変わらぬ山雅を魅せてくれ(ルヴァンカップ1回戦プレビュウ)

(☞ 2019.5.8 ルヴァン杯磐田vs山雅、マッチデイプログラムの表紙、未来のことなどわからない)

鳥栖さんが、対戦するに魅力的なチームかどうか?

……などと非礼なことは言ってはなりません。

わざわざ遠い九州から来てくれるのです。

(ゲームをおこなうからは、勝利をめざすのは当たり前のこととして)

僕からすると、今、この時期にやるルヴァン杯のテーマは、

チームとして練り上げてきた内容を、すこしばかりメンツが変わっても、

ブレることなく表現することであるはず。

前後にリーグ戦をたたかう、その週中のゲームなので、

(双方が)リーグ戦のレギュラーに手を加えることは必定。(ターンオーバーってやつです)

ならば.。

山雅は、レギュラー入りを狙うプレイヤーを試すことがマストではなかろうか。

その前提で、いくつか注文をすると……、

❶相模原戦の登録メンバー、

あれは、チーム首脳がルヴァン杯に向け仕掛けた伏線であって、その中で、特にカタカナ名のプレイヤーが、本日のゲームではピッチに立つ、と予想。

すなわち、

キム ジュンヒョン、チアゴ サンタナ、本間ジャスティン、ルーカス バルガス。

対戦相手の鳥栖さんの存在価値とは、

(サガンのゲームをまったく観ていない者の決めつけですが)

3バック(3 – 4 – 2 – 1)を採用すること、

比較的に堅い守備を特長としていること、

得点力がイマイチであること、そんなところ。

つまりは、前節の相模原にかなり近しいサッカー、の感じ。

となると、メンツが少々変わろうとも、山雅は、前回とほぼ同様な作戦でやる、と診る。

そのひとつだけを指摘すれば。

相手のボランチに(ボールが入らないようにして)前向きで自由なプレイをさせないでおいて、

ツーシャドウにボールが入った時と場所で、徹底的に挟撃して奪取をかけること。

そのタスクを、左右センターバックが出てきて担う(攻撃的に)。

よって、ワントップのFWを孤立化、無力化できる……。

☞ この戦法が、相模原戦の大眼目だったことは確かであるけれど、

はて?、鳥栖が、イスマイラのような危険なフォワード頼みなのか?

あるいは、相模原くらいに連携において緩いのか?

それは、正直、わかりませんけれど(無責任でごめんなさい)。

❸山雅のほうからすれば、自分が対峙する個々の相手はともかくとして、

2023年季で、向こうのトップチーム人件費(総額)は、山雅のズバリ 2倍だった。

どんな職業であっても、結局は、

報酬が、自分の価値評価の、いちばん大きな反映であることに変わりない。

だから、将来、今の 倍の年俸で働く Jリーガーになってみせる、という野望で立ち向かえる。

勝ちにおいて捨て身にならずとも、自分の価値向上のためにとことんやれ。

……そういったゲームを期待してます。

では。

(見落とすな) 鍛錬と煽情と礼節と (相模原戦レビュウ❷)

〈鍛錬〉(技量的の)
地力がチト優っていて、

加えて、自分流サッカーの突き詰め度において、山雅に分があったから、ああいったゲームになったと思う。

コーナーキックでもないのに、センターバックのぶつかり合いがあったこと自体、

山雅が、いかに攻撃スタイルを追求しているのか? の証明。

そこには、過去3ゲームにおける仕込みと検証があってこそ、

決して突然変異的な表出でもない。

もちろん、今後、相手が相模原レヴェルの、寄せ合いサッカーであるはずもなく、楽観視はできない。

〈煽情〉
SC相模原は、今節もファールが多く(山雅の倍)、カード数は、リーグトップを走り続ける様相。

ゲーム開始前に、相模原の監督が紹介されると、

(これが、スタジアム観戦の愉しみのひとつなんだが)

山雅ゴール裏からは、猛烈なBOOが飛んだ。

彼は、Jリーグとしてアクチュアルプレーイングタイムを増やしたいのであれば、ファールを流す基準をハッキリさせろ論者であるらしいが、

この試合、主審はけっこう〈流して〉いたと思うし、

そもそも、ファールになろうともやれ、というチーム気風が醸成されるのは、

果たして、一体、誰の言動によるものなのか?

リーグを見回すと、

ファールの多い上位 ☞ FC大阪、栃木C、沼津、岐阜、鹿児島、そして相模原。

逆に少ない上位 ☞ 山雅、福島、北Q、鳥取、金沢、長野。

反則数だけでゲーム(と順位) が決まるわけでもないが、

サッカースタイルを含め、3部リーグでは、この二極化が、どんな闘争を生むのだろう?

若手の向こうみずと、熟練者の確信犯を巧く運用しながら、相模原がこれから、どうやりくりするのか?

ま、すくなくとも。

相模原がファールを犯すことで、

山雅には、セットプレイとリスタートの権利を与えられ、流れを持っていかれたことは事実だった。

〈礼節〉
あの橋内 優也のならわしからはじまった、

ゲーム後スタジアム一周における、アウェイファン&サポーター席への挨拶。

いまや、チームとしての公式儀礼として定着しているけれど、

今節は、佐相 壱明が、

他の者よりも、一歩進み出て丁重に頭を下げていたことに、彼の人柄がうかがえた。(山雅に移籍前に、2季在籍)

では。

これほどの表現の素晴らしさよ (2025.3.23 相模原戦レビュウ❶)

