辛い総括と光明 (2023.5.28鹿児島戦レビュウ❶)

(ここ数日、舌炎に苦しんでまして、それによって筆が湿らないようにと自戒しながら)

2度先行するも、逆転をゆるして、4 – 2 の敗戦。

終盤80分過ぎに、立て続けの 2失点は、沼津戦のデジャブで、こういう終わり方は、なんとも切ない。

後半開始早々に同点に持ち込まれたのが、最大の痛恨。

かつ、ゲームコントロール上のいちばんのポイント(伏線)、でありました。

それによって、交代カードの切り方が、ずいぶんとむづかしくなったために。

ベースボールに譬えて、おおざっぱに言えば、

防御率が、3点台近くの先発陣でゲームに入るということは、
3点以上の得点がないと、勝ち点3 は、なかなか手に入らない。

ゲームを上手く締めるには、有効な中継ぎ、クロージングが必須なんだが、

そらあたりの弱さ、というか、芸の乏しさが修正されない……そんな総括です。

けれど、光明も多く見出されたゲームであって、

僕がいうところの、変形的なタレント配置からは足を洗って、本来的な布陣が戻ってきたことが、いちばんの安堵。

ここが、前節長野戦とは比較にならないクオリティであって、シュートは 20本(相手の倍)を積み、要は、リーグ戦態勢の、最低基準には回帰できた。

もうちょっと突っ込んだ内容は、その❸へ送りますが、

こんな不安定運転の出現と、ひと月で勝ち点3だけの停滞が、リーグ戦残り10ゲームを切ったあたりでないことは救い。

では。

木も 森も 見る(鹿児島戦プレビュウ)

第9節長野戦に戻ろう。

当夜、それぞれの先発フィールドプレイヤー10名の平均年齢(シーズン開始時)を算出すると、

長野パルセイロ   ☞  27.2 歳

松本山雅        ☞  26.4  歳

さらに深掘りしてみると、

長野 ☞ 34歳の宮阪をかしらとして、30歳オーヴァーが、計4名

松本   ☞  30オーヴァーは、パウロ(34)と、橋内(35) のふたり ……。

サッカーは年齢のみでやるものでもない。

けれど、長くプレイすれば相当の経験値が蓄積されるから、その部分では、長野に分が在った、と言える。

いくら、山本、村越、菊井が、ふてぶてしくプレイしようとも、

両者、対戦の基本構図は、

より若いタレントを集めた山雅 vs それよりかは若干経験値を有する長野、だった。

何故、ここから説き起こすか?

今節対戦する鹿児島ユナイテッドの、

前節先発フィールドプレイヤー10人の平均年齢 ☞  29.2 歳

を言いたかったから。

そして、10人中、各ポジションにまんべんなく、7名が30歳オーヴァー、というマコトに象徴的な編成なんです。(しかも、ロメロフランクは、不出場だった!)

だから、鹿児島のサッカーは、良くも悪くも、ヴェテランによる味付けによって多分に左右されるのであって、山雅が衝くとしたら、そういった部分だろう。

もちろん、それほど巧く衝けるはずもない。

けれど、前後左右に相手を動かせれば、我慢することによって、時間が進行するほどに、こっちが走り優れる限りは、優位にはなりそう。

つまりは、先手先手で追い込みに行かないと、反対に、相手の注文どおりに走らされて疲弊し、陣形が緩くなる、を意味する。

ところで、橋内右サイドバックには疑義を呈する僕ですが、おそらくは、第6~7節の3ゲームにおいて、 計8失点の不出来へのテコ入れの意図ではないか。

〈弱みでは勝てない〉論者の萬年からすると、両サイドバックは、攻撃的なタレント、つまり、相手陣内侵入を第一義にして本職を配置すべき、と再び言っておきます。

各局面における統合的な判断(森) と、個のクオリティに基づく瞬時のプレイ(木)の両立。

言うのは、簡単なんですけどね。

では、アルウィンで。

【コラム】山雅,今の基調 (鹿児島戦プレビュウの序)

プレビュウ(本論)は、明日リリースしますが、その前に確認したいこと。

第9節 対長野戦、先発のうち、橋内とパウリ―ニョのふたりをのぞいた、

残りのフィールドプレイヤー8人の、平均年齢(シーズン開始時)は、

24.4 歳でありました。

他クラブと比すれば、プレイヤー年俸の合算は、あきらかに多額

とは言え、(昨季のどこかで指摘したことはありますけれど)

3部リーグの2シーズン目を通過するなか、

チーム編成に、それなりの緊縮財政を強いていることが、こんなところにも表われている、と思います。

もちろん、それを言い訳にできないのは、今季射程に入れている目標からすれば当たり前のことですが、

ひとつだけ言っておくと、

山雅ウオッチャーとしてみづからを、

思い入れのデジャブ(既視)幻想から解き放っておかないと、いまのチームをまっとう、かつ真正面から評価できないのでは?

