ありがとう,これからもよろしく。 (こだわりの #9へ)

去る1日づけで、高崎 寛之が、現役引退を発表した。

追いかけて、山雅公式(ツイッター)が、その労をねぎらう報をリリースしたのは、これはもう、当たり前。

鹿島在籍当時、ACLのゲームで得点した男が松本に来てくれるのか、と思ったものだ。

強力なセンターフォワードとして、我がチームで一時代を築いて魅せた。

あのころの高崎ほどに、チームメイトに要求するくらいのエゴイストでなければ、シーズン二桁得点は、到底おぼつかないよ、と榎本 樹あたりにはハッパをかけたい。

聞けば、今後は、松本の街を拠点に、いろいろと事業に取り組むとのこと。

あいかわらずご多忙、というのが、人生、いちばんいいことだ。

機会がゆるせば、サインを入れてもらうことで、このゲートフラッグを完成させたいなぁ、とか思っているのです。

では。

あまりに,プライベートな戦争。

武力行使のニュースを聞いて、『海の向こうで戦争が始まる』(by 村上 龍)というタイトルが、ふと、頭をよぎった。

発表された45年前(1977年)からこっち、いくつもの戦争が海のかなたで起きてきたが、今度のやつは、ちと違う。

大義名分、普遍的な価値、といったものを疑ってかかるのが、ポストモダンの思考態度だとして、そのなかにどっぷり浸っている僕からしても、この事態が、

青年時代に諜報員として仕え、いまや侵食されつつある偉大なるボルシェビキロシア。

それを再興しようとする、ひとりの男の怨念から始まった武力侵攻、と映ってしまう。

7年前のクリミア半島併合が巧くいったもんだから、今度もできる、という読みだったんでしょうか。

味を占めた〈私怨〉がふたたび、世界屈指の国家に、その統治システム、軍事力を総動員させて、隣国を侵し始めた。

ひとりの野望に、ひとつの国家とその民が、奉仕するのか?、まるで、80年の時を越えて。

世界がそう感じたからこそ、圧倒的な劣勢に立つウクライナを、それぞれの思惑と立場を持ちながらも、支えようとしている、どうも、そんな構図。

だから、この戦争をめぐっては、これからも極めて〈プライベートに〉旗色をはっきりさせることを、国家からはじまって一個人に至るまでが要求されるようになるだろう.

いわば、踏み絵的に。

そのひとつが、アスリートに起こっている。

ほとんどすべての国際大会から追放されつつあるロシア、ベラルーシの選手たち。

戦争支持を表明している者は論外だが、残りの者は、こう問われている。

― たしかに君たちを敵視しているわけじゃあない。けれど、ならば、おたくの国のリーダーのこの度の言動、これについては、一体どう思っているんだ?、と。

こういった無言の圧力に対し、はっきりと意思表示しない個々人は相手にされなくなるとは、けっこう辛い時代だ。

俺は、スポーツだけやっていたいんだ、は、こういう時勢ではもはや通らないことを、読み取らなければ。

では.。

薄情に 心も痛む。

昔ずいぶんお世話になって、一昨年の7月、久しぶりにご自宅にうかがったきり。

ご高齢、かつ、脳障害のリハビリ途上でいらっしゃるから、疫病のこともあって、ついつい時間が経ってしまった。

これじゃあいかんと、無沙汰を謝し、3度目の接種も受けて、騒ぎが下火になったら参上しますと、葉書にしたため投函した。

まさか、御存命ならず、なんてこたあないよな、と怖れつつ。

と、ここまではいいとして、ポストに入れた途端、まさか! の心配をも忘れ去ったらしい。

それからまる二日も経ってから、夜、ベッドに身を横たえる頃、ようやく、そういえば便りしたんだ、と思い出す始末。

さてと、奥様からなんの連絡もないところをみると、またお会いできそう、と安堵はしたものの、自分の薄情さに、なんともやりきれなくなる夜半。

それに追い打ちをかける出来事も、その後に、あって。

終活と称して、本棚を整理していたら、おお、こんなん買ってあったの?、といった本が出てきた。

やおら、奥づけ(裏表紙の前のページ)をみると、今はもう存在しない 某病院の蔵書印が朱で押してあるではないか。

そういえば、何十年も昔、息子がしばらく入院。

その付き添いをしたことがあって、その時、借りてそのままになったんだ、きっと。

返すにも、もはや、返すアテもなし。

いい加減さと、図々しさによる罪が、またひとつかぁ……。

もっと自分のこころについて注意深くならないと、と何万回思ったら気が済むんだい、お前は。

で、沈潜するためじゃあないけれど、こんな曲を。

井上 陽水の作詞作曲とばかり思い込んでいたが、作曲だけだったんだ。

ずっとずっと昔、春の、だんだん暮れていくあの部屋で聴いたのは、たしか小椋 佳の歌唱。

やっぱり、TVに出て来ない頃の彼が、懐かしい。

では。

これぞ! 感服の 順位予想(J3★2022)

