心底 無用なモノが三つ。

かつて、入営した新兵(大学生)を前にして、日本帝国海軍の将官が、

― 海兵は、タフネスとスマートネスを本分とする!、と訓示をタレた。

敵性語として市中で禁止されていた英語を、軍隊では平気で使っていてたまげた、という逸話。

もうひとつ。

日本帝国海軍内には、戯れ言葉があって、それは、

〈世界の三大無用物。ピラミッド、万里の長城、戦艦大和〉だった、と聞いたことがある。

制空権を握る時代に、いまだにでっかい戦艦を建造した後進性をみづから笑う、とは、なかなか自省的なる批評精神ではないか。

今日、萬年がそれを言うなら、オリムピック、平和賞、世界遺産、となるだろうか。

ただし、世界遺産にも功績がなくもない。

それは、富士からゴミの山が消えたこと。

では。

開幕前 言いたい放題❷(注目のチームは)

開幕前、好き勝手な放言の、2回目です。

萬年流リーグ順位予想は、すでに、1/19付け記事で実施済み。

それによると、トップグループには、V長崎、磐田、新潟、山雅、大宮、千葉

それを追って山形、京都、甲府、水戸、金沢

それ以下は、新参組をのぞいては、(面倒がって)かるく流しているので、さてと、ここで少し補足しておきましょう。

琉球あたりも、上の第2集団に迫るかも知れないが、山雅が河合 秀人を引き抜いたから、果たして、どうか?

同じことは、水戸、金沢 (他には山口) にも言えて、山雅がその主力を持ち去ったことによって、かなり戦力ダウンした。
またやり直しの感があります。

注目は、北九州
躍進したようにみえて、後半戦の戦績は、5勝6分10敗。
前半期の貯金を喰いついで、ようやく最終で、第5位。

オフシーズンは無残レベルの戦力流出の様相だった。
けれど、そこは、さすがの小林式求心力。
かつて指揮を執ったエスパルスから、六平、西村を補強するなどして態勢を整えた。
戦術の徹底はなされているから、どのくらいやるのかが、見もの。

断トツのダークホースは、町田

4枚のディフェンスのうち3枚は、元山雅(酒井、水本、森下)で構成されるような手堅さ。
そこへ更に、高橋 祥平をプラス。
加えて、イマイチだった得点力を、鄭 大世、ドゥドゥを加えて底上げ。
もともと、平戸ら、攻撃的な中盤を保有しているので、トップグループ入りも可能性がある怖い相手。

サッカースタイルに対し、もっとも的確な補強をほどこしたのが、栃木か。

四の五を言わせぬ強烈なプレっシングで迫りまくる田坂サッカーは、おそらく、今季、さらにシフトアップする。

菊池 大介、上田 康太、乾 大知、吉田 将也といった新加入メンツをみれば、第2集団に喰い込みそう、ですよ。

こうみてくると、J2という、特にプレイヤーの流動性が高いリーグにおいては、自己をどのように規定してサッカーに向かうのかが、編成段階から首尾一貫しているチームが、おおく躍進しそうだ。

そこら辺については、第3回で少々。

では。

開幕前 言いたい放題❶ (リーグのイジメ)

リーグ戦の幕が上がれば、消し飛んでしまうことでも言えるのは、たった今。

だから、言おう。

その第1回は、慈悲深く見えるが、かえって、冷たいリーグのこころについて。

昨年の今頃、学年のはじまりを9月あたりに持っていけばよい、といった議論が降ってわいた。
よく考えるとわかることだが、この変更は、日本の社会的な活動の枠組みから変革していかないと達成できない。
特に、経済面での、決算のような時期のくくりだ。

COVID-19に便乗する、浅はかで次元の低いアタマが言い出したことだが、その後どうなったやら?

