夏の 往来。

居残らない者、なんて題名が、そもそもいけなかった……。

記事を投稿したその日に、#5 前 貴之 が、レノファに完全移籍とは。

3年ぶりに、山口に復帰。
レノファは今季、決して楽なリーグ戦を戦っているわけでもない。

だから、かなりのチャレンジを引き受けたね、前よ。

来季、2部リーグで再会したいプレイヤーが、またひとり増えた。

で、昨日は、熟年のご婦人3人から相次いで、その移籍に絡んで、落胆の声を聞くはめに。

あぁ夏に来て、また夏に去る、年増ゴロシの 良い男。

ふざけた都々逸で、喪失感をイナてみても、歌われることのなかったチャントが切ない切ない。

夏の移籍期間で、実質的なアウトが、これで 5名。

このくらいの員数を出して、所帯を整えるかな?、と思っていた。

ただ、加入が、たとえ、ひとりくらいあってもいいか?、と。

でなけりゃ、〈往来〉(行ったり来たり) の二文字が成立しなくなる。

指揮官が、誰かに声掛けしている、とか、勝手の妄想を、許してもらいたいものだ。

けれど、本日12日で、ウインドウは閉じる。

さてさて。

ついでに、すこし早いけれど、逝く8月を惜しみながら。

では。

自分をどう思うか? が鍵。

女性ドライバーの山雅サポーターさんに、昨日お会いした。

― あれ?、ずいぶんと、不満そうじゃあない?

― そりゃあ、あんなに雨あられのようにシュートを見舞われてんだもの。
で、こっちはシュートまでいかない。
打たなきゃあ、何も起こらないでしょうに!!

そうだよな。

ボール保持では、ほぼトントンだったのに、20本を超えて被弾。

山雅の枠内シュート0本は、寂しく、いただけないけれど、いわきの枠内が2本。

それからすると、両者ともに、プアな仕上げ力、ではあった。

全体としては、85%くらいで圧倒された。

とも言えるが、ただ〈優勢勝ち〉が一切無いのがサッカーなんだから、こういうゲームは観方を変えないと、我がチームを責めてそれで終わり、となってしまう。

今節のゲーム評価は、結局のところ、自分(山雅)をどう考えるか、にかかっている。

かつてはトップリーグだった、といったプライドを棄てられなければ、しょうもない試合だったに違いない。

まぁ、僕の場合は(レビュウ本章で述べたとおり)、スクラップ&ビルドを進行中の、 3部リーグをかつかつに戦っているチームなんで、けっこううまく切り抜けたゲームだった、と捉えています。

では。

あまりに執着することの危険 (いわき戦レビュウ 本章)

まづは、昨日の、〈序章〉で発した問いへの解答。

実質的な勝者は、もちろん、山雅のほうだった。

前節の、対ヴァンラーレ八戸戦をまったく裏返した様相、と思えばよい。

押し込み、シュートを打ちまくったいわきが、ついに無得点に終わり、他方、こっちは、アウェイで勝ち点1を積めた、という点で。

もしも、こちらに、セットプレイの絡みから得点が転がり込んだら、それこそ、八戸とそっくりな、会心勝利ではあったろう。

たしかに、どちらがそのスタイルをおおく表現し得たか?、という議論は残る。

このゲーム、アンカー(パウリ―ニョ)を採用した意味は、中盤の高い位置で、逆三角形のボランチシステム(菊井 悠介、安東 輝、パウリ―ニョ)を形成することによって、いわきのカウンター攻撃を阻止し、ボール奪取を最優先とすることであったのではないか?

はじめから、カウンター攻撃を基調とした守備的姿勢でゲームに入ったのでは?
― 僕も、プレビュウでは、それを推奨した

で、いわきは徹底して、山雅ディフェンスラインの裏狙いを敢行、中盤を省略したサッカーを押し出してきた。

このため、山雅トライアングルには、なかなかボールが収まらない。

かつ、いわきの速い寄せと、ひとつ飛ばし的なハイボールやパスによって、山雅の中盤が、攻撃の起点にもならない。

たとえば、菊井が効果的なボールタッチから、横山 歩夢にスルーパスを配球するなんてシーンはあったかいな?

要は、ロングカウンター攻撃は未遂、いやほとんど不発だった。

(もちろん、いわきのセットプレイへの頭からの飛び込みに対し、野々村 鷹人、常田 克人の上背を用意したことは、奏功した)

で、後半は、ルカオを投入することで、ロングボール戦法に特化し、落としたボールを回収する、というサッカーに専念した山雅。

そういう意味で、いわきは、あくまで平常運転。

たとえスタイルを変容してでも、がむしゃらに勝ちにいったのが山雅、という図式だった。

互いに3部リーグでやってるチーム同士、そこにサッカーの質的な上下など言っている暇などあるはずもない。

定番の手法を徹底的に深め、高めるいわきは、まことに見事なチーム。

多少大ざっぱなボール供給であっても、約束どおりに、あらかじめそこに走っているから、ボールに絡めるチャンスが生まれる、これを連続することは並大抵ではありません。

だから、とにかく、ひたすら前へ、ひたすら打って来る相手に対し、無失点に終えようと執着すること自体は、一向にかまわない。

けれど、一戦一戦を勝ちに固執するにせよ、近い将来という視点からこっちを観たところの、山雅サッカー像は、どうなってるんだろう?

