色気は要らない (県サッカー選手権大会決勝)

……庭では、モッコウバラ(レモンイエロー)、あやめ(濃紺)、ウツギ(白)、黒百合(濃い紫)が、続々と開花する頃。

あまり体調が芳しくないのもあって、

明日、アルウィンに向かおうかを、ギリギリまで悩むつもり。

さて。

地域(この街)と一緒に盛り上がるのはよいとして、

もともとが、長野県限定でサッカーをやっている山雅でもないのだから、

県サッカー選手権大会に登場すること自体を、居心地悪く感じないといけないはずでありますし、

対戦相手が、たまたま、同県を本拠とするJリーグのクラブであっても、

周囲の煽りを真に受けたり、要りもしない気合いや、因縁うんぬん、そういった邪心と力こぶは、一切棄ておき、

ただただ、自分たちのサッカーを進歩させる、そこに集中すれば良い、のです。

日程的には、変則的な過密でもないから、

変な色気を出さず、ベスト、と考えるメンツと流儀でやるべき。

個のクオリティ、資金力(バックアップ量と質) からすれば、

90分、120分で決着がつかない、という事態は、

それこそ、実質的に、山雅の負けに等しい、それくらいなゲームとしなければ。

(PK戦には、ルヴァン杯で食傷してますしね)

パルセイロの現在地を、ざっと診ると、

サイドをえぐってロングカウンターをかける、そんな趣き。

さすれば、長短のボールを適時に織り交ぜながら、ピッチを広大に使って、ひたすら前へ前への姿勢をまっとうする、ってものか。

では。

予言の成就。ビューティフル ゴール (大宮戦 その余韻)

❶八戸戦のあとのアルウィン(5/3)で、

主体とすべき攻撃がボヤけてきたね、と評したチノ氏が、続けて、

― これで、大宮戦の出来が、よかったりするとね。(現状の評価において困る)

❷大宮戦の日の朝、見送りに来た娘は、

― それでも、八戸戦負けて良かったかも、4連勝なんてあり得ないもの。

……ふたつの予言めいた予感が、かの地で、まことになるとは。

❸あの日、家人から、ゲーム終了後に、

すごい! 結果見て鳥肌立った、とのメールが入る。

それはそうでしょうとも、僕が、験を担いでね、車中では、

ライ クーダーのアルバム『チキンスキンミュージック』を流していたではありませんか。

ま、これについては、もちろん、たまたまなんですがね。

さて。

最後になってしまいましたが、

あの2ゴールが、ともに美しかったことを、まづ最初に指摘するべきでした。

つまり、大宮戦の、不思議な達成感は、そのゴールが、極上で、ビューティフルだったことによる!!、のです。

クロスに対し、センターバックふたりの間に、背後から狙いすまして割って入ると、弾道を変えて、後方へと流し込んだヘディング(by 浅川)。

(山本との)ワンツーのパス交換でサイド奥へと侵入、そこからさらに、ドリブルでカットインして、サイドネットを揺らすような角度から放たれたミドルシュート(by 藤谷)。

シュートそのものが絶妙であったことに加え、起点(おそらくは守備から)からの一連の流れには、見応えがあふれていて、

個の技量とチーム連係の総合、そんな感じ。

…… あとは、こういったプレイの再現性を高める、それに尽きるでしょうか。

では。

方程式は解けたか? (大宮戦レビュウ ❷)

リーグ戦を、3分の1 消化した現在。

2位から10位(☜ここに山雅)が、勝ち点 3 (差では 2) の中にひしめく……。

さらに。

山雅によって、その地金と、攻略できるヒントがあからさまになったこともあって、(真の伏線は前節鳥取戦あたり?) 大宮の首位独走が、この先、難攻不落にも思われない。

なにが言いたいか?

つまりは、ゲームをモノにする自前の方程式を少しでも早く、開発,、定着したチームが、有利な中盤戦を過せる、ということ。

……たまたま、あのNACK5では、僕の隣に、高校生らしき青年が席を占めた。

何とはなしに、彼と、会話をやりとりするようになって。

― ほら、今はね、馬渡と藤谷が、左右をスイッチしてるよね、あれ、相手に迷いを与える良策だね。

あるいは、

70分頃に、馬渡☞樋口、山口☞滝の、2枚同時替えをみた彼が、

― ここで、馬渡下げちゃう、ってありですか !? (その多大な存在感にもかかわらず)

― 僕からするとさ、悪い時の義務的な交代の匂いは感じられないので、違和感はないけどね。

左サイドのセット替えで躍動感を増したいのと、あとは、樋口の頭(ヘディング)への期待じゃあないかな?

〈大宮戦にみる方程式と解〉

サイドバック左が 馬渡、右には、藤谷。

(これにより、佐相を含め、3つのタレントを、冒頭から投入でき、サイドの優位を確保)

トップ下には、安藤 翼を配し、

山本、米原の、利き足違いのボランチセットとの、正三角形で、中盤を制す。

これは、浅川 隼人の復帰(得点力)によって編み出された、現状、最適〈解〉のような気がしますが、

より重要視すべきは、

浅川、安藤、(山口/滝)の、ゲームを通して衰えない、前線からのプレッシング

これ、ホントに効いていた。(大宮の中央を使った縦への展開を、ほぼ回避)