つまりは、大卒プラス2年目くらいのプレイヤーを主軸にして、この先もリーグを闘い抜く、ってこと。

その様態だけをながめてみれば、3部リーグの中でどんぐりの背比べ、なんです。

(なおかつ、ロングボール抛り込みのパワープレイは本来やらない、というサッカーを志向する)

で、問題は、このことが、ファン&サポーターの胸に落ちているのかどうか?

過去をひきずるあまりの、かつてはそうだったから、といった要求は、もはや、ないものねだりです。

では。

鹿児島戦は,かなりタフ(勝手なプレビュウ)。

2週間空く、と言っているうち、第11節ホーム鹿児島戦は、もうじきやって来る。

そんなで、この記事は、ほとんどプレビュウに等しいのであります。

もちろん、萬年の知る由もないチーム内部の事情や、好不調などはおかまいなし。

サイド攻撃の不在を嘆くばかりでは、能がないから、

❶宮部 大己の復帰は朗報として、
榎本 樹を、サイドバック(右)で起用するチャレンジだってあり。

❷前線には、たとえば、左から、鈴木 国友、(長野戦の1得点で) シレっとリーグ得点王(7点)に復帰した小松 蓮、滝 裕太を並べ、 2列目には、菊井 悠介を配して、4 – 2 – 1 – 3 となる。
長野戦では、そこに鈴木を置いたけれど、やはり、菊井は、真ん中がいい。

❸山本 龍平(左) が思う存分に敵陣深く侵入するには、鈴木とのコンビを活かす。

❹ボランチは、安東 輝とパウロのセットが優先第1位として、ビッグスイッチ(サイドチャンジ)を視野に入れて、喜山 康平を手当てしておくとか。

……、と勝手な提案。

とにかく、最前線、ボランチ、センターバックの3列が、縦にコンパクトをきっちり保たなければ、前線からのプレスが効かず、でないと、菊井に自由度を与える意味もなくなります。

さらに、センターバックのラインを中途半端に下げた場合、ボランチとの間にできたスペースを、相手の前線とボランチに、いいように使われる。

コンパクトな布陣を形成しておけば、こっちの執拗なプレスによって、相手が回避的にロングボールを蹴り出したところで、どうしても精度を欠くから、それほど脅威にはならない。

たとえ、鹿児島のワントップが、藤本 憲明でも。

相手は、中原、木村の、経験値の高いボランチセットで来るだろうから、間延びした粗いサッカー、じりじりとラインが下がるサッカー、このふたつだけは、禁物。

鹿児島は、4連勝と、4連続シャットアウトを賭けて、アルウィンに乗り込む。

で、山雅は、鹿児島と2戦して、2敗の対戦成績、つまりは勝ったためしがない。

ゲームの困難さを言えば、

長野戦より300%は高い、と僕など、怖気づいていますが(真情の吐露)、良い準備をお願いするしかありません。

では。

泣いて 済ませるいい男。

ジョー氏が、久しぶりに3部リーグの順位表をご覧になったらしく、

― 山雅、(7位は) かなりビミョーな位置ですな。

たしかに、踏ん張れるか否かで浮沈の分かれ目、といった状況を、なかなか巧く表現なさる。

― で、ギラバンツはもう、ね。

小倉(北九州市)っ子のジョー氏だから、ご当地チームにはすぐに目がいくんでしょうが、現在、リーグ最下位に沈んでいる。

こういう僕も、たまに、Jリーグ、全カテゴリーの順位表をみる。

2部リーグは、3分の1超を消化してくると、地力差がじわじわ浮き彫りになっている様相。

トップリーグだって、地力差は明白だけれど、ガンバ大阪が、最下位にいるのが目立つ。

直近の、第14節(5/21) vs 横浜Fマリノス戦は、0 – 2で敗れ、これで、とうとう5連敗。

このゲームでは、〈ガンバ大阪サポーター連合〉(ゴール裏応援における、各グループで構成される組織?)なるものが、(2季にわたるチーム低迷に関し)クラブに抗議するため、組織的な応援をしない、と宣し、観衆への理解と協力を求めた。

ゴール裏に陣取る集団が組織応援をしようとしまいと、それで、ゲームそのものが変質するわけでもないだろうから、どっちだってかまやしない。

ただ、ひとつだけ思ったのは、

自分たちの応援怠業(ボイコット)が、クラブやチームに対し、なんらかの影響を及ぼす、といった自信、確信は、どこから来るんだろう?、という疑問。

サポーターの顔色をうかがって、クラブ運営やゲーム進行をする世界がある、ということを信じるほどに、僕は純真無垢になれない者だから、こういった自信がうらやましい。

Jリーグ公式サイトにぶら下がっている記事によれば、
ゲーム後、プレイヤーらは、(最前列)サポーターとなにか話し込み、(激励を受けたかなんかで) 宇佐美 貴史が号泣した……。

かなりおおげさな紋切型書きっぷりであるにせよ、とにかく、号泣してみせたとは、

宇佐美もなかなか演技派であって、伊逹にキャプテンマークを巻いちゃあいない、と感心した。

では。