2 – 0 の、完封勝利。

ただし、〈勝利〉という言葉は、

ここまでのサッカーを作り込んだことに対する賛辞として使いたい。

それは、北ゴール裏同志チノ氏の表現をお借りすると、

ここ数年来なかったほどの、〈整理された〉サッカー。

その真意は、

(観ていて) プレイの意図が明確であり、かつ、それ相応の技量に支えられている、ということ。

これをベースにして、着実に進めば、10ゲームくらい消化して勝ち点 20が現実味を帯びるだろう、とチノ氏は踏んでいるようだ。

〈攻める守備と 猛烈なプレスバックと〉
フタを開ければ、

双方が、初期的に 3 – 4 – 2 – 1を採るミラーゲームとなった。

局面毎に、同ポジションが対峙すれば、両者個々の技量(地力)差から、

山雅のほうに優位はしぜんと生じる。

そして、こっちは、相手のボランチへのパスコースを限りなく消す策を遂行、

かつ、相模原ツーシャドウ(高木、武藤) のところでは、素早い寄せでボール奪取を敢行し続けたから、

前半、相模原には、山雅ゴールに肉薄するシーンはほとんど皆無。

後半、基底からの組み立ての閉塞を破るため、

相模原は、ロングボールを多用して山雅の守備ライン裏を狙う。

けれど、それも、山雅の迅速なプレスバックによってなかなか突破口が開かない。

このありさまを、守備のカイゼン、とかたづけるのは間違いで、

あくまで、攻撃を波状的に繰り出すため、攻撃モードを維持するために、

つねに前方向へ向かい、挟み込みを駆使しては、ボール奪取、入手を求めている、そう考えたい。☞ それにより、相手に後ろ向きのプレイを要強する(追加)

その姿勢が、何度か魅せた野々村の駆け上がりや、杉田のスルーパスにシンボリックに現れた。

杉田は、要領を得たプレイで、ホーム初見世で、早くもアルウィンを魅了した!!

浅川を下げたあとは、菊井がワントップになり、そこに國分、佐相が絡む格好になったが、

70分以降のガス欠も、今節はなく、

しかも。

終盤、相模原の、屈強フォワードをかましたパワープレイがあったけれど、

防戦一方とならず、空きスペースを巧く使っては、何度も相模原ゴールに迫るシーンがあって、

あのあたり、最後をもう少し丁寧にやれば、さらに得点できたね。

最後に……。

絶好機を何回か外してくれた高井 和馬には、心苦しいが、ありがとう、を言わなければならないかな。

では。

ありがとう、これからもよろしく、お父さん。

今日のゲームも楽しむが、

その後の、橋内 優也(ディフェンダー) の現役引退セレモニーも愉しみにしている。

ずいぶん長く山雅のために闘ってくれたこと、

いまはただ、感謝します。

いつかの年末。

ご家族連れで、とあるドラッグストアにいらっしゃるのをお見かけして、

あぁ、この時期に松本の街でゆっくり買い物してるんだから、

来季の契約は更新だろうな、と確信した想い出がある。

 

その俊足を活かして、対人守備へと最短距離で迫っていく姿をもう観られないのは残念ではあるけれど、

山雅に残って、次世代の才能を育てていただけるようなので、

どうか、これからも引き続き、よろしくお願いします。

― 橋内の引退メモリアルアクリルスタンド、購っていいかな?

― ええ、1,800円ね。

なんだ、相方も、こまめにサイトを見ているんだ。

さて。

そこに、どうやってサインを貰ったらいいだろうか?、と機会をうかがわねば。

では。

表現されたものを楽しむだけ (SC相模原戦プレビュウ)

さぁ。

やっと、ホーム開幕にこぎ着けたぞ。

念のため。

相手を知ろうと、相模原VS奈良 (結果は、1 – 1)をDAZNで、

(ドロースコアが確定した) 前半20分程度を、観てみる。

観ないシーンのほうにむしろ、相模原の迫力と強みもあった、とは思うが、

そこまでの相模原愛はないので、しかたない。

双方ともに、スタイルは、

❶基底でこっちがボールを持つと、パスで組み立てながら前進、サイドを侵攻して、最後は、中央にボールを入れる。

❷相手がボールを持つと、時間帯やゲーム状況にもよるだろうが、

高い位置(相手陣内の奧)まで追い込んで、ボールを引っ掛けては、ショートカウンターをかけたい。

……漫然と眺める立場からすると、そう見えた。

相模原は、前進する際は、3 – 3 – 2 – 2 を採る。

3センターバックで、中盤は、ワンボランチの、2シャドー(ここで逆三角形を作る)、最前線は、 2トップ。

ツートップには、イスマイラ、高木。

特に、イスマイラは、ナイジェリア出身で、今季新加入。

タッパ188㎝、足もとの技術もあるようにみえ、厄介な存在。

守る時は、5 – 3 – 2で、最終ラインを 5人並んで固める。

ショートカウンターにせよ、ロングフィードにせよ、

ツートップが収めるか、落として、それを拾ってサイド経由で中央で勝負、そんな感じか。

よく言えば、オーソドックス、悪く言えば、見飽きた定番型で、

それほど意表を衝くようなサッカーでもない。

変に詐術的でないから、山雅としては、ヤタラ神経を使わずにやるだけ。

といっても、変幻にできるほどには、我らはリーグ戦をこなしていないのだけれど、

スペースの狙い目、としたら、

ボールを獲るにも、ボールを奪うにも、

相模原ワンボランチの脇、左右を狙うのが効果的かも知れない。

もちろん、サイド(タッチライン沿い) では後手を踏まないことが前提。

あとは。

反則数が、

既に、相模原は、

山雅の 3倍(リーグ5位)、カードは、山雅の 5倍(リーグトップ)を呈示されている流儀でやってくる。(試合の消化数は違うが)

ゆえに、被ファールによるセットプレイ(リセット) を丁寧に、狡猾に活かす。

……そんなところで。

あとは、だんだんと露わになるであろう山雅を楽しむのみだ。

では。