お話しかわって、実はJリーグにも、これと同じ考え方がチラホラする。

ここでは、リーグ秋春制(秋はじまって春に終わる)の、逆を志向するような態度。※ただし、萬年は秋春制反対論者。

具体的には、春浅き北国では降雪やピッチ状態から、その地でのゲーム開催を出来る限り先送りしよう、というやり方、がそれ。

当のご本人からすれば、配慮をしているつもりなんだろうけれど、

日本列島が南北に長いのはわかりきっていて、なおかつ、スタジアム設備の後進性は今のところどうしようもないのだから、小手先の発想で平等をめざすと、かえって、公正を欠く。

例えば、今季初参入のブラウブリッツなんか、それで、ひどいとばっちりを喰っている。

ホーム開幕が、第5節とは、あんまりじゃあないか?

それまでのアウェイ選定は、北関東(群馬、栃木、千葉)と若干の配慮もあるが、第4節は、北九州だとよ。

これは、モンテディオ山形も同様な事情。
こちらは、ホーム開幕戦が、第4節。
それまでは、町田、東京、松本とドサまわりが続く。

この2つのチーム、開幕の数節をいかに傷を負わずに切り抜けるかが、大切。

山雅ファンとしては、実質的なホーム開幕が第4節にずれ込んだ2018年が思い出されてならない。

あのシーズンの初勝利は、リーグも6分の1が過ぎた、第7節のホーム大宮戦でありましたなぁ。

さらに、昨季第41節、雪中、氷点下の、ホーム東京ヴェルディ戦。

あれが心地良い、とは口が裂けても言いませんが、松本に住む限りしゃあない。

Jリーグを地域密着で展開する覚悟ならば、でき得る限り、地元の生活の中で、ゲームを開催すべきでありましょう。

本来、サッカーとは、かなりの悪天候でもやる競技でしょうに。

では。

Thank You !! 太郎。

いろんな制約下、スタジアムで闘うプレイヤーを勇気づけるには?、と考えたあげく、昨季は、ゲートフラグを掲げることにした。

それは、#8 杉本 太郎。

(萬年にとっては)残念ながら、彼は、アビスパ福岡へと、関門海峡を渡っていった。

新天地でも、#8 を背負うと知って、非接触が徹底されていたために入手できなかった、その自署をいただこうと思い立った。

で、この度、ゆうパックが無事に松本福岡間を一往復して、ゲートフラッグにサインが入って、手許に戻ってきた。

ありがとう、杉本 太郎。

来季こそ、トップリーグで再会したいものだ。

そう、今はただ、決意するだけ。

どうなることかは皆目わからん、というのがホンネなんだけれど。

ま、礼状を書くことにします。

では。

 

 

同じ時代を生きたのに (ひばり論)

美空 ひばりが亡くなったのは、1989(平成元)年6月24日。

享年 52歳。

当時、萬年は、早朝のパン屋でアルバイトをしていて、BLTサンドイッチ用のトマトをひたすらスライスするのが、仕事のひとつだった。

その翌朝だったろうか、一緒に働くご婦人(おそらく60歳超)が、目をうるませ、

―ひばりが逝っちゃった、悲しい……..、
と語るのを、トマトを刻んでいる背中に聞く。

あぁ、美空 ひばりと共に生きてきた、といえる世代が在るんだ。

当方は、同時代に生きた感が皆無。
なので涙ひとつこぼれない、ってのに……。

逝去の痛みを、はたで見ていて新鮮に感じるほどに、美空 ひばりの偉大さが、ちっともわからなかった萬年であったし、これからもそうだろうな、と思う。

10歳そこそこでデビュウした頃のひばりの歌唱を聴くと、とにかくやたらと上手い。

早熟な子の才に出逢った時の、背筋がゾーっ、とする感じが襲ってくる。

年齢を加えるにつれて、果たして、ひばりの歌唱力が深まっていったか?

いや、決してそうは思わない男が、ここに居る。

むしろ、人生の早い時期に完成してしまったそのままでいてくれたなら。

などとは、身勝手の注文なのは、わかっちゃいるんだが……。

では。