前線守備のおかげで、相手の攻撃が遅れて、時間が稼げるから、

こっちの守備が、前向き態勢を整えられて、かつ、次の攻撃に備えたポジション取りができる。

いまや、ファーストディフェンスにおける強度やボール奪取のチーム内基準が、

浅川のレベルに引っ張りあげられたので、

ジョップ君は、そこら辺を身につけないと、ゲーム締めの専任要員になる可能性大。

さらにさらに、これだと、山口と滝(村越)を、70分前後の分岐点をメドに、すべてフレッシュなコンディションで使えるわけ。

ところで、このゲーム、

萬年式、影のMVPは、米原 秀亮

体幹がブレなくなって、ボール離れ(速度)と、パスコースの意表性、鋭利さ、前進性が増して、

(守備的)ヘディングが目立ち、かつ、ミドルシュートにも積極的な姿勢を打ち出す。

かように、プレイヤーの技量成長を観るのは、大きな楽しみでありますが、

反面。

こうなったら、菊井や、安永でさえも、レギュラーを失う可能性だって有り。

チーム山雅の顕在的な強化の裏には、苛烈な定位置獲り競争(の現実)が、べったりと貼りついていて、

山雅ウォッチャーならば、そういう悲喜のすべてを含んだうえで、山雅式サッカーの豊かさ、進化を楽しまなくちゃ。

では。

これがふつう,になれば良い (2024.5.6 大宮戦レビュウ❶)

五月の曇天の下、

アウェイ大宮の地、2 – 0 の勝利。

日帰りで青森往復を敢行した家人を、朝、長野駅に送ってから、

関越道まわりで、大宮まで出向く。

ゲーム観戦後は、大宮駅まで新幹線で戻ってきた相方を拾うと、
中央道を辿って、日付けが変わる頃に、自宅に到着。

……そんな個人的な事情なんで、ハイライト動画を観るのが、やっと。

ゆえに、レビュウ❶は、おおざっぱな印象論になります、

ご勘弁ください。

ゲーム直後、(DAZN観戦の)息子からは、今季最高のナイスゲーム、との評価。

画面からは、山雅の応援もかなり光っていたようで、

― やはり球際で頑張る前に行くサッカーは、応援も盛り上がるのですかね、と彼。

このゲーム、(山雅として) それ相当の仕掛けはあったけれど、

(それについては、プレビュウ❷で診るとして)

やってることの本質は、いままでの山雅流に違いなかったから、

〈印象論〉としての、萬年的な勝因は……、

❶チーム山雅として、ボールを前に前に、という意思と規律が、より強調されていたこと。

ただし、こっちを前方向に向かわせてくれるほどに、大宮の守備が緩く、かつ、中盤が不活発。

そのサッカーは、よく言えば、シンプル、悪く言えば〈芸がなく硬直的〉だったことも、確かであって、

あれじゃあ、2部から陥落するのもうなづけるな、と思ったし、

あのスタイルに、いくぶんか強度をほどこしたら、昔を尊ぶような山雅ファン&サポーターには、お奨めできる。(もちろん皮肉)

❷負ければ、BOOが日常化しつつあるホーム(南ゴール裏)の悪習からは、あの地では、さっぱり解き放たれて、プレイができたこと。

アルウィンがもしも、今後もそれを続けたら、昨日の、アルディージャゴール裏の、気に入らなかったら何でもBOOの文化、となんら変わらない。

どうだろうか?

これからは、

ホームは引き分け(以上)、アウェイでは、かならず勝ち点3を積む、くらいの戦略でいったら。(もちろん皮肉)

相手の在り方次第、という要素はあるにせよ、

このサッカーを、いつでも、どこででも、フツーに、できるようになればいい。

……以上、グッとココロに迫る今節の勝利は、すなおに喜ぶとして、

ゲーム終了の笛がなると、

疲労困憊からの解放からか、ピッチに突っ伏してしまった佐相。

そこへ、浅川がやってきて、起こしながらねぎらう。

こういうの、なんともいえないなぁ。

では。

ふつうにできるチャンスの日 (大宮戦プレビュウ)

リーグ12戦負けなし、と独走態勢を固めつつあるかのような、アルディージャ。

そこからは、勝ち点で、その半分にも満たない山雅は、

実質、中1日で、その本拠地を襲う。

(といっても、勝率50%以上をキープしているのは、他に 2チーム(たしか、沼津、今治)だけだから、リーグ全体は、混戦の模様)

取り付く島もなく、青天がスッポ抜けたかのような状況で、しかも、アウェイの地……。

決して、破れかぶれでやる必要もないが、

邪心が働かない分だけ、かえって、平静、かつ、集中してやれるじゃんね。

あえて、古巣、古巣と、騒ぐことでもなし。

僕の診立てでは、

大宮は、保有の戦力自体が、指揮能力(ゲームコントロールの采配)をそれほど要しないまま、勝利を積み重ねている。

直近、結局は、2部リーグを凌げなかった脆弱と個の能力が、

かなりシンプルなサッカー(おそらく) を採用することによって、

3部では、さすがに、そのメッキが剥がれないのか。

もちろん、技量差が確実に介在するだろう(向こうが上)にせよ、

大宮には、山雅に対し、特段の対策で臨むような動機も、理由もないはず。

そこにこそ、攻防と、こっちの勝機の鍵が在るわけで。

(チノ氏によれば)山雅が勝てないゲームでは、

かならず、相手の対策を上まわるような手が打てていない、とか。

ならば、今節は、そこの辛さもなく、

かつ、アルウィンの足かせ、アルウィンが望む諸々のマストも皆無。

つまりは、これ以上の好条件は望めない中での、対戦なんです。

で、願うことは……、

連休最終日の、上り線の混雑がやりくりできて、NACKファイヴに、ゲーム前にたどり着けますように。

ただ、それだけ。

では。