/21 17:21)
薄れ行く記憶の彼方に。
流石に、かなりの映画通でなければ浮かばないラインナップですね。観た事の無い映画も多いので、今後の鑑賞の手引きとさせて下さい。
さて、私は高倉健さん映画の印象に残ったシーンを幾つか。
「遥かなる山の呼び声」で、倍賞千恵子さんが「行かないで」と高倉健さんにすがるシーン。
「動乱」で、吉永小百合さんとの海岸のシーン、健さんがやっとの思いで愛を告白するシーン。
「駅ステーション」で、雪降る町の居酒屋で、女将倍賞千恵子さんとテレビの紅白歌合戦で流れる「舟唄」を聞きながら酒を飲むシーン。
「居酒屋兆治」で、意地の悪い伊丹十三をこらえにこらえた気持ちを爆発させ殴るシーン。
「幸せの黄色いハンカチ」で、健さんが無免許で運転し、検問に引っ掛かり「罪名殺人、三日前に網走刑務所を出所しました」と言うシーン。
「冬の華」で、義理のため殺めた池部良の娘を出所後、車の中から眺めるシーン。
兎に角、どんなシーンでも絵に成る健さん、これからも繰り返し観ていきたい映画であり、役者さんです。
では、また。

あのハイライトはなんだ (2020.7.19 群馬戦レビュウ)


ホームで待望の勝利、スコアは 2 – 0。

ゲーム後、ザスパのプレイヤーたちが整列して北側メインスタンドに向かって挨拶。
それに対し、スタジアムほぼ全体から湧きあがった拍手。
―昨夜、胸に来るいちばんのシーンでありました。

前半は、けっこう群馬にペナルティエリアへの効果的な侵入をゆるしましたが、最後のところでなんとか踏ん張って失点を回避。

これは、セルジ―ニョが、おそらくは岩上 祐三を手当てするため左サイド後方に張って位置していたことが要因のひとつとしてあった。
なにしろ宮阪―岩上ラインが脅威でしたからね。

後半、鈴木を左サイドに投入し、高木 彰人に替わる格好で、セルジ―ニョがより前線に上がると、攻守ともにかなり強化できた。

4 – 2 – 3 – 1 のような感じでしょうか。
―この采配には、感服。

さらに、ボランチは塚川&久保田のセットでスタート。
これ、流動的にボールを動かすことにおいて結構効いていた。
塚川、久保田ともに高い位置まで侵入していましたし。



ホームで日曜日よりの使者を聴いたのは、14箇月ぶりくらい。

そんな良い気分の中、あえて申し上げるんですが、山雅公式サイトのゲームハイライト映像は、まったくいただけない。
山雅は得点シーンのみで、群馬の再三にわたる侵入が採りあげてある。
これを見る限り群馬の出来が数段良くみえてしまう。

むしろ山雅のやりたかったことを象徴するシーンを編集すべきであって、その意味では、Jリーグ公式(長さ半分の)ハイライト映像のほうが、数段優れていると思うのは、萬年だけでありましょうか?

では。

 

いよいよリーグ開幕。

昨夜の千葉 vs 東京ヴェルディ。(スコア : 1 – 2 )
ヴェルディ流サッカーの面白さが、いまだ頭から離れない。

プレイヤーが流動的に湧き出し、小気味よいパスを縦横にとおすサッカーのすがすがしさ。

かたや、ジェフ千葉。
釈然としないPK判定(by 三上君) に泣いた部分があるにせよ、ヴェルディにやりたいようにやらせてしまったことは否めず、あれだけのメンツを揃えておいてカウンター狙いに終始していては、つくづくダメでしょう。

(ジェフからはいまだに、不可解な自信? のような香りが湧きたっている)

ユース生え抜きのフレッシュなタレントが臆面もなく躍動し、他方、DF陣は高橋祥平(前ジュビロ)、福村 貴幸(元清水)、若狭 大志(元大分)らが固めている今季のヴェルディ。
ひょっとしたら2020年ダークホースになるかも!

さて、そのヴェルディでプロとしてキャリアを始めたディフェンダーがひとり、本日、リーグ開幕戦を迎える。

敗けたことですべてを失った、と言い残して山雅を去った飯田 真輝。

JFL(日本フットボールリーグ)に所属の、FCマルヤス岡崎の #37 として、今日はピッチに立つんだろうか。(15:00~ 対ヴェルスパ大分)

JFLは、COVID-19禍により、今季日程を、本来の半分に短縮してしまった。
第16節からの後半戦のみをおこない、各チームはそれぞれ、15戦する。

マルヤスには、山雅ゆかりの人材も多く、監督は北村 隆二氏。
プレイヤーとしては森本 大貴、多々良 敦斗、そして飯田。

松本山雅岡崎出張所、なんていうとかなり失礼になるけれど、そんな親しみを持って動向を見守りたい。

最後に……、
敗けたことですべてが失われた、とも萬年は思ってはいない。

では。

むづかしいサッカーは要らない (ザスパ戦プレビュウ)

群馬かぁ。
利根川の河川敷に駐車する。
堤防の道を渡って下れば、そこが正田スタジアム。

前橋の街中を流れる広瀬川の波がしら……。



―懐かしい遠征に戻れるのは、果たしていつになるや?

〈攻撃の看板を掲げる群馬〉
J3で2年を過して帰還したザスパ。
今季は、相当な覚悟でチームを編成したことだろう。

特に、攻撃面で、J2で実績を持つヴェテランを補強した。
林 稜平、岩上 祐三、宮阪 政樹、そして大前 元紀。
いづれも攻撃の匂いがムンムンするタレントではないか。

〈打ち続け、そして堪えよ 山雅〉
4 – 4 – 2 の布陣で真っ向から当たる時、山雅としてなすべきことは、

ボクシングで言えば、相手のガードを下げさせて顔面にパンチを見舞う、というよりも、ガードの上からでも休みなくパンチを浴びせる、これでありましょう。

ロングボールであれ、狭いエリアでのパス交換であれ、サイドあるいは中央突破を駆使し、とにかく群馬の守備陣形に圧力をかけ続け、後退させる。

とことんペナルティエリアに侵入していって、シュートを多く打つ。

むづかしい、手の込んだことはせずに、シンプルに前へ。
(註:無闇にボールを蹴り込め、とは言わない)

いかにチーム総体としての力量に差が在るにせよ、サッカーとは、攻守いづれの時間も訪れる戦い。
堪えるシーンも覚悟の上で。

ザスパの求めるのはもっぱら、山雅の隙やミスに乗じて手早くカウンターを仕掛けることのはず。
そこから逆算した守備と連携、パスの選択を手当てしつつ、ボールを動かせ。

宮阪のプレイスキック、岩上のビッグスイッチ。
懸念材料には事欠かないけれど、今節こそ、自分の戦い方に徹しよう。

では、待望のアルウィンで。