システムがどうのこうでなく(沼津戦レビュウ❷)

読み返したら、プビュウ❶が、案外マトモ。

なんで、それに付け足すの、❷です。

タイトルは、ヒーローインタビュウの安永 玲央の言葉をそっくりいただいた。

究極は、そういうこと。

たとえば。

沼津だと、4バックとは言いながら、右サイドバック#3 が中へ入ってきては、#40 とダブルボランチの格好になって、ボールを捌く。

つまり、実質的には、 3バックでやっている時間が多かったわけで、

サイドにも張る #3の、考えてポジションを採れる思考と運動量は、かなりなもの。

これだけ観たって、サッカーは、システムどうこうじゃあない。

前半、山雅が苦慮したのは、その#3を、なかなか捕まえ切れなかったこと。

そこには、沼津の手法(頭脳)が、たしかに在った。

時折、#27を狙って鋭いロングボールを山雅の基底ラインにかましては、山雅の陣形を、タテに引き伸ばす。

特に、こっちの左サイド裏を狙った感あり。

そうすると、どうしても、こっちの中盤、ボランチのところが冗長になってスペースが生まれ、

そこを使って、沼津は、鋭くタテに、パスを前線に供給した。

それを可能にしたベースは、沼津の寄せと出足が山雅に優ったことによる、と思います。

さて、後半。

開始早々の、宮部のロングフィードが象徴的で、

前へ向かうボールを活かそうよ、というメッセージだった。

で。

高身長の沼津ディフェンス陣を背負ってのポストプレイもいいが、

もっと右サイドから、そのタッチライン際へ裏へと、侵入を図った。

つまりは、沼津の左サイドを侵そうとしていて、

それは同時に、やっかいな #3の孤立化も意味する。

……かように、ゲームの 3分の2 を耐えて耐えてから

村越に替えて、中村 仁郎を送り出したのが、ひとつの契機となる。

サイドからの崩しが効いて、相手守備に対し、突破口が開き、

ボールを先手で握れるようになった(全体的なポゼッション率約30%は変わらない)。

ゴールの匂い、ってやつ。

その後は、交代カードを切るにつれ、山雅の攻撃圧が増したのに反し、

沼津のほうは、

(メモリアル出場枠といえども) その部分では弱まったことも、いたしかたなかろうけれど、

厳しく言うと、中山さんは勝負師から、ひとつ引き下がったか。

(追加)☞もしも、沼津にとってPO出場がかかったゲームだったならば、違う采配になっていたはずで、それも、どうしようもないなりゆき、ってもの。

……以上、福島戦を視野に入れつつの談義です。

では。

【心象論】駿河国の白浪MVP五人男!! (2024.11.24沼津戦レビュウはじめ)

このまま一気に帰路をたどろうと、

体内に入れた珉珉打破のおかげで、自宅に辿り着いたは良いけれど、

その後の睡眠が茫洋となってしまい、

さて、起き抜けの速報レビュウは、頭回らずやっぱり粗く、御免蒙ります……。

1 – 0 の勝利。

(おそらく)J参入して初の タイの 5連勝という、画期的な歴史を拓いた歴史に新たなページを加えた新山雅であるはずなんですが、
(☞訂正、失礼、2013季 5連勝をやってます)

後半アディショナルタイムの先制点だったこともあってか、(劇的ですから)

なぜか、かつての山雅だ、むかし観た劇場が戻ってきた、などと、

過去回帰の文脈で語られてしまうところが、何度も言いますが!!、

この球団の抱えるいちばんの、切なさと脆さ。

いつになったら、おおかたの山雅界隈が、〈今の、オーセンティックな山雅〉を受容できるのか?、変われるのか?

さて。

5本立てのMVPとは……、

❶沼津の、頭脳的で、強度の高いサッカーの前に、
箸にも棒にも掛からない前半をなんとか凌ぎ、

使うボールの長短の工夫と、執拗にサイドに攻守の起点を見い出さんと是正した指揮陣が、それに値する。

☞ このゲームの価値は、実質的な負け試合を、なんとか勝ちに転じた修正力。

❷とことん相手を翻弄、追い詰めながらも、最後の決めの精度に不足したアスルクラロの攻撃力

❸御大ふたりの引退ゲームといった、メモリアルな事情が、たとえあったにせよ、
最終盤、好位置のフリーキックで、#11染谷にキッカーを託した、指揮官とチームの温情 (つまりは、非情さに欠けた)。

❹修正を託されて投入された交代カードの仕事。
特に、中村 仁郎のサイド侵入とカットインは、

沼津の守備を揺さぶり、ゴール正面にスペースを生みだすとともに、逆サイドの山口 一真も活かすことに成功。
サイドを意識した、浅川の位置取りもグッド。

❺で、最後に控えしは、
ミドルシュートでゲームを決めた安永 玲央

先週のかりがねで、
― 次なるミドルシュートをお願いします、とご本人に伝えたこともあって、

これはもう、萬年的期待感の実現そのもののMVPでございます。

では。

60%は持たせる攻防を (沼津戦プレビュウ❷)

