ミステイクについて (富山戦レビュウ❷)

カターレ戦で生れたゴール 4つはすべて、

ミスが起点となっていて、強くも無い山雅を観る者にとって、けっこうな教訓になりました。

手を使えないサッカーから、ミスをなくすのは、もともと無理な話ではあるんですが、

ミスを極力回避するにせよ、それに乗ずるにせよ、です。

浅川の 2点目は、相手ゴールキーパーの、ペナルティーエリア外縁での胸トラップミスを見逃さずに、食いついたことによる。

ハーフタイムに、チノ氏が、
― 後半は、浅川にボールを挿せば、可能性あるね。

その言葉を、ゴールキーパー大内が、前線へのロングフィードで、そのまま実践したかのようでした。

山雅の失点 (富山#7のゴール)は、野々村が深い位置で、前方(ボランチ)へ出したパスを、突進した富山プレイヤに奪取されたことによる。

(ノノには、トラップ後の蹴り出し速度に変化をつけるテクニックが必要か、相手の予測を上まわらないとね)

佐相による 3点目
村越のロングスローのクリアが中途半端になってしまったのを、反応素早く、しかも、バウンドレスで撃ち込んだのが、聞きました効きました。

……さて。

いちばん味わい深かったのは、浅川による先制点
これは、富山陣営のスカウティング不足、というミスによる。

前節の讃岐戦をレビュウすれば、自明であったはずだけれど、

コーナーキックの際、#17、#15の両山本がプレイススポットに立ったら、

これはもう、ショートコーナーを意図しているのが明白なんだから、

たとえば、直近のプレイヤの動きを阻止する行動を採る、とかの手当てが必要。

馬渡にまったくのフリーで打たせたら、あれくらいなクロスは入れてきます。

実は、山雅は、62分のコーナーキック時にふたたび、

#17から、#7へとショートパスしていて、これは、(たしか)馬渡が、シュートまで持ち込んだ、と記憶。

この際も、富山側には、それを阻止する動きはなかった。

些細なことに対する、このような富山のアラート発動の鈍さは、今後の山雅にとっては、他人事ではなくて、

……〈積小為大〉はまだまだテーマとして続くのです

つまり、ミスを怖れて弱気なプレイに陥るのではなく、

そこにつけ入るからこそ、ミスがミスになる、のですから、

相手のミスを誘発、あるいは、常にそれを狙うココロと態勢で闘いましょう、これからも。

では。

富山さん,ごめん (2024.4.28 カターレ戦レビュウ❶)

同点にされるも、突き放して、3 – 1 の勝利。

これで、やっとこさの連勝、

そして、祝!! 達成 観客10,000人

そしてそして、つまりは、浅川 隼人を待ってたのか……(山雅の中の人の感想)

速報的に、印象論に終始してしまう、その❶です。(ハイライト映像を観ただけなので)

まづは、カターレさんへの謝罪から。

富山のサッカーを、ロングカウンタ攻撃が主体、と決めつけたプレビュウでしたが、実際は、もっと洗練されたスタイルを打ち立てようとしてますね。

2点差で敗けてて、残り10分になれば、前線に高さと屈強を配して、放り込み戦法専門になるのは致し方ないにせよ、

特に、前半に魅せた、

スルーパスをかました中央突破とか、#7が、中盤に落ちて来て、山雅ボランチを巧く攪乱する動きとか、

ユニフォームがすこし違うだけで、
あれをFC岐阜と呼んでも、全然おかしくないような、気の効いたサッカーでした。

(それをのぞけば、ゲームは、ほぼプレビュウで予想した範囲内の流れ)

そのような富山に、

前半のほとんどと、後半開始まで、優勢をゆるしながらも、

後半、尻上がりに動きにスピードを増してゲームを手繰り寄せたこと、これが良かったよ、山雅。

ただし。

これで、山雅は復調しただとか、不調を脱した、と評するのは、まったくの見当違いであって、それなりの手当てをほどこしてはいるものの、

山雅のサッカー自体は、変わっておらず、

それって、もっぱら観る側の気分の変化に過ぎないのであって、自分の心象をそのまま実在の山雅に投影してしまう弱さを克服しないと、

ファン&サポーターのほうこそ、

この先、困難なリーグ戦でチームを支援できるほどには、ツヨクなれないでしょう。

では。

明快サッカーとやるのだから (カターレ戦プレビュウ❷)

前の記事で、

山雅を、ファン&サポーターにおもねっている、と批判した僕ですが、

たとえば、『ツヨクナル』にしても、いかんせん、〈勝利〉に飢えている観衆への迎合に思える。

たしかに、先季の勝率は、40%をすこし切っていたから、

それを、60%近くに持ち上げることは、しなきゃあならん、としてもですよ、

強い = 勝つ、と短絡的にとらえる向きを、気にし過ぎ。

まぁ、みづからを弱者と認めたうえでの、合言葉、と受け取ってはいますが。

……話が逸れて、失礼。

明快とは、もちろん、富山のサッカースタイルのこと。

監督は、3季目。

やり方もより徹底してきていて、昨季と、ほとんど変化なし(と診る)。

どちらかと言えば、左サイドを優位的に使う。

しっかり守っては、

ルーズになった、あるいは、奪取したボールを、

ただちに、前線へ入れてシュートまで持ち込む、ロングなカウンターを身上とする。

攻撃回数は少ないが、一気に反転する富山の攻撃を捕まえられないと、

失点の可能性が、かなり高い(シュート決定率は、抜群に高いと記憶)。

ならば、山雅は、どう対抗するか?

