試したかったのは, (天皇杯FC大阪戦レビュウ❷)

観客の入り(3,500人) からは、

家人による、(梅雨前の) 好天農事優先説のほうに軍配があがり、

プレイヤーの側面からは、

FC大阪を、フィジカル特化、クセあり攻撃サッカーと診立てておいて、

❶中盤における、稲福と青空のボランチセット。

❷3センターバックの在り方を、宮部、高橋、チアゴサンタナ仕様で。

……それぞれ試す、そんなところでしょうか。

つぎに、シャドウのところの、前田 陸王、國分の活用度。

この人選がかなり当たって、

特に、高橋の老練とチーム鼓舞力、宮部の対人強度、

青空の、ドリブルを使った持ち出しと展開力、前田の追い込みの果敢さ、

そんなものがおおいに魅せた。

高橋 祥平の〈状況を読んだ〉プレイは特筆すべきで、

たとえば、菊井の追加点は連続した2本目のコーナーキックから生まれていて、
その際、相手ディフェンダーにボールを当ててゴールラインを割らせ、そのコーナーキックを獲ったのは、高橋の手柄だった。

こういう仕事をフツーにこなせるようにならないと、いくら新卒の生え抜きであろうとも、野々村君は、いまだ #4を背負えない。

青空と本間ジャスティンの場合、

彼ら自身の器量よりはむしろ、他者との意思疎通と連係、そこの深化がもっと必要であって、

そうなれば、パススピードとサイドチェンジが、もっと活きる。

それには、彼らに、レギュラー登用時間の増大こそが、必要でしょう。
(バルガスについても同様)

強風をやりくりしながら

ロングボールを交ぜては、サイドに幅広く、ボールを繰り出してゴールを目指すやり方には、個の技量とあいまって、深まりを感じさせる。

ゴールキーパー神田の、フィードするボール選択にも工夫があった。

こういったところへ、

延長戦早々に決め切ってしまおうと、ピッチに送り出した菊井と山本 康浩。

たったふたりの投入で、チームとして、攻撃リズムが活性化したのはミゴト。

その菊井が、決勝ゴールを蹴り込んだ(by コーナーキック直接)のだから、

この日の采配は、ほとんど無欠。

このゲームを糧に、

今後、リーグ戦へ繰り込みたい戦力については、ずいぶん楽しみになりました。

……実は。

2回戦エスパルス戦の当日6/11は、僕は、たまたま非番になっていて、

こうなったら、日帰りの強行だけれど、

久しぶりの清水港行と、レトロ式専用スタジアムでの観戦を決め込む、としましょうかね。

では。

彼を知り 己を知れば (2025.5.25 天皇杯1回戦レビュウ❶)

90分に、プラス延長戦を加えて120分を戦い、

2 – 1 の勝利で、2回戦へと勝ち抜けを決める。

(特に、相手の攻撃に長く対処したセンターバックは、お疲れ様でした)

孫子の言うとおり、

山雅自身の強みと、FC大阪式のサッカーを分析したうえで対戦すれば、

百戦危(あやう)からず、つまりは、何度やっても負けはしない。

……とまではいかないが、

勝ちを獲られる可能性がかなり高いのが感じられる、そんなゲームでした。

勝利の可能性を高める最大要件とは、おそらくは、

アルウィンでできる、ということに加えて、やはり、山雅の現有力(=チーム力)でありましょう。

両者のスターティングメンツを、それぞれ直近のリーグ戦のそれと比べると……

山雅 ☞ 0.0%  (11人中 0人)

FC大阪 ☞  63.6% (11人中  7人)

この人選をみれば、FC大阪はひたすら勝利をめざし、

対し、山雅のほうは、リーグ戦への取り込みメンバーの選考プラス勝利が狙いであったことは、一目瞭然。

まぁ、それほどに、

FC大阪においては、そのサッカースタイルが突き詰められていて不動であり、

そこに、新たなスパイスはいまさら不要、ということなんでしょうか。
(これは、さいだいの褒め言葉です)

センターバックからのハイなボールの蹴り込みによって、前線で屈強フォワードが競り勝って落としたボールに走り込むか、

あるいは、ボランチ経由でサイドへと展開して、その奧を侵し、中央へもって来てシュート。
(同点弾は、コーナーキックから始まったが、その象徴的シーンでした)

