ありがとう,ごめんなさい (滝と小松)

滝 裕太が、レンタルの身分から、完全移籍による所属になった。

今年も2部で戦わざるを得ないエスパルスの事情を、巧く衝きましたね。

もちろん、清水さんには感謝、感謝。

同時に。

沼津の地で袖すり合った、滝君の、あの熱心なエスパルスファンの御方には、

そっと、ごめんなさい、をしなければ。

そして、願わくば、

是非、アルウィンにご来場いただき、山雅の戦士として躍動する滝をご覧ください、と。

ユース出身者が来れば、他方、ユース生え抜きの 小松 蓮が去る……。

それぞれが、十数年来の人生にひとつの区切りをつけるんだから、大きな決断だ。

獲得に動いたブラウブリッツ秋田の思わくは、かなり明快に理解できる。

ポゼッションを棄て、手数少なくカウンター攻撃に徹し、得点の46%がセットプレイから、というサッカースタイルを採用。

堅守ではあるが、得点力の無さ(リーグ最下位)に悩むなら、

そりゃあ、ボールを放り込む標的となり、かつ、それを収められるフォワードを、渇望するはず。

ピッチにおいて、ボールがたくさん小松めがけて出るならば、信頼されるフォワードとして道は拓けるだろう、きっと。

攻撃的サッカーで、あれだけゴールを積んだけれど、

次は、それとは真逆なサッカーで結果を出せれば、たしかに、ひとつの飛躍。

まぁ、おおかたの山雅ファンサポーターのココロには、

小松よ、チャレンジの場が、秋田かよ、といったひっかかりが在ることは間違いないだろうが、

今は、その秋田であっても、立派な挑戦と飛躍の対象である、という教訓。

で、貴重なフォワードが去るニュースの直後に、

今季、3部リーグで 10得点のプレイヤー(MF登録) の加入を差し込むところなんかは、好きですけどね。

では。

国民的大歌手を,おとしめる?

僕の助手席に座った者は、否応なく、CDを聴き続けるハメになる。

マイルス デイビスの『’Round About Midnight』(アルバム,1956年発表)を流しておいたら、

隣の小学一年生が、曲のいわれを訊くので、

ジャズの美しさ、即興演奏の緊張感や、自在性、などについて話をすると、

その子、曲想から思いついたか、『お祭りマンボ』(1952年発表) の一節を、突然口ずさむ。

運動会の演目で、この曲に乗せてダンスをやって以来、お気に入りのご様子。

曲名の前には、必ず〈美空ひばりさんの〉とつけるところが、面白い。

この子にとっては、その存在がおぼろであるからこそ、さん付けで呼ぶんだろうか。

君と同じくらいで、歌手としてはじめて(9歳)、

子どもらしくない上手さだったこと、この曲は 15歳の時のもので、

30年くらい前に亡くなった、などと話す。

……たしか、死後、国民栄誉賞が授与されたんだった?