いわきほどには、高度に徹底できないにせよ、同様にやりたい3部リーグのチームに、その都度、たやすくこちらのスタイルを変えていいのだろうか?

……勝利への執着がかえって、みづからを見失う落とし穴となりませんように。

ゴールネットが見えたら打ってしまえ、という決め事と、そのシュート精度の不足からいって、記録上のシュート数だけで、このゲームの優劣を評価するのは早計だろう。

けれどやはり、山雅には〈前へ〉というポリシーが、ゲーム内で相当数のシュート本数として結実することを望みたい。

ぼちぼち5本、それも枠内ゼロとは、いかにも寂しく、相手がどうのこうのではなく、自分に負けたと思うべき。

最後。

結果的には、いわき対策の処方箋は示し得た、と思う。

つまり、強度と(カードを厭わずに) ねちっこい守備を、集中力を切らさず90分間マットウする、これです。

なんてことはないが、まぁ、これができないから、いわきに大量得点を献上しているチームがあるんですけれどね。

つまり、いわきは、今後も、強度の足らない守備脆弱な、主に中下位のチームから勝利を挙げ続ける、という図式はほぼ不変だろう。

ま、もう対戦がない我等には、どうでもいいか。

……ということで、今節の、萬年視点によるMVPは、大野 佑哉です。

では。

勝者はどっちだったのか? (2022.8.7いわき戦レビュウ 序章)

ゲーム開始5分前になってやおら、高校生の女性によるフラ(ダンス) のアトラクションが始まった!、なんとも、奇妙な緊張感の盛り下がり、ではあった。

けれど、ゴール裏(実際は、バックスタンド) の山雅ファン&サポーターにとっては、フラはフラでも、フラストレーションに憑りつかれるような試合展開。

それと、後味。

スコアレスドローであったから、なんとかそんな気持ちを紛らわしたものの、かなり稚拙なゲームコントロールだった。

イエローが、合わせて7枚も呈示されるように、レフェリー(主審) が統制できなかったり、
前半、横山 歩夢の裏への飛び出しが、2度ほどオフサイドとジャッジされるような誤審(by 線審) があったり。

前半終了時、横山自身が、その線審にわざわざ注文をつけに行く。

横山にとっては、あのシーン、ディフェンスラインを確かめてダッシュを始めているという自信からの抗議だろうし、
山雅ゴール裏の真ん前で起こったことゆえ、こちらは、かなりハッキリと識別できた。

だいたい、あの時、線審はディフェンスラインを真横から確認できる位置に追いついていたのか?

横山の飛び出し速度をそのまま、ライン突破の時間的な早さ(フライング)、と捉えてしまったミス。

こういう状況下、ゴール裏からは激しい不満の声がたびたび湧き起こったのも無理はない。

が、現状許容されているルールはルール。

ということで、ハーフタイムには、我等がガンズ君が、手拍子の応援で盛り上げて、というカードを掲げてやってくると、熱いゴール裏をなだめる始末。
(マスコットが、こういう事態収拾をやる、ってのはかなり優秀なんですがね)

さらに。

参戦してみて始まて悟る、ってやつで。

Jヴィレッジスタジアムのバックスタンドにとって、それはそれは苛酷な西日の痛切さ、と潮風の湿気。

とまぁ、こういった逆風と逆光ゆえに、幻惑された感のある観戦記憶。

なので、仕方なく、これから見逃し配信で振り返ってみてから、〈本章〉を投稿します。

乞う ご期待。

で、読者諸氏にはそれまで。

このタイトルの、このゲームの実質的な勝者は、いづれだったのか? を自問いただくことといたしましょう。

では。

チームの変貌について行く。

16歳でユース所属のゴールキーパー (眞中 裕都君)が、トップチームに登録された(2種)。

たしかに、Jリーグ公式で、8/5付の発表の中で掲載されている。

これが、ゴールキーパー4人体制における、メンバー入れ替えの前兆なのかどうか見守りたいところではある。

さてと、今季2種登録は、濱名 真央、田中 想来、に続いて 3人目。

ユース育ちの登用によるチーム構築は、クラブ存続にとって避けて通れない命題であって、そこに手を伸ばしても戦力的にやっていける体制ができつつある、と思っておこう。

横山 歩夢にしてみたって、昨季(無得点)の苦闘があってこその、今季の開花。

こういう流れは、僕たちが思っているよりも、クラブにとってかなり大きい変革なのかも知れない。

では。