夏の夜に連想する…… (八戸戦プレビュウ❷)

岩上 祐三 (from 群馬)、瀬沼 優司 (from 栃木)が、共にレンタルで、sc相模原へ加入。(7/19 リリース)

懐かしい名前が、3部リーグにやってくる。
つくづく、このリーグは、タフなものになりつつあります。

……、てな事を横目に見つつ、

先夜は、〈ひもかわうどん〉なるものを初めて、いただいた。

薄くて、幅が 2センチの麺で、これが売り。

桐生界隈 (群馬県)では、郷土料理扱いらしく、その形状から、きし麺(名古屋)の流れを汲むようだ。

で、うどんを食しながら、八幡屋磯五郎の缶を横において、

― おいしいのは、うどんです、と呟いた、とは、ウソで、

八戸戦について、ますます思いをめぐらしておりました。

ヴァンラーレは、その右サイドを使った攻撃性が、かなり高い。

しかも、そこでの突破をゆるせば、コーナーキック(or セットプレイ) による被弾も在り得るから、厄介。

となれば、そこを捻じ伏せるのは、順当にいけば、下川 陽太らになるはず。

山雅の左サイドが、どういうセットになり、どういう連携で魅せるのか、

こここそ、ゲームの要所。

(昨日、たまたま、左サイドを担う山雅プレイヤーにお逢いしたので、奮戦をお願いした)

ひもかわから、しもかわを……、

といった、まことにお寒い連想で、恐縮です。

では。

点と線。(八戸戦プレビュウ❶)

毎ゲームは、一回こっ切りで、勝ち負けが決し、完結する。

これが、点。

けれど、創り上げたいサッカーを、シーズンをとおして追求するところに来季以降があるはず。

一本の線を、キチンと貫きたい。

前節、福島戦、山雅のボール保持率は、54%。
シュートは相手の倍、 15本。
ゲームの、ほぼ80%は、自分たちが率先して動かしていた。

にもかかわらず、攻めあぐねが災いし、福島の焦眉であるセットプレイでゲームを落とした。

ボールを、こっちが握ればその分、かえって失点を招く、という皮肉はサッカーにつきもの、とは思うが、

現山雅流を突き詰めるには、そのチグハグをどうしても乗り越えなければならず、

今節対ヴァンラーレ戦は、ある意味、そういう宿題に答えを出すための好機、と考えよう。

3バック。
ボール保持平均が、ここまでで、44%
けれど、ゲーム当り攻撃回数 129と、リーグ第1位。
で、ショートカウンター攻撃への傾注が、リーグ断トツに高い、八戸。

……、となれば、これはもう、前節のあり様をトレースするようなもの。

ボールをつないでゴールに向かうことについて、
逃げも隠れもできない山雅が浮き彫りになる時……。

そして、順位的には、ひとつ上に居る相手。

さぁ、入念な準備で、テスト用紙の前に座ろうか。

では。

急務! 中盤の活性化 (福島戦レビュウ❷)

敢闘賞は、菊井 悠介。

というのが、ゲームを象徴していました。

その攻守にわたる貢献、ボールの持ち出しが相当めだっていて、

他には、(左サイド) 下川と滝の連動性、(右サイド) 藤谷の突破、小松 蓮の献身、鈴木 国友の積極性、そのぐらいでした、取り立てて評価したいのは。

それに比して、悪くはなかったが、けれど、ボランチ陣は、イマイチ存在感に薄い。
(米原 秀亮は、ゲーム勘がいまだ復調せず、縦パスの引っ掛かりがめだった)

チノ氏が、福島#41 上畑をかなり絶賛し、彼を獲れくらい、の言い方をしたのは、ボランチの強化を求めている、と思う。
(註;上畑は、小松 蓮と産業能率大の同期で、同い年)

悪くないが良くもない、というのがいちばん困るんで、

たとえば、右サイドを活性化するには、國分 龍司(先発)から榎本 樹への切り換えは、後半冒頭からすべきでした。

……なんだかんだで、佐藤 和弘の流出が、いまだ地味に効いているなぁ、と思っていたら、

ここへ来て、安永 玲央を水戸からレンタル移籍で獲って、ボランチの攻撃性を上げよう、としている(と診た)。

2年前、(安永と同年齢の) 平川 怜を上手く運用できなかった轍を踏まない事だけを祈ります。

さて、福島戦に価値を見いだすとしたら、

❶(テニスにおける)アンフォーストエラーの類いを、どうやって減らすのか?

その宿題を貰った、ということ。

つまり、フツーだったら(難易度が超絶高くもない)ボールをリターンしてよ、ということ。

愛媛戦で魅せた、決死の意思統一は、プレイの力点を、各人に明確にしていたように思われ、それに比べると、

山雅がイニシアティブを執っているようにみえても、
両サイドにフタをされた場合、センターバックからサイドバックへと展開したい場合のアイデアがかなり乏しかった。

その際、もっとボランチが顔を出して、ボール配球に絡まなければ、相手の守備網に破綻は生じない。

サイドバックからの単純なクロス投入が、何回、相手GKに直接キャッチされたことか。
中央を固めた守備網は、あとひと手間工夫を入れて、疎を生じさせないとゴールは難しい。

あるいは、シンプルに見切って、ミドルレンジからでも打つとか。

さらに、大胆なサイドチェンジは、むしろ、福島が多用する始末。

ここの改善が、次節以降への、外せないポイントでしょう。

❷アラートの落とし込み。
指揮官は、全責任は自分にあり、と発言。

であるならば、セットプレイ(含むロングスロー)に活路を見い出したい福島(プレビュウで指摘した) に対し、
そこらへんの注意信号を、プレイヤーに植え付けていたのか?