だから、史上、国民的な人気を誇っていたんだろうが、

僕は、世代的になのか、あまりこの人の歌唱に、こころを揺さぶられた記憶がない。

そもそも、一緒に時代を生きた、といった感覚がまるでない。

早熟な上手さは認めるが、年齢を重ねた〈深み〉は身につけないまま逝った歌い手のように思う。

僕の世代感だと、ココロに訴えるにおいては、藤 圭子が格別に良い。

で、日頃、その子が、けっこう助手席に居ることが多いから、

今は、心静逸にと願い、

ジャックジョンソンのアルバム『In Between Dreams』(2005年発表)をかけて、

オアフ島(ノースショア) に住んでいれば、こういう曲が生まれるのかなぁ?、と会話しています。

では。

オリジナルで,春を待つ。

2024シーズンの、リーグ日程が発表された。

2月23日(金、祝日)の開幕で、11月24日(日)が最終節。

ホーム&アウェイの 全38ゲーム。

その後に、3~6位による、3番目の2部昇格者を決するプレイオフが、12月第1週まで実施される。

で、リーグ開催の期間中には、ルヴァン杯と天皇杯(県代表決定より)が、織り込まれる。

……お楽しみの 9か月がやってくるまでの 、これからの 2か月。

たとえば、自分だけのオリジナルグッズを創って、開幕に備えている萬年氏。

㈱松本山雅では、グッズ開発担当者が、鋭意、商品開発に奮闘のことと存ずるけれど、

どうも、最近、面白みに欠ける、というのが、家人のご意見。

ひととおり、アイデアが出尽くした、とも言えるんだろうが、

Jリーグと山雅が、登録商標上の権利によって、二重にピンハネするから、市価の同等品よりかは、3割程度は高く買わされる、のはいたしかたないにしても、

クラブカラー(緑) や、観戦の〈お伴〉的発想に執着し過ぎることで、魅力に乏しい。

特に、アパレル関連品は、街着としては、まったく敬遠されるだろう。

……と文句を言うばかりでは、すこしも建設的でないから、

この際、萬年式の山雅キャップを、創ってしまえ。

ベッチンに似せたポリエステル生地の帽子(780円也)を買ってくると、

無料フォントから気に入った書体を拝借し、白いフランネル地から大文字〈Y〉を切り抜いて、

それを、友人の奥様に頼んで、うすいピンク糸で縫い付けてもらった。

こういうのは、帽子は格安でも、副材や手間に、ずいぶんと手間ひまかけることになるのが必定。

でも。

一見、意味不明のエンブレムが、なんとも密やかな悦楽ではないか。

これを目深にかぶり、ピーコートを着込んで、今冬を過します。

では。

ウインストン氏を偲び、ふたたび。

いままでも、当ブログで採り上げた、

ジョージ ウインストン(1949~2023.6.4)。

アルバム『December』(1982年発表) 中の曲、

〈カノン(パッヘルベル)、ひとつの変奏〉は、

原曲に、リズム&ブルースの、上品な味付け(アレンジ)を加えているため、

僕の耳には、かなり親しく好ましく入ってくる。

で、今回は、その原曲(通称 Canon in D) を、

作曲者ヨハン パッヘルベル(1653~1706) が活躍した、バロック中期に近いとおもわれる様式で。

3つのバイオリンによる追っかけ演奏と、繰り返される低音。

そんな形式が、とてもわかりやすい演奏。

彼が亡くなった年、それも、ディッセンバアにじっくり聴くのは、もってこい。

去年は、ジャズ畑のピアニスト、ビージー アデル (1937~2022.1.23) が逝き、

今年は、ウインストンが……。

時が経つ、というのは、訃報が、周りにどんどん降り積もることなんだな。

では。

着々とすすめ、秋春制。

このテーマは、2度目。

(できれば、もう終わりにしたい)

秋春制への移行。

その動機はともかくも、日程的には、

12月中旬~翌2月初め頃まで、かなり長期なウインターブレイクを挟む、のが Jリーグの考えらしい。

ならば、現行の春秋制と、冬季のゲーム催行についちゃ、さして変わりなくて、

あとは……、
❶中断期間に効果的なトレーニングをおこなえる施設と、仕組み(遠征費用の軽減措置)
❷ホームとアウェイ日程の、平等性
❸学卒入団者のスムーズな受け入れ

……残る課題は、どれも、手続きや態勢面。

さらには、観戦者にとっては、

冬季観戦の快適性、全屋根、シートヒーターなどの、スタジアムグレードアップが切望されるが、

自前のスタジアムを持たないクラブにとって、これは、行政頼みの領域。

となると、充足を待っていたら、(できたにしても) 今後、数十年を要するはずだから、当面、解決しない話と見切るほかない。

Jリーグのやり方は、(強引さを避けて) 議論に、手厚い公開性を持たせている。

その過程で、先般、12/14の理事会で、全60クラブによる投票が実施された。

それは、おおざっぱに、以下の3つより一択の方式で……、

❶移行することを結論とした上で、課題(デメリット) をつぶしこんでいく。
❷結論を、さらに数箇月間先送りする。
❸移行は実施しない、検討は打ち止め。……から選んでの投票。

結果は、❶ ☞ 52クラブ、❷ ☞ 7クラブ ❸ ☞ 1 となった。

まぁ、妥当でしょう。

これをもって、いわば大阪城の外内濠は埋まり、正式な決定の下ならしが終わった。

Jリーグ公式サイト上〈シーズン移行の検討〉でやってる〈決めつけ〉を論破できるような理論武装は、実質、各クラブにはできない相談。

クラブにとって移行によるメリットを多く獲るためには、賛成の立場で議論に参加するのが、リアリスティックな経営だろう。

反対を明確に打ち出し、投票で ❸に投じたのは、アルビレックス新潟のみ。

ビッグスワンの在る新潟市(下越地方)は、降雪の少ないエリアだが、

全県をホームタウンとしているから、
降雪の多い中越、上越のファンサポーターに配慮する格好での、反対表明と僕は診ている。

長岡あたりの、雪の季節は、(特に夜間は)外出を控える、家でおとなしく?飲酒する、そんな生活の様式/感情に、敢えて挑戦することは、したくないだろうし。

かつて。

新潟戦に向かうため、北陸道を走った時、リボンマグネットをつけた長岡ナンバーの車をみたが、

果たして、上中越地方から、ビッグスワンへと通う人々はどのくらいなんだろうか?

いや、たとえひとりであっても、反対は変わるまい。

― 雪国の生活事情は、他地域の者にはわからない、という新潟の社長発言は

理論武装するつもりもない反対、と言う意味で、わかりやすい。

だから、僕には、返す言葉が見つからない。

けれども、これほど気骨あるお方ならば、

いざ移行が決定されれば、日和見のクラブなんかよりは、ずっとしたたか、敏速に動くに違いない。

では。