あたかも客観的なフリをして、ご贔屓チームちゃっかり1位の順位予想にはウンザリ、と以前にも書いた。

そういうのはやってもいいが、切望的予想、とあらかじめ断るのが礼儀だと思う。

文字数制限のあるSNSが流行っていることもあってか、断りもなく、浅く無定見な言い切り型コメントが多過ぎるから、厄介なご時勢。

そんな中、たまたまYou Tubeで観た或る順位予想に、ひどく感服してしまったので、すこし触れておきます。

おもうに、この御方、京都サンガの熱烈シンパシーであられるようで、そのため、3部リーグに関しては、今季、きわめて中立的な立場とお見受けした。

さらに加え、昨季の2部リーグをかなり観ているはずなので、降格したチームの事情には詳しそう。

その予想の、おもな美点は……、

❶18チームをズラリと並べることは止めて、6位までを評価していること。
知りもしないのに、無理に当てはめない、という潔さ。

❷今冬の出入りを丁寧に追いかけていて、チーム力における新旧ギャップ(加算/減算) を抑えてあること。

❸順位づけの根拠がわかりやすく、あくまで自分の知見の限界を承知した上で、その根拠を明快に語っていること。

❹したがって、順位付けにおける各チームの課題が、リーグ参戦において克服すべき事がらとして腑に落ちること。 ……だ。

要は、順位をめざすには、クリアすべき課題(チャレンジ)はここだ、ということが飲み込めるよう仕立ててある。

古都にお住まいなのかは存じ申し上げないけれど、貴重な存在です。

で、お待ちかねの順位です。

第1位  相模原
第2位  愛媛
第3位  岐阜
第4位  富山
第5位  今治
第6位  松本

ランキングのポイントは、昨年2部リーグでの戦績、チーム編成(有効なタレント)、チーム戦術の継続性。

けっこういい視点で衝いているよなぁ、というのが、萬年式の感想。

たしかに、山雅、ここでの指摘内容を越えていかないと、これくらいが関の山かも、とは思います。

自分のチーム推しはともかく、こういうご意見も受け止めるのが、ファン&サポーターの度量というもの。

興味がお有りならば、You Tube で、原画をご覧あれ。

では。

薩摩隼人の ココロ配り。

松本山雅の社長が、10年来キャンプ地としてお世話になっているとして、鹿児島市長を表敬訪問した、というニュースを読んだ。

一緒に写り込んでいらっしゃる市長氏、なんと、山雅のネクタイを締めているではありませんか。

職務柄、お通夜用のブラックタイ、それに、このダークグリンのふたつが、いつも執務室のロッカーに置かれてあるんだろうか?

そう思わせるくらいの、気配りとセンスを感じますね。

地元には鹿児島ユナイテッドを擁すにもかかわらず、これだけのご厚意を表明される姿勢、これには頭が下がります。

鹿児島(出身)の男性には、薩摩隼人(サツマハヤト)、という美称があるんですが、もともとは、南九州に住んでいた人々を、大和政権側から呼んだコトバであったらしい。

気風、行動が(獣のように)素早い者と、名に怖れを込めたんでしょうかねぇ。

ただし、この呼称が使用されたのは、8世紀を中心とした120年くらいの間のようです。

最終的には大和朝廷に服属するけれど、時として、反抗した記録が残る。

720(養老4)年には、大規模な、隼斗の反乱が起きていて、これを鎮圧するために、朝廷から派遣された〈征隼人将軍〉が、大伴 旅人(おおとも の たびと 665~731年)。

反乱鎮圧の功もあったのだろう、旅人は、最終的に、大納言従二位の官位まで上り詰めた

役人としては最高位に就き、天皇には、いつでも接見できる殿上人だ。

その息子が、歌人として名高い、大伴 家持(おおとも の やかもち 718~785年)。

隼人と旅人、かぁ。

1,200年の時が過ぎても、〈ハヤト〉のほうは、コトバとしていまだ現役。

使われる漢字は多様だけれども、男性の名として、一般的。

対し、旅人(タビト)のほうは忘れ去られている。

これも、なにかの因縁でしょうか。

では。