とにかく。

ゴールマウスが視界に入ったら、その出来る限り遠い場所からでもシュートを撃つ、というのがチーム規律ではあるまいか。

実際、ミドルシュートの達者なプレイヤーを擁する。

ポンポンとハイボールが続くようなサッカーに対する、自分たちのフラストレーションを、ゴールに迫る迫力と、シュートの増産で解消しているようなおもむきがあって、

結果、リーグ第2位を堅持できているのだから、なかなか優秀な指揮陣でありましょう。

対戦相手なんで、こうやってつきあいもするが、

でなけりゃあ、あえて金を払ってまで観たいサッカーではない、

今の山雅に寄り添う僕からすれば。

……以上、彼を知ることについて。

己を知るから先については、レビュウ❷で。

です。

こっちだって、60周年だぞ。

60th アニバーサリイの、(安永が着用モデルの) 特別ユニフォーム。

僕の好みの襟付き、でもあるので購入を相談してみたが、

誰かのお許しが下りずにいて、まぁ、諦めることになりそう……。

……愚痴はこれくらいで。

グラント グリーン (1935~ 1979年 ジャズギタリスト) による

『I Want To Hold Your Hand 』(原曲はビートルズ) のカヴァー。

この曲は、1965年3月に録音されている。

ゆえに、こちらだって、60周年なんだが、

まったく古びていないのに驚く始末、なんだ、この縛られない縦横無尽さは。

もちろん。

山雅だって、古びずに、これからも、時代の先頭に立ち続けてもらいたい、と願っている。

では。

願ったり叶ったりの相手とやるのだ (天皇杯 1回戦)

(ここのところ、サッカー談義の投稿ばかりで恐縮です)

このゲーム、

サッカーの神の〈お導き〉に思えて仕方がありません。(もしサッカーに神が在るのなら)

というのは、

3つ前のリーグ戦で、山雅が、まったく思うようにゲームを創れなかった相手のFC大阪。

そこと、早々に、

しかも、ここアルウィンで、再戦できるのですから!!

これほどの僥倖は、そうざらにあるものでなく、

現時点で、これ以上に最上、最適は相手は見つからない。

ところが、

家人は、(何故か)すでに不参戦を決め込んでおり、観客は大して見込めない、とのご託宣。

いわば、梅雨入り前の、農事と庭造り優先説、を採るわけだ。

それを否定はしませんが、僕からすると……、

❶チケット代が、なんと県予選の半額!! 、と安価。

❷対戦相手には、上述のような記憶に新しい遺恨があって、その雪辱の念がみなぎること。

❸リーグ戦の切迫感とは、ひとあじ違った、開放的な観戦マインド。

❹連戦の疲弊から多少なりとも回復した、ついでに、新鮮なタレントを観られる可能性。

……これらの愉しみで、

それなり、そうだなぁ、5,000人超の入りは確実、と思われます、

いちばん大きな懸念材料は、FC大阪の知名度の低さでしょうか。

……で、ゲームのポイントです。

くどい話になりますが、

第13節対鳥取戦が、なぜに、特筆すべきゲームであったのか?

それは、同じく、内容で圧倒できた対パルセイロ戦から、さらに戦い方において熟達していたからであって、

長野戦のように、前半(ゲームの入り)、相手にゲームの流れを渡すようなこともなく、終始、試合を主導していたことによる。

たとえば、得点した後の15分間は、相手にボール保持で70%を渡してでも、ゲームを握っていた。

このような、場と機に応じた〈練達〉を、

FC大阪という、頑固な自己流、かつ、巧緻なスタイル相手に、繰り出せるのかどうか?

観るべきは、そこでしょうね。

具体的には。

ボール保持におかまいなく、ロング、またはハイなボールの蹴り出しと、
その落下地点での回収、そこに、一瞬の切り裂き攻撃を織り込むサッカー。

これに対して、

むしろ、こっちが、相手守備を前後左右に揺さぶりまくり、そこに空いたスペースを利用して手早い(=シンプルな) 攻撃をやり遂げること、それがテーマ。

FC大阪サッカーの本質は、あくまで攻撃的であること。

ですから、その守備には、かなりの弱点を見い出せるはずで、

それには、ボール保持と非保持を〈巧く〉出し入れしながら大阪ゴールにむかいましょう

向こうふたりのセンターバックに対し、3 – 4 – 3 のスリートップの数的優位で。

別の言い方をすれば、

こっちの先導で相手を走らせること、山雅のほうは、走りたい時に走ること。

……勤務を切り上げて向かいますから、前半終り頃からの参戦になりますが、

では、アルウィンで。

地域密着を知れ (後編)

中編より続いて。

❸ガイナーレ戦における先制直後の光景。

得点した田中のところへ、樋口、村松が,、早速と抱きつきに来る。

まぁ、画としても、鑑賞に堪えるの図、ですが、

山雅にあってユース年代を送った才能が、ピッチでその領分を発揮すること。

これが、地域密着の、ひとつの成果に違いない。

僕は、彼らが、長野県生まれであることにはこだわってはおらず

山雅の近くで暮らしたこと、そこに着目する。

これは、

多くが、外からの寮住まい生徒で成立するスポーツエリート校、

つまりは、高校生野球における〈甲子園専科コース〉を、

そのまま地元代表として受容するような心情と同じなのかも知れない。

トップチームが、たとえどのカテゴリーにいようとも、

それ相当な準備期間を要したゆえの、

まさに今、でなければ味わえない、クラブ成長の軌跡

これを見逃す手はありませんぜ。

では。