2失点は、すべてセットプレイから。

1失点目、あの絶好な、こっちからしたら、かなりヤバい位置で、ムダなファールを与えた常田。

2失点目、ゴール30m以内でタッチラインを割りそうだったボールを、まったく追わなかった宮部。☞ 結果、ロングスローを与えた。

状況を考えれば、かなりの、軽率、怠慢なプレイだと思うんですが、ここらはきちんと落とし前をつけるべきでありましょう。

……なぜなら、次節八戸戦は、もっともっと厳しくやらないと、モノにできないはずだから。

では。

正直に実力を発揮したから (2023.7.16 福島戦レビュウ❶)

ゲーム終了後。

北ゴール裏に挨拶を済ませたチーム山雅が、バックスタンドへと向かう姿を眺めていると、

同士チノ氏が、隣にやって来て座り、

しんみりと。

―  これが、実力ですかね~。
実際、負けた相手がおおかた、順位的に上にいますもんね。

僕は、彼の言葉に、まったく我が意を得たり!!、の夜だった。
(勝ち負けの数が同じになれば、リーグ中位は当たり前だし)

幸先良く先制しても、やがては持ち堪えられずに、終盤に逆転をゆるす。

前節琉球戦レビュウで触れたとおり、それは、

精一杯、力の出し惜しみもなくやっている結果としての、1 – 2 の敗戦だった。

今節も、まったく同じスコアで、

得点後の停滞、攻め込んでもロストが多発してシュートまで持って行けない、
攻撃の手詰まりが顕著。

ここまで正確に、毎回同一的なゲーム展開を踏襲しての敗戦、ってのは、

したくても、なかなかできないことではあるまいか。

もちろん、意識的にみずから屈辱をかぶっているわけでもなかろうから、

ある意味、やってることは、あまりに正直、実直、とも言える。

……で、プレイヤーたちが南ゴール裏まで達すると、

今回は、盛大なるBOO。

けれど、それと同じくらいの音量で激励チャントが混在する、実に印象的な光景だった。

これとは、(南ゴール裏に限れば) チーム山雅に対し、

一方に、〈回復〉、〈挽回〉を求めるロマンチストがあり、

他方に、〈確かな新生〉を支持するリアリストがいる、という状況を物語っている。

あるいは、前者を、復古主義者、後者を前進主義者と、固い表現もできる。

今の山雅に対し、何を求めるか、について、かなり錯綜している、ということであり、
チーム山雅そのものよりも、それを取り巻く周辺の人々の混乱のあやうさを、僕は指摘しておきます。

もちろん、筆者は、後者の立場をとる者だけれど、

ただし、いかに精一杯やってる、といったところで、それはないよ、という点については、レビュウ❷で。

では。

4 – 3 – 3 のススメ (福島戦プレビュウ❷)

自陣の基底から、ボールを動かすことで相手陣形を崩し、そのゴールに向かう、

それが、山雅が、十八番としたいスタイル。

ただし、あくまで、

前線の、より高い位置から相手を追いまわし、追い詰め、

その守備ラインを、向こうのゴールに押し込んでいくこと、

あるいは、苦し紛れの蹴り出しを、こっちの手中にして攻撃を始めること、

ふたつが、当たり前のこととして、前提であるはず。

つまり、これこそ、守功一体型サッカー

相手がボール保持をやりたかろうが、カウンター攻撃を狙っていようが、

そこの部分の、強度と、(疾走とパスの) スピードを忘れてしまうことは、

山雅が、自分のドメインを棄て去り、腰の定まらないゲーム展開に右往左往するに等しい。

で、いま、僕が望むのは、

4 – 2 – 1 – 3 と表現される布陣を、

この際、4 – 3 – 3 に変換し、かつ、運用すること。

つまり、3トップの下で、菊井 悠介が自由に動き回るのは良いとして、

加えて、

ふたりのボランチ 、すなわち、4 – 2 – 1 – 3 の 2 が、

菊井と横並びになるくらいに、高い位置を採って、前線の3人から離れずに、陣形を押し上げてしまう、これです。

たとえ、前線が相手を上手く追いつめても、

その後方から、相手のパスコースを遮断するような格好で、2列目以降のプレイヤーが連動してついていかないと、簡単にかわされ、前方へと駒を進められてしまう。

希求されるのは、

最前線のプレイヤーたちを、ボランチが追い越してでも、攻撃に参加する、そんな光景だ。

最近、ボランチの攻撃性については、その表出レベルに少々不満なところのある僕であるから、

家人がよく、そのパスミスを責める住田 将。

その彼を、最基底でのセンターバックとの連動よりかは、もっと前線近くでプレイさせることで、攻撃に厚みを持たせることを、おおいに期待する。

ボランチが、効果的にシュートを放ち、ゴールに雪崩れ込むシーン、を渇望。

とにかく。

菊井をボランチ的に活かす、というよりも、あくまで、トップ下に、ボランチも並んでしまう。

それくらいに、攻撃的にやりましょうよ。

じわじわとラインを下げてしまったら、終盤にかならず、ジリ貧の結末しか待っていなかったではありませんか、ここまでのところ。

では。