アキアカネの庭で。

或る午後、庭に居ると、

家人が、ピアノに向かっているのが聞こえてくる。

どうも、ショパンの『別れの曲』をモノにしたいようだ。

たしか、男はつらいよの、どこかで使われていたっけ、あの曲。

そういえば、隣家の娘さん(高校生)、最近まったくピアノを弾かなくなったけど、やめちゃったのかね。

人生の憂さが、音楽で晴れると思っているほど楽天家でもないけれど、楽しくやっているのが伝わってくるのは、聴いていてホッとする。

というわけで、山雅のチャント〈山雅ゴール〉原曲の、洒落たカヴァーを見つけた。

映画『ディアハンター』では、巧く使われていました。

では。

説明し過ぎる難。

サンドウィッチマンは、巧い芸人だ。

ただ、そのコントを聴いているうちに、だんだんと食傷してくる。

何故か?

ボケの言うこと、やることのオカシサを、ツッコミのほうがイチイチ説明してしまうからなんだろう、と思う。

立川 談志 (七代目 1935~2011年) の落語にも、同じようなことが言える。

要は、俺の窓から見よ、みたいな語り口だから、それに素直に従えるうちは笑えるけれど、その世界にドップリ浸かれないと、付き合え切れない。

それに比べ、六代目 三遊亭 圓生 (1900~1979年) の演じ方は、客をやんわりと突き放して、淡々としている。

ひたすら一流の造形力で筋をこなしていく。

今回『らくだ』を聴いて、その凄さに参ってしまったが、これ確か、高校生の頃ラジオで聴いた。

その時にも、語りの迫力に感心したことを想い出した。

説明し過ぎず、けれど、要点を外さずに的確に、というのは芸の上でも、日常生活においてもなかなか至難のことだ。

では。

9月の雨、といえば。

年に二度ある雨季。

春のを梅雨と言い、今のを、秋の長雨、と日本では呼ぶ。

一日の中に、陽光があったかと思うと、雲がやってきて、サッと雨滴が降り注ぐのも、またいいものだ。

おまけに昨日は、無花果(いちじく)の熟したやつを樹からむしり取って、そのまま食す贅沢もできたことだし。

あと少し経って、キッパリと天が高くなる頃までは、一日の中に、夏のもえさしと雨と遠い野分が混じった日々を楽しもう。

9月の雨、といったら、ルノワール氏ならば、太田 裕美に決まっているんだろうけれど、僕の場合は〈September In The Rain〉なんだな、これが。

以前にもご紹介した憶えがあるやつを、再度。

実を言えば、由紀 さおりは、役者としてのほうが推しの萬年。

映画『家族ゲーム』(1983年公開、森田 芳光監督、松田 優作主演)で魅せた、母親(と妻) 役の演技、あれは秀逸だった!!

こんなことも、やっぱり書いたっけ?

では。

10ゲームしか or 10ゲームも。

リーグ戦は、24節を戦ってきて、あと10節を消化する予定の今。

これを、10ゲームしかない、と考えるのか、あるいは、10ゲームも残っていると考えるのか?

我が山雅にとって、答えは、決まっている。

あと10ゲームもこの緊張が続く、ということだ。

今、現在は、必死の追走。

上位がなかなか負けない状況もあるが、乱暴に言って一般的(かつ現実的)に、勝ち点1を詰めるには、1ゲームを要す。

全て勝つという決意はいいとしても、だから、首位いわきFCに並ぶには、早くても、第28節あたりだろう、と楽観的に診るわけ。

あくまでこっちが、それなりに勝ち点を積んで、との前提ですけれどね。

ということは、現在首位から、勝ち点で12差の、5位藤枝までが、奪取奪首、あるいは2位内の可能性を持つチームということかな。(藤枝は、未消化ゲーム2 を残すゆえに)

とか、勝手の胸算用をしていたら、2部では、ベガルタがここへ来て 、なんと 5連敗。

リーグ戦7ゲームを残して、首位新潟に、勝ち点で、13 も離されてしまった。

お蔭で、監督は交代、昇格は、プレイオフ狙い一択となっている。

3部で、これから、そんな連敗が起こるのかどうかは、神のみぞ知る。

とにかく、希いが手に届く好位置でここまで来られたことを喜んで、

僕等はひたすら、辛い緊張の日々を楽しみながら送るしかありませんな、ファンC&サポーター諸氏よ。

では。

予想的中も 痛しかゆし (2022.9.10福島戦レビュウ)

ゲーム開始早々の4分、右サイドのカウンター攻撃が発動される。

ルカオからのグラウンダークロスに飛び込んだ、左サイドバック外山 凌の、左足一閃によるゴールで先制。

それが、決勝点となって、1 – 0 の勝利。

さぁ、これで、今季2度目の4連勝を達成だ。

ゆえに、DAZNによる勝利インタビュウは外山だったんですが、ゲームを勝ち切れた立役者は、ゴールキーパーのビクトルだから、彼がスポットを浴びてしかるべきゲームでした。

ここらは、ゲームが止まるセットプレイと、ゴールキーパーの出来良し悪しが勝敗を決めるかも、という萬年予想が当る。

けれど、ゴールキーパーが目立ったということは、やはり、ゲーム中に、致命的な難が在った証拠。

ゲームの入りはほぼパーフェクト、前線からの追い込みが奏功して、福島のパスサッカーを裁断することに成功しました。

ツートップと2列目が、福島センターバック3人とボランチ間のスペースを巧く埋めて窮屈にしながら、パスコースを失くしていた。

かつ、ボール奪取もねちっこくて、グッジョブ。

これだけやったもんだから、福島をして、前線へのロングボール戦法への転換へ追い込めたわけ。

ただし、相手をそうやって誘導するならば、ロングボールとワントップとの競り合いでボロを出した、大野と常田の守備はいただけません。

まぁ、これら失策のいづれも、ビクトルの好セーブで事なきを得られたわけで、今後、攻撃的なチームとやって、相手が窮地のロングボール戦法を採った場合の対処としては、緊急的な要改善事項と考えます。

時節、常田がイエロー累積で出場停止ならば、これ幸いと、新たなカードを開発するくらいの采配があっていい。

それから、あとふたつほど、苦言があります。

❶せわしない、ボールが行ったり来たりのサッカーとなるなか、
パスがずれる、あとはなんとかしてよ、といった無責任なパス出しが目立つ。

主導権をシッカリと握るためには、こっちへ時間軸を引き寄せるべく、もっと丁寧なプレイをしないと、大きな破綻が生まれます。

こういう場合は、浜崎 琢磨を活かすことで、山雅独特のペース創りを期待するんですけれどね。

❷それと関連して、前線へとボールを動かす場合、たとえば、小松 蓮にどういったミッションを負わすか、ということ。

それが、裏抜けなのか?、あるいは、ポストプレイなのか?、繋ぎの役目なのか?

これは、好調さを取り戻したルカオとの役割分担、という面で考えるべきなんでしょうけれど、とにかく、中途半端なプレイが散見された。

しかるべき場所にランニングしないとか、小松へのボールの出しと受けが合っていないとか。

横山 歩夢を欠いて、小松等FWにアピールの場を与えるとしたら、そこらへんの立ち位置を、個々もっと明確にすべきでありましょう。

残り10戦を勝ち抜くには、勝ったので全て善しとしないで、地道に課題をやり遂げないとなりません。

では。