ひとつ。
2023季の 対富山戦 2連敗。

あれは、僕からすると、ゴールキーパーで落としたようなゲームだったから、

現状の先発起用が、そのまま踏襲されることを、願う。

ふたつ。
ルヴァン杯アビスパ戦での学びとは、

ボールを握るはいいけれど、トラップミス、安易なロスト、プレゼントパス(パスミス) は、カウンター志向の相手とやる時は、大危険なり。

これでした。

福岡ほどの強圧ではないにせよ、

富山のスタイルを考えれば、この学びを活かさないと、痛い目に遭うことは必定。

弱気、その場しのぎ、軽いプレイはご法度で、

あくまで強く、前方向へ運ぶ、これが基本だと思います。

クリアにしても、中途半端は、命取りになろう。

みっつ。
こっちは、サイドのプレイヤーとスペースを活かしたいはず。

ですが、そこで押し込むことは、

同時に、センターバック2枚に守備が集中することになりますから、相手のツートップと数的にタメになってしまう。

橋内を配置して、守備に敏捷性を確保するにせよ、どうやって、相手の攻撃に枚数を手当てするのか?

これには、左右のサイドバックが、連携によって、たがいに高低なポジション採りをするか、

あるいは、ボランチのひとりが、アンカーのように最基底に落ちるか、そのいづれか、でしょう。

前線からの守備で、富山の体勢を、できるだけ奥深く押し込もうとする際にも、

ボールが頭上を越えて、守備の裏を衝かれることは、常に覚悟しながら、です。

……この三つを、手当てしておいて、

さて、昨季は無得点!!に終始した、富山のゴールに向かいましょう。

その際、どっちが中三日の連戦チームやら?、と嘆息されないような、

力感あるプレイを、山雅には、くれぐれも望みます。

では。

アルウィンの正念場 (カターレ戦プレビュウ❶)

記事のタイトルは、表現をかえると、

山雅の不幸、となります。

つまり、今、

チーム (さらにはクラブ)として現在進行の形でやっていること、深めたいこと、それらを、キチンと観てもらえない、

特に、アルウィンだと。

観衆の反応や、ゲーム後の、まったく見当違いの ゴール裏のBOOなどで、その事情が知れるんですが、

多くのファン&サポーターにとっては、

いま、そこに在る自在物としての山雅に、先行する形で、

いつか、どこかで観た山雅が、経験として、サッカーに関する感性を制約してしまっている。

人間認識の在り方としては、それが当たり前でもあるんでしょうけれど、

こと、山雅にとっては、これが、かなり根源的な縛りになっていて、辛い。

そんな限界、雑音などはおかまいなしに、突き進めばいいのですが、

山雅自身が、ファン&サポーターにおもねって、昔日の良きことを引っ張り出してくるから、余計に、物事が紛糾するんです。

さて。

今節ホームに迎える、カターレ富山。

先季は、得失点差6くらいで、同一勝ち点ながら3位で昇格を逃す。

で、今季は、10年目の3部リーグを戦っている。

いにしえをムダに夢見るような気配は、クラブ(またはチーム) からほとんど感じないんですよね。

僕からすれば、ある意味〈健全〉なんですが、

ですから、今節のアルウィンは、

切羽詰まった者と、飄々と自己流を貫く者との闘い、とも言えてしまう。

このことに、アルウィンが気づいたなら、必ずや、チームを力づけられのに……。

では。

狭量を葬り去れ (サマーユニフォームについて)

2024季のサマーユニフォームが発表された。

夏羽に身を変えた雷鳥が、コンセプト。

登山ガイドのジャガー氏に訊いてみたら、

― あの茶色は、周囲の岩肌にまぎれてしまうんで、発見しにくいね。

冬も夏も、ライチョウは、つねに自分を隠して暮らしているのだ。

いままでなかった色(ブラウン) なので、議論がありそうだけれど、

クラブカラーはフォレストグリーン、が根っこにあるからこそ、むしろ、これくらいやっていい。

そもそも、サマーユニフォームとは、新鮮さを注入するための手法なんだから。

だいたい、アパレル系の山雅グッズにいま魅力がないのは、グリーンにこだわりすぎる〈狭量〉、発想の貧困、のためであって、

観戦のための道具として期待し過ぎ、と思う。

商品開発のコンセプトして、

街着として魅力的でなければ、ファン&サポーターに身銭を切らせるに申し訳ない、くらいに考えるべきではないか。

それにしても、このユニフォームを、ホーム2試合だけに着用、とはもったいない。

6/29の、対パルセイロ戦で着たら、見飽きた、緑対オレンジから脱却できて、

しかも、相手にはセカンドユニフォーム着用を強要できる。

しかし、再来年からの、〈秋春制〉になったら、今度は、

オータムユニフォーム、と銘打つんだろうか。

いやいや、そこは一歩踏み込んでみて、〈秋春制〉移行記念として、ワンシーズンは、

ウインター、つまり、ライチョウの白を基調したユニフォームをファーストとして採用したら面白そう。

そうしたら、アウェイは、イエロー基調にグリーンの差し色?

それじゃあ、まるで、ジェフ先輩かね。

……妄想は、キリがありません。

では。