3部リーグの最終節。

注目は、あえて言うと、4~6位の決定くらいしかなくて。

しかも、我が山雅が、競争の主人公でいられることに感謝しなければなりませんな。

だから。

― プレイオフ 2ゲームともホーム開催の要件は、ただひとつ。
山雅が4位で、対5位戦を勝ち抜いて、 次に、3位に勝利した 6位と対戦すること、そんな皮算用は、まだ先のこと……。

さて。

沼津はずっとプレイオフ圏内にいながら、直近2節の連敗で、そこから陥落。

対し。

我が方は、辛くも(☜ここが大事) 4連勝をやって、やっとPO権利をゲット。

まっこと対照的な立場での対戦になってしまったわけですから、

最終で成り上がった者としての謙虚さと、まだなにも成就していない謙遜さを持ってゲームに向かうべし。

そこで、ポイント。

沼津は、ボール保持率58%で、リーグトップ(2位は福島の56%)、おそらく、パス本数もトップ。

だから、放っておいても、7 : 3 で、相手がボールを握るゲームになることは必至。

山雅は、それが自明であることを前提に、つまり、沼津にボールを持たれることを常態と見なして戦うことになる。

ま、そのほうが、山雅にとっておそらくは組しやすい。

最近の、なんでも有りのサッカー(褒めている!!) からすると。

そして、衝くべき点は、

沼津が、ボール保持トップでありながら、

ファール数がリーグで 7番目に多いサッカーを志向するところ。(山雅ファールは、少ないほうから 第3位)

これを、沼津界隈では〈超攻守一体〉のサッカーと呼んでいるらしく、

攻撃的であると同時に、ファールをもおそれずに守備に厳しい、ということだろう。

さすれば。

沼津の前傾姿勢の、その裏を侵す、

被ファールで獲たプレイスキックを、徹底的に工夫する、

パスワークを阻止するため、中盤で前向きのプレイをさせないようにボールホルダーをマークする、

これらは最近チャレンジしていることでもあるし、

アタマを使い、熱心に、トコトン狡猾にやりましょうよ。

☞ ボールは握らずして、ゲームを握れ。

この際、登録メンバーや先発メンツに注文などはありませぬが、

せっかくなんで、安藤 翼には、ヘディングゴールがもたらされるよう願います。

では、愛鷹で。

ゲームに集中すべきはずが (沼津戦プレビュウ❶)

正直言うと。

アスルクラロ沼津については、いまだに、

山雅でプロとして始めた、蔵田 岬平、鴇田 周作の移籍先、それがいちばんの印象なんである。

誠に申し訳ないこと。

3部リーグで幾度か対戦したが、このチームへの感想が、どうも、10年間停止してしまったかのよう、僕の中で。

そういえば、今年の前期ホームでは、4 – 0 で勝ってるんだっけ。

だから。

伊東 輝悦が、ここで引退すると聞いても、その存在価値が皆目わからず、

10数年前、山梨の中央市で、深夜のスーパーマーケットでお見かけした彼の姿が浮かぶばかり(☞ 当時はヴァンフォーレ甲府に所属)。

富士山の裾野が、伊豆半島の東側の付け根まで下ってきて、駿河湾と出会うところに在る街、沼津。

ここへと、朝霧の富士を観ながら、久しぶりに出かけるんだ。

若山 牧水の記念館には、時間的に立ち寄れないか。

……そんな雑念ばかりが、先に立ってしまう。

でも。

気を取り直して、遠征の装備をつくりながら、臨時駐車場の場所をナヴィに登録しつつ、

中山監督率いるチームとの対戦テーマを探ることで、ゲームに集中しなくてはならない。

というわけで、本論は、プレビュウ❷になります、ごめんなさい。

では。

せっかくだから,ダメを押す (プレビュウのプロローグ?)

この前の記事で、

直近の、

山雅の反則ポイントが、フェアプレイ賞をもらえる圏内(点数が少ない)に入ってきたことを指摘した。

ここで言ってるだけでは、能もないから、

霜田さんには、直接お願いすることにした。

― 監督、いつの間にやら、フェアプレイ賞が狙える位置です。

どうか、ファールの少ない、規律あるサッカーをお願いします― と。

〈規律ある〉とは、ルールでプレイヤーを縛れ、ということでない。

チームとして、臨戦モラール(士気)を高めて、結束してゲームをやってくれ、との意味を込めている。

言いかえると、技量(上手いこと) ばかりではなくて、

戦術的な理解度や、局面の把握度(心理面のこと)を、

より高次元なレヴェルに統一してもらいたいのだ。

……で。

監督曰く、

― (そこに)こだわってやります。

このテーマは、アウェイ沼津戦プレビュウ(明日投稿予定) の入り口でもあるので、

お願いした手前、それを確かめ、かつ味わうためにも、

当日は、愛鷹連峰のふもとに向かおう。

では。